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米朝「非核化合意」“確定”を受け安倍首相が驚愕の政策転換:「拉致問題」を棚上げした北朝鮮経済支援の“地ならし”開始”
http://www.asyura2.com/18/senkyo246/msg/190.html
投稿者 あっしら 日時 2018 年 6 月 12 日 06:15:06: Mo7ApAlflbQ6s gqCCwYK1guc
 


 昨夕方の安倍−トランプ電話会談後の夜に放送されたBSフジ「プライムニュース」(11日夜:番組名は変わったが)で、興味深いやり取りが行われた。

 出演したのは、安倍首相側近の山本一太参議院議員(自民党政調会長代理)、元駐中国大使宮本雄二氏、元NHKワシントン支局長手嶋龍一氏である。

 まず、冒頭部分で、山本一太参議院議員が、トランプ大統領が常々語っている非核化合意後の北朝鮮への資金協力について問われ、「日本は完全にはできない」と奇妙な言い回しをした。
 「完全にはできない」という表現は、一部もしくは限定的ならできるという意味である。

 さらに、手嶋龍一氏は、あの番組の後半でいつも行われているテーマに対する出演者の“提言”コーナーで、「非核化なくして資金協力なし」と書いた。

 これまでの対北朝鮮政策を知っているものなら、“拉致問題の解決なくして国交正常化なし、国交正常化なくして資金協力なし”のはずだが???と思うはずだ。

 手嶋氏の“提言”を意訳すると、米国が納得するかたちで「非核化したら資金協力すべき」というものになる。

 さらに、山本一太参議院議員は、視聴者からの質問メールに答えるというコーナーで、「今、日本にとって、今そこにある安全保障上の最大の脅威は、北朝鮮なんです。国民の生命と安全を守るために、核の脅威をしっかり減らしていくとともに、拉致問題を解決していくため、現実的な政策の選択肢として、経済協力がある」と説明した。

 山本氏の説明を意訳すると、「北朝鮮の核は日本の安全保障にとって重大な脅威だから、その脅威を減少させる“代償”として経済支援することは間違いではなく現実的な政策である。そして、その経済支援が拉致問題の解決にもつながっていく可能性がある」というものだろう。
 驚くことに、「拉致問題を解決していくため」にも、経済支援をしたほうがいいとまで言っている。

 山本一太参議院議員や手嶋氏の「非核化で北朝鮮に経済支援」という考えが、安倍官邸の意向を受けたものであることは間違いない。

 米朝会談前日のトランプ大統領からの電話について、安倍首相は、「拉致問題の提起を念押しした。トランプ大統領は100%提起すると約束した」と説明しているが、7日にも念押ししているのに、そんな子供じみた話“だけ”をすれば電話を切られてしまうのがオチということくらい中学生でもわかる。

 山本一太参議院議員と手嶋氏が語った内容から、昨夕のトランプ大統領からの電話は、北朝鮮と「非核化」で合意できるので、以前から約束の「北朝鮮への経済支援」を重ねてお願いしたい、金正恩委員長にそのように説明したいからという念押しだったと推測する。

 山本一太参議院議員や手嶋氏は、そう遠くない時期に、「非核化」の見返りとして北朝鮮に経済支援をすると表明する安倍首相のために露払いを演じたわけである。

 そんな説明で沸き上がる囂々たる非難を回避できるとは思わないが、モリカケでわかるように“強行突破”を辞さない安倍政権は、二人の発言を契機に安倍シンパの識者やメディアが、「経済援助で北朝鮮の非核化が実現するのなら現実的で合理的な政策」と大々的にサポートをしてくれることを期待しているのだろう。

 政府の政策を支援することが内規のNHKは当然のこととして、新聞社には宅配新聞への“軽減税率”(複数税率)適用を人参としてぶら下げてサポートを期待する(TV局はほとんどが新聞社の系列)。

 「朝鮮半島の平和構築」路線の列車に乗り遅れた安倍首相は、短日月では「拉致問題解決」=日朝国交正常化が達成できないことがわかっているので、米国との約束を履行するため、大量の火の粉が飛んでくることは覚悟で、“部分的経済協力”(経済支援)を実行するというウルトラCに舵を切ったと思われる。

 トランプ大統領に米朝首脳会談で「拉致問題」を提起するようしつこく頼んだというのも、国内向けアナウンスである。
 日本のためにあれだけ尽力してくれたトランプ大統領が困難な交渉を通じてようやく達成した成果を確実なものにするため、北朝鮮への日本の経済支援は欠かせないと説明するための戦術とみることできる。

(たぶん、本番の首脳会談で拉致問題が提起されることはないだろう。逆に言うと、すでに、北朝鮮から回答が米国の協議責任者に寄せられていると思う。金正恩委員長を含む北朝鮮の権力中枢は、日米首脳会談などを細かくチェックしているので、わざわざ面と向かって提起しなくても、米国が拉致問題について何らかの回答が欲しいと思っていることを了解している。それ以前にというかとっくの昔に、米国権力機構は、拉致問題に関する北朝鮮の考えを知っているが...)


 昨夜発表されたNHK世論調査で、

「12日に行われる米朝首脳会談で、北朝鮮の完全な非核化に合意できると思うか聞いたところ、「合意できる」が9%、「合意できない」が43%、「どちらともいえない」が37%でした。

会談を通じて拉致問題の前進につながると思うか聞いたところ、「つながる」が18%、「つながらない」が43%、「どちらともいえない」が29%でした。

安倍総理大臣は拉致問題の解決に向けて、日朝首脳会談の開催に意欲を示しました。これを評価するか聞いたところ、「大いに評価する」が14%、「ある程度評価する」が52%、「あまり評価しない」が19%、「まったく評価しない」が9%でした。」

https://www3.nhk.or.jp/news/html/20180611/k10011472791000.html?utm_int=news-politics_contents_list-items_006


 「拉致問題」を切り離して「非核化」で経済支援をするという政策転換の方向が見えてくると、北朝鮮が非核化することはないといった悪い見通しを世論化した背景には、困難な非核化を北朝鮮が決断したのだから経済支援をするのもやむを得ない、国際協調のためにも必要ということが受け容れられる雰囲気を準備するという意図があったのだろう。

 また、7日に行われた日米首脳会談後の共同記者会見で、安倍首相が、

「拉致問題を早期に解決するため、私は、もちろん、北朝鮮と直接向き合い、話し合いたい。あらゆる手段を尽くしていく決意です。」

「北朝鮮が正しい道を歩むのであれば、明るい未来を描くこともできる。我が国も、日朝平壌(ピョンヤン)宣言に基づいて、不幸な過去を清算し、国交を正常化し、経済協力を行う用意があります。できる限りの役割を果たしていく考えです。」

と表明したのも、「非核化で経済支援」を実行するための前触れ・伏線だったと言えるだろう。

“北朝鮮が正しい道を歩む”というのは、「非核化」のことだったのである。

 日朝平壌宣言で約束した経済協力とは別枠で「非核化」報償金を支払うわけではないだろうから、「拉致問題」や「国交正常化」と切り離し、「非核化」の見返り部分を先行して負担することにはなると思う。

(とは言え、日朝平壌宣言で約束した経済協力の総額は不明(当時1兆円から1.5兆円と噂)だから、「非核化」の見返り部分が、ほんとうに国交正常化後の経済協力金から差し引かれるかはわからないが...)


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平成30年6月7日
日米共同記者会見


【安倍総理冒頭発言】

トランプ大統領。G7サミット、そして米朝首脳会談を控え、大変お忙しいときにこうして心温まる歓待をいただいたことに御礼を申し上げたいと思います。

そして、同盟国として常に私たちを温かく迎えてくれるアメリカの国民の皆様にも深く感謝申し上げたいと思います。

5日後の米朝首脳会談、過去のどの大統領も成し遂げることができなかった決断を下した、トランプ大統領の力強いリーダーシップに対して、まず心からの敬意を表したいと思います。

この1年半、私たちは本当に多くの時間をかけてこの問題について話し合ってきました。過去の過ちを決して繰り返してはならない。大統領とこの思いを完全に共有する中で、歴史的な会談へとたどり着くことができました。

本日、トランプ大統領とは北朝鮮問題に多くの時間を費やして話し合いました。来るべき米朝首脳会談、さらにはその後の北東アジアの平和と安定に向けて私たちが何をなすべきか、そのことについて時間をかけて相当突っ込んだ率直な意見交換を行うことができました。その詳細について今申し上げることはできませんが、ただ一つ申し上げることができるのは、日米は常に共にある。シンガポールで行われる、歴史的な会談の成功を強く期待しています。

新潟という、日本海に面した美しい港町に住む、僅か13歳の少女が北朝鮮によって拉致されました。それから41年、家族はただひたすらに、その帰りを願い、待ち続けてきました。御両親も高齢となり、残された時間が少なくなる中で、お元気なうちに、めぐみさんを、再びその手で抱き締めることができる。全ての拉致被害者が帰ってくる日が訪れることを、日本国民は、切に願っています。

拉致問題を早期に解決するため、私は、もちろん、北朝鮮と直接向き合い、話し合いたい。あらゆる手段を尽くしていく決意です。

そして、この拉致問題の解決に対する、トランプ大統領を始めアメリカ国民の皆様の御理解と御支援に、日本国民を代表して感謝申し上げたいと思います。

累次の安保理決議の完全な履行を求めていく。これまでの方針に、全く変更はありません。

拉致、核、ミサイルの諸懸案を包括的に解決し、北東アジアに真の平和が実現することを、我が国は、強く願っています。

今、正に、そのための大きな一歩を踏み出そうとしている。トランプ大統領、あなたが、その新しい歴史をつくろうとしています。

日本だけではありません。国際社会全体が、米朝首脳会談によって、北東アジアの平和と安定に向けた扉が開くことを、強く期待しています。

北朝鮮には、豊富な資源があり、勤勉な労働力があります。北朝鮮が正しい道を歩むのであれば、明るい未来を描くこともできる。我が国も、日朝平壌(ピョンヤン)宣言に基づいて、不幸な過去を清算し、国交を正常化し、経済協力を行う用意があります。できる限りの役割を果たしていく考えです。

ドナルド。世界の平和と繁栄への強いコミットメントを高く評価します。そして、米朝首脳会談の成功に向けて、日本としていかなる支援も惜しまないことを、最後に申し上げます。

私からは、以上であります。

http://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2018/20180607kaiken.html


 

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コメント
 
1. 2018年6月12日 07:26:24 : apxqOE76wM : FrTKXzBM71U[22]
「拉致問題」を自分の人気取りに利用してきた安倍晋三、それに追随してきた日本のマスコミ。ありがとうございます。安倍晋三にとって拉致問題ほど有難いものはなかった。

今や日本の世論だけが世界の他の国とかけ離れている。


2. 2018年6月12日 08:39:43 : G8pg0pL4va : XCV9WX2v0Qc[6]
もともと拉致問題はどうでもよかった安倍政権にとっては、アメリカに指示された北朝鮮経済援助は棚ぼた拉致問題も解決に向かう可能性が出てきた、転んでも只では起きないどこまでも悪運が途方もなく強い。

3. 日高見連邦共和国[8780] k_qNgoypmEGWTYukmGGNkQ 2018年6月12日 12:47:22 : NwWQYiC8iY : NhAAyv4W0iw[810]

北方領土でも同じような事をしでかしたヤツだもん。

帰属問題を棚上げ(というか放棄)して経済活動で先走るという前代未聞の外交的敗北・・・。

それでも北朝鮮問題の場合は、“拉致問題解決”ができるのならば、どんな金額にも変えられない。

それはそれで、私は許容しよう。解決が見えるのならば・・・。


4. 仁王像[2226] kG2JpJGc 2018年6月12日 20:15:47 : zVYTnCHS1M : Z3sJG6fR2Kg[1]
 安部と一緒に「拉致問題」を盛んに煽り立ててきたのが、この投降者であった。

 五輪前の安倍の電撃訪朝で平和賞だなどと騒ぎ立てていたことを読者は覚えているはずだ。

(知らぬ顔の半兵衛で宗旨替え)
http://www.asyura2.com/18/senkyo245/msg/764.html#c6


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