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8月 08, 2018
二年後のオリンピックに合わせて「サマータイム」を導入する、と安倍氏が発言したようだ。
この時期の日本の夏は「殺人的」な暑さだ。だからマラソンなどは午前7時にスタートにするとか、様々な暑さを避ける対策が練られているようだが、「サマータイム」導入がオリンピックといかなる関連があるというのだろうか。
いや、そもそもオリンピックは「我慢大会」ではないだろう。最適な環境で最高のパフォーマンスを競う競技大会ではないのか。それなら酷暑の夏に開催するのは納得がいかない。しかも国立競技場は屋根のない外気そのものの環境の擂鉢の底で選手たちは競技する。それがいかに過酷な環境か、素人にも容易に解ることだ。
なぜ酷暑に開催するのか、1964年当時のように10月開催できないのか、というのが自然な疑問だ。それに対してIOCは明快な回答をしていない。ただマスメディアが主として米国のスポンサーが米国内のプロスポーツの日程の関係から、ダブらない時期は夏場しかない、ということになった、と伝えている。
オリンピックは商売のためにやるのか、とIOCに質問すれば「そうだ」と返答が来そうだ。IOCは4年に一回興行を行うイベント団体に成り下がったようだ。それも膨大な「運営費」を捻出するためにやむを得ないということのようだが、私たちはオリンピックの決算書を見たことがない。
4年に1度、2週間程度世界から選手を集めて協議会を開催するのにどれほどの予算が必要だというのだろうか。まさかIOC会長や役員たちはIOCの予算で暮らしているのではないだろう。そうだとしたら飛んでもないことだ。
そもそもオリンピック出場選手たちはIOC所属の選手ではない。つまりオリンピックはプロ野球やプロサッカーなどのように競技団体が選手を抱えて報酬を支払い、各プロ団体が試合パフォーマンスを観衆に見せて見物料を取るのではない。その限りでは選手育成や選手専属契約のための費用は皆無だ。
クーベルタン男爵は自らの生活費を捻出するためにオリンピックという世界選手権「興行」を思いついたのではあるまい。しかし現代のオリンピック幹部たちは冷房の効いたブースにいて、出場選手たちらは殺人的な夏場の炎天下で競技を行わせる。それもスポンサーの都合だ、というのだから聞いて呆れる。
本末転倒とはこのことだ。競技者こそ最も尊重されるべきではないか、スポンサーが競技者にとって不都合な時期の開催を強要するのなら、そのスポンサーには辞退して頂いたらどうだろうか。
夏場に開催してまでスポンサーにおもねなければならないほどIOCは金欠なのか。オリンピックが商売「興行」に堕しているのなら、止めたらどうだろうか。一度解体して、そして再び利権まみれの連中を排除して、クリーンな新オリンピックを組織すべきではないだろうか。競技者たちはローマ帝国時代のGladiatorではない。観衆を喜ばすためにライオンと闘わされる戦闘士ではない。貴族趣味のIOCなど糞喰らえだ。
どうしても夏に開催するというのなら、これからでも遅くない日本は開催を辞退すべきだ。
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