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(回答先: 生活保護訴訟、国に初の賠償命令 名古屋高裁、減額取り消しも(東京新聞・共同) 投稿者 蒲田の富士山 日時 2023 年 11 月 30 日 21:24:25)
2023年12月1日 07時06分
https://www.tokyo-np.co.jp/article/293297?rct=editorial
国による生活保護費の引き下げは「違法」であり、処分を取り消せ−。受給者らがこう求めた集団訴訟で、名古屋高裁は国に処分を取り消すよう命じ、原告への国家賠償も認めた。全国29地裁で起こされた裁判でも原告勝訴の流れができつつあるが、控訴審での原告勝訴は初めてだ。国は、その重みをかみしめ、高裁判断を受け入れるべきだ。
国は、2013〜15年に、食費や光熱費など生活保護費の基になる「生活扶助」の基準額を平均で6・5%、最大で10%引き下げ、生活保護費を年間で最大670億円削減した。この結果、受給者の96%が減額になった。
この見直しで、厚生労働省は独自の物価指数を使い、直前の4年間に物価が4・78%下落したと算出した。しかし、物価動向の指標となる総務省の消費者物価指数は同時期でマイナス2・35%にすぎず、厚労省指数の下落率の大きさが際立った。
判決は、厚労省の物価指数は、「学術的な裏付けや論理的整合性を欠く」と厳しく指摘した上で、指数算出の項目に生活保護世帯の支出が一般世帯よりはるかに少ないパソコンやテレビの購入費を残したことを例に、生活保護世帯の消費実態とかけ離れた計算だと批判。「減額は違法で、厚労相には重大な過失がある」と断じた。また、厚労省が専門家の部会の検証結果を反映せず、世帯の条件などに応じて調整する部分を一律で2分の1にした点も「根拠なく半減させた」と非難した。
同種裁判では、これまでに地裁で22件の判決があり、受給者側の12勝10敗だが、最近10件では9勝1敗。控訴審も大阪高裁の受給者側敗訴から一転、今回は原告の勝訴となった。
12年の衆院選で「生活保護費10%カット」を公約した自民党が政権に返り咲いたことが、翌年の厚労省による生活扶助基準額の大幅減額の背景にありそうだ。基準額は原則5年ごとに見直されるが、その後は厚労省の指数は使われていない。今年の見直しでは物価高も反映して減額は見送られ、最大で11%増額となっている。
名古屋高裁の判決は、「生活扶助は国民の健康で文化的な最低限度の生活を営む権利(憲法25条)を基礎とする制度」だと改めて述べている。国は、そのことを忘れてはならない。
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