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追悼 翁長知事が果たせなかった妻との約束「万策尽きたら夫婦で一緒に…」
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180809-00000019-sasahi-pol
AERA dot. 8/9(木) 11:35配信 週刊朝日オンライン限定記事(週刊朝日増刊「朝日ジャーナル 2016年7月7日号」より)
今年の沖縄全戦没者追悼式で、平和宣言を述べた翁長氏 (c)朝日新聞社
沖縄県知事選で勝利し、妻の樹子さんと一緒に万歳をする翁長氏=2014年11月 (c)朝日新聞社
膵がんで入院中だった沖縄県知事の翁長雄志氏が、8日午後までに同県浦添市内の病院で死去していたことがわかった。67歳だった。
米軍普天間飛行場の返還に伴う名護市辺野古への新基地建設反対を訴え、2014年の県知事選に初当選。今年7月には、辺野古の埋め立て承認撤回を表明していた。
新基地建設反対の信念は最後まで揺るがなかった。闘う知事を支えた妻の樹子さんは、過去に「万策尽きたら夫婦で一緒に(辺野古基地前に)座り込むことを約束している」と明かしたこともある。
16年に「朝日ジャーナル」のインタビューに応じた翁長氏は、この“約束”について問われている。そのときは、言葉を選びながらも「座り込みについて妻が言ったことは、話が違うわけではありません」と否定せず、さらに「辺野古移設阻止が挫折して、一人間、一市民、一県民に戻った場合に何をするかは、沖縄県民のみんなと一緒です」と語っていた。
06年には胃がんの手術ですでに胃を全摘していた。だが、知事になってからの苦労について聞かれても「沖縄のご先祖は、私らよりもっと苦労している」と話していた。
翁長氏が闘っていたのは、米国や日本政府だけではなかった。日本人に残る沖縄への偏見や差別に対しては、データを元に強く反論していた。「沖縄が抱えている問題を解決しなければ、日本の民主主義も成り立たない」が持論で、まさに命を削りながら最後まで闘い続けた。
翁長氏が変えようとした“日本”とは何だったのか。当時のインタビューを掲載する。
* * *
──沖縄県うるま市の20歳の女性が殺害された事件の後、安倍晋三首相と面会し、「日本の独立は神話だ」と言いました。その真意は。
戦後の日本を見ていたらね、みんな凧のように米国が操っているように見える。
「日本を取り戻す」とか「美しい日本」とか「戦後レジームからの脱却」とか勇ましいこと言うけど、あなたも後ろから糸で引かれているんじゃないの、と。それを言いたいために「日本国が独立しているのは神話であると言われないようにしてください」と安倍首相、菅官房長官に面と向かって申し上げました。
「バカを言うな」とか言われるかと思ってましたが、返事はまったくありません。ただ黙って聞いていました。
──その時には日米地位協定の改定も求めました。
戦後、基地を押しつけられて、うち27年間は日本から切り離され、その間に日本は高度経済成長したし、東京オリンピックも開催した。私らはドル経済下での生活を余儀なくされ、人権なんてなかった。治外法権です。今の日米地位協定も不平等ですけど、治外法権というのは、法律そのものがない状態ですから。
それでも、やっと1972年に日本に復帰して憲法のある国になったから、今度こそ基地は半分ぐらい、あるいは3分の1ぐらいになるだろうと思っていたら、とんでもない話でした。
日本の国土面積の0.6%しかない沖縄に米軍基地が74%置かれ、日米地位協定の改定もなくて、事件が連続して起こっている。そのたびに「県民に寄り添う」あるいは「再犯防止」や「綱紀粛正」が叫ばれますが、それが一つも解決につながらなかったことを県民はよく知っている。
こんなことにずっと付き合わされる気持ち、実に悲しいです。
──米軍の不祥事は続いています。
沖縄の人たちは、米軍関係者の事件は被害者の名前で覚えています。6歳の女の子が強姦され、殺害された「由美子ちゃん事件」(1955年)、信号無視の米軍トラックにはねられたのに、犯人が軍法会議で無罪になった「国場くん轢殺事件」(63年)。操縦不能に陥ったジェット戦闘機が小学校に墜落して、11人の児童を含む17人が犠牲になった事故は「宮森小学校米軍機墜落事故」(59年)として覚えられている。
そもそも米軍の教育がおかしい。米軍は沖縄県民について兵士に説明するとき「論理的というより感情的」と教えている。沖縄の女性を見下していて、これは沖縄県民は「レベルの低い人」で、好き勝手してもいいと言っているようなもの。大変な不条理です。
──沖縄は「基地経済で食べている」との批判も多いが、それについてはどう思いますか。
私が那覇市長をしていたとき、全国市長会で「沖縄は基地を預かって、振興策をもらえばいい」なんてことは普通に言われましたから。いま「地方創生」が真っ最中ですから、それならどうぞ沖縄の米軍基地を誘致して、振興策に活かしてください、と思いますね。
基地経済への依存度は、日本復帰直後の72年に15.5%だったのが、2013年度には5.1%にまで低下しました。人口1人当たりの国からの財政移転は全国6位で、1位の県の75%にすぎません(13年決算ベース)。
事実でもって批判されるならともかく、自分の都合のいいように勝手に解釈して「沖縄はずるい」と言わんばかりの話をされると、「この国は尽くしがいがないな」と思う。
福島県も同じ。国のために原発を受け入れて、それで事故が起きて大変な被害を受けた。それが5年経ち、被災者の方々が窮状を訴えると「いつまでそんな話をしているの」という雰囲気になっている。日本人は熱しやすく冷めやすい。だからこの国では、先駆けて国に尽くす人たちが損をする。
──翁長知事は、沖縄の自民党に所属する保守政治家として長年活動してきました。過去と現在の自民党の政治家の違いは?
違いよりも、まず似ているところは「日米安保が国を守っている」と考えているところ。軍事だけでなく、経済も民主主義も、国民の幸せも含めてです。これはリベラル派も含めて、みんな同じ考え方。
日米安保の恩恵は本土が受けて、そのしわ寄せは沖縄に集中している。その認識が、なぜ日本全体で共有できていないのか。その不満は、小さいころからずっと持っていました。
95年に米兵3人による少女暴行事件があってから、私は自民党沖縄県連の幹事長として、たくさんの自民党の国会議員と話をしました。当時は冷戦が終わったばかりで、まだ自由主義と共産主義の対立を引きずっていて、私ら沖縄の保守政治家も、自由主義を守るために言えないこともあった。
ただ、中央の政治家は私たちに寄り添う気持ちがありました。名前を挙げるのは一人にしておきますが、野中(広務・元官房長官)さんなんかは、ちゃぶ台に手を当てて土下座をせんがばかりに頭を下げて謝罪をしました。それでも、私らが「基地を減らしてほしい」と言っても、「今の日本にはできないんだ。申し訳ない」と言われました。
──政治が「保守」と「革新」で対立していた時代は終わりました。
自民党は94年の新進党分裂で液状化して、社会党も二大政党を担う役割を失いました。時代は変わった。
なのに、沖縄だけが基地を間に挟んで「保守」と「革新」に分かれて政治をしていた。基地は自分たちが持ってきたのではないのに。世界情勢も変化し、アジア諸国の台頭で、アジアのダイナミズムを取り入れないといけない。
基地問題で対立しているのはおかしい。私は、沖縄が抱えている問題を解決しなければ、日本の民主主義も成り立たないと思っています。日本国憲法は「国民主権」「基本的人権の尊重」「平和主義」という3つの柱で成り立っていますが、その次に私が大切だと思うのは「地方自治」。地方自治をないがしろにする日本に、本当の意味での民主主義国家としての資格はない。私が「イデオロギーよりアイデンティティ」と言っているのは、そのためです。
私は、保守政治家として日米安保はアジアに平和と安定をもたらす世界に冠たる同盟であってほしいと願っている。米国も、これ以上見て見ぬふりはできない。
──辺野古基地建設が中止された場合、「世界一危険」と言われている米軍普天間飛行場の返還が難しくなるのではないですか。
政府は、辺野古移設が遅れることで「普天間基地が固定化されてもいいのか」と脅します。ですが、普天間基地は03年にラムズフェルド米国防長官(当時)が「世界一危険な米軍施設」と発言し、閉鎖も求めている。菅官房長官も何十回、何百回と「世界一危険」と言っている。
それでは、辺野古移設が中止になったとき、「普天間を固定します」と言えますか。民主主義国家ではありえない話です。私は、「普天間は継続できない」し「辺野古への移設も認めない」という状況下で、政治的な決着があると思っている。
今の日米同盟は砂上の楼閣です。米国も、次に大きな事故が起きれば日米安保体制が吹っ飛ぶことはわかっている。私は、辺野古移設を止めることができたら、普天間も閉鎖されると思っています。
──知事に就任してから、くじけそうになったことはありませんか。
戦後、動かし切れなかったものが、動かせるか。繰り返しますが、沖縄の問題は日本全体の問題です。
ところが、東京で記者会見をしても、みんな言葉遣いは違いますが、記者は「なぜ、勝てない闘いをやっているのか」と質問してくる。言葉を変え、いろんな形で説明をするが、そんな質問が出るのは本土の国民が無理解だから。その意味で、私は誰よりも絶望を感じているんです。
ですが、20歳の女性が殺害されたのに、問題の根本にある日米地位協定の改定もできず「沖縄に力はない。しょうがないさ」「経済振興策をもらおう」などと、政治が寝転がってはいけない。
沖縄に生まれ、なおかつ政治家を志した人間は、やり抜き通さなければならないことがありますから。沖縄のご先祖は、私らよりもっと苦労している。その苦労を引き継いで今の沖縄の文化があり、私らの人格がある。だから、子や孫のために、沖縄の負荷が小さくなるよう政治は全力を挙げなければなりません。
──妻の樹子さんは「万策尽きたら夫婦で一緒に(辺野古基地前に)座り込むことを約束している」と話しています。知事も同じ考えですか。
「辺野古移設阻止」は自分の信念だけれども、それが通るか通らないかは、正直言ってわかりません。私は、ピストル一発で消える人間ですから。
その意味では、勝敗は言えない。それは近くで見ている妻もよく知っています。
座り込みについて妻が言ったことは、話が違うわけではありません。辺野古移設阻止が挫折して、一人間、一市民、一県民に戻った場合に何をするかは、沖縄県民のみんなと一緒です。
(構成・西岡千史)
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— 321Wake up People! (@shu321go_mcz) 2018年8月9日
妻の樹子さんは、過去に「万策尽きたら夫婦で一緒に(辺野古基地前に)座り込むことを約束している」と明かしたこともある。
これが本当の保守政治家ってもんだ。
— Lambretta@肉球新党 (@Lambrettas_cafe) 2018年8月9日
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親戚のお兄さんを亡くした気分。合掌。
— Ryouma【憲法改悪いかんぜよ】 (@tosamoto) 2018年8月9日
そして翁長さんの志を少しでも受け継いで、自分のできることをしていきたい。
普天間にも辺野古にも基地はいらない。
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— 猛損仙 (@mosonsen) 2018年8月9日
追悼 翁長知事が果たせなかった妻との約束「万策尽きたら夫婦で一緒に…」〈週刊朝日〉日本政府に対する、反骨精神よくがんばりました、心からお悔やみ申し上げます
— 平山太郎 (@sadareisi) 2018年8月10日
「沖縄のご先祖は、私らよりもっと苦労している」翁長さん、尊敬します。
— ユジソン@Yujison (@yujisonod) 2018年8月10日
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沖縄の怒りがどこから来るか、よくわかるインタビュー。
— 日々寸鉄 (@BkJ2vjTcaG2ykKk) 2018年8月10日
本土の人間こそ必読。
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■A(https://t.co/x6H3PYMV8F) 【追悼 翁長知事が果たせなかった妻との約束「万策尽きたら夫婦で一緒に…」】(https://t.co/xPo1PHI5om)/《…と否定せず、さらに「辺野古移設阻止が挫折して、一人間、一市民、一県民に戻った場合に何をするかは、沖縄県民のみんなと一緒です」と語っていた》
— AS (@ActSludge) 2018年8月10日
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