http://www.asyura2.com/18/senkyo253/msg/682.html
Tweet |
高すぎる!
内閣参与も反対 消費税10%
不況いっそう 貧困化が加速
しんぶん赤旗・日曜版 2018年11月18日号
藤井 聡さん 内閣官房参与 京都大学大学院教授
消費税10%への増税の危険性を深く懸念する声が、いま党派を超えて広がっています。内閣官房参与を務めている藤井聡京都大学大学院教授もその一人。「10%への増税は日本経済を破壊する」と警告する思いを聞きました。 笹川神由記者
私は、来年10月の消費税増税は凍結すべきだと思っています。10%への税率引き上げは、日本経済を破壊するからです。
日本経済にはまだ、2014年の消費税増税のインパクトが濃密に残っています。消費税率を8%に上げた結果、家計の実質消費支出は14年から減り続け、17年までの4年間で7%も減少しました。消費税増税によって国民生活は7%も貧困化しました。
環境税は、温室効果ガスを抑制するため、石油・石炭に課税します。このように税金には、その行動を抑制する“罰金”のような働きがあります。
いまの日本はまだデフレ不況から脱却していません。にもかかわらず、消費に対する罰金として機能する消費税を増税すれば、消費は低迷し、国民の貧困化がさらに加速するのは間違いありません。
しかも来年は東京オリンピックの建設特需が終わる時期で、経済のさらなる悪化が危倶されます。
こうした状況で消費税を増税するのは、栄養失調で苦しむ子どもにさらに絶食を強いるようなものです。クレジットカードで決済した消費者への2%分のポイント還元策のようなことを重ねても、「15兆円の補正予算を5年連続で支出する」ぐらいの規模感がなければ、大した効果は期待できません。
大企業向けに法人税の減税が繰り返されてきました。消費税増税は、その減収を穴埋めするためにほかなりません。
今なすべきは消費税増税ではなく、所得税の累進課税を強化し、法人税率を引き上げることです。企業は多くの内部留保を抱えています。法人税率を上げることで内部留保が実体経済に還流され、大きな経済効果が期待できます。
日本経済にはまだ、2014年の消費税増税のインパクトが濃密に残っています。消費税率を8%に上げた結果、家計の実質消費支出は14年から減り続け、17年までの4年間で7%も減少しました。消費税増税によって国民生活は7%も貧困化しました。
環境税は、温室効果ガスを抑制するため、石油・石炭に課税します。このように税金には、その行動を抑制する“罰金”のような働きがあります。
いまの日本はまだデフレ不況から脱却していません。にもかかわらず、消費に対する罰金として機能する消費税を増税すれば、消費は低迷し、国民の貧困化がさらに加速するのは間違いありません。
しかも来年は東京オリンピックの建設特需が終わる時期で、経済のさらなる悪化が危倶されます。
こうした状況で消費税を増税するのは、栄養失調で苦しむ子どもにさらに絶食を強いるようなものです。クレジットカードで決済した消費者への2%分のポイント還元策のようなことを重ねても、「15兆円の補正予算を5年連続で支出する」ぐらいの規模感がなければ、大した効果は期待できません。
大企業向けに法人税の減税が繰り返されてきました。消費税増税は、その減収を穴埋めするためにほかなりません。
今なすべきは消費税増税ではなく、所得税の累進課税を強化し、法人税率を引き上げることです。企業は多くの内部留保を抱えています。法人税率を上げることで内部留保が実体経済に還流され、大きな経済効果が期待できます。
被災地復興に大打撃
今年は全国各地で災害が相次ぎ、経済的にも大きな損失をもたらしました。各地の農業は大打撃を受け、いまだに操業が停止したままの工場も数多く存在します。
このまま政府が消費税増税に踏み切れば、被災地は災害の被害と「増税による被害」のダブルパンチを受けることになるでしょう。被災地復興の視点で考えても、大きな禍根を残すことになります。
被災地の復旧・復興、防災・減災対策などへの政府支出を増やし、経済不況から国民を守ることこそが求められます。消費税増税はこれに逆行します。
このまま政府が消費税増税に踏み切れば、被災地は災害の被害と「増税による被害」のダブルパンチを受けることになるでしょう。被災地復興の視点で考えても、大きな禍根を残すことになります。
被災地の復旧・復興、防災・減災対策などへの政府支出を増やし、経済不況から国民を守ることこそが求められます。消費税増税はこれに逆行します。
消費に”異次元”の衝撃
昨年、男女200人を被験者とした消費税増税についての消費者心理実験を京都大学で行いました。その結果、10%への増税はこれまでの増税とは違う「異次元のインパクト」を消費者に与える、ということがわかりました。
税率が3%や8%のときの消費税の負担は、計算がややこしくて正確には認識されにくい。しかし、消費税率が10%になれば計算は簡単です。「価格の1割が消費税」と容易に認識できることが、心理的負担感を格段に大きくします。実験では、10%増税はこれまでの増税と比べて1.4倍もの「消費縮退効果」があるという結果が示されました。
その影響は短期では収まらず、長期にわたって続きます。消費税増税は日本経済に恐ろしい被害をもたらします。
もともと日本がデフレに陥ったのは1997年の消費税増税が原因です。消費税率が3%から5%になり、格差と貧困が拡大しました。90年代後半から日本経済は停滞し、「失われた20年」と呼ばれました。日本の経済成長は消費税増税によって失われたのです。
税率が3%や8%のときの消費税の負担は、計算がややこしくて正確には認識されにくい。しかし、消費税率が10%になれば計算は簡単です。「価格の1割が消費税」と容易に認識できることが、心理的負担感を格段に大きくします。実験では、10%増税はこれまでの増税と比べて1.4倍もの「消費縮退効果」があるという結果が示されました。
その影響は短期では収まらず、長期にわたって続きます。消費税増税は日本経済に恐ろしい被害をもたらします。
もともと日本がデフレに陥ったのは1997年の消費税増税が原因です。消費税率が3%から5%になり、格差と貧困が拡大しました。90年代後半から日本経済は停滞し、「失われた20年」と呼ばれました。日本の経済成長は消費税増税によって失われたのです。
党派を超えて反対を
消費税増税推進派は、すでに10%以上の増税に言及し始めています。「10%への増税は決まったことだから仕方がない」と国民が容認すれば、消費税率は15%、20%へとさらに引き上げられるでしょう。国民があきらめてしまえば“地獄への扉“が開きます。
消費税10%への増税中止は十二分にあり得ると思っています。そのカギとなるのは国民世論です。
この問題に党派は関係ありません。目の前のコップに入っている液体は毒なのか、薬なのか。国民が冷静に分析し、考えなければいけません。私は毒だと確信しています。
消費税10%への増税中止は十二分にあり得ると思っています。そのカギとなるのは国民世論です。
この問題に党派は関係ありません。目の前のコップに入っている液体は毒なのか、薬なのか。国民が冷静に分析し、考えなければいけません。私は毒だと確信しています。
■内閣官房参与 専門的な立場から首相に助言、情報提供をする「ブレーン」役。首相が任命する非常勤の国家公務員。
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK253掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK253掲示板 次へ 前へ
★阿修羅♪ http://www.asyura2.com/
since 1995
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。