http://www.asyura2.com/18/revival4/msg/113.html
Tweet |
(回答先: ウェスタン・エレクトリック 300B を使ったアンプ 投稿者 中川隆 日時 2018 年 10 月 04 日 22:21:33)
ペンション すももの木 _ 真空管アンプ「カトレア」 _ 交流点火の 300B・ PP5-400 コンパチブル モノラルアンプ
ペンション すももの木
http://www.sumomo.net/
真空管アンプ「カトレア」
http://www.cattlea.jp/
「カトレア」製品情報
http://www.cattlea.jp/product/
〒401-0501 山梨県南都留郡山中湖村山中990-6
電話 0555-62-3411
▲△▽▼
真空管アンプ「カトレア」 交流点火の刻印300B と PP5-400 のコンパチブル モノラルアンプ 2018年08月14日
http://www.cattlea.jp/news/info.php?id=149
交流点火の刻印300BとPP5-400を差し替えで聞くことの出来るアンプを制作しました。
WE製の球で作りました
トランスドライブでキャノン入力です。初段はSTCの310を使用しました。
刻印の300B と PP5-400
元祖300BとPX-25の元祖PP5-400と究極の球で交流点火でオーダー品を作りました。
http://www.cattlea.jp/news/info.php?id=149
▲△▽▼
「新大陸」300Bの交流点火シングルアンプ
http://www.cattlea.jp/product/?no=71
価 格 330,000円
サイズ W430*D280*H200 17kg
回路構成 ダブルチョーク回路
入力感度 1.5V
出 力 8W+8W
使用真空管 プスパン300B 6SL7 GZ-34
シャーシー カリン材の無垢
NFB回路 なし
納 期 1ヶ月
図面
http://www.cattlea.jp/up_img/amp/71/f_01.PDF
「新大陸」300Bの交流点方式を使用し、銅パイプのアースライン、ルンダールのアウトトランス、チョークはダブルとここまで拘り、実用新案の回路を載せて(登録第3193415号)究極の300Bアンプを作りました。
別バージョンでさらに電源トランスを大型し電源回路を2回路にした新大陸デラックスも作れます、プラス6万円。
http://www.cattlea.jp/product/?no=71
▲△▽▼
KR PX-25 「the・ヨーロッパ V 」
http://www.cattlea.jp/product/?no=11
価 格 360,000円
サイズ W440 x D270 x H220
回路構成
CR結合 交流点火
入力感度
1.5V 100KΩ
出 力 7W + 7W
使用真空管 6C8G 5R4
シャーシー マホガニー材
B電源回路 独立二回路
NFB回路 なし
納 期 1ヶ月
図面
http://www.cattlea.jp/up_img/amp/11/f_01.pdf
さらに進化したステップ15の交流点火回路を使用しました。カトレア美学を追究して完成させた「the・ヨーロッパ」ヨーロッパトーンの音質と木目の美しい形にKR製のPX-25とスエーデンのルンダールトランスで鳴らし重心の低い安心感の高い音質になりました。回路的には電源回路が前段と終段と二回路に分け強力にドライブしています。また貴重な球の寿命を少しでも延ばすためとPX-25の音質を最大限に発揮できるよう交流点火で作りました、交流点火で音楽を楽しめるのはカトレア製だけです。
高級パーツやオリジナルの電源トランス等こだわりのアンプに仕上げています。外見は無垢のマホガニーの木製シャーシーを使用し音質と同じように外見も暖かみのあるデザインにしました。球なしで販売していますので お好きなPX−25で聞いて下さい。 また別売りで KR PX−25ペア70,000円で販売もしています ※SPは8Ωオンリー
写真2はオシロスコープの最大感度時のノイズ波形です。
カトレア回路がバージョン20へステップアップしました。ハムノイズは0.7mV以下です
http://www.cattlea.jp/product/?no=11
▲△▽▼
KR PX−25 トランスドライブ
http://www.cattlea.jp/product/?no=57
価 格 430,000円
サイズ W440 x D290
回路構成 トランスドライブ
入力感度 1V 100KΩ
出 力 6W + 6W
使用真空管 6SN7 KR PX-25 5R4
シャーシー カリン材
B電源回路 独立二回路
NFB回路 ナシ
納 期 1ヶ月
PX-25 回路図
http://www.cattlea.jp/up_img/amp/57/f_01.pdf
KRの真空管はとても作りが良く 音質もなかなかの物が多く今回 日本の代理店が変わり 新規入荷が始まりました これを記念し ヨーロッパトーンの音質にこだわり タムラのパーマロイトランスで柔らかく立体感の有る音質を楽しんで下さい。回路的には電源回路が前段と終段と二回路に分け強力にトランスドライブしています。
また、最近生産し始めたKRのPX-25も挿せるように定電圧ヒーター回路で動作させ高級パーツやオリジナルの電源トランス等こだわりのアンプに仕上げています。外見は無垢のカリンの木製シャーシーを使用し音質と同じように外見も暖かみのあるデザインにしました。
特別にヨーロッパの古典球のPX-25を使用したアンプも作れます。
※古典球のPX-25の場合 プラス75,000円です
http://www.cattlea.jp/product/?no=57
▲△▽▼
▲△▽▼
「PP5/400」 VS 「WE300B」 新春早々の「夢の対決」 - 「音楽&オーディオ」の小部屋 2018年01月04日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/3f995616c61aae0662c30a23b5137a9f
我が家の顔ともいえる「PX25シングル」アンプだが、前段管を希少管の「GSXー112」にしたのはいつぞやのブログに掲載したとおりだが、いよいよ組み合わせる出力管を「PX25」から大本命の「PP5/400」(英国マツダ)に換えてみた。
この球の登場はおよそ1年ぶりぐらいかな〜。お値段のことを持ち出すのは少々はしたないがPX25の2倍ほどは軽くいく(笑)。
ちなみに「数ある出力管の中で最も音がいい球となるとPP5/400でしょうねえ。」と回答されたベテランのアンプ製作者を2名ほど存じ上げている。
しかも我が家の「PP5/400は画像でご覧のとおりトップマイカが長方形をしており、印字がきちんと残っていることからして、あまり使用されていない最初期の製造品であることがわかる。
いわゆる古典管は最初期に製造された球がツクリ、そして音質的にもベストされており、それ以後に二期、三期以降とわたって製造された球はメーカー側が戦略的にコストダウンを計って開発費を回収していくのが相場と決まっている。
つまり古典管に限っては性能が時の流れと逆行しているのが現実で、代表的な例が「WE300B刻印」であり、また「2A3の一枚プレート」だろう。
この「PP5/400」は3年ほど前のオークションで大晦日のどさくさに紛れて相場よりも格安で手に入れたものだが、当時、「PP5/400」を愛する「S」さん(福岡)を大いに悔しがらせた思い出がある。
(以上、何を書こうが作者の自由とはいえ「自慢たらたら」と受け取られるかもしれませんね。どうかお気を悪くされませんように〜。笑)
使う前にまずは「整流管」を引き抜いて2時間ほどエージングした。
古典管の泰山北斗「北国の真空管博士」によると、新品の場合はゆっくり一晩かけてのエージングをお奨めだったが、一度使ったものであれば2時間もやれば十分でしょうとのこと。
さあ、いよいよ緊張の音出し。どんな音が飛び出してくるか、ハラハラ、ワクワク、ドキドキ〜。試聴盤はウィントン・マルサリスの「バロック・デュオ」。
何だか悲しくなってきてしまった。長年愛用してきた「PX25」への信頼が急に色褪せてしまったのである。
低音域から高音域まで全帯域に亘ってまったく情報量が違うし、音の透明感、奥行き感、色艶などがさらに追い打ちをかける。レベルでいえばプロ野球と高校野球との差ぐらいある。
以前に両者を聴いて比較したときはこれほどの差はなかったので、結局、「PP5/400」と前段管「GSXー112」とのマッチングが絶妙だったのだろう。
これなら「WE300B」(1951年製)シングルアンプときっといい勝負を展開するに違いない。
毎回、お見えになるたびに「WE300B」アンプを絶賛されるYさんならこの「PP5/400」アンプを聴いてどういうご感想を述べられるのだろうか・・。
つまり、「PP5/400」(最初期版) VS 「WE300B」(1951年製)の一騎打ちである。
こういうときの自分の耳はいろいろバイアスがかかっているのであまりあてにならない(笑)。
そこで、冒頭のシーンに戻って、Yさんに来ていただくことになったわけだが、その後まったく予想だにしない展開が待っていようとは、そのときは知る由もなかった。
以下、続く。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/3f995616c61aae0662c30a23b5137a9f
「PP5/400」 VS 「WE300B」 「音楽&オーディオ」の小部屋 2018年01月06日
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/af6ed2e133ff2dd917c983941c492049
3日(水)の午後1時半きっかりにお見えになったYさんに本日来ていただいた目的を申し上げた。
「実はPX25真空管を大本命のPP5/400真空管に換えましてね。ガラッと音が変わった気がしますが、自分の耳はバイアスがかかっていてあまり当てにできません。そこで、今回はぜひYさんに試聴していただき、お気に入りのWE300Bアンプと比較をしていただきたいと思います。どうかよろしくお願いしますよ。」
すると、ちょっと首を傾げられたYさんだが、きっぱりとこう申された。
「分かりました。しかし、〇〇さんのお宅ではWE300BアンプとAXIOM80との組み合わせの音が耳に焼き付いています。よろしかったらスピーカーをAXIOM80で試聴させていただきたいのですが。」
お客様からこうまで言われると、交代させざるを得ない。まったく予想外の展開となってしまった(笑)。
このAXIOM80 (最初期版)の我が家での位置づけを率直に言うと、あまりに音が良すぎて(弄るところが無いため)可愛げのないスピーカーという感じ。ほら、「手がかかる子供ほど可愛い」という言葉があるでしょうが(笑)。
冗談はさておき、どんなに高級なスピーカーと対峙しても必ず部分的にしろ秀でたところがあるスピーカーであることは間違いない。エッジレスなど巧緻極まりないツクリは他のスピーカーの追随を許さない。
我が家の場合、他家と違うところはユニットのフレームの歪を避けるためバッフルへのねじ止め(4か所)を止めてウッドホーンに固定していることぐらい。
さあ、いよいよ乾坤一擲の大勝負である。
左側がWE300B(1951年製)アンプ、右側が「PP5/400」(最初期版)アンプ。前段管はそれぞれ「171」と「GSー112」でともに希少なトリタン・フィラメントの持ち主である。
両機とも鬼才「北国の真空管博士」から改造していただいたもので似たもの同士ともいえるが、一方では「アメリカを代表する出力管」であり片方は「イギリスを代表する出力管」なので米英の対決ともいえる。
実はこの両国のお国柄の違いが後々重要な意味を持ってこようとは、その時は知る由もなかった。
初めにWE300Bシングルアンプから試聴に入った。試聴盤はYさんがテスト盤として愛聴されている優秀録音の「ソナス」(女性ボーカル)の第3トラック。
「いつ聴いても素晴らしい音ですね。この組み合わせ一つあればもう他は要らない気がしますよ。」と、相変わらず絶賛されるYさん。
1トラックに11分近くもかかるボーカルをひとしきり聴いてから、今度は同じ曲目を「PP5/400」アンプに切り替えて試聴した。
「これも素晴らしい音ですねえ!PX25のときよりも明らかにグレードアップしてますよ。まるで、手を伸ばすと歌手の顔に触れそうなほどクリヤーです。細かい音もよく拾いますし、録音現場の雰囲気感の再現力はWE300Bより上かもしれませんね。」と、これまた大絶賛(笑)。
さあ、いよいよ核心に入ろう。
「この二つのアンプのどちらがお気に召しましたか?」と、お尋ねしたところ次のような回答が戻ってきた。
「ダイナミック感はWE300Bの方が上ですね。開放的というのか音響空間が広くなった印象を受けます。一方、PP5/400は箱庭的な美しさの極致というのか、とても品が良くて人間の内面を深く抉ってくるような感じです。
この両者にはアメリカとイギリスのお国柄の差が如実に出ているような気がします。どちらがいいとか悪いとか 、私にはちょっとおこがましくて判断できません。」
そうですよねえ、つい順番を決めたがるのが私の悪い癖なんです(笑)。
これで本日のメイン行事は終了した感じで、新調した「ワーフェデール+メロンホルン」への関心が急に色褪せてしまったのは仕方がない。
それでも1時間ほど割いて一緒にこのシステムを聴いたが取り立てての感想はないままだった。あまりご興味はなさそうだった。
AXIOM80と比べるのはあまりにも酷だったかもしれないが、自分にとってはまだまだ弄る楽しみがあるので、可愛くてたまらないシステムである。
よしッ、きっとYさんを振り向かせてみせるぞ(笑)〜。
https://blog.goo.ne.jp/jbltakashi/e/af6ed2e133ff2dd917c983941c492049
▲△▽▼
Club SUNVALLEY - 私のオーディオ人生-第26回 300Bの交流点火 by Y下
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-026
今回は真空管の王様と云われる300Bの交流点火方式のコラムになります。
外装をステンレスパネルに合うように黒色塗装を施したSV−91Bアンプ
SV-91B - SUNVALLEY AUDIO(旧キット屋)
\ 290,000 〜 \ 464,000 +税
https://www.kit-ya.jp/products/detail/597
300Bの本当の音
名出力管の王様と云えば皆さんもご存じの鳴く子も黙るWE−300Bになります。刻印タイプのWE−300B、オールド管のプリントタイプ、最近まで生産されていたWE−300Bその他に中国製やロシア製、日本製の300Bが沢山あります。
巷で云われている300Bアンプはフィラメントへの供給は直流点火がほとんどで交流点火の300Bは一部を除いてありません。また再生産のWE−300B、中国製、ロシア製の300Bは音が悪いとケチを付ける真空管マニアの方が沢山いますがその様なマニアは直流点火でしか聴いた事の無い音を判断して評価しているのではないだろうか、
オールウェスタンを愛用しているスーパーマニアで小松市にお住まいの中氏に言わせると本来の300Bは交流点火で動作するのが本物の音と力説していますが、この件に関しては私も同感ですが残念ながら交流点火の音を一度も聴いた事がありませんから正直わかりません。
大橋氏の店主日記にヒーターの交流音と直流音の違いの日記が載っていた記憶がある。直流点火は音痩せするが交流点火の場合はゾリゾリ感のある音になるらしい、またハムノイズを嫌ってバッテリー電源でフィラメントを供給すると確かに残留雑音は低下しますが痩せ細った音になるらしい、またすべての300Bアンプを交流点火に変更すれば良いとは云えない、
雑誌の記事で発表している先生方、俺こそは自作アンプの師匠とか達人と豪語しているマニアでも残留雑音の多さに悩まされるのを避けて直流点火の300Bアンプで製作されるのがほとんどだ、
その昔、故浅野勇氏が設計された75−76−300B−274B、伊藤喜多雄先生が発表された6SH7−6SH7−300B−274Bはすべてオール交流点火のアンプです。
かの有名なウェスタンの91Bアンプも交流点火である。確かに300Bアンプを安易に交流点火にすれば膨大なハムに悩まされるのは間違いないと思うが製作の基本を守ってきちんとセオリー通りに組み立てればそれなりに上手くいくのではないだろうか、
私の聴いた300Bはすべて直流点火になりますから交流点火の300Bは聴いたことがありません。一度自分で組立ながら交流点火の音と直流点火の音の比較をこの耳で確かめてみたい好奇心がある。
交流点火の残留雑音
300Bをプッシュプルにして交流点火で行うとハムの打ち消しで残留雑音は少なくなりますがシングルの場合は打ち消しがありませんから一つ間違えるととんでもないハム音に悩まされます。
また直流点火方式は上手く作れば残留雑音は0.5mmV以下に抑えることは可能だが交流点火の場合は下手をすると10mmV以上の膨大なハムに悩まされ音楽を聴くどころの騒ぎではなくなるから自作アンプマニアはハムに悩まされるのを嫌がって簡単な直流点火で逃げてしまう、またこのWE−300Bに限ってと思うがこの球はフィラメントノイズの多い球であるのがわかったのとフィラメント電圧が5Vであるがため難しさが先に来る。回路図も読めない、修理や回路変更、改造も出来ないマニアには絶対無理であるから簡単に交流点火方式に改造することは望ましくない、
今回は自分のノウハウを注ぎ込んでこのWE−300Bを交流点火にして実験を兼ねて挑戦することにした、もし上手く行かなければダイオード、3端子レギュレターを残して何時でも直流点火に戻せば失敗しても気にはならないはずだ、目標としている残留雑音は3mmV以内に抑えれば成功と思う。また比較対象にしているPP5−400シングルアンプは全段交流点火に係わらず残留雑音は1.3mmVに抑えてあるアンプですからこの91Bアンプも全段交流点火方式にすれば完成後に交流点火同士の音の違いを十分比較することができる。
テスター1本と耳だけで作る91Bアンプ
本来は周波数発振器、ミリバル、オシロ、歪率計等の測定器を駆使して調整しながら1台のアンプを仕上げるが91Bの回路は決まっていますから今回は測定器にご厄介にならずテスター1本と永年のノウハウと耳だけで作ることにした、
お医者様なら聴診器と永年の感だけで病気を当てて治すようなものと良く似ている。また折角今迄使用してきた91Bアンプだが皆さんは自分で完成されたアンプを再度オーバーホールして作り直す阿呆な方はまずいない、完全にオーバーホールするのには勇気がいるがY下は異端者ですからAC点火のためならオーバーホールも苦にならない、
91B回路の変更点
今回は自分の納得のいくパーツを使うことにした、例えば抵抗器はアーレンブラッドレーに統一、カップリングコンデンサーはスプラグのバンブルビー、カソードパスコンは銀タンタルコンデンサー等である。また配線色は多色を使えば誤配線は少なくなるのをあえて同一の線色にして製作したが誤配線の元になる恐れがあるから真似をしないでほしい、
問題となるフィラメントの供給電圧はSV−91Bの場合は300Bのトランスのタップは7Vですからダイオードブリッジを使って直流に変換後3端子レギュレターで5Vにして供給していますが交流点火にする場合は7Vタップからドロッパー抵抗を入れて5Vに下げないと使えない、また310Aのフィラメント供給電圧は10Vですからこの部分もドロッパー抵抗が必要になってくる。91Bのヒーターのタップはセンタータップが出ていませんからハムバランサーを使わなくてはならないのが少し不利な条件になってくるのと91Bのシャーシースペースが直流点火用の設計であるがため製作は大変困難を要するからパーツ配置、引き回し配線等を十分考慮しないと改造することは難しい、
7回も作り直した91Bアンプ
SV−91Bアンプの回路を変更してフィラメントを交流点火にするのはシャーシースペースが不足しているので無理のような気がする。本来は交流点火にする場合はモノラル2台で作るのが正しいと思う、特に電源部からのノイズの影響もあるので対策を施さずに製作すると失敗してしまう、今回は直流点火に戻したり再度交流点火に変更したり試行錯誤を繰り返して7回も作り直したため人には見せたくない汚い中身になってしまったのだが交流点火には限界があるような気がしてきたがこれが最後と思い電源回路を手配線からプリント基板に作り直すと今迄悩んだハム音が少なくなってきた、
もう少し抑えれば完璧である。最後は皆さんには教えられないマル秘テクニックを使ってテストをしてみたら自分でも納得のいく雑音レベルまで下げる事に成功した、
直流点火方式に戻しても91Bアンプはこの状態で聴いているのには何ら不満はない、スピーカーのそばに耳を近づけても微かなノイズしか聞えない、直流点火の場合は残留雑音の少ない優秀なアンプに仕上がるが交流点火方式にすると確かにスピーカーの近くで微かにブーンとハム音が聞こえてくるが2〜3mぐらい離れたポジションで音楽を聴くにはほとんど気にならないぐらい小さいが今回ほど悪戦苦闘するアンプには苦労を通り越して嫌気が刺したのは偽らざる事実だ、
最後の確認でミリバルを使って雑音レベルの測定をしましたらLチャンネル側は20mmVでRチャンネル側は2.4mmVであった、Rチャンネル側の雑音レベルが高いのは多分電源トランスの磁気の誘導の影響と思われるがこのレベルなら合格である。
電源回路はパターン設計を行い基板で実装、ダイオードが4本実装されているが失敗を考慮して直流点火でも動作させる予定であった、
全体の内部配線と部品実装、7回も改造をしたSV−91B
今回は作り直しが多かったため引き回し配線等は納得いかない
使用機器と音源
同じ300Bでも交流点火にしたプッシュプルとシングルとは根本的に出音の表現力が違いますから一概に絶対この音とは云えないのをご理解して頂きたい、
早速スピーカーに接続して音出しを確認した、使用機器と音源は以下の通りです。
アナログ系は カートリッジELAC EMC−1 MCカートリッジデジタル系 CDプレーヤーCEC TL51XD/Aコンバーター Model2ライントランスUTC A−21
プリアンプマランツ#7(改)スピーカーGOODMANS 3Wayのホーンタイプ、ネットワークは自作、ボックスは米松合板を使った特注品使用音源はアナログ盤
ナタリーコール Still Unforgettabie デジタルCD
マイスキー バッハ無伴奏ソナタ
以上のシステムと音源を使って試聴
≪試聴ソース≫
ナタリーコールの名盤Still UnforgettabieのLPレコードで録音は大変良く一番のお気に入りだ、CDとは違う温かみのあるアナログらしい音、
いつものリファレンス用マイスキーのバッハのチェロ
交流点火と直流点火の音の違い
まずはテスト的に交流点火と直流点火のフィラメントの切り換えは配線を少し変えるだけで分かるように全段交流点火と全段直流点火にした、全段直流点火の音ですが、まったく問題なくいつも聴くWE−300Bらしい音色で中域の厚みと抜けと味わい深い音で油の乗りきった素晴らしいサウンドだ、ナタリーコールの歌声は色気満点で心地よいサウンドでさすがアナログレコードらしく心に響く、
デジタルCDはマイスキーのチェロの胴鳴りが大変心地よく聴かせてくれる。もうこれ以上は望まないと云えるぐらい良い、自分で納得しながら電源を落としてすぐに配線を変更して再度投入、投入後はブーンとハムが聞こえ始めたが時間の経過と共に無くなっていく、15分後に早速マイスキーの無伴奏チェロをトレーに入れて音出し開始である。不安と期待でこの時ほど緊張した事はなかった、
チェロが鳴り始めると先程の音とは別な音質と音色を持っているのがわかる。今迄聴いてきたチェロの響きや音色が違うのが一目瞭然で何とも云えない心地よくゾリゾリ感にふくよかさと奥行き感を伴ってしかも不思議と先程の直流点火と違って暖かい響きが特徴だ、
ナタリーコールは濡れ色的な甘い囁きのある声で男心を燻ぶるのには参った、これがWE−300Bの音なのか今迄聴いてきた音とは違う、直流点火のWE−300Bを交流点火にすると別の300Bに聞こえて来る。WE−300Bの音は交流音と直流音の2種類の系統を持ち合わせている新しい発見でもあった、
直流点火でも不満はないがマニアの間で評価されているWE−300Bや他の300Bの音は直流点火の音を聴いて良い悪いと評価しているが交流点火の音は言葉では言い表せないもっと奥が深い音に変わるがこれこそ本当の300Bの音なのかも知れない、
ヨーロッパの名球PP5/400対WE−300B
PP5/400はイギリスのEdiswan Mazdaが1920年〜30年代ごろに製造されたオーディオ用の直熱三極管になります。同等管は有名なPX−25があります。このPP5/400も全段交流点火を採用したアンプですからWE−300Bなら相手にとって不足はありません。早速鳴き比べを行いました。使用音源はナタリーコールとマイスキーのバッハのチェロソナタです。
先にPP5/400を聴いてからWE−300Bに切り換えて聴き比べしました。
PP5/400は高域の抜け具合、中域の瑞々しい爽やかな透明感のある素直な音質は大変好感が持てて特にマイスキーのチェロの響きは直熱三極管らしくさすが英国の名出力管の面目躍如で音の押し出し感は見事です。次に300Bと比較しますと300Bは高域の抜けも然ることながら音に粘りがあり低域の安定感のある土台のしっかりした音作りと味のあるサウンドになっている。此処まで来ると正直好みの世界になる。
最近のWE−300Bはオールド管でも新しいタイプでもあまりにも高価になってしまったのでどうしても中国球に頼らざるを得ないが上手く作れば中国球でも十分使えるはずだ、今回はWE−300Bで行ったが中国球で交流点火すれば今迄とは違う顔の表情が出ると思うから一度テストしてみたいものである。PP5/400はウェスタンに負けないヨーロッパの名球の一つでもあるが音質音色これは好みと云えば好みですがこの球も大変希少価値があるのと非常に高価になってしまった、
WE−300Bと比較に使用した自作のPP5/400アンプ
左側がヨーロッパの名出力管PP5/400ナス管、右側はウェスタンのWE−300Bになります。
あとがき
今回のコラムはWE−300B交流点火の音を題材にしましたがWE−310Aを含むすべて交流点火方式を採用した為一概にこれが300B交流点火の音とは断言できないのと前段とドライバー管の310Aのみ直流点火にすれば残留雑音は少なくなるような気がします。
今回は交流点火を試みたが決して直流点火は悪いとは思っていない、300Bは直流点火のSN比の良さで比較すると点交流点火は惨敗だが暖かみのある特徴もあるからこのコラムを鵜呑みにして無闇に改造しないで頂きたい、一つ間違えるとトランスや大切な球を壊す恐れもあります。
https://www.kit-ya.jp/etc/club/audio/y-026
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。