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1月 07, 2019 日々雑感(My impressions daily)
<フランスで5日、8週連続で行われたマクロン政権に抗議する黄色いベスト運動の一斉デモの際、デモ関係者とみられる集団がパリの政府庁舎の扉を破壊して侵入、グリボー政府報道官(副大臣)らが避難する事態となった。
グリボー氏は4日に運動に関し「反乱や政府転覆を望む扇動行為」に転じていると非難していた。今回の事件を受け「狙われたのは私ではなく(フランス)共和国だ。許せない」と訴えた。
グリボー氏によると、侵入者は黄色いベストや黒ずくめの服装で、5日夕に扉を壊して庁舎内に侵入し、車も破壊した。
メディアによると、パリのデモでは参加者らが警察に投石し、警官隊が催涙ガスで応じたほか、路上でバイクや車が燃やされた。地方でも警察との衝突が相次いだ。デモに乗じた過激派の活動も指摘されるが、暴力行為を伴うデモの在り方を政府は強く批判している。
カスタネール内相によると、5日のデモの参加者は全国で約5万人。運動側は、年末の休暇時期で縮小したデモの勢いを年初に取り戻そうと図り、前週の昨年12月29日の約3万2千人、同22日の約3万8600人を上回った。
パリでは約3500人、南西部ボルドーはこれより多い約4600人が参加。いずれも前週の29日に比べ増加した>(以上「日経新聞」より引用)
デモ参加者は「ジル・ジョーヌ(黄色いベスト)」と呼ばれている。デモは昨年11月にマクロン政権が「燃料税」を増税する、と発表したことに端を発している。マクロン政権はバリ協定を実施するために燃料税の引き上げでガソリンや軽油消費を抑え、同時にそれを財源としてCO2の排出を抑制した企業に補助金を出そうという一石二鳥の政策だと、当初は自画自賛していた。
しかしそれは貧困化している庶民の反感を買った。そもそもマクロン氏が富裕層の代表だとみなされていたし、フランスには富裕層の特権を認める風潮が残っている。たとえばフランスではゴーン氏の逮捕はあり得ないし、たとえ逮捕されても数日以内に保釈される、と日本の長期拘留にフランス市民は驚いている、という。
そうした富裕層対一般庶民という対立の構造があったところに、庶民に対する燃料増税で富裕層の企業経営者に対する補助金を賄う、という政策が庶民の怒りに火をつけた、というのが今回の「ジル・ジョーヌ(黄色いベスト)」運動の広がりの原因のようだ。そしてマクロン氏の支持率は23%にまで急落し、「ジル・ジョーヌ(黄色いベスト)」運動に共感している国民は7割に達しているという。
ひるがえって日本はどうだろうか。社会保障の充実を謳い文句にして、どれほど消費税を増税されれば「嘘だ」と日本国民は気付くのだろうか。財務官僚とマスメディアがタッグを組んで「国民一人当たり900万円もの借金大国」だの、「国の借金を後世に残すな」というプロパガンダを流し続けて、国民に「増税やむなし」の世論を醸成した日本のやり方は穢い。富裕層と法人税への減税部分が消費増税により賄わられているという現実をマスメディアは殆ど報じない。
消費増税は日本の経済成長を阻害し、国民を貧困化させるだけだという1997年の5%増税時と2014年の8%増税時の「結果」に何も学ばない日本の政治とマスメディア解説者を批判する。橋本政権下で5%増税後に日本経済がいかに酷いデフレに陥ったか。そして2014年の8%増税時にも日本経済がマイナスを記録したことをマスメディアは特筆すべきだ。
日本は長期停滞により世界から置き去りにされている。プラザ合意以前、日本のGDPは世界の17.6%を占めていた。しかし現在では5%を切っている。実に1/3以下に衰退したことに日本国民は危機感を覚えるべきだ。「安定成長だ」「成熟期に入った」などといったバカな論評を信じてはならない。
経済的な衰退はかならず学術・研究開発に跳ね返り、防衛力に跳ね返る。中国が軍事的脅威を与えだしたのは経済成長と相まってのことだ。経済力は現実的な国力の指標だ、ということを忘れてはならない。日本の国土は国民すべてを養うほどの食糧生産が出来ていない。今後とも食糧を海外から買い続けなければならない。そのお金をどうして得るのか。
一握りの富裕層が豊かな暮らしを送り、一握りの年金暮らしの者だけが年収400万円の勤労者平均賃金を超える年金暮らしを送っている、という格差と不均衡をなくさなければならない。
「社会保障の負担は応能で、支給は一律」というのが大原則だ。富裕層に多くを負担して頂き、年金はせめて生活保護費以上の支給にすべきだ。マジメに年金掛け金を支払って、生活保護費以下しか手に出来ないというのが社会保障としてマトモだろうか。そして社会保障たる年金受給が平均勤労者賃金以上の潤沢な「年金」を手にするという不均衡に日本国民はいつまで我慢するつもりだろうか。日本でも「ジル・ジョーヌ(黄色いベスト)」運動を起こす時に到っているのではないだろうか。
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