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2018-03-05 04:55
【最近、(国会の答弁でもそうだけど)特にニュース番組のコメンテーター(特に30〜40代ぐらいの経済評論家風のやつら)が、したり顔で「働き方改革は間違っていない」「日本は生産制が低い。ドイツの半分しかない」「もっと生産性を向上させる工夫が必要だ」などなど、やたら「生産性が〜」とクチにするのをきくと、何故かムカついてしまうmew。(ーー)<何か日本の一般企業でふつ〜のサラリーマンとかやったことのないっぽい人が多そう。^^;>】
先月、『裁量労働制の安易な拡大や企業による悪用は、労働者の負担、過労死が増える危険が大。法案撤回を』という記事をアップ。
そこに、裁量労働制を悪用したケースとして、野村不動産のことを書いた。
同社は、本来なら裁量労働制が認められていない営業職の社員600人にこの制度を適用していたとして、昨年12月に東京労働局から是正勧告と特別指導を受けていたからだ。(-"-)
昨日、その野村不動産で50代の男性社員が過労自殺し、労災を認定されていたことがわかった。
(゚Д゚)<記事は後ほど。さらに「高プロ」対象のアナリストの過労死が労災認定されたケースも載せておく。>
労働局が、労災認定と同日に特別指導を公表していたのを見ると、まさに裁量労働制が悪用されて追い詰められたケースに当たるのはないかと察する。 (・・)
野党が裁量労働制の拡大に反対していたのも、同じ法案に含まれている「高度プロフェッショナル制度」(以下、高プロ)に反対しているのも、このように制度を悪用しているor今後、悪用しそうなケースが少なからずあるからだ。 (**)
* * * * *
安倍首相は先週、裁量労働制の拡大を法案から削除することを発表したのだが。それを決めたのは、決して労働者の負担増大を懸念したからではない。
厚労省の労働者に関する調査データに何百箇所もの誤りが見つかったため、与野党から批判が出た&国民からの反発を招くおそれがあったからにほかならない。^^;
そもそも明治維新大好き&富国強兵を目指している安倍首相自身、「生産性の向上のために、裁量労働制の拡大が必要だ」と主張しているし。
何よりも、安倍自民党の支持団体であり、改憲への協力も約束してくれている経団連などから、生産性向上&人件コスト削減のために、(企業に都合のいい)新たな制度を法制化するように強く要請されていることが大きい。(~_~;)
<安倍首相は、経済も軍事もアジアや世界でTOPにすること(強い日本を作ること)が最大の目標。人口が減少する中、経済衰退をしないように、お国の繁栄のために大企業に頑張ってもらう&国民をもっと働かせないといけないのだ。^^; ・・・ちなみに、安倍首相は、第一次政権の06〜7年にも、「ホワイトカラーエクゼンプション」なる「残業代ゼロ法案」を出そうとしたのだけど。この時も野党だけでなく、与党内からも反発する声が出たため、実現に至らなかったのよね。 (~_~;)>
今回、安倍首相が裁量労働制の拡大を削除を決めたことで、経団連をはじめ経済団体が次々と失望の声(婉曲的ながらも、批判の声)を挙げているとのこと。
企業TOPの中には、アベノミクスの効果がイマイチであること(特にデフレ解消、消費増加が実現できないこと、ムリな金融政策、株式操作に限界が生じていること)などから、安倍政権に見切りをつけようとしている人も出始めているという。^^;
* * * * *
それゆえ、安倍首相は、野党がどんなに反対しても、「高プロ拡大」の法案化は押し通すつもりでいるようなのだが。あまり強引なことをすると、与党内や国民から、また反発を招くおそれがあるし。<おまけに、財務省による森友文書の改ざんのニュースも出てるし。)
これまでのように「安倍一強のオラオラ」姿勢で押し切るのは難しくなるため、かなり慎重にコトを運ばざるを得まい。 (・・)
あとは、毎度ながら、メディア(特にTV)が、どこまでしっかりと「高プロ」の問題点や、森友文書の改ざん疑惑などに関して伝えてくれるか・・・そこにかかっていると言っていいだろう。(**)
まずは、野村不動産が裁量労働制を違法に適用(=悪用)し、過労死する人まで出ていたというニュースを。
そして、同じようなことは「高プロ」制度でも起きているという。 (・・)
『昨年八月に発足した労働組合「裁量労働制ユニオン」(東京都)には、約三十件の相談が寄せられた。不適切な制度運用は出版やゲーム制作などの業界に多いという。
不動産大手の野村不動産(同)は昨年十二月、裁量労働制が認められていない営業職の社員六百人に適用していたとして、東京労働局から是正勧告と指導を受けた。厚生労働省は全国一万三千社の実態調査に乗り出した。(東京新聞18年2月15日)』
『裁量労働制を違法適用、社員が過労死 野村不動産
裁量労働制を全社的に違法に適用し、昨年末に厚生労働省東京労働局から特別指導を受けた不動産大手、野村不動産(東京)の50代の男性社員が過労自殺し、労災を認定されていたことがわかった。男性は裁量労働制を違法適用された社員の一人だった。東京労働局は遺族からの労災申請をきっかけに同社の労働実態の調査を始め、異例の特別指導をしていた。
労災認定は昨年12月26日付。同労働局は、同じ日に特別指導を公表していた。
安倍晋三首相や加藤勝信厚労相は今国会の答弁で、同社への特別指導を裁量労働制の違法適用を取り締まった具体例として取り上げたが、特別指導は過労自殺の労災申請が端緒だった。
安倍政権は、裁量労働制の対象拡大を働き方改革関連法案から削除し、来年以降に提出を先送りすることを決めたが、今の制度でも過労死を招く乱用を防げていない実態が露呈した。改めて対象拡大への反発が強まりそうだ。
関係者によると、男性は転勤者の留守宅を一定期間賃貸するリロケーションの業務を担当する社員だった。東京本社に勤務し、入居者の募集や契約・解約、個人客や仲介業者への対応などにあたり、契約トラブルへの対応で顧客や仲介業者からの呼び出しに追われていた。2015年秋ごろから長時間労働が続き、頻繁に休日出勤もしていた。体調を崩して16年春に休職。復職したが、同9月に自殺した。その後、17年春に遺族が労災申請した。(朝日新聞18年3月4日)』
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高プロの対象となっている債券のアナリストにも、過労死として労災認定を受けた例がある。(-"-)
『働き方改革 高プロ・裁量労働制に警鐘「過労死増える」
働き方改革関連法案の提出は先送りされたが、政府は来年の通常国会での成立を目指す構えだ。法案には残業時間の上限規制という労働者保護策だけでなく、過労死を誘発しかねない高プロや裁量労働制拡大が盛り込まれる。労働問題に詳しい弁護士らは「過労死は間違いなく増える」と警鐘を鳴らす。
2013年、東京都内の男性(当時47歳)が心疾患で亡くなった。債券市場の動向を分析し、顧客にリポートを発信するアナリストだった。男性の労災申請手続きを担当した棗(なつめ)一郎弁護士(日本労働弁護団幹事長)によると、男性は裁量労働が適用されていた。事前に想定した労働時間(残業含む)に見合う賃金を支払う仕組みだ。
政府や経済界は、働いた時間と成果の関連の低い仕事では裁量労働制や高プロのような規制緩和によって労働者の自由度が高まるとしている。
男性の残業の想定は「月40時間」。だが、亡くなる直前の1カ月は133時間。過労死ライン(直前1カ月の場合約100時間)を大幅に超えていた。裁量労働制は、仕事の進め方や時間配分などを労働者の裁量に委ねる必要のある業務が対象だ。ところが、男性の場合、早朝出勤しても、「他の従業員より早く帰るな」と注意されたり、高熱でも出勤を命じられたりするなど裁量は実質的になかった。
東京労働局三田労働基準監督署は15年、過労死として労災認定。申請から約1年がたっていた。裁量労働制は企業が社員の実労働時間を記録する必要がなく、実際の労働時間を割り出すのに時間がかかったからだ。棗弁護士は「上司の証言がなければ認定は勝ち取れなかった」と振り返る。(下につづく)
厚生労働省によると、裁量労働制を導入する企業の割合(16年)は2〜3%。一方、年200人程度が過労死・過労自殺(未遂を含む)で労災認定される中、裁量労働制の人は最近6年間で計13人にとどまる。専門家らは「長時間労働の証拠が少ないため認定されてないケースも少なくないはずだ」と指摘する。
政府案は裁量労働制の対象をメーカーの企画開発部門などにまで拡大。高プロの対象には男性が務めたアナリストも含まれる。棗弁護士は「過労死を防ぐには退勤から出社までに休息を設ける勤務間インターバルの義務化が必要だ」と話す。【早川健人】(毎日新聞17年10月22日)』
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しかし、従業員をより安くより多く働かせたいと考えている企業経営者たちは、安倍首相が裁量労働制の拡大を実現できなかったことに失望の声をあげ、高プロ創設を絶対に実現するようにプレッシャーをかけているのである。(-"-)
『<裁量労働制>削除に「残念」 財界から失望の声
3/1(木) 21:12配信 毎日新聞
安倍晋三首相が、今国会に提出する働き方改革関連法案から裁量労働制の対象拡大に関わる部分を削除する方針を表明したことについて、実現を求めていた日本商工会議所、経団連、経済同友会の財界3団体トップからは1日、失望や遺憾の声が相次いだ。
日商の三村明夫会頭は1日の記者会見で「非常に残念だ。政府は(裁量労働制について)実態調査をきちんとやったうえで再度法案を提出すると理解しているので、できるだけ早く実現してほしい」と、安倍政権に注文をつけた。
三村会頭は「働き方改革は日本の成長戦略の一丁目一番地。労働者が自分の生活パターンに合った働き方を求め、企業がいろんな働き方の選択肢を提供するものだ」とメリットを強調。労働側には「大企業が裁量労働制の拡大で賃金コストの圧縮を目指している」との批判もあるが、三村会頭は「企業が労働者をどんどん働かせるために導入することはないと思う。残業代をケチるために裁量労働制を考えている経営者はゼロとは言わないが、非常に少ないんじゃないか」と反論した。
経団連の榊原定征会長は1日、「柔軟で多様な働き方の選択肢を広げる改正として期待していただけに残念に思う。今後、新たな調査をしっかり行い、国民の信頼と理解が得られるよう全力を尽くしていただきたい」との談話を発表した。経済同友会の小林喜光代表幹事は「世界と比して低い生産性の向上が求められる中、今回の事態は極めて遺憾だ」などとするコメントを出した。【川口雅浩】(毎日新聞18年3月1日)』
『日本商工会議所の三村会頭は、記者会見で「率直に言って残念」とコメントしています。経済界としては今後、安倍総理が「予定どおり国会に提出する」と述べた高収入の一部専門職を労働時間の規制から外す「高度プロフェッショナル制度」の創設に期待をかけることになると思います。経済界とこれまで良好な関係を築いてきた安倍政権としても、これ以上、法案の骨格を変更することなく、働き方改革関連法案を国会に提出したい考えです。
<Q.一方の野党側ですが、「高度プロフェッショナル制度」の創設には、どう対応していくのでしょうか?>
立憲民主党の長妻議員と逢坂議員、そして希望の党・山井議員の1日の発言なんですが、高度プロフェッショナル制度は「スーパー裁量労働制だ」と指摘しているんです。どういうことかといいますと、「裁量労働制の親玉で一番強烈」と山井議員が述べるなど、より過酷な制度だという指摘で、法案から削除するよう強く求めていく考えなんです。
裁量労働制の拡大を法案から切り離したことは、野党側から理解を得る狙いもあったわけですが、野党側にとっては追及材料が残された形で、今後の審議でも政府が守勢に立たされる場面がありそうです。(TBS18年3月1日)』
でもって、どうか自公与党からも、財界からも安倍政権に失望して見放す人たちがどんどん出て欲しいと。そして、今度こそ、国民からも「NO」を突きつけたいと思うmewなのだった。(@@)
THANKS
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