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米好戦派は傭兵の再派兵を望み、イスラエルは米軍の引き戻しを図る(2/2)
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201812300000/
2018.12.30 櫻井ジャーナル
マイケル・フリン中将が局長になった翌月の2012年8月、DIAはホワイトハウスへシリア情勢に関する報告書を提出している。その中でDIAは穏健派の存在を事実上、否定した。 つまり、シリアで政府軍と戦っているのはサラフィ主義者、ムスリム同胞団、アル・カイダ系のアル・ヌスラ(報告書はAQIと同じと指摘している)だというのだ。 報告書はさらに、オバマ政権が反政府軍を支援し続けるなら、東部シリア(ハサカやデリゾール)にサラフィ主義者の支配国が作られる可能性があると警告していた。この警告はダーイッシュという形で2014年に現実となり、それが理由でフリンは解任された。 売り出された直後のダーイッシュは残虐さをアピール、それを根拠にしてオバマ政権はシリアに対する一方的な空爆を始めた。侵略行為以外の何物でもない。 リビアでは地上のアル・カイダ系武装集団LIFGとNATO軍の空爆でムアンマル・アル・カダフィ体制を崩壊させた。オバマ政権はシリアも同じパターンに持ち込もうとしたのだろう。その前にアメリカ政府は化学兵器話をでっち上げて空爆を始めようとしたが、これは失敗している。 アメリカ軍は空爆でシリアのインフラを破壊、市民を殺害する一方、ダーイッシュなどの武装勢力へは物資を「誤投下」。サラフィ主義者の支配地域は拡大、シリアのバシャール・アル・アサド政権は追い詰められている。 オバマ政権はそうした中、2015年に政府を戦争体制へシフトしていく。2月に国防長官を戦争に慎重なチャック・ヘイゲルから好戦的なアシュトン・カーターへ、9月に統合参謀本部議長をマーティン・デンプシーからジョセフ・ダンフォードへ交代させた。デンプシーはサラフィ主義者やムスリム同胞団を危険だと考えていたが、ダンフォードは違った。 ロシア政府がシリア政府の要請を受けて軍事介入したのは統合参謀本部議長が交代になった5日後の9月30日のことだ。ロシア軍はアメリカ軍と違ってダーイッシュやアル・カイダ系武装集団を本当に攻撃しはじめ、そうした勢力の支配地域は急速に縮小していく。トルコ軍機を使ってロシア軍機を11月24日に撃墜、ロシア側を脅したが、逆効果だった。 オバマ大統領がムスリム同胞団を使い、中東や北アフリカで体制転覆プロジェクトを始めるように命令したのは2010年8月のこと。PSD-11を出したのだ。 しかし、ジハード傭兵を使った侵略の計画は正規軍による軍事侵攻が生きず待っていた2007年当時から作成されている。同年3月5日付けニューヨーカー誌で調査ジャーナリストのシーモア・ハーシュは、アメリカ、サウジアラビア、そしてイスラエルがシリア、イラン、そしてレバノンのヒズボラに対する秘密工作を始めたと書いている。 その記事の中で引用されたジョンズホプキンス大学高等国際関係大学院のバリ・ナスルの説明によると、資金力のあるサウジアラビアは「ムスリム同胞団やサラフ主義者と深い関係」があり、そうしたイスラム過激派を動員することができるとしている。「一旦その箱を開けて彼らを外へ出したなら、2度と戻すことはできない。」とも警告している。 アメリカの議員や有力メディアはアメリカ軍の撤退でダーイッシュが復活すると主張しているが、アメリカ軍の代わりにジハード傭兵を再び送り込むべきだと言っているに等しい。 イスラエル軍はそうした中、12月25日にシリアの首都ダマスカス周辺へミサイルを撃ち込んだ。ロシア政府によると16機が発射され、そのうち14機はシリア軍に撃ち落とされたという。 そうした攻撃に対し、イスラエルでの報道によると、ロシア政府は12月26日、これ以上空爆を続けるとシリア軍はS-200をイスラエルに向けて発射すると警告したという。25日にイスラエル領内の人がいない地域にミサイルが撃ち込まれているが、これは意図的なものだとロシア側は言っているようだ。 イスラエル軍がシリアへの攻撃を再開した場合、ミサイルや航空機の撃墜だけでなくイスラエル領内を攻撃するという警告だが、もしこれが現実になった場合、アメリカ国内ではアメリカ軍をシリアへ再侵略させ、あるいは攻撃を始めるように求める扇動が展開される可能性がある。(了) |
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