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急ぎすぎたマイナンバー制度…公金受取口座、家族名義が13万件、他人誤登録が748件(東京新聞)
http://www.asyura2.com/18/social10/msg/398.html
投稿者 蒲田の富士山 日時 2023 年 6 月 08 日 00:55:30: OoIP2Z8mrhxx6 ipeTY4LMlXiObY5S
 

2023年6月7日 21時00分

https://www.tokyo-np.co.jp/article/255302

 マイナンバーと連携した公金受取口座で、本人以外の口座が登録されている問題について、デジタル庁は7日、すべての口座の点検結果を公表した。子どもの親など家族名義とみられる口座を登録するケースが約13万件確認された。このほか、まったくの他人の口座が登録された事例が748件あった。公金が本人以外に誤給付された例はないという。(嶋村光希子)
 デジタル庁によると、家族名義などの約13万件のうち、親が口座を持たない子どもの手続きをする際に、親名義の口座で登録したケースが多いという。ほかに親類などの同居人や、単身赴任などで別居する家族の名義で登録された事例もあった。改めて本人名義で登録し直すよう通知する。
 マイナンバーには漢字の氏名だけが登録されているが、金融機関の口座はカタカナ名表記のため照合が難しかったという。
 他人の口座が登録された事例は、自治体の窓口の共用端末で先に手続きした人がログアウトしないまま、次の人が作業したことが理由という。誤登録の人には今月中にも郵送で案内する。
 公金受取口座は、1人につき本人名義の1口座を任意で登録する仕組み。自治体が住民に給付金を支給する際に使われる。5月28日時点で登録数は約5484万件に上る。
 会見した河野太郎デジタル相は「迅速かつ確実な給付が実現できるよう信頼確保に取り組む」と述べた。

◆「ポイント」支給、拙速な普及策が裏目に【解説】
 政府が「行政のデジタル化の基盤」と位置付けるマイナンバー制度で、公金受取口座の本人以外の登録が13万件以上見つかった。登録を急いだあまり、制度の周知が不十分だったのは明らかだ。ほかにもマイナ制度を巡るトラブルが相次いでおり、国民の不信感は高まっている。(山口登史)
 公金受取口座は、新型コロナウイルス対策の臨時給付金支給の遅れといった問題を受け、2022年に導入された。登録すると7500円分の「マイナポイント」を支給するなどして登録の推進を図ったが、拙速な普及策が裏目に出た。
 デジタル政策について、政府の司令塔に位置付けられるデジタル庁は、公金受取口座を巡るトラブルを2月には把握していた。ただ、同庁が本格的な調査に乗り出したのは5月になってから。あまりに遅い対応に危機管理への意識が欠けていると言わざるを得ない。
 今月2日にはマイナンバー法など改正関連法が成立した。これまで社会保障、税、災害対策に限定されていたマイナンバーの利用範囲は拡大される。一方で、マイナカードを健康保険証と一体化させたマイナ保険証で別人の医療情報をひも付けたり、カードを使ったコンビニ交付で別人の住民票の写しが発行されたりするなど、国民が安心して利用できる状況にはない。政府は小手先の対策ではなく、マイナ制度自体を根本的に見直すべきだ。

【関連記事】マイナカードの運用ミス続々 公表遅れの裏でちゃっかり普及策  

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コメント
1. 蒲田の富士山[1723] ipeTY4LMlXiObY5S 2023年6月08日 01:34:26 : 3jKsjJ1IGM : aGp5NFR4SGkuYXc=[21] 報告
<■109行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
トラブル続きなのに「新マイナカード」構想 コストは?自治体の手間は? デジタル庁「想定できない」(東京新聞)
2023年6月7日 12時00分

https://www.tokyo-np.co.jp/article/255089

 マイナンバー制度絡みのトラブルが続々と判明するさなか、政府のデジタル社会推進会議が重点計画案をまとめた。目玉の一つが「新マイナカード」。個人情報保護のために記載内容を見直すようだが、どうもすっきりしない。国民や自治体の手間はどうなるのか。記載内容を改めるだけでは、情報流出の懸念は消えないようにも思える。行き当たりばったりの対策で済ませず、丁寧に議論すべきでは。(宮畑譲、岸本拓也)

◆街の声「信頼できない」「使うの不安」
 6日にあったデジタル社会推進会議。公表された重点計画案に「次期カードの検討開始」が盛り込まれた。2026年中の導入を目指す。デジタル庁によると、導入後に更新時期を迎えた人や新規取得の人が対象だ。
 現カードは氏名や住所、性別、個人番号が記載される。個人情報保護のために何を残すか、何を削るか検討し、偽造防止目的でデザインを改めるという。
 マイナ制度を巡っては住民票の誤交付など、情報流出を思わせる事態が発覚した。そんな中で出た新たなカード案を市井の人々はどう考えるか。デジタル庁のお膝元にある東京都千代田区紀尾井町の公園で聞いた。
 「マイナンバー制度自体を信頼していない。情報流出の不安があってミスも続いた。こんな時に新しいカード? そういうとこだよ、信頼できないのは」
 スポーツジムに行く前に立ち寄っていた自営業の男性(79)は憤まんやる方ない様子。マイナカードを取得しているが、利便性を感じたことはないといい、身分証明書には運転経歴証明書を使う。「どこでミスが起きるか分からない。ミスの問題点も責任も明確になっていない。そりゃ使うのは不安ですよ」
 昼食中だった会社員の30代女性は7年ほど前にカードを作った。データの更新のために役所まで足を運んだことも。「新カードで更新の頻度が増えると面倒ですね。個人情報が入っているので仕方ないのかな。不具合が出ると怖いので、口座のひも付けはやってません」

◆自治体の声「システム変わるの?」「早く知らせて」
 安心安全に対する国民の懸念は払拭されていないようだ。窓口でカードの交付事務を行う自治体の職員はどう考えるのか。
 マイナカードを使った住民票交付で別人分が発行された横浜市。担当者は「カード発行の処理が変わると事務が変わる。カードの機能や仕様が変わればシステムを変えなくてはいけない可能性がある。それは大変だ」と懸念を示す。その上で、見た目が変わることに伴う混乱も予想する。「変更が周知されていないと、身分確認の際にトラブルが生じかねない」
 横浜市と同様のトラブルがあった東京都足立区の担当者は「もしICチップの仕様が変わると、読み込み機など全てを替えなくてはならず、すごいコストがかかる。さすがにそれはないと思うが…」と推測する。
 不安点として、新旧カードの併用期間の対応や記載事項の変更による本人確認の手間を挙げ「カードを変更すれば多少なりとも事務に影響は出る。決まった情報は早く出してほしい」。
 デジタル庁には新カード導入に伴うコストを尋ねたところ、「カード単価や製造経費は変わる可能性がありますが、変更のあり方次第ですので、現時点では想定できません。なお、自治体職員の手間も、変更のあり方次第ですので、現時点では想定できません。いずれにしても、かならず増加するとか、減少するとか、そのように想定していないところです」とメールで回答。どうにもはっきりしなかった。

◆情報の紛失や漏えい、5年間で3万5000人超
 新たなカードは記載内容を改め、他人が見て個人情報が流出するのを防ぐところに力点が置かれるように感じるが、これだけで情報流出の心配がなくなるわけでもなさそうだ。マイナ絡みの問題を見ると不安が募る。
 春以降に判明した件でいえばコンビニで別人の住民票が発行された例。マイナ保険証を巡って別人の情報がひも付けられ、医療費などが他人に閲覧されたことも。カードにひも付ける公金受取口座で別人口座を登録するトラブルも判明した。
 さかのぼれば、他の情報流出も浮かぶ。個人情報保護委員会の年次報告によると、企業や行政機関からマイナンバー情報が紛失や漏えいしたとの報告は2017年度から21年度までの5年間で少なくとも約3万5000人分に上ることが分かった。大半が紛失のケースだが、漏えいも計約500人分あり、いずれも企業のサーバーが不正アクセスの被害に遭った。悪用された事例はないというが、情報管理体制への疑念はぬぐえない。

◆自治体職員の不正も…どう防ぐ?
 よりたちが悪いのは、自治体職員による不正だ。
 奈良市では、マイナカードの窓口担当職員が昨年12月に未交付のマイナカードを盗み、暗証番号を設定してマイナポイントを不正に取得したとして、窃盗容疑などで逮捕された。
 マイナ事業と似た制度でも職員が絡む事件が生じている。昨年11月、自治体が管理する住民基本台帳ネットワーク(住基ネット)で取得した住民の個人情報を知人に漏らしたとして、東京都杉並区の職員が住民基本台帳法違反容疑で逮捕された。暴力団関係者の依頼を受けた知人から頼まれ、20人以上の情報を不正取得したという。
 同区は今年2月、住基ネット端末の操作ログ(記録)を毎月点検するほか、職員研修の充実や強化を図る再発防止策をまとめた。こうした対策を取れば、マイナ事業を含め、職員による情報流出を防げるのか。
 自治体情報政策研究所の黒田充代表は「情報に触れる職員の権限を狭めたり、操作ログを取るなどの対策は基本だが、完全に流出を防げるかというと限界はある」と指摘する。

◆自治体任せで業務負荷は増える一方…抜本改革を
 背景の一つが自治体職員の人手不足という。「職員が減らされ、非正規職員やアルバイトが増える中、マイナ事業の対応で自治体の負担は重くなった。マイナカードの振込口座が本人の分かどうかの点検も自治体任せ。業務負荷は増えており、臨時職員やアルバイトまできちっと研修できるか懸念は残る」
 新マイナカードの導入だけでは解決できない情報流出の問題。小手先の対策に終始しない議論が必要ではないか。
 白鷗大の石村耕治名誉教授(情報法)は、新たなマイナカードへの刷新は税金の無駄遣いにつながると指摘し「カード刷新のたびに1億枚も変更するとなると、また新たなトラブルが起きかねない」と続ける。
 「保険証や運転免許証をカードに一本化するやり方も複数のIDで本人認証する世界的な流れと逆行する。デジタル化をやるなら、用途を限定した上でスマホを基本にし、できない人に紙のカードを出すなど、発想を転換すべきだ」とも述べ、抜本的な改革の必要性を説く。
 黒田氏もこう求める。「今のマイナカード自体にも、さほど情報はないが、カードを鍵にしていろんな個人情報を引っ張り出せる。それが次の犯罪に使われるリスクがある。当初は保険証をなくすといった話はなかったが、あれもこれもと政府が後出しで話を進め、むちゃくちゃな仕組みになった。制度設計を最初から改めないといけない」

◆デスクメモ
 地方勤務が長かったせいか、自治体職員が心配になる。マイナ絡みの点検に追われつつ、お年寄りから「うちは大丈夫か」と問い合わせが続いてないか。さらに新カード案。情報収集が必要に。「短期間であれもこれも対応」ではパンクする。国に振り回される構図は何とも腹立たしい。(榊)

【関連記事】【Q&A】マイナ保険証 事実上のカード義務化目指す政府 なぜ健康保険証を廃止? マイナンバー改正関連法成立

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