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2018-02-09 03:27
今回は、産経新聞がフェイク報道&沖縄2紙を批判する記事を掲載したことに関して、謝罪を行なったという話を取り上げるのだが。
以前から何度も書いていることだが。安倍首相も属する超保守派の政治家や識者、メディアは(ネトウヨも)、沖縄の2つの新聞(+朝日新聞)を、サヨク紙として扱い、目の敵(かたき)にしていて。潰しにかかろうとしている感じがある。(-"-)
そう言えば、15年6月に自民党の若手の会合で、百田尚樹氏や議員たちがこんな発言をして、問題になったことがあったっけ。 (・・)
百田氏は、「本当に沖縄の二つの新聞社は絶対つぶさなあかん。沖縄県人がどう目を覚ますか。あってはいけないことだが、沖縄のどっかの島でも中国にとられてしまえば目を覚ますはずだ」と主張。
『また、安保法案を批判する報道機関について議員からは、「マスコミを懲らしめるには広告料収入を減らすようにする」「不買運動するのを働きかけて欲しい」などとの意見が出ました。(TBS15年6月26日)』
ちなみに、この会合には、安倍首相の超側近であり、今、厚労大臣を務めてる加藤勝信氏、官房副長官の萩生田光一氏など、いわゆる安倍シンパ系の議員の多くが出席していたことがわかっている。<つまり、同じような考え、感覚の持ち主だということね。^^;>
(関連記事『安倍仲間の百田、沖縄を侮蔑する講演&ウヨ保守の主張+自民、議員100人以上で必死の選挙応援』『自民若手&百田の問題発言の波紋が広がる〜ヒドい発言内容が次々と明るみに』
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また、先日取り上げたように、百田尚樹氏は、わざわざ沖縄の名護市で講演した際にも、沖縄2紙の攻撃をしていたほど。(@@)(『安倍仲間の百田、沖縄を侮蔑する講演&ウヨ保守の主張+自民、議員100人以上で必死の選挙応援』)
沖縄紙の記者を目の前に、「沖縄の二つの新聞社はつぶさなあかん」「沖縄の新聞は阿部(岳記者)さんはもう、悪魔に魂を売った記者だ。家に帰ったら嫁さんがいる。娘さんがいる。知らんけど。中国が琉球を乗っ取ったら、阿部さんの娘さんは中国人の慰み者になります。それを考えて記事を書いてください。給料アップのために、沖縄全体をおとしめるような記事を書かないでください」「沖縄のほとんどの新聞は新聞じゃない。機関紙です」とまで言うのである。(-_-;)
先月には、沖縄の南城市長選で落選した候補が、こんなデマを飛ばしたなんていうニュースも出ていた。
『沖縄2紙が会社ぐるみで違反ビラ」 落選の南城市長が投稿→取材に「勘違いだった」と削除
21日投開票の沖縄県南城市長選で落選した古謝景春市長(62)は22日、同選挙を巡り、自身のフェイスブックに「告示後堂々と相手候補の違反ビラを新報、タイムスが会社ぐるみで折り込みチラシで各戸に配布することをやりました」と事実に反する内容を投稿した。
沖縄タイムス社は、同市長選で初当選した瑞慶覧長敏氏(59)を支える「みんなが主役・南城市民の会」が発行した法定ビラを20日、読者宅へ配布。法定ビラは市選管の許可を受けており、誹謗(ひぼう)中傷などの記載がないなど、同社が定める折り込み広告基準に抵触していない。
古謝市長は取材に「法定ビラではない違法のビラだと思っていたが、勘違いだった」と述べ、23日午後3時までに投稿を削除した。(沖縄タイムス18年1月25日)』
残念ながら、ネット上では、政治関係のネタも含め、あれこれのデマが飛び交っているのが実情なのだけど・・・。
産経新聞と言えば、とりあえず「一般紙」として扱われているのである。(**)
<mewはもともと「一般紙」ではなくて、(夕刊フジみたいな夕刊タブロイドに対して)「朝刊タブロイド」か「超保守系の機関紙」だと思っているんだけど。ただ、ブログを書く上で、mewの役には立ってくれるので、よく読んでいる。 (・・)>
でも、哀しいかな、産経新聞は、とても「一般紙」とは思えない感じで、超保守ウヨと同じ目線で、沖縄2紙や朝日新聞など(+サヨク的なもの)を批判的に扱ってしまうことが少なからずあるのも事実で。
それが高じて、昨年12月にフェイク(虚偽)・ニュースを掲載した上、沖縄紙を根拠なく批判する記事を載せたことから、ついには昨日、一面に「おわびと削除」の記事を載せるに至った。(゚Д゚)
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『沖縄米兵の救出報道 おわびと削除
12月9日に配信した「危険顧みず日本人救出し意識不明の米海兵隊員 元米軍属判決の陰で勇敢な行動スルー」の記事中にある「日本人を救助した」は確認できませんでした。現在、米海兵隊は「目撃者によると、事故に巻き込まれた人のために何ができるか確認しようとして車にはねられた。実際に救出活動を行ったかは確認できなかった」と説明しています。
記事は取材が不十分であり削除します。記事中、琉球新報、沖縄タイムスの報道姿勢に対する批判に行き過ぎた表現がありました。両社と読者の皆さまにおわびします。
= = =
本紙は、昨年12月1日に沖縄県沖縄市で発生した車6台の多重事故に関する自社報道の内容を検証した。事故ではねられて一時意識不明の重体となった在沖米海兵隊のヘクター・トルヒーヨ曹長について「横転した車両から50代の日本人男性を脱出させた」と報じたが、再取材の結果、トルヒーヨ氏が日本人男性を直接救助した事実は確認されなかった。(産経新聞18年2月8日)』
* * * * *
まず、12月9日に、T沖縄支局長が、インターネットの「産経ニュース」で「沖縄2紙が報じないニュース」として交通事故のことを取り上げたという。
そこには、多重事故で「クラッシュした車から日本人を救助した在沖縄の米海兵隊曹長」が後続車にはねられ、意識不明の重体になったと。「日本人運転手が軽傷で済んだのは曹長の勇気ある行動があったからだ」と記されていて。沖縄2紙がこの事故をと扱わないことを批判。
沖縄メディアに対し「これからも無視を続けるようなら、メディア、報道機関を名乗る資格はない。日本人として恥だ」とまで書いていたのである。(@@)
さらに、産経新聞も12月12日にこの支局長の署名入りで、『日本人を救った米兵〜沖縄2紙は黙殺』なる記事を掲載。(写真は、コチラ・阿修羅)
事故について報じると共に、わざわざ『「反米軍」色に染まる地元メディアは黙殺を決め込んでいる』と付け加えていたのである。(-"-)
<てか、そもそも「一般紙」は、事故の報道記事に、こんなこと書かないよね〜。^^;>
BUT、実のところ、在沖縄の米海兵隊曹長が日本人を救助したファクト(事実)は存在しなかったのだ。(゚Д゚) <最近、安倍っちが国会とかで、やたらに「ファクト」って連呼するのが、うざい。(-"-)>
沖縄支局長は、米軍関係者から話をきいたらしいのだが。警察で事故の内容に関して確認の取材をすることもなく、記事を書いてしまったとのこと。(>_<)
しかも、もとネタは、重体に米海兵隊曹長の妻が書いたフェイスブックの記事だったという話も出て来たりして。
沖縄2紙を叩くネタを見つけたと喜んで、よく確かめもせずにネットに記事を書き込んでしまうという、まさにネトウヨ・レベルのことをしちゃったようなのだ。^^;
『産経「在沖米兵が日本人救出」 → 県警と米軍「確認できず」
沖縄2紙が「報じない」のはおかしいと批判を展開していましたが…
沖縄県内で起きた交通事故をめぐり、産経新聞が「米兵が日本人を救出した」と伝え、米兵の行為を報じなかったとして地元紙の沖縄タイムスと琉球新報を「報道機関を名乗る資格はない」と批判した。これに対し、2紙は米海兵隊や県警への取材をもとに、産経の事実確認は不十分と指摘。誤った情報に基づいて沖縄メディアを批判した可能性が高いと反論している。朝日新聞の取材に対し、県警や米海兵隊は、米兵が救助行為をした事実は「確認できていない」と回答した。
産経新聞はデジタル版「産経ニュース」で昨年12月9日、沖縄自動車道で同月1日に起きた車6台がからむ多重事故で「クラッシュした車から日本人を救助した在沖縄の米海兵隊曹長」が後続車にはねられ、意識不明の重体になったなどと伝える記事を配信した。こうした「真実」を報じない沖縄タイムスや琉球新報は「日本とその周辺地域の安全と安定のために日夜命がけで任務にあたる米軍への『敬意』を持ち得ないスタンス」が「無慈悲」で、「報道機関を名乗る資格はない。日本人として恥だ」などとも書いた。同月12日付の紙面でも「沖縄2紙は黙殺」との見出しで記事を掲載した。
これに対し、琉球新報は1月30日付の紙面で、米海兵隊に取材したところ救助行為について否定したと伝えた。「産経は事故後一度も県警に取材していない」とし「事実確認が不十分なまま沖縄メディアを批判した可能性が高い」などと反論。沖縄タイムスも2月1日、同様の記事を載せた。
朝日新聞の取材に対し、沖縄県警は「曹長が日本人を助けようとしていたことについては確認できていない」。米海兵隊も「(曹長が)救助行為をしたことについて、確認できていない」と回答した。
産経新聞社広報部は1日、朝日新聞の取材に対し「取材に関することにはお答えしておりませんが、この件に関しては継続して取材を進めており、必要と判断した場合は記事化します」と答えた。
(朝日新聞デジタル 2018年02月02日)』
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『<産経新聞>「米兵が救助」の記事削除 地元紙批判記事も
産経新聞社は8日朝刊1面で、沖縄市で昨年12月に発生した交通事故を巡り米海兵隊員が日本人男性を救助したとする記事(17年12月12日朝刊)について、事実が確認されなかったとして、「おわびと削除」との記事を掲載した。また、救助について報じなかったとして、地元紙の琉球新報、沖縄タイムスを批判したウェブ版ニュースサイトの記事(同9日)も削除。「琉球新報、沖縄タイムスの報道姿勢に対する行き過ぎた表現があった。両社と読者の皆様におわびします」とした。
事故は昨年12月1日早朝、沖縄市の沖縄自動車道で発生し、在沖縄米海兵隊の男性曹長(当時44歳)が後続の米海兵隊員の車にはねられ、頭の骨を折るなどの大けがをした。
産経新聞社の検証によると、那覇支局長は「曹長の勇敢な行動がネット上で称賛されている」との情報を入手。曹長の妻のフェイスブックや米テレビ局の報道を見て米海兵隊に取材したが、沖縄県警に取材しなかった。
琉球新報が1月30日に救助を否定する米軍の談話を掲載し、再取材したところ、米海兵隊から「救助活動は確認できなかった」との回答を得たという。
産経新聞社は乾正人・同社執行役員東京編集局長の「再発防止のため記者教育をさらに徹底するとともに、出稿体制を見直し、記事の信頼性向上に努める。事故にあわれた関係者、琉球新報、沖縄タイムス、読者の皆さまに深くおわびする」とのコメントも掲載した。【酒井祥宏】(産経新聞18年2月8日)』
そして、保守勢力によるこのようなメディア支配、メディア潰しの動きを阻止するためにも、国民がしっかりとウォッチして行かなければならないと思うmewなのだった。(@@)
THANKS
産経報道「米兵が救助」米軍が否定 昨年12月沖縄自動車道多重事故
1/30(火) 6:04配信 琉球新報
昨年12月1日に沖縄自動車道を走行中の米海兵隊曹長の男性が、意識不明の重体となった人身事故で、産経新聞が「曹長は日本人運転手を救出した後に事故に遭った」という内容の記事を掲載し、救出を報じない沖縄メディアを「報道機関を名乗る資格はない」などと批判した。しかし、米海兵隊は29日までに「(曹長は)救助行為はしていない」と本紙取材に回答し、県警も「救助の事実は確認されていない」としている。産経記事の内容は米軍から否定された格好だ。県警交通機動隊によると、産経新聞は事故後一度も同隊に取材していないという。産経新聞は事実確認が不十分なまま、誤った情報に基づいて沖縄メディアを批判した可能性が高い。産経新聞の高木桂一那覇支局長は「当時のしかるべき取材で得た情報に基づいて書いた」と答えた。
昨年12月9日に産経新聞の高木支局長は、インターネットの「産経ニュース」で「沖縄2紙が報じないニュース」として、この事故を3千字を超える長文の署名記事で取り上げた。「日本人運転手が軽傷で済んだのは曹長の勇気ある行動があったからだ」と紹介し、沖縄メディアに対し「これからも無視を続けるようなら、メディア、報道機関を名乗る資格はない。日本人として恥だ」と断じた。
同12日には産経新聞本紙でも「日本人救った米兵 沖縄2紙は黙殺」という見出しで、曹長の回復を祈る県民の運動と共に報じている。ネットでは県内メディアへの批判が集中し、本紙にも抗議の電話やメールが多数寄せられた。
しかし海兵隊は現場で目撃した隊員の証言などから1月中旬、「(曹長は)他の車両の運転手の安否を確認したが、救助行為はしていない」と回答。県警交通機動隊によると、事故で最初に横転した車の運転手は当初「2人の日本人に救助された」と話していたという。
海兵隊によると、曹長は意識を回復しリハビリに励んでいるという。産経ニュースはその後、曹長の回復や事実誤認については報じていない。
批判を受けて琉球新報は高木支局長に(1)どのように事実確認をしたのか(2)県警に取材しなかったのはなぜか(3)沖縄メディアには取材したのか―の3点を質問した。高木支局長は23日に取材に応じ「当時のしかるべき取材で得た情報に基づいて書いた」と答えた。
◆海兵隊、投稿を訂正/「誤った情報の結果」
事故は昨年12月1日午前4時50分ごろ、沖縄市知花の沖縄自動車道北向け車線で発生した。最初に左側の車線で追突事故が発生し軽自動車が横転した。追突現場の後方で停車した別の車に曹長の運転する車が接触し、さらに後ろから米軍の貨物車が衝突した。その後、後方から追い越し車線を走ってきた米海兵隊員の運転する乗用車に、路上にいた曹長がはねられた。
米海兵隊第3海兵兵站(たん)群の英語ホームページ記事によると、曹長は接触事故後に現場にいた別の隊員に近づき無事を確認した後「自分の車を動かすよ」と言って離れた直後にはねられたという。
在日米海兵隊のツイッターでは12月、曹長へ回復を祈るメッセージを送る県民の運動について発信する際に「多重事故で横転した車から県民を救出した直後に車にひかれ」と、救助したと断定した書き方をしていた。その後、このツイートは「多重事故で車にひかれ意識不明の重体になった」と訂正された。
海兵隊は取材に対し「事故に関わった人から誤った情報が寄せられた結果(誤りが)起こった」と説明している。
<視点>事実確認を最重視
本紙は12月2日付朝刊で事故の発生と曹長の男性が意識不明の重体で搬送されたことを報じた。インターネットの産経ニュースの報道後「なぜ救助を伝えないのか」という意見が本紙に多く寄せられた。
続報を書かなかった最大の理由は、県警や米海兵隊から救助の事実確認ができなかったからだ。一方で救助していないという断定もできなかった。海兵隊は、現場にいた隊員の証言から「他の車の運転手の状況を確認はしたが救助行為はしていない」と回答したが、曹長が誰かを助けようとしてひかれた可能性は現時点でも否定できない。
曹長自身も接触事故を起こしてはいるが、あくまでも人身事故の被害者であり、一時は意識不明に陥った。救助を否定することでいわれのない不名誉とならないか危惧した。
それでも今回報道に至ったのは、産経新聞が不確かな「救助」情報を前提に、沖縄メディアに対して「これからも無視を続けるようなら、メディア、報道機関を名乗る資格はない。日本人として恥だ」と書いたことが大きい。産経新聞の報道が純粋に曹長をたたえるだけの記事なら、事実誤認があっても曹長個人の名誉に配慮して私たちが記事内容をただすことはなかったかもしれないが、沖縄メディア全体を批判する情報の拡散をこのまま放置すれば読者の信頼を失いかねない。
曹長の回復を願う家族の思いや県民の活動は尊いものだ。しかし、報道機関が報道する際は、当然ながら事実確認が求められる。最初に米軍側が説明を誤った可能性を差し引いても、少なくとも県警に取材せずに書ける内容ではなかったと考える。
産経新聞は、自らの胸に手を当てて「報道機関を名乗る資格があるか」を問うてほしい。(本紙社会部・沖田 有吾)
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