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シリアとアフガニスタン:異なる2つの現実(マスコミに載らない海外記事)
http://www.asyura2.com/18/warb22/msg/495.html
投稿者 赤かぶ 日時 2019 年 1 月 05 日 12:22:45: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

シリアとアフガニスタン:異なる2つの現実
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2019/01/2-1ccb.html
2019年1月 5日 マスコミに載らない海外記事


2019年1月3日
Andre Vltchek
New Eastern Outlook

 2つのひどい戦争、2つの強烈な破壊、わずか2つの全く反対の結果。

 シリアは今秋かもしれないが、ほとんど国全体が、文字通り灰から立ち上がり、再び開花している。そこから東に3200キロ、アフガニスタンは、古の岩に打ちつけられて、出血し、壊されている。そこがどんな季節であるかは本当に重要ではない。暮らしはまったく酷く、希望が永久追放されているように見える。

 今シリア・アラブ共和国のいにしえの素晴らしい首都シリアのダマスカスには再び生活が戻っている。人々は夜遅くまで外出している。催しが開催されている。音楽と活気に溢れた社会生活がある。全員ではないが、多くが再び微笑んでいる。検問所は減少しつつあり、博物館やカフェやいくつかの国際ホテルに入るため金属探知器を通り抜けさえしなくても良い。

 ダマスカスの人々は楽天的だ、彼らの若干が有頂天になっている。彼らは激しく戦った、彼らは何十万という男性、女性と子供を失ったが、彼らは勝った! 彼らは最終的に、すべての予想に反し、彼らの本当の友人と僚友に支援されて勝った。彼らは彼らが、まさに正しく、達成したことを誇りに思っている!

 実に何度も、実に長期間、屈辱を受けたが、アラブの人々は突然立ち上がり、世界と、彼ら自身に、相手がどれほど強力であろうと、彼らの戦術が、どれほど抜け目なく、いかに忌まわしくとも、侵略者を打ち破る負ことができるのを示した。私がいくつかの前の記事で書いた通り、アレッポは「中東のスターリングラード」だ。それは力強さの象徴だ。そこでファシズムと帝国主義が止められた。予想通り、その体力、勇気と素質のおかげで、汎アラブ主義の中心、シリアは、自由を愛する地域の人々のために再び最も重要な国になった。

 シリアは多くの友人がおり、中には中国やイランやキューバやベネズエラがある。けれども彼らの最も決然とした人は、最も信頼できて、ロシアのままでいる。

 事態が良くなく、ほとんど絶望的に見えた時でさえ、ロシア人は歴史的な同盟者に味方をした。欧米やサウジアラビアやカタールやトルコによって訓練されシリアに送り込まれたテロリストが古くからの都市を破壊し、町村や同様、ダマスカスの7つのすべての門や、あらゆる大都市から、何百万という難民が国外に逃れていた時でさえ。

 ロシアは、しばしば「舞台裏で」一生懸命働いた。外交面でも、しかし同じく最前線でも。不可欠な航空援護の提供、地域全体の地雷除去、食料供給、兵站、戦略でも。正確な人数を我々は知らないが、ロシア人がシリアで亡くなっており、死者が出ているのは確実で、‘相当な数’だというむきもある。だがロシアは決して国旗を振ることなく、決して自画自賛のジェスチャーで胸を叩くこともしなかった。シリア国民は、この全てを知っている。彼らは理解しており、感謝している。両国民にとって、言葉は不要だ。少なくとも今は。両国民は深い兄弟のような同盟を結んだ。彼らは、闇、テロ、新植民地主義と戦い、勝利したのだ。

 ロシアの軍用車列がシリアの道路を通行する際、警備はない。彼らは元気をつけるために地元レストランに入り、地元の人と話をする。ロシア人はシリアの市内を歩く際、不安を感じない。彼らは「外国軍隊」として見なされたり、扱われたりしない。彼らは今やシリアの一部だ。 彼らは家族の一部だ。シリア人は彼らをくつろがせるのだ。

*

 カーブルで、私は常に壁に直面する。壁は有刺鉄線と同様、私の周りの全てだ。コンクリートの壁だ。

 壁の中には4-5階建てのビルほど高いものがあり、全ての角に防弾ガラスで覆われた見張り塔がある。

 地元の人々、歩行者は夢遊病者のように見える。彼らは諦めている。彼らは子供たちの頭や胸や足に向けられる銃身にさえ慣れている。

 ほとんど全員占領に憤慨しているが、何をすべきか、どのように抵抗すべきか誰も知らない。NATO侵略軍は残忍で圧倒的だ。指揮官と兵士は冷たく、打算的で、無情で、彼ら自身、ただ自分だけを守ることに取りつかれている。

 重武装したイギリスとアメリカ軍用車列は、ほんの僅かでも敵対的な様子でさえ「動く何」にでも発砲する準備ができている。

 アフガンの人々はほぼ全員「冷静に」「遠隔で」殺害される。真面目な一対一の戦闘をするには欧米人の命は「あまりにも貴重なのだ」。殺害は、無人機や「スマート爆弾」や、あるいはアフガンの都市や田舎を縦横に動き回る怪物のような乗り物からの銃撃によって行われる。

 法外な占領中、何人のアフガン国民が殺害されようと、アメリカ人やヨーロッパ人の命が助かる限り問題ないのだ。アフガニスタンに派兵された欧米兵士たちの大部分がプロだ。彼らは彼らの国を守ってはいない。彼らはいかなる代償を払おうとも、効率的に「彼らの仕事」をするよう金をもらっている。もちろん「安全第一」。彼ら自身の安全が。

 欧米が2001年にアフガニスタンを占拠した後、100,000人から170,000人のアフガン国民が殺された。何百万人もが難民として国を去るよう強いられた。アフガニスタンはHDIリスト(国連開発計画により編集された人間開発指数)上、今アジアで下から(イエメンの後)2番目に位置している。平均寿命はアジア(WHO)で最も短い。

*

 私はシリアとアフガニスタン両方で働いたので、この2つの国と、この2つの戦争の相違を指摘するのは私の義務だと思う。

 シリアとアフガニスタンは、両国とも欧米に攻撃された。一方は抵抗し、勝ち、もう一方は主に北アメリカとヨーロッパの軍隊により占領され、結果的に破壊された。

 この惑星の約160の国で働き、無数の戦争と紛争(大部分が欧米とその同盟国によって火をつけられるか挑発されたものだ)を報道し、目撃した私には明らかにパターンが見えている。「欧米影響圏」に陥ったほとんど全ての国が荒廃し、略奪され、破壊される。そうした国は、ごく少数の ‘エリート’ (欧米に協力する人々)と、貧困の中で暮らす圧倒的多数との間の非常に大きな格差に見舞われている。ロシアか中国(あるいは両国)との親密に結びついている国々の大部分が、自己統治と、その文化、政治制度と経済構造への敬意を享受し、栄え、発展している。

 2つのブロック(そう今や再び、国々の主要な2つのブロックがある)間のこうした衝撃的な対照が、常に強調されて、論じられないのは、ほぼ完全に欧米志向の「ソーシャル・メディア」同様、商業マスコミと偏った教育制度のせいだ。

*

 シリアへの最近の訪問中、私はダマスカスとホムスとアインタルマに暮らす多くの人々と話をした。

 私が目撃したものは「涙を通しての喜び」と表現できるものが多い。勝利の代償は法外だった。それにもかかわらず、喜びだ。シリア国民の政府の団結は明白で注目に値する。

 「反政府派」に対する、欧米に対する怒りは至る所にある。間もなく今後の報告で状況を説明するつもりだ。だが今回、私は2つの都市の状況、2つの国と2つの戦争を比較したいと思う。

 ダマスカスでは、私はまた詩を書きたい気になる。カーブルでは、長い憂うつな死亡記事しか書く気になれない。

 私はこれらの古都の両方を愛しているが、もちろん愛し方は違っている。

 率直に言って、18年間の欧米占領で、カーブルは、武装化し、分裂し、植民地化されたこの世の地獄に換えらてしまった。皆それを知っている。貧しい人々はそれを知っており、政府さえそれを知っている。

SYA2

 カーブルでは、共同体全体がもう「諦めている」。そこでは溝や橋の下で生きることを強いられている人々が暮らしている。そうした人々の多くが、生産が欧米占領軍によって支援されている現地生産された麻薬に酔いしれ、やみつきになっている。私は公然とケシプランテーションに囲まれているアメリカ軍基地を見て、写真を撮った。イギリス軍が地元の麻薬マフィアとの交渉に携わり、協力しているという地元の人々の証言を聞いた。

 今、欧米大使館やNGOやアフガニスタンで活動する「国際組織」は、ヨーロッパで「訓練され」、奨学金を受け、占領者の公式言説を繰り返すかなりの現地人集団を、知的、道徳的に堕落させ、洗脳するのに成功した。

 彼らは彼らの国がその中に放り出された悪夢を合法化するため休みなく働いている。

 だが、ソ連時代と社会主義アフガニスタンの両方をまだ覚えているより高齢の人々は圧倒的に「ロシア派」で、アフガニスタンの解放、国の進歩や決然とした建設の日々を、いらだちの中、懐かしんでいる。「ソ連」のパン工場、水路、パイプライン、高圧送電塔や学校は、国中いたるところで今日に至るまで使われている。当時の、男女同権や政教分離や反封建主義の戦いは、欧米による占領の下、今や事実上、非合法だ。

 アフガニスタン人は誇り高い、決然とした人々であることが知られている。だが今や彼らの誇りは破れ、固い決意も悲観と憂うつの海に溺れてしまった。欧米による占領は平和をもたらさず、繁栄も、民主主義的独立(もし民主主義が「人々による支配」と解釈されるなら)も、もたらさなかった。

 近頃、カーブルでの若者や女性の最も大きな夢は占領者のために働くことだ。欧米風学校で「教育を受け」、アメリカ大使館や国連政府機関の一つで仕事につくことだ。

*

 ダマスカスでは、皆が今、国の再建について話をしている。

 「被害を受けた近所は、どのように、いつ再建されるのだろう? 戦前の地下鉄建設は近いうちに再開されるのだろうか? 生活は前より良くなるだろうか?」

 人々は待ちきれない。自分たちのビルや家や道路を復興している家族やコミュニティーを目撃した。

 そう、ダマスカスで私は進行中の本物の革命的な楽天主義、私が新刊Revolutionary Optimism, Western Nihilismで説明したものが実際に動いているのを目にした。なぜならシリア国家自身今、再度益々革命的なのだから。いわゆる「反政府勢力」は主に欧米が支援する破壊活動だった。シリアに植民地政策の暗い日々を思い出させる試み以外の何ものでもなかった。

 ダマスカスとシリアの政府は、途方もなく大きな壁や空中に浮く巨大スパイ小型飛行船を必要としていない。彼らは、あらゆる街角の装甲車両や、至る所で致命的な機関銃を搭載したSUVを必要としていない。

 他方、カーブル占領者は支配を維持するため、そうした全ての致死的な力の象徴を必要としている。それでも、彼らは、人々を脅して、彼らを支援したり、愛したりするようにはできない。

 ダマスカスでは、たまたまシリア文部大臣だった私の仲間、小説家の事務所に歩いて入れた。カーブルでは、ただトイレに行きたいだけの場合でさえ、しばしば金属探知器を通らなければならない。

 ダマスカスでは、あらゆる街角に希望と生活がある。カフェは人でいっぱいで、人々が話をし、口論し、一緒に笑い、水ぎせるを吸う。博物館と図書館も同様は人でいっぱいだ。オペラハウスは上演している。動物園は、戦争にもかかわらず、あらゆる困難にもかかわらず、繁盛している。

 カーブルでは生活が止まった。交通と伝統的な市場を除いて。国立博物館さえ今や要塞で、その結果、館内にはほとんど誰もいない。

 ダマスカスの人々はカーブルで起きていることには余り詳しくない。だが彼らはバグダッド、トリポリとガザについて大いに知っている。彼らは自分たちが、欧米あるいは彼らが送り込んだ連中による占領を可能にするより、死んだ方がましなのだ。

 2つの戦争、2つの運命、2つのまったく別の都市。

 ダマスカスの7つの門は大きく開いている。難民が全方角から、世界の隅々から戻っている。シリアを紛争前にそうだったより更に偉大にするため、国を再建するため、和解すべき時期なのだ。

 カーブルは、しばしば爆発で揺り動かされ、恐ろしい壁で分断されている。ヘリコプターのエンジンが空でうなりを上げている。地上のすべてを監視する破壊的な目を持った小型飛行船。無人機、戦車、巨大な装甲車両。乞食、ホームレス、スラム。カーブルに翻る巨大なアフガン国旗。社会主義の過去と同じものではなく「修正された旗」だ。

 シリアで最終的に統合された国は帝国主義と狂信と宗派主義を打ち破ることに成功した。

 アフガニスタンでは国が分裂させられ、屈辱を味あわされ、かつての栄光を剥奪された。

ダマスカスはそこの人々のものだ。カーブルでは人々は外国侵略者に築かれたコンクリートの壁や軍事基地によって、小さく見せられている。

 ダマスカスでは人々が、自分たちの国と市に命を捧げさえして、戦っていた。

 カーブルでは人々は戦うことについて、自由を代弁しさえするのにおびえている。

 ダマスカスは勝った。 再び自由だ。

 同様に、カーブルは勝つだろう。多分今日ではなく、今年ではないが、勝利するだろう。私は勝利すると信じている。

 私は両方の都市が好きだ。だが一つは今祝っており、もう一つは想像できない痛みで、まだ苦境に立っている。

 Andre Vltchekは哲学者、小説家、映画製作者で調査ジャーナリスト。彼は Vltchek’s World in Word and Imagesの創作者で、Revolutionary Optimism, Western Nihilism含めて多くの本を書ている作家。オンライン誌 「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2019/01/03/syria-and-afghanistan/

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コメント
1. 2019年1月06日 17:09:57 : IIf8y7neBI : GUifuJVtLx4[2] 報告
大手マスコミには載らない記事。
いい記事有難うございました。

アフガニスタン、シリアは特にBefore or Afterではないですが、歴史ある綺麗な市街をUPされていたのを見て目を見張りました。
アフガンは中村医師が水路や井戸を作りに行った。
水路=井戸完成を中村医師を抱き上げて喜びを表す素朴なアフガニスタンの人々の映像。
中村医師ははっきりと『アメリカ、西欧は子どもの教育に失敗した国でしょう』異論はあるかも知れないが、中らずと雖も遠からずです。
日本もその後追いをしています。
この堕落して腐臭を放つ、今の日本で、物も少なく、親も生活が大変で貧しかったが、戦争世代の親や伯父伯母、先輩の中で育って、良かったのではないかと思う。

アフガンとシリアの無辜の何十万の殺害された人々、生き残られたご家族、侵略した国は……

2. 2019年1月06日 22:42:50 : HgAfM67keU : 2dc4xaZBFuM[25] 報告
踏みにじる 己が利権を 増やすため
3. 2019年1月07日 13:59:27 : o3QrDJ9g1w : 4hlkJk4rXAQ[513] 報告
我が国は勝てるだろうか。

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