http://www.asyura2.com/18/warb22/msg/103.html
Tweet |
【パレスチナ発】イスラエル軍は突然やって来て「72時間以内に家を壊せ」と命じた
http://tanakaryusaku.jp/2018/05/00018090
2018年5月8日 23:51 田中龍作ジャーナル
息子夫婦のために建ててやった「離れ」を自ら壊さなければならなかったシャハームさんは悲嘆に暮れていた。次は「母屋」も壊さなければならない。=8日、カランディア村 撮影:田中龍作=
トランプ米大統領がイスラエルの首都と認定するエルサレムの北端に隣接するカランディア村(人口1,300人)。れっきとしたパレスチナ人の村なのだが、イスラエル軍の完全コントロール下にある。
2006年、イスラエルは壁を作って村を東西に分断した。エルサレムにより近い東側半分は、イスラエルが力づくで我が物とした。村人はオリーブ、レモン、オレンジがたわわに実る豊かな農地を奪われたのである。
さらなる悲劇が村人を襲う。領土拡大を目指すイスラエルが、壁の西側も奪い始めたのだ。カランディア村議会のアワッド・アッラー議長によれば、2006年以前に348万2千uあった村の面積は、現在80万uとなった。4分の1にまで減ったのである。逆に言えば4分の3をイスラエルに奪われた。
イスラエル軍は壁に近い所から、次々と村人の宅地を取り上げていく。住宅を破壊していくのである。
オムヒシャム・シャハームさん(63歳)の場合こうだった−
4月24日、イスラエル軍が突然、やってきて「早く家を壊せ」と命じた。「ここに家を建てることは許可していない」という理由からだ。
5月7日、またイスラエル軍が来た。もちろん今回も突然だ。軍は「72時間以内に家を壊せ。さもなくばブルドーザーを持って来て壊す」と書いた紙を置いていった。シャハームさんに限らず、すべてのケースが「72時間以内の破壊」を命じられる。
ノコノコとやってきたUNOCHA(国連人道問題調整事務所)の車両。職員はまるで他人事のようにニタニタとしながら記録を録っていた。=8日、シャハームさん宅前 撮影:田中龍作=
イスラエル軍に破壊されると、手数料として4万1,500USドルも払わなければならない。法外な値段である。嫌がらせとしかいいようがない。シャハームさんは やむなく 知り合いの業者に頼んで、その日のうちに自宅を壊した。結婚した息子と嫁のために建ててやった、いわば「離れ」だった。
イスラエル軍は母屋の取り壊しも命じているという。日付はまだ区切っていないが、ある日突然やって来て「72時間以内に破壊せよ」と告げるのである。こうして住み家を奪われる村人は親戚の家などに身を寄せる。
田中が現場を訪れたのは、シャハームさんが自宅を壊した翌日の8日だった。シャハームさんは憔悴しきっていた。
取材を進めていると、UNOCHA(国連・人道問題調整事務所)の職員がトヨタのランクルで乗り付けてきた。何をし始めたのかと思ったら、記録を録っているだけなのだ。田中は呆れ果てて尋ねた。「家屋を破壊したりするな、とイスラエルに警告しないのか?」と。彼らは苦笑いを浮かべるだけだった。
かりにイスラエルに警告しようものなら、UNOCHAは村で活動できなくなるということだ。国連の無力さをまざまざと見せつけられた。国際政治の現実である。
村議会のアワッド・アッラー議長によれば2016年一年間で12戸が破壊された。イスラエル軍はピッチを速めており、今年4月一ヵ月だけで、12戸に破壊を命じたという。
イスラエル軍によって破壊を余儀なくされた家屋。村を東西に分断する壁のすぐ向こうに見える赤い屋根はユダヤ人家屋。=8日、カランディア村 撮影:田中龍作=
〜終わり〜
国連が破壊現場に来たが記録を録るだけだった。イスラエルには警告もしないという。これが国際政治の現実だ・・・
— 田中龍作 (@tanakaryusaku) 2018年5月8日
新記事『【パレスチナ発】イスラエル軍は突然やって来て「72時間以内に家を壊せ」と命じた』https://t.co/wIcEtfW81N
田中龍作ジャーナル | 【パレスチナ発】イスラエル軍は突然やって来て「72時間以内に家を壊せ」と命じた https://t.co/SFlTpPPnVy
— ステイメン@打倒!凶人安倍! (@deskain) 2018年5月8日
軍隊という暴力装置を使ってパレスチナ人達から豊かな農地や宅地を次々と奪い去っていくイスラエル。そんなイスラエルをトランプや凶人安倍は支持し続けているのだ! pic.twitter.com/K3A6zSYGZH
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。