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「アメリカ軍シリア撤退の波紋」(ここに注目!)/nhk
2018年12月21日 (金)
橋 祐介 解説委員
http://www.nhk.or.jp/kaisetsu-blog/300/311591.html
イラスト解説ここに注目!です。アメリカのトランプ大統領は、中東のシリアからアメリカ軍を撤退させると発表し、内外に波紋を広げています。橋解説委員です。
Q1)
なぜ今このタイミングでトランプ大統領は、撤退開始を決断した?
A1)
確かにアメリカ政府内にも撤退に反対する意見があっただけに性急な印象は否めません。しかし、過激派組織IS=イスラミックステートを打倒してアメリカ軍を早期に撤退させる。それは大統領のかねてからの公約でした。クリスマスの休暇を前に敢えてサプライズの形で発表することで、公約達成を最大限アピールする狙いがあったのでしょう。
“ISが勢いを盛り返さないか心配だ”あるいは“アメリカ軍の撤退で、アサド政権を支援するロシアやイランの影響力が増すのではないか”そうした懸念の声がアメリカ国内にあるのは確かです。しかし、トランプ大統領が最近電話会談を相次いで行った中東のふたりの首脳にとって、今回の発表は決して“驚き”ではなかったでしょう。
Q2)
ふたりの首脳って誰ですか?
A2)
ひとりはトルコのエルドアン大統領です。トルコは、アメリカ軍が支援するクルド人武装勢力を「テロ組織」とみなし、シリアへの越境攻撃も辞さない構えを見せていましたが、両首脳は先週末、シリアへの対応を「もっと効果的に調整することで合意した」としています。
もうひとりはイスラエルのネタニヤフ首相です。イスラエルはアメリカ軍が撤退すると、シリアへのイランの影響力が拡大すると懸念していますが、今週の電話会談のあと「いかなる場合でもイスラエルの安全は守り抜く」としています。
“このふたつの同盟国には、ひとまず撤退への根回しが出来た”そう踏んだからこそ、トランプ大統領は発表に踏み切ったのでしょう。
Q3)
では、アメリカは今後シリアの内戦には介入しない?
A3)
アメリカ軍は今後もどこであろうとIS打倒の軍事作戦に支援は惜しまないとしています。ただ、アメリカはことしロシアやサウジアラビアを抜いて世界一の産油国になる見込みです。エネルギーの中東依存からの脱却は、今後のアメリカを益々内向きにしていくでしょう。トランプ大統領がみずからツイッターで言っているように、もはやアメリカは“中東の警察官”を務めるつもりはないのかも知れません。
(仁王像)
イラストに「内向きなアメリカ」とあるのは、例によって意味深。いろいろな意味が込められていると思う。
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