http://www.asyura2.com/18/senkyo250/msg/267.html
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安倍政権が続けば技術立国が危うくなる
https://31634308.at.webry.info/201809/article_4.html
国家の百年の計を見通し、自分たちの子供、孫の代までの国の繁栄、成長の布石を打つのが国のTOPの仕事である。憲法を変えること、トランプ大統領の言いなりなること、海外にお金をばらまくことが国のTOPの仕事ではない。アベノミクス、トリクルダウンなどの造語でまるで、日本の国は経済的にもバラ色に発展するという幻想を与え続けた。政府の介入でマスコミも恐れてあまり政府を批判しないが、アベノミクスは失敗したと思っている。超低金利による金融政策は完全に失敗した。自民内の石破氏ですら、アベノミクスを批判し出した。
安倍政権の売り政策である経済政策を失敗し、それにも増して危機的に思っているのは、技術立国たる日本の地位が傾いてきたからだ。日本が戦後これだけ発展したのは金融政策ではない。技術の高さによる高度な製品を絶えず創出してきたからである。それが、以下の記事にあるように、「安倍政権が続けば技術立国が危うくなる」と書かれている。これは技術に寄与してきたものにとって同感であるので紹介する。長文なのでポイントを抜粋する。
安倍政権が続けば技術立国が危うくなる
http://webronza.asahi.com/science/articles/2018082900006.html?iref=btmob
総裁選でも総選挙でも技術立国のありかたが争点にならない不思議
山内正敏 地球太陽系科学者、スウェーデン国立スペース物理研究所研究員
安倍首相は、2期6年だった総裁任期を3期9年に規約改正したうえでの立候補である。「国政5連勝」という実績を誇るが、経済政策が支持されたのは最初の2年だけで、その後は「他の政党に政権担当能力がない」という、通常の先進国ではあり得ない理由で、国政選挙でも総裁選でも安倍一強を続けて来た。そこに公約・政策議論は見られない。欧米とは大違いだ。
有権者は自分に一番関係する公約を見て(もちろん他の政策や実績も考慮には入れるが)投票先を決めることが出来るのである。それで、弱小政党すら予算・実務の制約を受け入れて政策の優先度・方向性を示し、現実的な公約作りに腐心する。日本で横行する「政権担当能力」云々の議論が生まれる余地なぞない。
対抗する石破茂氏との政策論議を避けて総裁選が進むという信じがたい状況のなかで、どのようにすれば「決定的な間違い」を防げるのか? 名案はないが、隗より始めろ。論戦のための材料として、科学と技術の分野での安倍政権のこれまでの政策を私なりに総括してみたい。
・流出したロボット技術
ロボット技術は日本が世界をリードする分野である。本来なら、その有力ベンチャーで使われる各種特許技術を他の分野へ応用して幅広い商業化の可能性を探すべく、公的機関は資金や人材確保を支援しなければならない。それを最初から最後まで怠ったのである。
・技術ベンチャー企業を育てなかった
そもそも、日本では大学発・研究所発のベンチャー企業が育ちにくい。というのも、経営や事務手続きを担える人材が理工系大学院に入り難い仕組みだからだ。日本は「倒産=無一文」のイメージも強すぎる。スウェーデンとは対照的だ。それで新技術の商業化の王道は、大企業の新部門からとなる。しかし、企業には採算や開発方針という制約があり、簡単にはベンチャー的部門を立ち上げられない。ここに日本が抱える問題点がある。技術や技術者心理に対する理解が全く足りない。
・心配な次世代自動車技術
ベンチャー起業しにくい弊害として一番心配なのは、日本のドル箱である自動車産業の将来だ。電器・半導体部門での近年の凋落ぶりをみれば、気を緩めてはいけない。なのに、大衆車技術で世界最先端だという現状に甘えて、世界の趨勢ともいえる電気自動車の開発も大企業に任せっきりで、ベンチャーを育てていない。自動運転も後発だ。
・「原子力セールスマン」を務めているという失策
原子力発電を首相自ら海外に売り込んで「原子力は儲かる」という神話を延命させた結果、東芝が債務超過となった失点は驚くほど指摘されていない。誰もが東芝経営陣のみに罪をなすり付けたが、なぜ首相の責任が問われないのか。今度は日立がイギリスの原発建設で大赤字を出すかも知れない危機となっているのだから、これが選挙の争点にならないのが不思議である。
・エボラ危機で何も得なかった
エボラでの対応も取捨選択を誤ったという日本の十八番での貢献をまともに検討せず、時期遅れの自衛隊派遣を表明して断られた。派遣すべきは看護師であり、日本として開発に専念すべきは特効薬より衛生グッズなのに、「自衛隊派遣という実績」にこだわって、国際協力に水を差したのだ。
上記が山内氏の指摘だが、さらに加えれば、日本は技術の源泉である特許の数は完全に中国に抜かれた。また中国は、大学や研究機関に多大の研究費を援助し出した。日本からその研究費の魅力ために日本の若手学者が移籍している。また日本は研究の重点化の名の下に、基礎研究には研究予算が回らない。また地方大学にもお金が回らなく疲弊してきている。これは私が勝手に想像した訳ではなく、大学の多くの先生が述べている。イージス・アショアに今年度2千数百億円を掛けるが、毎年この程度必要と言われている。その一部を支援研究費に回せば一発で解消する。社会保障費も削らなくても済む。
個人的にさらに言えば、安倍政権のエネルギー政策である。これは上記の記事に書かれているが、原子力政策である。安倍首相の筆頭秘書官の今井氏は経産省出身で、東芝の原発事業推進に大きく関わっていた。東芝が左前になったのは、今井氏が主導した原発政策と言われている。未だに原発政策を止めることが出来ないのは、原発推進派の今井氏の影響が大きいと思っている。
見識の東京新聞が、社説で政府の原発政策を批判している。今年のこれだけの猛暑の中で、クーラーを使え、使えと政府が喧伝したのに、全く電力使用制限がなかった。これは、太陽光を代表とする再生エネルギーのお陰である。九州電力は原発を再開するので、民間からの再生エネルギーを引き取らないとまで言っている。本末転倒である。原発はクリーンと言ってきたが、今や最もダーティなエネルギーであることがわかった。福島原発にしろ、文殊増殖炉にしろ、あとどのくらい処理にいくらお金と時間が掛かるかわからない。企業が自前で全て迷惑を掛けないのなら我慢するが、全て負担は国民へ丸投げである。安倍首相が止めると言えば止められるのだ。しかし、無能なTOPに出来ない。それに振り回される国民が最も不幸だ。
東京新聞社説:猛暑も電力余力 節電、融通、再エネで
http://www.tokyo-np.co.jp/article/column/editorial/CK2018090402000169.html
2018年9月4日
エアコンを夜通し動かしておかないと、命が危うい猛暑の夏−。それでも電気は足りていた。3・11の教訓を生かした賢い省エネ、そして電力融通の基盤整備が、エネルギー社会の未来を切り開く。
七月二十三日。埼玉県熊谷市で国内観測史上最高の四一・一度を記録した猛暑の中の猛暑の日。東京都内でも史上初めて四〇度の大台を超えた。その日中部電力管内でも3・11後最大の二千六百七万キロワットに上ったが、12・0%の余力があった。
東電も中電も、震災後に原発は止まったままだ。この余裕はどこから来るのだろうか。
最大の功労者は省エネだ。計画停電を経験した3・11の教訓を受け止めて、家庭でも工場でも、一般的な節電が当たり前になっている。これが余力の源だ。
そして、再生可能エネルギーの普及が予想以上に原発の穴を埋めている。猛暑の夏は太陽光発電にとっては好条件とも言えるのだ。
むしろ最大のピンチに立たされたのは、昨年から今年にかけて四基の原発を再稼働させた関西電力ではなかったか。七月十八日。火力発電所のトラブルなどが重なって供給率が低下し、予備率3%を割り込む恐れがあったため、電力自由化を見越して三年前に発足した「電力広域的運営推進機関」を仲立ちとして、東電や中電、北陸電力などから今夏初、計百万キロワットの「電力融通」を受けた。
3・11直後、東日本と西日本では電気の周波数が違うため、融通し合うのは難しいとされていた。だが、やればできるのだ。
震災当時百万キロワットだった周波数変換能力は現在百二十万キロワット。近い将来、最大三百万キロワットに増強される計画だ。北東北では、送電網の大幅な拡充計画が進行中。地域に豊富な再生可能エネルギーの受け入れを増やすためという。地域独占からネットワークへ、集中から調整へ、原発から再エネへ−。電力需給の進化は静かに、しかし着実に加速しているのではないか。
猛暑の夏に、エネルギー社会の近未来を垣間見た。
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