http://www.asyura2.com/18/senkyo247/msg/292.html
Tweet |
問われる米軍再編交付金 沖縄・名護/民意ねじ曲げの危険 基地見返りでない無料化を
しんぶん赤旗 2018年7月4日【政治総合】
沖縄県の名護市議会は2日、同市辺野古の米軍新基地建設への態度を明確にしない渡具知武豊市長提案の、「米軍再編交付金」を財源とする学校給食費や保育料を無料にする経費を盛り込んだ補正予算案に対し、野党側提案の同交付金を財源としないで無料にする修正予算案を賛成多数で可決しました。渡具知市長は再議を申し立て、会期が11日まで延長する事態となりました。新基地の受け入れ・協力が交付の前提とする米軍再編交付金をあてにする無料化施策は、市全体が新基地を容認したと政府から“烙印(らくいん)”を押され、基地依存の道に逆戻りする危険があります。政府から地方自治体への「アメとムチ」の極みである同交付金の性質が、改めて問われています。
「辺野古の海にも陸にも基地を造らせない」との姿勢を貫く稲嶺進前市長を支えた現野党市議らは、給食費と保育料は財政調整基金でまかなう修正予算案を提出。市議会は現在、野党多数で、いったんは可決しました。
これに対して渡具知市長は、拒否権に当たる再議を申し立てました。再議の修正案再可決に必要な出席議員の3分の2以上の賛成には届かず、市議会定例会の会期延長が決まりました。
6月14日に補正予算案を市議会に提出後、渡具知市長は「(米軍)再編交付金を利用する形になっている。あらゆる予算を使って公約実現」すると記者団に語り、現在もこの姿勢を崩していません。
渡具知氏は2月の市長選で、同新基地建設強行の安倍自公政権の丸抱え候補として出馬。同氏は新基地の賛否を示さない徹底した争点隠しの一方で、米軍再編交付金を受け取ると言明しました。
渡具知氏の当選後、政府は稲嶺前市政では凍結していた同交付金の支給の再開を検討。小野寺五典防衛相は3月27日の記者会見で、渡具知氏の新基地の賛否を示さない立場で、新基地建設の「進捗(しんちょく)に支障が生じていない」と考え、支給再開を決定したと答えました。
渡具知氏は今回の市議会でも「県と国が係争中であり、その行方を見守る」と答弁。かたくなに新基地への態度を明確にしません。
沖縄国際大学の前泊博盛教授は、新基地賛成が前提の交付金なのに、あいまいな形で支給し、受け取るのは、税金の使われ方として問題だと指摘。渡具知氏は新基地への態度を明らかにし市民に問うべきだと述べました。
前泊氏はまた、「新基地のために給食費など直接的には関係ないところに税金が流れ、いったんもらえば市の総意として新基地に賛成したと言われかねない。税金が民意をねじ曲げる買収のように使われる米軍再編交付金制度そのものが問われる」と強調しました。
沖縄県子ども総合研究所顧問の加藤彰彦・沖縄大学名誉教授は、「給食費の無料化などは本来、国が中心となって実現の努力をすべきもの。国がやるべきことをやらずに貧困状況にしておいて、基地受け入れの見返りにするのは本当にひどい手法だ」と語りました。
(洞口昇幸、前田泰孝)
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK247掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 政治・選挙・NHK247掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。