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2018年08月18日 「ジャーナリスト同盟」通信
<麻原ショウコウと石原慎太郎>
アメリカでは言論の自由を掲げて、350以上の新聞社がワシントンの主に対して、社説でNOと訴え、それを米議会上院が満場一致で採択した。他方、日本では特定秘密保護法・共謀罪で、言論の自由を封じ込めて国連の専門官に衝撃を与えたままだ。戦後の自由と民主主義体制破壊を目論む一味を、ここでは毒蜘蛛と呼んでいるが、今朝目覚めると、急にオウム関係者の一斉死刑執行が気になった。役割を終えた毒蜘蛛を処分した背景である。麻原と石原の不可解な関係も怪しい。
<戦後の民主主義破壊を策す日本会議>
8・15敗戦の日に森喜朗・小泉純一郎・麻生太郎・安倍晋三を、清和会スポンサーの笹川陽平・日本財団会長が、広大な山梨の別荘に呼びつけて、4時間余の懇親会を開いた。翌日はゴルフである。
「安倍三選でこの後3年は持つ。そのあとをどうするか」が彼らの関心事に相違ない。日本会議と日本財団は共闘関係にあると見たい。双方とも不気味な反共右翼勢力である。前者はしかし、北京と太いパイプを保持している点が注目される。カネに弱い北京に手を差し伸べている、と見られている。
昨年に続いて小泉も参加して、反原発派に改めて衝撃を与えた。宏池会の岸田も呼んだ。竹下・経世会の茂木も仲間に加えた。幹事長の二階も官房長官の菅も外している。
彼らは、戦後体制崩壊を策す、カルト教団・神社本庁を主体とした日本会議の主役たちだ。「天皇中心の神の国」という戦前回帰勢力で知られる。明るく開かれた会合では全くない。言論の自由を拘束した中での、密室の会合なのだ。
オウム事件に無関心をかこってきた筆者だが、問題の別荘近くにオウム事件の拠点・サテアンがあったという不思議が、今朝、突然無能人間の脳裏を支配した。
<黒幕は誰だったのか、に蓋>
有毒ガス・サリンを製造して日本社会を大混乱に陥れるという、カルトの教団・オウムを、あえて宗教団体の冠をかぶせために尽力した人物は、石原慎太郎である、と関係者は断言している。
ここが気になった。麻原や石原を突き動かした人物・一味は誰なのか。そのことが発覚しそうになって、一斉に始末したものか?
「獄で麻原ほか犯人が真相を明かし始めている」という情報に、毒蜘蛛が仰天して「急いで処分しろ」と官邸に指示したものか。憶測をたくましくしなくても、この程度のことは誰でも思いつくだろう。
悲しいかな愚鈍のジャーナリストは、このことさえ本日まで気づかなかった。松本清張がいたら、もう一冊の本が誕生していたかもしれない。
<石原の四男・オウム信者と議員辞職>
まことに謎の多い事件である。警察はオウムを追及していた。それでも事件を捜査しなかった。あるいは「宗教団体」ゆえに、追及が甘くなってサリン事件を察知できなかった、と専門家は弁護・指摘している。
このオウムというカルト教団は、最初からサリン事件を起こしたわけではなかった。まずは政界進出を図っていたことを、まだかすかに記憶している。これに失敗してサリン製造へと走ったものだ。
731部隊の生き残りか、その弟子がいなければ、サリンは製造できない。それとも、ワシントンの生物化学兵器研究者がオウムに紛れ込んで、伝授したものか。オウム研究者は知っているだろうが、筆者は無関心派だったので、このことも知らない。
一時、注目したことは、石原の絵描きの四男がオウム信者で、オウムの曼陀羅を描いた、そのことである。この四男は今どうしているのか。
そして、オウムが「石原慎太郎内閣」を叫んでいた、という事実も注目される。石原は教団キラーで有名な政治屋である。カネと票集めに教団は一番利用価値がある。公明党と創価学会もそうである。
<自立する女性社会が来るのか>
石原の突然の衆院議員辞職のことである。当時は、全く理解できなかったのだが、その後、その理由が四男と関係があることを、各方面から耳に届いてきた。合点するほかなかった。
検察との取引は、どうやら本当なのだ。四男を救うためにバッジをはずしたのだ。都知事ポストは、そうして彼の転身先となった。これに徳洲会資金が貢献する。教団から病院に切り替えたのだ。東京都民の馬鹿さ加減にあきれるばかりだが、それは大阪府民にも言える。
民主主義社会を健全に生き抜くためには、新聞と有権者が健全に価値判断が出来るという前提が、不可欠なのだ。今この双方が欠けてしまっている。
その点で、アメリカ社会は日本よりも健全である。日本にとって、まず何よりも女性の自立が大切である。女性の覚醒だ。女性が自立できないと、暴政にも気付かない。戦後未だ、真の女性指導者が誕生していない日本である。歴史を学び、憲法を知ることで、日本人女性の多くが、人権に目覚めることである。強姦されても110番通報できないほとんどの女性では、話しにならない。伊藤詩織さんに寄り添えない内閣の女性大臣と与党の女性議員の日本に、問題の根源がある。立ち止まって思考する人間社会でないと、民主主義は正常に機能しない。
<大量死刑執行と宏池会・上川陽子法務大臣>
福田康夫は、上川陽子に欺かれた人物である。筆者もそうだが、彼女はリベラルの宏池会に所属している。宏池会メンバーに気を取られてしまったのだろう。
一見して地味な上川を、安倍は自分に忠誠を尽くす、高市や稲田のような人物と判断した。つまり融通無碍の女性議員だと分かったのだ。そうして法務大臣に起用したものだろう。
本来であれば、清和会の稲田朋美がお似合いだが、それは露骨すぎるため、安倍は上川にかけた。
毒蜘蛛が「これ以上生きられるとまずい」と判断したのであろう。オウムの首切り役人に、女性で、宏池会の人物に任せることで、憶測を断ち切ったものだ、とあえて憶測したい。
麻原ショウコウらサリン事件の主犯は、もはや役割を終えたとして、この世から消されたものだろう。真犯人を知る人物は、まだ多くが存在している。そのうちに本になって出てくるのかどうか。
彼らを操った毒蜘蛛は、間違いなく権力の周辺に巣食っている!1993年3月、米国1か月の招待取材の折り、ガイド役のW・バレット氏は「アメリカには秘密はない。必ず暴露される。このことは信じてもらいたい」といったが、日本もそうありたい。
2018年8月18日記(東京タイムズ元政治部長・政治評論家・日本記者クラブ会員)
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