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浜崎洋介 _ 安倍「器」論
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/688.html
投稿者 中川隆 日時 2019 年 10 月 22 日 12:40:05: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 安倍晋三は会う人ごとに「相手が望むこと」を言っている 投稿者 中川隆 日時 2019 年 9 月 18 日 00:40:02)

浜崎洋介 _ 安倍「器」論


[2019.10.14放送]週刊クライテリオン 藤井聡のあるがままラジオ(KBS京都ラジオ) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=AI7A6t3kjOc

今週のテーマは『安倍「器」論とは何か〜戦後日本の象徴を考える〜』です。

ゲスト 浜崎洋介

▲△▽▼

[2019.10.21放送]週刊クライテリオン 藤井聡のあるがままラジオ(KBS京都ラジオ) - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=SwhnH9hERsY


今週のテーマは『教育改革という名の病』です。

ゲスト 浜崎洋介


 

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コメント
1. 中川隆[-10636] koaQ7Jey 2019年10月22日 12:44:46 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2225] 報告

【討論】表現者クライテリオン・スペシャル:
安倍総理『器』論とは真実か?[桜R1-10-5] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=2sGeW4TXpMg


◆表現者クライテリオン・スペシャル:安倍総理『器』論とは真実か?

パネリスト:
 川端祐一郎(京都大学大学院助教)
 小浜逸郎(評論家)
 田村秀男(産経新聞特別記者・編集委員兼論説委員)
 西尾幹二(評論家)
 浜崎洋介(文芸批評家)
 藤井聡(京都大学大学院教授)
 室伏謙一(室伏政策研究室代表・政策コンサルタント)
 富岡幸一郎(文芸評論家・関東学院大学教授)
司会:水島総

2. 中川隆[-10558] koaQ7Jey 2019年10月26日 10:47:47 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2311] 報告


2019年10月26日
【平松禎史】「霧につつまれたハリネズミのつぶやき」第六十二話『継承を考えない空虚な器』
https://38news.jp/economy/14814


先週は、日本文化チャンネル桜の討論番組に出演してクールジャパン戦略の議論に参加しました。

番組タイトルは「クールジャパンの空虚と日本文化の現在」です。アーカイブで視聴できますのでまだの方はご覧ください。
https://youtu.be/DmYs2K5pe8Q

さて、先月の台風15号の被害が癒えないうちに19号が近畿から東北までの広範囲に被害をもたらしました。東京都心部は江戸時代からつづけられた治水利水事業のため、大規模な停電・断水などはあまりなかったようです。しかし、大田区や都下、周辺のベッドタウンには河川の氾濫、大量の雨水を処理しきれずに浸水被害が起きた。道路や橋梁にも多くの被害が出た。もし、利根川や荒川が氾濫していたら都心近郊の東部にも大被害があったわけです。都心部で働く人は周辺の区や都下、隣県に住んでいますから、東京都そのものの活動に多大な影響が及びます。詳しい様相が見えてくるに従って、被害の大きさに驚かざるを得ません。

「八ッ場ダムや首都圏外郭放水路のおかげで助かった!」と過去のインフラを礼賛するのもよろしいが、どちらもギリギリだったことが現在までの報道でわかっている。平成以降の緊縮デフレで、新たなインフラ整備予算の削減やメンテナンスの不備が、十数都県で引き起こした多大な被害を思い知らねばなりません。
安倍政権は、民主党政権以上に公共投資を削っているのです。経済的な疲弊と災害の長期化で国民は余裕を失っている。

「悪夢の民主党政権」と言うのなら、「堕獄の安倍政権」と言わねば実態にあっていません。

なぜ、「堕獄の安倍政権」が50%前後もの高支持率を維持できるのか。7年近くも政権担当できているのか、まったく不思議でなりません。

この疑問に答える多くの示唆が、同じくチャンネル桜の10月5日の討論「安倍総理『器』論とは真実か?」にありました。
https://youtu.be/2sGeW4TXpMg

第六十二話:「継承を考えない空虚な器」

「安倍総理『器』論」の議論で特に注目したのは、この議論の火付け役にもなった浜崎洋介さんが提示した安倍長期政権像です。念のために書き添えておくと、安倍政権に限ったことではなく、橋本政権の行政改革にはじまり、小泉政権の構造改革を経て、さらに「官から民へ」の民主党政権の改革も加わって、安倍政権で集大成となっているものと言えます。自民党は30年で大きく姿を変えている。

ボクの考え方も一部入ってますが要約するとこうなるでしょう。
・トップダウンで政策決定をスピードアップするために総理の権限を強化した。
・小選挙区制への移行で党上層部へ権力が集中、派閥の解体で人気主義へ傾斜した。
・総理・内閣を中心とする規制改革や経済財政の会議体に民間ビジネスマンを投入して直結化した。
・利益の読めない公共投資は削減してビジネス目的の政策へと傾斜。
・人気が取り柄の総理によってビジネスマンの利益最大化に都合の良い政治構造ができた。
・右側の不満は、韓国や左派メディア、旧民主党政権を「敵」に設定することでかわし無効化する。
・左側の不満は、「反日勢力」のレッテル貼りでかわし無効化する。
・それぞれの不満をそれぞれの「敵」へと誘導し、「これまでの内閣より良い」幻を作り出す。
・空疎な左右対立を弾幕にした後ろで、緊縮財政・改革・グローバル化という日本破壊が確実に行われる。

まことに狡猾ですが、おそらく昭和末期〜平成の経路によって半ば偶然できあっがたのだろうと思う。無定見な宰相にとってこの枠組は権力維持に好都合となり、中心に侵入して利益を貪りたい連中にとっても好都合。双方の利益が一致したのだろう。だからこそ、転換できないのです。

ただ、
ボクは、日本社会の中心が『器』であること自体が問題とは思いません。
「〇〇の器」「器量」ということばは誰でも知っていると思いますが、「器」と表現されるのはその人の力量を、「何を入れて、何を入れないか」で計る意識があるからでしょう。「器」「器量」は、その内側の「空」をどう扱うかで良し悪しが決まるのです。

古事記に記された日本人の原初的な感覚、河合隼雄著『中空構造日本の深層』で示された日本神話と日本人の心理構造分析からも見えてくる。
つまり、日本の中心は「空」であり、その周囲を球のごとく取り囲むように神々が配置されている。中心に新しい何かがやってくると取り囲む神々は咀嚼して良いものは取り入れ、折り合わないものは取り除いていく。そうやって「空」が適切に維持継承されていくのだ、と。

なぜ日本社会あるいは日本人の心理の中心を、「空」と言えるのか。
例えば、天地開闢ののち最初にあらわれた三柱の神、アメノミナカヌシ、タカミムスヒ、カミムスヒのうち、「天御中主」と中心を示す漢字を当てられたアメノミナカヌシは生まれてからは姿を見せず語られません。さらに、イザナキから生み成された三柱の神は、アマテラス、ツクヨミ、スサノヲですが、このうち二番目(まん中)のツクヨミは生まれたのち語られません。
ヒコホノニニギとコノハナサクヤビメが生み成した子はホデリ、ホスセリ、ホヲリですが、このうち二番目(まん中)のホスセリは語られません。
タカミムスヒとカミムスヒ、アマテラスとスサノヲ、ホデリとホヲリといった対照的な神に対して、中心に何も語られない神が存在しているのです。しかも、天地開闢の直後、イザナキが黄泉国から戻って禊をした時、高天原から葦原中津国へと降りたニニギの子、という重要な場面のそれぞれに、何も語られない「空」の存在があるのは偶然とも思えない。「わからない」もの、「何か」があるのです。
神話から実体的な歴史になると、天皇があらわれます。天皇親政時代を経て象徴的な天皇(平安時代)へと移行していくなかで、天皇が「空」となったのは、日本社会の構築のされ方、日本人の心理にとって、中心が「空」であったほうが穏当に丸く収まって好都合だ、ということでしょう。
現代日本人も、何かを決める時、誰かが主導して決めるより、そこにいない何者か(空気)によって決めることを好むでしょう。
権力を集中させると、諍いを生み、和が破壊されて共同体を保てないと、古代から学んできたのです。和を維持しなければ、毎年やってくる自然災害に対処できませんし、集団作業である農耕もやっていけませんからね。

ここで浜崎さんの議論に戻りましょう。
中心が「空」、あるいは「空虚な器」だったとして、神話時代から古代政治にかけて確立された「空」が守られてきたのは、そこに「中身」があったからだ、とも言えるでしょう。しかし具体的な中身ではなく、「継承していくこと」だった。
政府が、何を継承していくべきなのか、という考えを持ちながら、周囲を囲む神々、つまり閣僚やブレーンや与野党政治家などが政策議論を戦わせているうちは、日本というものが根底から破壊されるような変革はおこらない。時代に応じて、新たなものを中心へ取り込みながら私達にあわないもの(継承を妨げるもの)は取り除かれてきたのだ。中選挙区制時代の自民党の派閥はまさに球を取り囲む神々のように機能していたのでしょう。

日本は、外国文化を大きく取り入れた時代が21世紀までに3度ありました。7世紀後半から8世紀、19世紀後半、20世紀中盤。その都度、中心を侵食させないよう、もがきながら日本流に変えていく努力をしてきました。
世界の変化がスピードを増していくなかで、日本的な「何か」を考える時間が失われてしまった。
20世紀終盤の冷戦終結後、日本への風当たりが強くなるとともに内部変革を焦り、改革のスピードアップを図り、再度アメリカ流を、4度目は無節操の自覚もなく侵食させているのではないか。

その結果、「空」が「中身」を失った。

継承すべきものを考えなくなった。

日本政治の中心は、「継承を考えない空虚な器」になってしまった。

+ + +

10月22日に行われた即位の礼では、前日から強い雨が続いていましたが、正殿の儀がおこなわれた13時直前、空が明るくなり太陽が出た。高い建物から虹が見えたことも話題になりました。
科学的にはただの偶然となるのでしょうが、そこに「何か」があるのではないか、と感じる。
神話の時代より「ことば(音声)」で伝えられてきた日本の中心にある「何か」は、科学では解明できません。「わからないこと」が人間にとって重要な意味を持つのだ、と教えてくれるのです。
印象的だった虹ですが、これには「不吉の象徴」「凶兆」の意味もあることを忘れてはならないでしょう。

…何を継承すべきなのか。これは明確にできません。一神教的な世界では、例えばキリスト教のように統合的な中心がはっきりしており、あらゆることを明確にしていくことが神(GOD)を理解することになる。わからないことを明確にしてきたのです。その意識でもって学問や技術を「作り出す」ことにつながった。
多神教的な日本人は、明確な中心をむしろ避け明確にすることを避けるため、ものごとは自然に「成る」と考える。成ることに「わからない何か」が介在することを、明確にしない。そこに祈りの文化がある。
「作り出す」と「成る」の違いはとてつもなく大きいと思います。

世界が狭くなりスピードが求められる現代、外国との違いを自覚して生きられるか。我々が継承すべき「何か」とは…と、考えつづけることが重要なのではないか。と、 一旦立ち止まることで、今回はおしまいにいたします

3. 中川隆[-10532] koaQ7Jey 2019年10月27日 07:41:34 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[2338] 報告

安倍先生がアメリカに絶対に逆らわない理由


Terror Tuesday _ オバマ大統領は火曜日夕方に必ず CIA のブレナンに暗殺指令を出した

【令和元年秋 特別対談】伊藤貫氏の警告、
パックス・アメリカーナと中華思想の間で摩滅する「商人国家日本」[桜R1-10-26] - YouTube
https://www.youtube.com/watch?v=wxQ7ZQtTSxs

ゲスト:伊藤貫(国際政治アナリスト)

4. 中川隆[-14801] koaQ7Jey 2019年11月20日 13:00:22 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1887] 報告

2019年11月20日
なぜ、安倍晋三氏は憲政史上最長総理となったのか?〜安倍晋三「器」論から考える空虚な結論〜
From 藤井聡@京都大学大学院教授
https://38news.jp/politics/14943

本日、令和元年11月20日、
安倍晋三氏はついに桂太郎氏を抜いて、
明治からはじまる日本の憲政史上、
「最長」の在任期間を誇る総理大臣となった。

まず冒頭で宣言するが、
この「憲政史上最長総理」という称号こそ、
安倍総理の最大のレガシー(遺産)だ。

もちろん、多くの国民は、安倍総理大臣こそ、
デフレ脱却を果たし、
衰退し続ける日本を救い出し、
「失われた20年」を取り戻すことを
大いに期待したに違いない。

しかし、消費税を10%に引き上げた今、
その望みは事実上、あえなく断たれてしまった。

また別の多くの国民は、安倍晋三総理に
「戦後レジームからの脱却」
を夢想し、
「日本の独立を不可能にせしめている
アメリカから押し付けられた憲法9条を
正しい方向に改正してくれるに違いない」
と大いなる希望を抱いたに違いない。

しかし、憲法九条の2項を温存したまま、
自衛隊の存在を記載する3項を追加する
「加憲」を耳にした瞬間に、
その夢は完全に断たれてしまったことを
確信したに違いない。

つまり、安倍内閣は、

・デフレ脱却
・憲法9条改正
・戦後レジームからの脱却

といった、多くの国民が夢見たレガシーを
何一つ達成しないままに、
憲政史上最長の総理在任期間を貪ったのである。

それどころか、
デフレ脱却については
5%から10%へと消費税を倍増させたことで
日本のデフレ長期化を決定づける
「負のレガシー」を残してしまった。

戦後レジームからの脱却について言えば、
憲法9条2項削除・修正の議論を退潮させ、
北方領土交渉を退潮させ、
防衛的・経済的な対米従属を強化し、
消費税率の倍増を通して経済力を大幅に弱体化
させることを通して、
外交的防衛的経済的なすべての視点で
戦後レジームからの脱却をより困難なものとする
という、ここでもまた「負のレガシー」を残した。

以上の議論は、
親安倍論者にしても、
反安倍論者にしても、
共通に認識しなければならない、
「単なる事実」
だ。

しかしそれにも拘わらず、
安倍政権の支持率は
(二大臣の自認や桜を見る会騒動を経てもなお)
高止まりし続けている。

これは一体なぜなのだろうか?

その答えはもちろん、
株価の上昇や円安、
現野党の民主党政権時に対するトラウマ、
そして、
「変わりがいない」という世間的共通認識等、
様々なものが挙げられるが、
政治哲学的な視点からの分析を経れば、
最も本質的な原因は、
安倍政権自体が、
「長期政権を自己目的化した空虚な器」
と化しているところにある。

政治には、
政治を通して公益を拡大することを目的とするという
政“策”的原理
と、政治権力を維持し続けることを自己目的とする
政“治”的原理
の二種類がある。
(無論後者の政治と言う言葉は、狭義の意味だ)

普通国民は、政治家に
「政策的原理」
で政治を動かしてもらう事を望んでいる。

ところが、政治の世界では、
政“策”的原理を口にするのは単なるタテマエで、
ホンネではほとんどが、
政“治”的原理
で動いているのが実情だ。

無論、心ある政治家は、
「手段」として政“治”的側面を活用し、
「目的」として政“策”的側面の実現を目指す、
という振る舞いをする。
(これこそ、政“策”的原理の政治家だ)

しかし、凡庸な政“治”的原理の政治家は、
そこが逆転しているわけだ。つまり、
「手段」として政“策”的側面を声高に叫びながら、
「目的」として政“治”的な意図の達成を目指す、
という振る舞いをする。

そして言うまでもなく、
昭和から平成、平成から令和へと時代が変遷するにしたがって、
政界において
政“策”的原理はどんどん退潮し、
政“治”的原理がどんどん拡大していったのである。

その最も象徴的な政治体制こそ、
安倍政権なのである。

多くの国民は、

デフレ脱却を叫びながら
デフレを決定づける消費増税を行う矛盾

保守政権だと主張しながら、
国体の崩壊につながりかねぬ移民政策を加速する矛盾、

戦後レジームの脱却を叫びながら、
それを不可能にする加憲を推進する矛盾、

こういった矛盾に戸惑いを隠せずにいるだろう。

しかし、そこで戸惑うのは、
安倍政権が「政“策”的原理」で
動いているとイメージしているからなのだ。

ここで、もし安倍政権が「政“治”的原理」で
動く存在なのだとイメージすれば、
それらは何の矛盾もない、
と言う実態が浮かび上がる。

なぜなら、「政“治”的原理」で言うなら、
デフレ脱却や戦後レジームの脱却を叫び、
保守政権だと主張することも、
移民政策を加速し、加憲し、消費増税することも皆、
国益とは無縁の、
「長期政権を維持する」
という「政治目標」にとっては、
何の矛盾もないからだ!

つまり、安倍政権の目標は、
デフレ脱却や戦後レジームからの脱却などではない。

それらはいずれも、
政権維持のための方便に過ぎない。

安倍政権の目標は、
「長期政権を維持する」
というその一点なのである。

その結果、
安倍政権は、巨大な「空虚な器」と化した。

それは、政権維持のためならば、
政策的な矛盾など何の配慮もせず、
何でもかんでも放り込んでいく、
途轍もなく空虚で巨大な器となったのである。

(無論、反サヨク、の色彩を帯びてはいるのだが、
 それとて、単なる政権維持のためのイメージ戦略だ。
 それについてはまた、別途論じよう
 https://www.amazon.co.jp/dp/B07YMF27NQ

そしてその器の「象徴」として、
安倍晋三氏という一人の政治家が存在しているのである。

したがって、
この政権には「真の目的」と呼べるものは何もない。

それはただ単に、「延命」することをだけを目的として持つ、
巨大な一つの空虚なマシーンなのである。

いわば、戦後日本のニヒリズムの集大成として、
安倍総理は憲政史上最長の総理大臣となられたわけだ。

以上は、無論、一つの理論仮説だ。

しかしこの仮説は、安倍政権の振る舞いの
全てを矛盾なく説明しつくすことができる。

逆に言うと、筆者は、この仮説以外で、
安倍政権の諸行動を統一的に説明できる
仮説を想起することができない。

なお、我々はこの理論仮説を、

「安倍晋三『器』論」

と呼称している。その詳細は、

表現者クライテリオン
「安倍晋三:この空虚な器」
https://www.amazon.co.jp/dp/B07YMF27NQ

で縦横に論じている。

日本のまともな政治を取り戻すには、
こうした「空虚な器政治」を根底から
作り替えねばならない。

そのための第一歩として、
是非とも、
「安倍晋三:この空虚な器」
https://www.amazon.co.jp/dp/B07YMF27NQ
をご精読いただきたい。

追伸:
こんな「器」政治が続けば、日本に「ジョーカー」が何人も生み出されることになるでしょう。あわせてこちらも是非、ご購読下さい。
https://foomii.com/00178/2019111511000060331
(『ジョーカー』映画評論 〜腐った社会が「純粋な無私の悪人」を産み出す〜)

https://38news.jp/politics/14943

5. 中川隆[-14710] koaQ7Jey 2020年1月10日 21:58:47 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1655] 報告
安倍総理「器」論の真実 (前編)2020-01-09
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12565664582.html

 イランがイラクの米軍基地をミサイル攻撃し、いよいよ「第二次グローバリズムの終焉」が明確になってきましたが、「今後の日本」のために、現在の日本政府、特に「安倍総理」について改めて考えてみたいと思います。

『イランがイラクの米軍基地2カ所にロケット弾、トランプ大統領「万事順調」
 イランは8日未明、米軍が駐留するイラクのアル・アサド空軍基地に複数のロケット弾を発射した。この数時間前には、米軍の空爆によって殺害されたイラン革命防衛隊の精鋭「コッズ部隊」のソレイマニ司令官の葬儀が行われ、軍や政府の高官が米国への報復を誓っていた。(後略)』

 この外部環境の変化を受けた上で、安倍総理の分析を続けます。

2012年12月26日 安倍内閣総理大臣就任記者会見
『デフレ脱却が我々の政権に課せられた使命であります。そのデフレを脱却していく上において、まずデフレギャップを埋めていくことが重要であります。』

2019年11月20日 首相「新しい時代つくる」
『「デフレからの脱却、少子高齢化への挑戦、戦後外交の総決算、その先には憲法改正もある。チャレンジャーの気持ちで令和の新しい時代をつくる」』

 12年ならば分かりますが、七年後の19年に「チャレンジャーの気持ち」「デフレ脱却を目指す」と言っているわけですから、これを異常と思わない方が異常でしょう。


 もっとも、総理の目的は「政治(権力の維持)」であり、デフレ脱却といった「政策」ではありません。


 浜崎洋介氏の「安倍総理「器」論」ですが、緊縮財政の転換や国土強靭化を求める声、あるいは朝日新聞的な「戦後平和主義」の声は、一向に器に入れようとしないため、今一つピンとこなかったのですが、「政治(権力の維持)」と「政策」を分けると、俄然、分かりやすくなります。


 ちなみに、なぜいちいち「政治(権力の維持)」と書いているかといえば、本稿では「政治」を「政治権力の維持」と狭義に捉えているためです。


 安倍総理の「器」は、三つのパターンがあるように思えます。


1.器に受け入れる
2.器に受け入れるフリをするが、実際には入れない
3.器に受け入れることを拒否する


 1〜3のどれになるかは、「政治(権力の維持)」に貢献するか否かで決まります。


 1として受け入れたものは、「グローバリズム(ネオリベラリズム)」「アメリカ」「財務省主導の緊縮財政」「経済界」「いわゆるリフレ派(の金融政策)」になります。

 昨日のエントリー「口先の賃上げ要請ではなく、緊縮路線の転換を」において、総理が経団連に賃上げ要請をしたことについて、
「とりあえず「口で言うのは無料だから」経済界に賃上げ要請をしておく。」
 と表現しましたたが、令和の政策ピボット関連の「ある方」から、
「賃金が上がらないのは産業界の努力がたりないためで、政府のせいじゃない、というネオリベの含みがある」
 と指摘され、なるほどと思ったのですが、「国家の店じまい」に基づき、経済や賃金上昇の責任を民間に丸投げするという点では、確かに整合的です。


 アメリカとは、厳密には「アメリカ政府」であり、あるいはアメリカの多国籍企業ですね。モンサント(バイエル)⇒アメリカ政府⇒日本政府という「指示ルート」で、グリホサートの安全基準を引き上げた(2017年12月)のが典型です。


 「いわゆるリフレ派」の金融政策は、財務省の緊縮財政と「整合的」である上に、株価上昇で「グローバリズム」も喜び、さらに株価上昇⇒支持率上昇⇒政治(権力の維持)というルートがあるため、実に目的にかなっています。


 次に、2の「受け入れるフリだけはする」政策ですが、デフレ脱却、国土強靭化、憲法九条改正、拉致被害者救出。これらの政策は、中野剛志先生の「世界の政治経済マトリクス」の右下、「右寄り反グローバリスト」の支持を得ることができるため、「口先」で叫ぶ。但し、「グローバリズム」「アメリカ」「緊縮財政」とは不整合であるため、絶対に推進しない。(自然災害が頻発したため、国土強靭化はわずかに進めましたが)

 特に、グローバリズムとは「デフレ化政策」であるため、デフレ脱却は「絶対に」できないのです。

【世界の政治経済マトリクス】


http://mtdata.jp/data_62.html#matrix


 そして、3の勢力、マトリクスの左側の勢力は、いずれにせよ「反・安倍」であるため、受け入れるフリもしない。というか、受け入れた「フリ」をすると、「右寄り反グローバリスト」の支持が消滅し、「政治(権力の維持)」という目的に反することになります。


 しかも、マトリクス左上の「左寄りグローバリスト」は、佐藤健志先生の仰る「平和主義」の方々で、グローバリズムや緊縮財政にむしろ賛成です。

「国家に財政の自由を許すと、戦争になる〜」

 ですね。


 というわけで、マトリクス上層で右と左で「戦っているフリ」をすれば、国民国家の破壊を進めても、右下の「右寄り反グローバリスト」の支持率は落ちない。


 もっとも、さすがにこの種の手法は、あちこちに不整合が生じざるを得ません。その一つが、「経済界」を器に受け入れ、中国に対し「友好」を進めていることです。


 世界主要国がウイグル問題や香港問題で、中国批判を強めている状況で、何と「国賓」として習近平を招く。無論、アメリカも黙ってはいない。しかも、今回のイランの米軍基地攻撃を、中国は事実上「支持」しています。


 世界情勢が大きく動いているため、習近平の国賓来日は、無くなるかもしれません。とはいえ、それは別に器に受け入れていない「右寄り反グローバリスト」のためではありません。器の大部分を占拠している「アメリカ」におもねっての話になります。

 あるいは、歴史認識については「平和主義」そのままですが、これはもちろん受け入れていないマトリクス左側におもねったわけではなく、アメリカがそれを望むからです。むろん、平和主義的歴史観、東京裁判史観は「右寄り反グローバリスト」の反発を買いますが、

「まあ、他の部分で受け入れるフリをしておけば、支持率は下がらんだろ」

 という計算があるわけです。

 いずれにせよ、確定的なのは、総理の器の中に「日本国」「日本国民」は存在しないという点です。そういう意味でも、安倍総理は「戦後日本」を象徴する器なのでしょう。 
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12565664582.html

安倍総理「器」論の真実 (後編)2020-01-10
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12565891140.html


 さて、昨日、分析・解説した通り、安倍総理大臣は特定の政策実現ではなく、「政治(権力の維持)」を目標とし、諸政策や諸勢力を、

1.器に受け入れる
2.器に受け入れるフリをするが、実際には入れない
3.器に受け入れることを拒否する

 の三つに分類。


 1の器に受け入れた政策・勢力(アメリカ、グローバリズム・ネオリベラリズム、緊縮財政、経済界、いわゆるリフレ派)が欲する「政策」については、原則、全面推進。


 2の政策・勢力(デフレ脱却、国土強靭化、憲法九条改正、拉致被害者救出)については、受入れるフリをし、口先対応。


 3(朝日新聞的リベラル左翼)は断固拒否。


 そして、諸勢力の利害が衝突するイッシューについては、「政治(権力の維持)」という目的達成にかなうか否かにより、計算するというスタイルをとっています。


 何しろ、七年間、緊縮財政路線を採りつつ「デフレ脱却!」といい続けたわけです。「デフレ脱却」が「2」に入っているのは、疑いようがありません。


 そもそも、デフレ対策は「反グローバリズム」の政策になってしまうため、「1」の器に受け入れたグローバリズムと衝突してしまいます。グローバリズムとは、政策的には、
「緊縮財政、規制緩和、自由貿易のトリニティ(三位一体)」
 でございますので、デフレ化政策です。デフレ化政策の推進を器に入れた以上、デフレ脱却策などまともに打てない。だからと言って「デフレ脱却しません」というと「政治(権力の維持)」に支障が出るため、口では、
「デフレ脱却!」
 と、言い続けて、はや七年。


 まあ、さすがに何ら「デフレ対策」を打たないわけにもいかないわけですが、ここで都合よく登場したのが、
「日銀がインフレ目標を定め、量的緩和の継続をコミットすれば、期待インフレ率が上がり、実質金利が下がり、デフレ脱却できる」
 という、財政と無関係にデフレ脱却を可能とした「いわゆるリフレ派政策」です。「いわゆるリフレ派」が器に入ったのは、緊縮財政とも、グローバリズムとも衝突しないためなのです。

 とはいえ、さすがに「2」の勢力を敵に回すと、「政治(権力の維持)」に支障が出る。だからこそ、昨年11月の記者会見で、総理は、

『首相「新しい時代つくる」 改憲、デフレ脱却に意欲
 安倍晋三首相は20日、在職日数が第1次内閣を含めた通算で2887日に達し、憲政史上歴代1位となったことを踏まえ、憲法改正やデフレ脱却に取り組む意欲を官邸で記者団に表明した。自民党総裁任期が2年近く残っていると指摘し「デフレからの脱却、少子高齢化への挑戦、戦後外交の総決算、その先には憲法改正もある。チャレンジャーの気持ちで令和の新しい時代をつくる」と強調した。(後略)』

 と、語りました。

 デフレ脱却、少子高齢化への対処、戦後外交総決算、憲法改正。すべて中野剛志先生のマトリクスの右下が望む政策なのでしょうが、総理の器には入っていません。

【世界の政治経済マトリクス】


http://mtdata.jp/data_62.html#matrix


 とはいえ、これらの諸政策を無視し、「政治(権力の維持)」に差しさわりが出るのは困る。だから、口では言う。というか「言い続ける」のです。


 特に「チャレンジャー」「新しい令和の時代に」といった、それっぽいフレーズをくっつけておけば、それで万全。


「どうせ、右下の連中は、『やっぱり安倍しかいない!』『代わりがいない』とかいって、支持を続けるだろう」
 という計算が働いており、そしてそれは確かにある程度正しい。


 つまりは、安倍総理は「政治(権力の維持)」を政治の目的とした場合、恐ろしく「有能な政治家」ということになります。


『衝撃! MMTはグローバリズムを肯定する!
◆主権の視点から見たMMT
 デフレ脱却の切り札として、わが国で注目されているMMT(現代貨幣理論)は、「貨幣」理論と銘打たれてはいるものの、「主権」の概念と密接に関わっている。
 同理論の代表的な解説書『MMT 現代貨幣理論入門』(L・ランダル・レイ、東洋経済新報社)など、原著では「A PRIMER ON MACROECONOMICS FOR SOVEREIGN MONETARY SYSTEMS」(主権に支えられた貨幣システムのためのマクロ経済学入門)という副題がついていたのです。(後略)』

 佐藤先生が「MMT論三部作」の最終回として、MMTとグローバリズム(というか、むしろ戦後平和主義?)が意外に相性が良いという衝撃的な寄稿を書かれていました。MMT自体は政治色はありませんが(ただの貨幣の説明だし)、人間はそうではないのです。


 我々にしても、「日本国」のためにMMTを活用しようとしているわけです。これが、
「超国民国家を作り、日本も金融主権や財政主権を委譲し、日本国民が超国民国家の「新国民」となり、MMTに基づく政策を推進しよう」
 などと言われた日には、猛烈に反対しますよ。


 とはいえ、安倍総理の場合、「グローバリズム+MMT」は受入れ可能です。むしろ、そういう形であれば、MMTを器に入れることはできる。


 それに対し、日本国民のために「MMT的政策を」とやった場合は、器に入りようがない。我々が主張する、グローバリズムや緊縮財政と「真っ向から衝突」するMMT(現代貨幣理論)的な政策が、安倍総理の「器」に入る可能性はありません。


 となると、どうすればいいのか。


 とりあえず、右下、つまりは「2」の「器に入れるフリをされた」諸政策を主張する勢力が「騙されていた」ことを認めることが重要になります。いわゆる、認知的不協和問題があるため、難しいのですが、それでも右下「右寄り反グローバリスト」の勢力への働きかけが、最も有効だと思います。
 

 騙された人に「騙されていたよ」と指摘する際には、プロセスを理解し、かみ砕き、分かりやすく説明して納得してもらわなければなりません。


 というわけで、二日間にかけて浜崎洋介先生の「安倍総理の「器」論」について、わたくしなりの解釈を解説しました。「次」こそ、日本国や日本国民が器に入っている総理大臣、内閣を誕生させるために。
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12565891140.html

6. 中川隆[-14618] koaQ7Jey 2020年1月13日 16:13:16 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-1546] 報告
2020年1月13日
【三橋貴明】安倍総理「器」論の真実


安倍総理「器」論の真実 (前編)
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12565664582.html

安倍総理「器」論の真実 (後編)
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12565891140.html

文芸評論家の浜崎洋介氏の
「安倍総理「器」論」は、
「実は、安倍総理に確固たる信念は何もなく、
 様々な要素を何でも受け入れる
 「空っぽの器」に過ぎないのでは?」
という仮説です。
「表現者クライテリオン2019年11月号」
では、「安倍晋三・この空虚な器」という
特集が組まれ、藤井聡先生はメルマガで、
『「政治家・安倍晋三」は一つの「空疎な器」
 なのではないかという理論的な「仮説」だ。
 その仮説は、第一にその「器」が様々な
 要素を飲み込むが故に、時に「大きい器」と
 見做され、各勢力からの高い支持を誇ると
 同時に、第二に、その「空疎」さ故に
 入れ込まれた相矛盾する諸要素が
 統合・総合されることなく併置され、結果、
 具体の政策展開が支離滅裂となり、国益が
 毀損していく――という理論仮説だ。』
と、解説されていましたが、三橋は
「安倍総理の器」には、政策・勢力によって、
1. 受け入れる政策・勢力
2. 受け入れたフリをする政策・勢力
3. 受け入れ拒否する政策・勢力
と、三つのケースがあるのではないかと考え、
「安倍総理「器」論の真実」という
エントリーを二回に渡り書いたのです。
1の「受け入れる政策・諸勢力」は、
アメリカ、グローバリズム(ネオリベラリズム)、
財務省主導の緊縮財政、経済界
(経団連など)、いわゆるリフレ派。
2の「受け入れるフリをする政策・諸勢力」が
欲するのは、デフレ脱却、国土強靭化、
憲法九条改正、拉致被害者救出、
エネルギー安全保障強化、などになります。
そして、3の
「受け入れ拒否する政策・諸勢力」は、
ずばり朝日新聞的なリベラル左翼、
あるいは、戦後平和主義勢力。
諸政策や諸勢力が1、2、3のどれに
分類されるかは、「政治(権力の維持)」に
貢献するか否かで決定されます。
さらには、それぞれの枠内で競合しないこと。
いわゆるリフレ派が1に入ったのは、
「インフレ目標と量的緩和のコミットメント
によるデフレ脱却」ならば、緊縮財政や
グローバリズムと競合しないためです。
それどころか、金融政策で円安・株高になれば、
経済界(の輸出企業)やグローバリズム
(の投資家)が歓喜する。
しかも、株価が上がれば支持率も上昇し、
「政治(権力の維持)」に貢献できる。
「うむ。いわゆるリフレ派君は、
 器に入っていいよ」
てなもんです。
それに対し、2が求める国土強靭化や
財政政策によるデフレ対策は、1の
緊縮財政やグローバリズムともろに衝突する。
だからと言って、総理が、
「デフレ脱却はしません。
 防災投資もしません。
 自分の身は自分で守ってね」
などといった日には、目的である
「政治(権力の維持)」に支障が出てしまうため、
口では言う。言い続ける。
「デフレ脱却」と言い続けて、早七年。
2が欲する拉致被害者救出のためには、
憲法九条2項の破棄(もしくは改訂)が
必要ですが、それは1のアメリカ様を怒らせる。
その上、3の反発が国民に広がると、
さすがに「政治(権力の維持)」に
支障が出るため、やらない。
やらないが、2の支持を得るために、
「憲法改正」とは言い続ける。
2015年8月に「安倍談話」と呼ばれる
東京裁判史観の談話を出しましたが、
あれは別に3におもねったわけではなく、
1のアメリカ様の欲する路線であるためです。
自虐史観は2の勢力を怒らせますが、
とりあえず「デフレ脱却! 憲法改正!」と
繰り返していれば、
「やっぱり安倍しかいない」
「他に代わりがいない」
とか言って、結局は支持を続けるだろ。
という、計算が働いているわけです。
いやあ、見事なものです。
安倍総理は「政治(権力の維持)」を
政治の目的とした場合、恐ろしく
「有能な政治家」です。
が、残念なことに、総理の「器」には
「日本国」「日本国民」が入っていない。
まずはこの事実を理解した上で、
「次、どうするか?」を考える必要があります。
https://38news.jp/politics/15206

7. 中川隆[-14132] koaQ7Jey 2020年1月27日 21:32:56 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-925] 報告
【Front Japan 桜】なぜ安倍政権は「デフレ化」政策を続けるのか? [桜R2/1/27]
https://www.youtube.com/watch?v=488O3kEyCMc

キャスター:三橋貴明・鈴木くにこ・前田有一

8. 中川隆[-13792] koaQ7Jey 2020年2月14日 11:19:41 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-417] 報告
断末魔の安倍晋三 2020年02月13日
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1029.html

 
 世に独裁政権は数多い。
 独裁政権=政治の定義を見てみよう。
 https://ja.wikipedia.org/wiki/%E7%8B%AC%E8%A3%81%E6%94%BF%E6%B2%BB

 世襲王政でも、ニコライ二世とか評判の悪い独裁者は、たくさんいるのだが、普通、独裁政権といえば、王政ではなく、民主主義、共和政治を装った指導者が多い。
 以下のリンクに、世界の独裁者が描かれている。

 https://world-note.com/countries-with-dictatorship/

  

この独裁国家リストを見ていて、何か足らない? と思うのは私一人だろうか?
 そうだ! わがJAPANが入っていない、日本は完全な独裁国家じゃないか!

 独裁国家の定義をいえば、一個人、少数者または一党派が絶対的な政治権力を独占して握る政治体制である。
 戦後、背後霊CIAの指示により、70年以上も、保守系政党がアメリカの忠犬として吠えまくるだけの政治体制が作られてきて、社会党・民社党・公明党などという野党も、保守自民党独裁政権を補完し、正当化する目的でのみ活動を許されてきた。

 いわゆる「戦後レジウム」(体制秩序を意味する)は、アメリカの支配体制に従うという意味しかなく、政権が、アメリカの指示(ジャパンハンドラーという)を逸脱しようものなら、例えば田中角栄はロッキードによって収賄犯罪をでっちあげられて追放されたし、橋本龍太郎は、中国スパイ女の色仕掛けにはまって「米国債を売る」と発言して、暗殺された。
 大平や小渕の死も、ジャパンハンドラーからの逸脱が理由で殺されたと疑われるような突然死だった。

 安倍政権は、徹底的なアメリカ盲従のなかでCIAの忠犬としてふるまい、周囲を北村滋、杉田和宏、中村格、西村泰彦というオール警察メンバー「官邸ポリス」と呼ばれる黒子たちに、超法規的な独裁、不正行為によって支えられて2006年〜2020年まで、通算11期の組閣を続けてきた。
 だが、警察内閣と呼ばれるにもかかわらず、森友加計学園、不正事件を揉み潰し、伊藤詩織さん強姦事件を権力によって隠蔽させるなど、明らかな非合法、不正行為によってコンプライアンスを蹂躙してきた。
 これを「独裁」と言わずして、なんというのか?

 元警察キャリアが明かす、日本を牛耳る最強権力「官邸ポリス」の正体 佐藤優はこう分析する
 https://gendai.ismedia.jp/articles/-/63523

 宮内庁長官に元警察官僚 “安倍官邸ポリス”跋扈の恐ろしさ
 https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/266061

 『官邸ポリス』 安倍政権を永続させる世界最強の機関
 https://tanakaryusaku.jp/2019/01/00019390

 安倍政権の非合法、腐敗ぶりは、我々の常識を逸脱し、安倍晋三自身も、官邸ポリスのお膳立てで、あまりにも違法行為に馴れすぎて、調子にのって、とんでもない暴走を繰り返すようになった。

 安倍政権は、成立から現在に至るまで、暴走の連続だが、最初は、政権前の1999年に、日本最悪の暴力団工藤会に、下関市長選の不正介入を依頼し、報酬をケチったため、工藤会組員に襲撃されることになった。
 すでに、このとき、安倍晋三は凶悪暴力団を自身の政治目的のために利用する、非合法マフィアであることを示していたのだ。
 
安倍晋三と工藤会
  http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-516.html

 政権を得てからは、森友・加計学園をはじめ、伊藤詩織さん事件、公式統計改竄事件など、これほどの反コンプライアンス政権が、どうして存在出来るのか? と我々を驚かせ続けてきた。
 あらゆる大手メディアが、まるで安倍政権に買収されたかのように、世論まで捏造し、政権批判を避けて沈黙し、安倍の不法行為に手を貸してきたのだ。

 表向きは民主主義国家を装ってきたが、統計や世論の捏造工作、原発事故の被害隠蔽などから、安倍晋三政権が、文句のない独裁政権であることは、世界に明らかにされた。
 しかも、安倍晋三自身には、ほとんど何の能力もない、小学生漢字の読み書きさえできない、無能で恥知らずな人物なのだ。
 この中身の空っぽの人間が長期政権を得てきたのは、操り人形として的確だったという意味しかない。

 安倍晋三という災厄
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-943.html

 だが、実質9年に及ぶ、長期政権に増長した安倍晋三は、これを「自分の力」と勘違いしてしまったのか、とんでもない暴走を繰り返すようになった。
 例えば、最近の致命的暴走として、ナチズム・ホローコスト以来の凶悪殺戮を繰り返している独裁国家の親玉、習近平を日本の国賓として招請するということを準備している。
 これに対して、これまで安倍政権の支持基盤の一翼であった、旧右翼勢力などから猛烈な反感が湧き出している。

 習近平、国賓接待で、日本中の右翼が安倍晋三に激怒!
 http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1020.html

 どうみても、安倍晋三は増長し、調子に乗りすぎた暴走で、自らの支持基盤を完全に敵に回しているのだ。
 安倍の暴走ぶりに驚かされた日本国民は、安倍晋三を支持してきた者までも、こんな人物を首相に置いていいのか? と声を上げ始めている。

 安倍政権の「暴走」止める 野党共闘のキーマン・中村喜四郎氏語る
 https://www.nishinippon.co.jp/item/n/571601/

 安倍政権の暴走 転換迫る
 https://www.jcp.or.jp/akahata/aik17/2018-01-27/2018012701_01_1.html

 望月衣塑子『安倍晋三大研究』から
 http://blog.tatsuru.com/2019/05/28_0558.html

 今、猛威をふるっている、新型コロナウイルスの対策でも、すでに昨年末から危険な疫病情報が流れ、1月中旬には、まともな判断力のある為政者なら、中国人の日本流入を止めたはずなのに、安倍晋三は、春節(1月末)で数十万人の中国人が、日本を訪問するスケジュールを止めなかった。
 おかげで、2月13日現在、日本国内の感染者は200人をはるかに超えてしまい、中国に次ぐ感染国であり、パンデミックが避けられない恐ろしい事態を迎えようとしている。
 
これなどは、安倍官邸によって支配された官僚の信じがたい無能と劣化を端的に示す事態である。
ウイルス検査も、なぜか「武漢縛り」とか「湖北省縛り」という奇っ怪で無意味な制限をかけて、民間委託すれば簡単にすむ大量の検査を、勝手に狭め、感染疑い者と専門医が認定しても、行政によって検査を拒否されるという、とんでもな非論理的な制約を無意味にかけ続けている。

 もう一度、独裁国家に戻るが、世界最悪の独裁国家は、以下のリンク先によれば北アフリカのエリトリアだという。
 https://latte.la/column/77994403

 以下引用

 世界でも刑務所のようだと悪評が高いアフリカの北東部国家、エリトリア。
 全員無期限の兵役
この国ではなんと、18以上の男女は全員無期限の兵役が強いられています。
一応60歳で兵役は終わりとされていますが、その後は残念ながら、道路工事やダム建設などの重労働に駆り出されます。

 憲法、選挙はなし!
なお、憲法もなければ選挙もなく、法律ではなくイサイアス・アフェウェルキ大統領が支配する国となっています。

 ジャーナリストは入国禁止!
外国人記者は入国できず、特例で取材の許可が下りたとしても、政府の監視が常に付きまといます。

 世界の報道自由度ランキングでは堂々のワースト1位。
 政府批判は死を持って償う
 このような国家ですから、政府の批判をしようものなら即死刑。
エリトリアの国民は、国際試合の際に国外逃亡をすることを目標に、スポーツ選手を目指す人も多いのだとか。

 その証拠に、2012年までに4つのスポーツ代表チームが、監督ごと行方不明になったり、難民申請をしたりしています。
 難民はシリア人、アフガニスタン人に続いてエリトリア人が最多となっています。 
****************************************************************

 私は、安倍晋三と麻生太郎が、こうしたエリトリアや北朝鮮の独裁社会に憧れているとしか思えないのだ。

 この男たちが登場してから、日本から「人権」の文字が消えたようだ。
 実際に、独裁に仕向けた陰の最大実力者は、売国奴の誉れ高い竹中平蔵だが、この糞どものやってきたことは、金持ちの利権を徹底的に守り、貧乏人のすべての財産を吸い上げ、極端な格差社会を持ち込んで、我々を奴隷=ゴイムとして使役するという、ユダヤ・タルムードの理念なのだ。

 やつらは、民衆が笑顔で幸福感に満ちて生活することが不愉快で仕方ない。民衆は苛酷な圧政に苦しみ、大金持ちや権力者に汗の一滴までも絞りとられ、社会を呪うように仕向けたいのである。

 それなら、大いに呪ってやろうじゃないか!
 太平洋戦争も、男尊女卑思想が女性たち与えた差別と迫害が、女性たちによる呪いで男性社会の崩壊を招いたと私は考えている。
 安倍政権も、もはや呪われて自滅崩壊させるしかないのだ。

 安倍政権は、いまや日本全国民の呪いを受けて断末魔にあるのだ。
http://tokaiama.blog69.fc2.com/blog-entry-1029.html

9. 中川隆[-13434] koaQ7Jey 2020年2月27日 10:28:47 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[59] 報告

2020年2月26日
ウソで自滅する国家 〜安倍・トランプ・文在寅
From 藤井聡@京都大学大学院教授

消費増税で日本経済はもうメチャクチャ。その上、コロナショックも加わり、令和恐慌はほぼ確定的な状況。その上、東京五輪も中止の可能性も日に日に高まってきています。そうなれば、恐慌はさらに酷いものになってしまいます。

この状況では、政府は消費税を5%に減税することを軸とした、超大型の景気対策を連発しなきゃいけないのに、驚くべきことに、安倍総理は

「景気は緩やかに回復しています」

と強弁しています。

これはもう、誰が見ても明々白々なウソなのですが、これまで、景気は回復しつつあるとウソをつき続けてきたもんだから、今更、「いや、実は景気めちゃ冷えてるんです(でヘッ!)」なんてもう言えないーーーってことで、こんなに経済がメチャクチャであるにも関わらず、臆面も無くウソを突き続けているわけです。

で、こんなくだらないウソをついてたら、「緊急経済対策をやります!」なんて言えなくなってしまうのですが−――実際、麻生財務大臣は、

「いますぐ何か考えているわけではない」
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20200225-00000517-san-bus_all.view-000&

なぞと嘯いています。

いやぁ・・・こうやって、日本って滅んでいくんだなぁ・・・としみじみと感じてしまう今日この頃ですがーーーこのたび、こんなくだらない「ウソ話」について、危機と対峙する保守思想誌「表現者クライテリオン」にての特集を組み、刊行いたしました!

題して、

ウソで自滅する国家 〜安倍・トランプ・文在寅
https://www.amazon.co.jp/dp/B084B14TY6

今日は、その議論の一端をご紹介する、という趣旨で、巻頭の座談会

溶解するナショナリズム、幼児化する民主主義/会田弘継×堀茂樹×藤井聡

の冒頭部分をご紹介したいと思います。

是非、ご一読ください!

『溶解するナショナリズム、幼児化する民主主義/会田弘継×堀茂樹×藤井聡』
https://www.amazon.co.jp/dp/B084B14TY6

(藤井)
今回の特集は「ウソで自滅する国家 安倍・トランプ・文在寅」というもので、いわゆる西側諸国の民主主義で選ばれたリーダー達が、とんでもないウソを平然とつき続けており、それを通してまさに国家が自滅しかかっている、という危機的な状態について批評、描写しようとするものです。

例えばアメリカのトランプは、ワシントンポスト紙の調べによれば、993日で、13,435回もの嘘をついていたそうです。イランのソレイマニ司令官殺害の問題でも、攻撃をした直後には「アメリカ側を攻撃しようとしていたから、自己防衛のために殺害した」とトランプは説明してわけですが、実際はそれは単なるウソで、「自己防衛」ではなく単なる「報復」で殺害に至ったことが明るみにでています。結果、イラン情勢は、戦争がはじまりかねない程に一気に緊迫したのは記憶に新しいところです。

我が国日本を鑑みても、例えば昨今では、政府関係者は「桜を見る会」に関連して、誰もがウソだと思わざるを得ない様な説明を繰り返しています。「出席名簿は存在しない」という政府の説明をまともに信じている国民はほとんどいないでしょうし、同じようなことが、森友とか加計でも繰り返されてきました。

ここで重要なのは、そのウソそのものというより、政府が平然とウソをついているという事実そのものにあります。

政府が保身のためだけにそれだけ平然とウソをつき続けているとしたら、経済や外交についての重要案件についても自己都合のためにウソをついているに違いない、ということになるからです。

実際、令和元年の10%消費増税で経済データは明らかに激しい冷え込みを示しているにも関わらず、政府は驚くべきことに「景気は緩やかに回復している」と公表しています。

そんな認識のままでは政府は適切な経済対策を行うことはないでしょうから、結局は、こんなくだらないウソのせいで、日本は自滅しかかっている状況にあるわけです。

もちろん、もともと「狡猾」であるべき政治は、必然的にある種のウソは付き物ではありますが、今のウソはそういう狡猾さからはかけ離れた「幼稚」なものに堕落してしまっている。

しかも、そんな幼稚な嘘が、さして批判されない。事実、トランプも安倍も一定以上の世論支持を受けており、彼らのウソがまかり通る状況になっている。これは、民主主義の本質とも関わる深刻な問題です。

そもそも、理性に基づく民主主義において、“政治家のウソ”は最も忌み嫌われるべきものです。にも拘わらず、民主主義国家において特に、幼稚なウソがまかり通っているのが現状なわけで、これは要するに民主主義が「幼児退行」している事を意味している。で、そんな幼児退行によってまさに今、アメリカや日本と言った民主主義国家が自滅しかかるわけです。

ついては本日は、アメリカの現代政治にお詳しい会田先生、ならびに、黄色いベスト運動が盛んに展開されたフランスの情勢にお詳しい堀先生にお集まりいただき、アメリカやフランス、そして日本の状況を俯瞰しながら、現代における、ウソがまかり通る幼児退行する民主主義の問題そのものについて、縦横に論じていただきたいと思っております。それでは、「ウソの先進国」(笑)とも言えそうな、アメリカのお話から口火を会田先生からお願いしたいと思います。よろしくお願いします。

(会田)
2016年の大統領選挙の時、トランプの言葉には、数字的な誇張や自慢等を含んだかなりのウソが含まれていました。ですが、政治家のウソをつくという話は、今、藤井先生が指摘されたように、古くからあるものです。

例えばトクヴィルは、1830年代にアメリカを観察したときに新聞の問題を肯定的にも語っているが、否定的にも語っている。あるいは、20世紀初頭のリップマンも、メディアが世論を激しく歪めるという問題を批判的に論じている。つまり民主主義におけるウソの問題の原型はトクヴィル、リップマンによって描写されている。

(藤井)
今日においてもその基本構造は何も変わってないですよね。

(会田)
そうです。ですが、今のトランプのウソ、ならびにそれによって形成される世論現象は、インターネット、あるいはSNSという要素が入ってきた点、ならびに、外国からの介入によって引き起こされた可能性もあるという点において、新しい形になってきている。こうした新しい問題は、フランスの選挙の時にも起きたと言われていますよね。

そして、そういう現象が明るみになるにつれ、「言説と政治の問題」がより強く意識されるようになってきた。その中で、我々がまず認識しないといけないのは、「政治的言説の中には、ウソが沢山入り込んでいるんだ」という事実じゃないかと思っています。

簡単に言うと、「十分に高い民度の国民がいて、皆が理性で話し合って、適切なアウフヘーベンを繰り返し、最も適切な政治的決定を民主主義のプロセスを通して見出し、実現していく」というような理想的な民主主義っていうのは、アメリカの様な大国では…

(藤井)
有り得ないですよね、それは(笑)。

(会田)
古代ギリシャにおいては、理想的な民主主義は成立したかもしれない。ただ、それは奴隷制のあった時代。でも、アメリカの建国の時には、状況が全然違う。そんな状況で果たして民主主義は実現可能なのかどうかという強い疑問を抱きながらこのアメリカ国家がスタートしている。

(藤井)
今回の特集タイトルでは「ウソ」という、平易な言葉を使っていますが、特集の趣旨そのものは、民主主義というものが本質的に抱えている危険性を現代的問題の中で浮かび上がらせる、というもの。

そもそも、現代は民主主義そのものの危険性が過小評価されており、その結果、深刻な国家的危機をもたらす、というのが先代の西部邁先生の頃から、表現者が一貫して主張し続けてきたものです。

例えば、民主主義者として有名なジョン・スチュワート・ミルですら、トックヴィルを引用しながら直接性でなく間接民主制を主張したのは、民主主義そのものが極めて恐ろしい危険性をはらんでいるからだ、っていうことを、例えば「代議制統治論」の中で明確に論じている。そしてミルやトックヴィルが論じた民主主義の「本質的危険性」の問題がまさに、今、トランプ、安倍、そして、文在寅さんの問題として鮮明に浮かび上がっているわけです。そんなあたりについて、是非、堀先生のお立場からもお話お聞きしたいと思います。
https://38news.jp/economy/15422

10. 中川隆[-13423] koaQ7Jey 2020年2月28日 08:20:49 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[91] 報告

「店じまい国家」からの脱却を!(後編)
店じまい国家の成れの果て 2020-02-28


 安倍総理大臣が、首相官邸で開かれたCOVID−19の対策本部会合で、全国すべての小中高校や特別支援学校を、来週月曜日(3月2日)から休校とするよう要請すると表明したのです。いや、感染症が発症している地域ならわかりますが、全国って・・・。


 しかも、またもや「要請」・・・。実際に休校を決めるのは、政府ではなく自治体(教育委員会)です。

 イベント自粛要請に続き、小中学校の休校要請。


 責任はイベント主催者や、各地自治体に丸投げし、「対策を打っているポーズ」を採り、それでも緊縮財政路線は堅持。イベント自粛や、休校により所得的なダメージを受ける企業や国民への支援は、少なくとも「カネ」についてはしない。


 というか、カネは出さない、中国人入国規制を早期に決断するなど、国家の機能を使う気もない。それでも、対策をとっているポーズをとりたいからこその、「要請」の連発なのでしょうけれども。


 緊縮財政。店じまい国家の成れの果てを、我々は目撃しています。

『休校要請 専門家「評価難しい」

 日本環境感染学会の理事長で、政府の新型コロナウイルス対策の専門家会議の委員でもある、東京慈恵会医科大学の吉田正樹教授は「人から人への感染を防ぐという意味では、実施しないよりは感染者が少なくなる可能性はある。ただ、感染が起きている地域での休校は感染を広めないためにはよいと思うが、感染が起きていない地域で同じ対応をとることにどれほどの効果があるかはわからない。子どもたちが外に出歩き、友だちと遊んでしまっては効果は下がるだろうし、現時点で評価することは難しい」としています。(中略)

 政府の新型コロナウイルス対策の専門家会議の委員で、感染症に詳しい川崎市健康安全研究所の岡部信彦所長は、「専門家会議で議論した方針ではなく、感染症対策として適切かどうか一切相談なく、政治判断として決められたものだ。判断の理由を国民に説明すべきだ」と話しています。

 また、感染症対策としての妥当性について、「一定の効果はあるかもしれないが、2009年に当時、新型と呼ばれたインフルエンザの経験をふまえると、各地域の状況に応じてそれぞれ対策をとることが有効だ。ウイルスに感染した患者がいない地域もあるのに、全国一律に小中高校の休校を要請するという、国民に大きな負担を強いる対策を、現時点ではとるべきではないと思う」と話していました』

「専門家会議で議論した方針ではなく、感染症対策として適切かどうか一切相談なく、政治判断として決められたものだ」

 でしょうね。


 2月25日に決定された「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」では、イベントについて、

「イベント等の開催について、現時点で全国一律の自粛 要請を行うものではない」

 とあり、学校休校については、「イ)今後」のAにおいて、
「学校等における感染対策の方針の提示及び学校 等の臨時休業等の適切な実施に関して都道府県等 から設置者等に要請する」

 と、優先順位はあくまで「今後」と低く設定されていたのが、いきなり転換したわけです。しかも、感染症確認地域ではなく「全国」に対する「要請」ですので、総理の判断がいかに「適当」であるかが理解できます。


 二日で覆る「基本方針」が、まさに安倍政権の行き当たりばったりというか、「緊縮財政下の政府の非常事態対策」を象徴しているのです。


『新型肺炎 各国、大規模対策費 シンガポール5000億円 米国2700億円 日本153億円

 新型コロナウイルスによる肺炎(COVID19)の感染が世界中に広がり、各国・地域の政府が大規模な対策費の支出を決めている。日本政府も既に緊急対策をまとめたが、消費税増税後にマイナス成長に陥るなど景気が停滞する中、追加の支出を求める意見が徐々に強まっている。(中略)

 ただ二十六日の衆院予算委員会では、野党が各国の対応と比較するなどし「日本は予算が少なすぎる」と相次いで指摘した。安倍晋三首相は、新型肺炎の緊急対策とは別に大規模な総合経済対策を昨年末にまとめた点などを強調。「現時点で経費の不足が見込まれる状況ではない」と述べた。』
 
 いや、総理、直接的な対策経費ではなく、昨年の消費税増税に続く、CCOVID−19による自粛、休校、消費激減による「経済ショック」への対策が必要という話です。しかも、昨年末の「大規模総合経済対策」など、単なる毎年やっている補正予算の「言い換え」に過ぎず、しかもCOVID−19蔓延「前」の決定でしょ。


 まあ、店じまい国家では、大規模な所得補償や休業補償、国内消費や「日本人」の観光旅行を喚起する「追加的予算」など出てこないのでしょうが(精々が「融資枠設定」とう、国民に借金を求める対策)。

『新型コロナ対応 厚労省の53%が「非正規公務員」の現実

 新型コロナウイルスの拡大がとまらない。感染症拡大の最前線で取り組むのは現場の公務員たちだ。しかし、この30年間、公務部門は、人員の非正規化や民間委託が進められ、人員や予算を削減され続けてきた。

 その結果、災害や感染症など「異常事態」が発生した際に、きわめて脆弱な体制がつくりだされてしまった。クルーズ船のずさんな対応などは、国内外から厳しく批判されている。いったい、いま、公務を担う現場にどのような異変が起きているのだろうか? (後略)』

「感染症対策の担当省庁である厚生労働省では、2019年時点で53%と、省庁の中でも最も非正規率が高くなっている。」

 非正規率が高いのが労働行政(ハローワーク)の方だとしても、異常な数値です。

 というか、「雇用を守る厚生労働省の職員」が非正規雇用って、もはや乾いた笑いしか出てこないんですが・・・。

 まあ、安倍総理ばかりを責めるわけにはいきません。安倍総理は、戦後、ナショナリズムを失い、国家を否定し、90年代以降は国家の役割を減らす「小さな政府路線」こそが善と信じ、

「公務員は多すぎる! 公務員を削減しろ!」
「公務員給与は高すぎる! 予算を削減しろ!」

「政府は放漫財政! 国の借金で破綻する! 無駄を削れ!」

 という国民のルサンチマンに応える形で、国家の店じまいを進めてきた「店じまい国家、日本」の完成者に過ぎないのでございます。


 現在の日本、国家の店じまいの成れの果てから目をそらすのはやめましょう。これが、我々が選択した結果としての「我が祖国」なのです。


 現実を理解した上で、前に進まなければなりません。少なくとも我が国では、希望は絶望の先にしかないのです

https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12578317719.html

11. 中川隆[-13206] koaQ7Jey 2020年3月03日 10:35:53 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[323] 報告

総理、ピコーンッとひらめきました!(前編)2020-03-03
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12579335972.html

 桜の番組で、今回の「小中高全国一律休校」という、経済に大ダメージを与える(恐らく数兆円規模)「要請」について、誰かが総理の耳元で吹き込んだのではないかと語りましたが、事実だったようです。

「ピコーン!ひらめいた!」

 と、総理に吹き込んだのは、今井尚哉首相補佐官(経産省)でした。また、お前か!


 わたくしは「支持率低下」が原因で、総理が「ピコーン!」に飛びついたのかと思いましたが、実際には「五輪開催ができなくなる」だったようです。

『首相独断、官邸に亀裂 一斉休校要請 菅氏らに不信?決定から除外
◆政権の「終わりの始まり」?

 新型コロナウイルスの感染拡大防止策として、安倍晋三首相が27日発表した全国の小中高校などの一斉休校要請。唐突に見える意思決定の舞台裏を探ると、官邸が一丸となっていた従来の安倍政権の危機管理対応と様子を異にし、首相と最側近の官邸官僚だけで判断した経緯が浮かび上がってきた。

 「大臣や各省の次官と私の部屋で相当、時間をかけて協議をした」。28日の衆院予算委員会で休校要請の経緯を問われた首相は、熟議を重ねたことを強調した。だが、実態は違ったようだ。

 複数の関係者の話を総合すると、政府が新型コロナウイルス対応で学校の一斉休校案の検討を始めたのは2月中旬だった。

 感染経路がはっきりしない「市中感染」とみられる患者が各地で確認され始めたため、通学中の感染リスクから子どもを守り、交通機関の混雑も緩和する企図があった。首相と気脈を通じる萩生田光一文部科学相らが発案し、省内でシミュレーションしたが、患者の多い地域に限定し、期間も2週間程度と短いものだった。

 風向きが一変したのは26日。今夏の東京五輪について国際オリンピック委員会(IOC)の委員が、感染が5月下旬までに終息しなかった場合、開催中止の可能性に言及したと報じられた。首相が、自らのレガシー(政治的遺産)の一つにと意欲を燃やし続けてきた一大イベントを守ろうと、最も近い今井尚哉首相補佐官らが全国一斉休校を献策した。

 萩生田氏は「影響が大きすぎる」と反対。首相も当初は、文教族の重鎮国会議員が慎重姿勢であるとして同調していた。だが、今井氏らは先行して小中学校の休校に踏み切った北海道の決定を挙げ、「道民を中心に世論は支持している」などと説得。首相も受け入れるに至った。』

 東京新聞も、

「基本方針公表後の二十五日午後、官邸で開催された会議で、全国一律の休校案が俎上(そじょう)に載った。複数の関係者は、首相腹心の今井尚哉首相補佐官が主導したと証言する。(3月2日「<新型コロナ>首相、異論押し切り独断 一斉休校要請、決定の裏側」)」

 と、書いているため、事実なのでしょう。

 今井補佐官の「ピコーン!ひらめいた!」により、子供を持つ保護者や学校関連ビジネスが大混乱に陥り、人生が変わるレベルの所得を失う(特に、ビジネスサイド)。凄い国になりました。

 日本経済の方は、ひたすら「アベショック」が深刻化していっていることを示すデータが次々に出てきています。

『百貨店4社の売上高2ケタ減 2月、新型コロナで』

『設備投資13期ぶり減 法人企業統計 売上高も6.4%減 増税影響』

『GDP下振れか 弱い設備投資、1〜3月も続く』

 この状況で、COVID−19の感染拡大、インバウンド激減、そして全国一律の小中高休校。正直、ここまで「アベショック」が悲惨なことになるとは、思ってもみませんでした。(さすがに、COVID−19のアウトブレイクやその後の政府の迷走は想定しなかった)


 ところで、なぜわたくしが「総理の小中高全国一律休校の要請は、誰かが吹き込んだものだ」と思ったのかですが、2月25日の「新型コロナウイルス感染症対策の基本方針」公表後、方針や発言が頻繁に変わったためです。つまりは、専門家を交えて議論し、きちんと「科学的根拠」「経済対策」込みで決定されたものではないことが明らかだったのです。

 要するに、適当で場当たり的、泥縄、という話ですが、ここで思い出してほしいのが、三橋TV203回の、「加憲」に関する浜崎先生の解説です。

三橋TV第203回【「戦後レジーム脱却」という総理のポジショントーク】

 憲法九条を変更することは、2項破棄(わたくしはこの立場)にせよ、他の変更にせよ、政治家が「人生」を賭けなければならないほどの重大事です。そして、我が国が真の「主権国家」となるためには、憲法九条2項破棄、これが「最低限」必要なのです。


 というわけで、安倍総理は憲法改正、憲法改正言っているので、九条2項破棄を目指すのかと思えば、唐突に「加憲」と言い出しました。すなわち、九条に自衛隊を明記する、と。


 自衛隊は、現在の政府の憲法解釈で合憲であり、自衛隊法の下で合法の存在でもあります。自衛隊の問題は、憲法九条2項「など」の縛りにより、交戦権を行使できず、ネガティブリスト、軍法会議がないことです。つまりは、軍隊ではない。それにも関わらず、紛争地域に派遣されるため、極めて異常、あるいは危険なのです。


 というわけで、憲法改正というならば、最低限でも九条2項の破棄だと思っていたら、何と加憲。


 総理がこの「加憲」を言い出した理由が、「日本政策研究センター」の伊藤哲夫代表が、「明日への選択」で書いたことが始まりらしい。


 って、そんな程度のことで、簡単に、適当に決めるのか! 国家百年の計を!

 つまりは、安倍総理はまさしく「空虚な器」でしかないのです。目的は、政権を維持すること「のみ」。


 憲法改正も、あるいは国民の健康、衛生、生活を守ることすら、実のところ興味がない。だからこそ、ピンチ(支持率が下がる、など)のときに、誰かが、
「総理、ピコーンッとひらめきました!」
 と、唐突なアイデアを吹き込むと、「それだっ!」となる。そして、周囲の反対(今回で言えば、萩生田大臣、菅官房長官、事務方の官僚たち)を捻じ伏せ、「総理指示」で実現してしまう。


 そこには、透明性の高い意思決定プロセスなどなく、単に総理もしくは誰かの「思いつき」があるのみ。結果的に、国民生活や経済、国家がどれほどダメージを受けるのかは、少なくとも総理は気にしない。


 というわけで、その後の答弁や対応が大混乱に陥る。

 ところが、メディアや野党が真っ当な批判をしないため(今回はいつもよりマシですが)、何となく切り抜け、支持率が上向く。損は、日本国民に押し付けられる、という構図です。


 これが、現在の日本の政治の現実なのです。さて、どうしましょう。

 とりあえず、中期的な構造の問題よりも先に、目の前の所得縮小、アベショックへの対応が必要です。

『自民、新型コロナで追加の経済対策 3日に提言
 自民党の岸田文雄政調会長は2日の記者会見で、新型コロナウイルスの感染拡大を受けて3日に経済分野に関する追加提言をまとめる意向を示した。政府が10日をめどに発表する第2弾の緊急対応策に要望を盛り込む。一斉休校の要請に伴い、仕事を休まざるを得なくなった保護者への休業補償や給食業者への支援措置などを検討する。(後略)』

 やっとか・・・、とは言いません。何しろ、額も内容も決まっていないわけです。

 わたくしはもはや自民党は全く支持していませんが、それでも「与党」に対し、国民の苦境を救う大規模補正予算を早期に成立させるよう、強く望みます。

https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12579335972.html

12. 中川隆[-12985] koaQ7Jey 2020年3月06日 13:55:09 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[549] 報告
安倍首相が意図的にどんな質問にもまともに答えない、平然と嘘をつく理由


「打って一丸」の危うさ - 内田樹の研究室 2020-03-06
http://blog.tatsuru.com/2020/03/06_1314.html


 ある媒体のロングインタビューの中で「打って一丸となる」ことの危うさについて語った。日本人が「打って一丸」となるとだいたいろくなことはないのである。では、国難的状況でわれわれはどうしたらいいのか。

──内田さんの『生きづらさについて考える』を読んでいて目から鱗だったのは、政権与党側が、わざとまともに質問に答えなかったり、ヤジを飛ばしたり強行採決したりして、もはや議会制民主主義が機能していないという印象を与えることで、計画的に投票率を下げている、という分析でした。

 立法府に対する信頼を掘り崩してゆくことが自民党の長期的な狙いで、それは成功しています。国会審議は無意味な政治ショーに過ぎない、国会議員というのは知性においても徳性においても優れた人間ではないというイメージを広めてゆけば、有権者は選挙に関心を失います。投票率が下がれば、今の選挙制度では、組織票を持っている政党が勝ち続ける。

 安倍政権はその計画的な国会審議の空洞化にはみごとに成功したと思います。どんな質問にもまともに答えない、平然と嘘をつく、前言と矛盾してもまったく気にしない、与党が出す法律はどれほど野党が反対しても最後は強行採決される・・・そういうことを7年繰り返していれば、国民も「国会には存在理由がない」と思うようになります。結果的に、閣議決定や内閣の恣意的な法解釈が国会での審議や立法を代行するようになりつつある。「法の制定機関」と「法の執行機関」が同一である政体を独裁制と呼びますから、その定義を適用すると、安倍政権はすでになかば事実上の独裁制になっています。

 これまでの憲政の常識を当てはめればもう10回くらいは内閣総辞職していないとおかしいくらいに失政・不祥事が続いているにもかかわらず、安倍政権は何ごともないように延命して、憲政史上最長記録を日々更新しています。

 ふつうは内閣支持率が6割近くないと円滑な政権運営はできないので、どんな内閣も国民のマジョリティの同意をめざして政策を立案するものですけれど、安倍内閣は違います。30%ほどいる自分のコアな支持層だけに受ける政策を採り続けている。そして、確かにそれで十分なのです。というのは、残り70%の有権者は自分たちの意志はしょせん国政には反映しないという無力感に蝕まれているので、投票のインセンティブを失っているからです。「自分たちの意志が国政に反映されている」と感じる30%と「何を訴えても国政には反映されない」と感じる70%に有権者を二分すれば、30%が選挙では勝ち続ける。そういう仕掛けです。

──それにより安倍政権は歴代最長の政体になりましたが、いまの政権や自民党の状況は、これまでの日本の政治のなかでどのように位置づけられるでしょう?

 末期です。安倍政権が終わった時に同時に自民党という政党も終るでしょう。自民党がかつてのような国民政党としてもう一度党勢を回復するということはないと思います。

 70%が反対する政策であっても、30%が支持すれば実施できるという成功体験に自民党は慣れ過ぎました。国民を分断して敵味方に分けて、味方を優遇して敵を冷遇するというネポティズム政治しか彼らは知らない。立場の違う人たちと対話して、譲るところは譲って、「落としどころ」を探るというような高度な交渉技術を持っている政治家はもう自民党内にはいません。かといって野党政治家にそれだけの力量があるかと言えば、これも心もとない。でも、ポスト安倍期に必要なのは、60年安保闘争で岸信介が国民を二分してしまった後に登場してきた池田勇人が「寛容と忍耐」を掲げましたけれど、あれと同じような「国民の再統合」だと思います。

──そのような状況が変わる可能性はあると思いますか?

 分断された国民の再統合が果たさなければ日本に未来はないですから。でも、「打って一丸となる」ということを勘違いしないで欲しいんです。高度経済成長期もバブルの時もそうでしたが、どちらの時期も、日本人は金儲けに夢中でしたが、国民的な分断はなかった。僕のような反時代的な、生産性も社会的有用性のまるでない人間のことも構わず放っておいてくれた。「なんで金儲けをしないんだ。バカじゃないか」と冷笑はされましたけれど、していることを「やめろ」と言われることはなかった。みんな自分の仕事に忙し過ぎて、隣の人がやっていることに口を出す暇がない。それが僕の考えるとりあえず現実的な国民再統合のイメージです。

 今日本は分断されていますけれど、それは隣の人間のやっていることをうるさく詮索して査定して、気に入らないと「非国民」とか「反日」とかレッテル貼りをするバカが湧いて出ているからです。「日本人は一つにまとまるべきだ」と言い立てながら、国民的分断を進めている。そのせいで日本はここまで国力を失った。

「自分がほんとうにやりたいことに専念する」というのが一番生産性を高めるふるまいであることはどなたでも同意して頂けると思いますけれど、ただし「専念する」には「他人のことに構ってる暇がないほど」という条件がつくんです。

 隣の人間が何しようとどうだっていいんです。自分が何をするかだけが問題なんだから。幕末のころには「志士」というのが大挙して登場しましたけれど、あの人たちは「オレが頑張らないとこの国はダメになる」と思っていた。個人の努力が国の運命を左右する、と。そういう一種の関係妄想を病んでいる人間の人口比率が一定の値を超えると、国力は増大し、国運が向上する。逆に、その比率が少ないと(つまり「オレが何をしようと、国の運命には影響がない」と思っている人ばかりだと)、国運は衰える。明治の日本が東アジアで例外的に短期間に近代化に成功したのは、その比率が例外的に高かったからだと思います。

 でも、安倍政権は70%の国民に対して、「自分が何をしても世界は変わらない」という無力感を刷り込み続けて、ついにそれに「成功」してしまった。残り30%は「オレが別に頑張らなくても、あっちの方からぜんぶお膳立てしてくれる」という居心地のよいネポティズム政治に居着いてしまった。「オレが頑張らないとこの国はダメになる」という使命感に身を焦がす・・・というタイプの人間を減らすことを制度的に推進したのです。それでは国力も低下します。

 安部政権は個人の努力が国運向上にリンクするという幻想をみごとに粉砕しました。そうすることで、無気力な、権威に尻尾を振るだけのイエスマンの大量育成には成功しましたけれど、そんな人間をどれほど頭数揃えても、国は衰えるばかりです。
http://blog.tatsuru.com/2020/03/06_1314.html  

13. 中川隆[-12962] koaQ7Jey 2020年3月07日 12:19:45 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[575] 報告

新型コロナウイルスと空虚な器 2020-03-07
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12580306419.html



 先日、

【2020年3月時点の安倍政権の意志決定の構造】

 で、現在の安倍政権における意思決定構造を図示化しました。(中国共産党党旗は、ソ連国旗と混同しやすいので、中国国旗に変えました)

 与党の国会議員や官僚を「統制下」に置いているからといって、安倍総理は決して「独裁者」ではないということには注意して下さい。独裁者ならば、何らかの政策目標があり、「主体的」に判断がなされます。


 むしろ、これだけ強固な国会・行政統制システムの上に君臨しておきながら、主体的な意思が「ない」という点が、安倍総理の特徴であり、「空虚な器」たる所以なのです。


 少し、今回のCOVID−19アウトブレイクについて振り返ってみましょう。

 2020年1月23日。武漢封鎖。
 この時点で、さすがに呑気な日本人も、支那大陸で「とんでもないこと」が起きていることを認識します。

 その直後、

「日本で活躍されている華僑・華人の皆様、謹んで2020年の春節の御挨拶を申し上げます。

 今春、桜の咲く頃に、習近平国家主席が国賓として訪日される予定です。日本と中国は、アジアや世界の平和、安定、繁栄に共に大きな責任を有しています。習主席の訪日を、日中両国がその責任を果たしていくとの意思を明確に示す機会にしたいと思います。(中略)

 春節に際して、そしてまた、オリンピック・パラリンピック等の機会を通じて、更に多くの中国の皆様が訪日されることを楽しみにしています。その際、ぜひ東京以外の場所にも足を運び、その土地ならではの日本らしさを感じて頂ければ幸いです。(後略)」

 という安倍総理大臣の祝辞が、北京の日本大使館がホームページに掲載されました。何と、1月30日まで。


 茂木敏充外務大臣は、2月3日の衆院予算委員会で「祝辞は中国側からの依頼を受けて出した。」と説明しています。つまりは、このタイミングでの祝辞掲載に、総理の「主体的な意思」は入っていません。中国が依頼し、外務省が受けて、

「はい、どうぞ」

 とばかりに掲載されたのです。


 次に、小中高全国一律休校の問題。


 2月25日、IOCのディック・パウンド委員の、

「(五輪開催の)可否を判断することは5月下旬まで引き延ばすことができる」

「それまでにウイルスが制御下におかれることがのぞまれる」

「セキュリティーやオリンピック村、食事など、さまざまな分野の対応が強化されなくてはならない」

「それが先に進まないということになれば、キャンセルもありうる」

 という発言が、AP通信から報じられます。


 結果、2月27日に「基本方針(25日リリース)」を覆す形で、小中高全国一律休校要請が発表されました。


 総理の「要請」は、専門家との会議や科学的根拠等に基づき、「自主的判断」されたわけではなく、IOCへの条件反射に過ぎません。総理は国会で「政治的判断」を繰り返していますが、「判断」の理由が説明されることはありませんでした。


 そりゃそうです。「IOCに警告されてパニックになって決めました」とは説明できんでしょう。


『今さら!水際、中国全土を対象――習近平国賓来日延期と抱き合わせ

 安倍首相はようやく中国全土からの入国者全員を規制すると決断した。なんと、習近平国賓来日延期発表と同じ日にだ。今や中国での湖北以外の感染率はほぼゼロに近い。韓国まで抱き合わせないと決意できない習近平への忖度ぶりと安倍政権の失政を考察する。 (後略)』

 COVID−19関連では、遠藤誉さんが良記事を連発され、追いかけているのですが、今回の中国全土からの入国規制が、「習近平国賓来日延期」を受けたものであることは、これはさすがに誰にでも分かります。何しろ、発表されたのが同日なのです。


 つまりは、安倍総理は、

「習近平国家主席を国賓として日本に招く」

 に、政治的(政策的、ではない)なメリットがある(=経団連や媚中派の要望を満たす)と判断し、国賓来日にこだわり、結果的に、これまでは、

「中国全土からの外国人の入国規制に踏み切らなかった」

 ということになります。まさに、国民の健康や生命と引き換えに、「習近平国賓来日」路線を貫いたわけですね。
 スゲー、総理大臣・・・。


 しかも、習近平国賓来日に固執したのにしても、別に総理の主体的な意思に基づいていません。媚中派や経団連という、政治力が強い勢力が強く要望したから。ただ、それだけ。


 ね? 安倍総理は独裁者でも何でもないでしょ? 総理は主体的な意思など持たない、政権維持や東京五輪勇退を目的として「周囲からのインプット」によって動く、単なる空虚な器に過ぎないのです。

 繰り返しますが、安倍政権はもはや長く持たないでしょう。もっとも、総理が退いたところで、上図の構造は変わりません。


 構造が変わらない限り、

1.再び空虚な器が総理の座に就き、アメリカ(グローバリスト、レントシーカー含む)、経団連(及びビジネスで結びついた中共)、そして財務省という、政治力が強い勢力の傀儡政権が続き、日本国の解体が進む

2.主体的な意思を持つ「独裁者」が誕生し、特定の政策目標を達成するための暴走が始まる


 の2パターンしかありえないですが、我が国では「2」はないでしょう。そんな「立派な政治家」は、我が国にはいません。

 つまりは「1」が継続することになるわけですが、この状況を打開するには「構造」を問題視し、「議論」に持ち込む以外に方法がありません(革命でもやるなら別ですが)。


 改めて考えてみると、あれだけ強固に思えた55年体制も、「この体制はおかしい」という議論が始まり、次第次第に世論が変わり、最終的には瓦解したわけです。まあ、55年体制を壊すのが「日本の国益になったか?」と問われると、とても肯定することはできませんが、とりあえず「構造は変わる」ことを証明してくれています。


 というわけで、現在の日本の構造がいかに異様か、周囲に知らしめてください。ちなみに、当たり前ですが、自民党の国会議員(特に地方選出)の多くは、同じ問題意識を持っていますよ。(でも、党中央に歯向かわない)


「中選挙区制に戻せばいい」

 と、言うのは簡単ですし、わたくしもそう思いますが、まずは主権者である国民が「今の構造がおかしい」と認識しない限り、何も変わらないでしょう。


 今回の安倍政権の対応は、我々が「空虚な器」をリーダーとして頂いていることを見事に、明確に証明してくれたのです。この機会を利用させて頂きます。皆様も、ご支援下さいませ。

https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12580306419.html

14. 中川隆[-12868] koaQ7Jey 2020年3月09日 12:00:01 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[669] 報告

2020年3月9日
【三橋貴明】主体性なき空虚な器
https://38news.jp/politics/15483


【今週のNewsピックアップ】

総理、ピコーンッとひらめきました!(前編)
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12579335972.html

総理、ピコーンッとひらめきました!(中編)
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12579572283.html

総理、ピコーンッとひらめきました!(後編)
https://ameblo.jp/takaakimitsuhashi/entry-12579849327.html


今回のCOVID−19への対応により、
安倍総理には「主体性」が全くないことが
確実になりました。

デフレ脱却、国土強靭化、憲法改正、
拉致被害者救出、戦後レジームの脱却などなど。
全ては「政治権力の維持」に有益だから
「言っていた」「繰り返していた」
に過ぎません。

さらには、「疫病から国民を守る」という、
政府の基本的使命においても、
総理には主体性がないのです。

安倍総理大臣は、

アメリカ(※グローバリスト、レントシーカー含む)、
財務省、
経済界(及びその向こう側の中国共産党)

という、三大政治勢力からの インプットを受け、主体性なしで「政治的判断」を行う空虚な器なのです。

なぜ、三大政治勢力の言うがままになるのか といえば、その方が長期政権になるためです。
(小泉政権が、なぜ長期政権になったのかを考えればわかります)

【2020年3月時点の 安倍政権の意志決定の構造】
画像
http://mtdata.jp/data_68.html#ishi

興味深いことに、現在の日本の政治構造は、 国会議員や官僚が官邸・党中央の「統制下」に ありながら、いわゆる「独裁」ではありません。

独裁者というならば、特定の政策目標があり、その達成のために党や官僚組織を
「統制的に動かす」主体性がなければなりませんが、安倍総理には全くない。

あるのは、長期政権と東京五輪後の勇退。
それだけです。

2020年1月23日。武漢封鎖。

この時点で、さすがに呑気な日本人も、支那大陸で「とんでもないこと」が
起きていることを認識します。その直後、

「春節に際して、そしてまた、オリンピック・パラリンピック等の機会を通じて、更に多くの中国の皆様が訪日されることを楽しみにしています。

 その際、ぜひ東京以外の場所にも足を運びその土地ならではの日本らしさを感じて頂ければ幸いです。」

という安倍総理大臣の祝辞が、 北京の日本大使館のHPに掲載されました。
(何と、1月30日までそのままでした)

茂木敏充外務大臣は、2月3日の衆院予算委員会で
「祝辞は中国側からの依頼を受けて出した。」
と説明しています。

つまりは、あのタイミングでの祝辞掲載に、総理の「主体的な意思」は入っていません。

2月25日、IOCのディック・パウンド委員が、AP通信のインタビューで、

「(五輪開催の)可否を判断することは5月下旬まで引き延ばすことができる」

と発言。
すると、2月27日に突然、「基本方針(25日リリース)」を覆す形で、小中高全国一律休校要請が発表されました。

パウンド委員のインプットに対し、「小中高全国一律休校」という巨大国家プロジェクトがアウトプットされたわけですね。

そして、3月6日、「習近平国家主席の4月国賓来日」が延期されるのと同時に、中国全土からの外国人入国規制発表。

つまりは、安倍総理が中国からの外国人入国を規制しなかった理由は、
「習近平来日」の実現を図る経済界(及び媚中派議員)からのインプットに
過ぎないわけです。

特定勢力からのインプットがあったため、国民を守るために中国全土からの外国人
入国制限をしなかった。これが、現実です。

もっとも、総理に「日本国内でCOVID−19を蔓延させてやろう」といった悪意があったとは思えません。
悪意も含めて、主体性がないのです。

別に
「総理大臣には主体性がなければならない!」
と言いたいわけではありません。

主体性をもって、国民を殺戮した政治家が少なくなかったのは、歴史が教える通りです。

安倍総理は、国民の利益とは無関係な勢力からのインプットしか受け付けない
「主体性がない空虚な器」だから問題なのです。

この現実や上図の「構造」をふまえ、いかなる政治が我が国の国民の益になるのか。
同時に、理想に一歩でも近づけるにはどうしたらいいのか。
国民一人一人が考えなければなりません。

何しろ、 我々は「日本国」の主権者なのでございます。

https://38news.jp/politics/15483

15. 中川隆[-12860] koaQ7Jey 2020年3月09日 12:16:49 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[677] 報告
急募:総理大臣
http://www.asyura2.com/20/senkyo270/msg/440.html


2020.03.09 カナダde日本語


こんなポスターがSNSですさまじい勢いで拡散されているそうだ。


失礼なポスターだねぇ(笑)。

本人はまだ辞めたくないのに、こんなポスターが出回るなんて・・・・。

安倍総理は内閣総理大臣としての通算の在職期間が日本の歴代最長であることを誇るすばらしい人物だ。国民にものすごい人気で評判もいいから、いまだに総理でいられるんだと思ってたけど、こんなポスターが出回るなんて、おかしいなぁ(草)。

国民にここまで嫌われていても、全く動じない不屈の精神を持っている。

何度ピンチが訪れても、屁の河童。翌日には全く何もなかったかのように立ち直っている。

考えてみれば、彼が総理大臣になってからの日本は、どんどん北朝鮮化している。

メディアも自分に都合のいい記事を書く産経、TBS、NHKしか単独インタビューに応じないそうだ。

安倍総理「茶番」会見を変える 署名活動に込めた新聞労連委員長の覚悟


新型コロナウイルス対策についての安倍総理の記者会見をきっかけに、事前にやり取りが決められた総理大臣の会見の在り方を変えるための署名活動が始まっている。呼びかけたのは新聞労連の南彰委員長。署名はオンラインで集めるもので、当初の予定だった1万を超えた。南委員長は署名の狙いは「報道機関を変えること」と明言した。


メディアの記者の中にもこのような考えの人がいるというのは、心強いが、
国民のメディア不信を覆すのは、時間がかかりそうだ。

http://www.asyura2.com/20/senkyo270/msg/440.html

16. 中川隆[-13207] koaQ7Jey 2020年3月29日 10:08:39 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[1697] 報告
安倍首相の「嫌われなくない症候群」2020年03月29日


安倍首相は東京五輪への風評被害を嫌って入国制限や行動制限をしなかったが、却って感染拡大を招いたと批判されている。

安倍首相の「嫌われなくない症候群」はかなり異常で、中国自身が都市を封鎖したのに日本だけ入国禁止にしていなかった。

日本国内のプロ野球やサッカーなどもすべて開幕延期になったが、大相撲春場所は無観客で実施された。


プロ野球のオープン戦も無観客の練習試合として行われているが、面白みに欠けるのは否めない。

CSやBSで中継しているが観客がいないと選手はだらけてしまい、真剣味に欠けるように見える。

格闘技のK1とプロレスは自粛要請に反して強行されたが、それなりに観客が集まっていた。

日本政府は何もしない

東京都は3月25日に外出やイベント、花見の自粛を都民に呼びかけたが、実は強制力は一切ない。

先日国会で成立した非常事態宣言法案はライブハウスやイベントの閉店を強制できるが、外出制限や禁止できない。

外出制限を強制するためには罰則が必要で、戒厳令を可能にするような非常事態法が必要になる。


野党と左翼は「戦前の復活だ」としてこの手の法律に反対したし、自民党議員も面倒ごとを避けている。

東京都は公有地の公園を立ち入り禁止にしたが、外出を禁止できる法律がない。

都民は「自粛を要請」されても無視して良く、実際一部のライブハウスは営業している。


東京封鎖も同じことで法律上の権限ではなく、通らないようにお願いするだけで罰則はない。

福島原発周辺のように立ち入り禁止区域にする法律を作ることはできるが、東京都には1000万人が住んでいるので適用できない。

結局日本では非常事態法や戒厳令法を新たに作らない限り、強制力のある行動制限はできません。

欧米ではあらゆる集会やスポーツが禁止

そんな日本と違って欧州では多くの国が戒厳令状態でイタリアやスペインは全土で外出禁止なので外を歩いたら逮捕される。

フランスやドイツやイギリスも都市での買い物や散歩以外の外出は禁止で、最低限必要な商店しか営業していない。

スポーツは全面的に禁止で有名なテニスやゴルフ大会などが次々に延期になっている。


F1やラリーやMOTOGPのような自動車レースも延期や中止され、欧州人が好きなサッカーやアメリカ人が好きなメジャーリーグも延期される。
http://www.thutmosev.com/archives/82559151.html

17. 中川隆[-13056] koaQ7Jey 2020年4月07日 17:15:47 : iYCeQrZJco : WG90RVlVems1RG8=[15] 報告
なぜ今緊急事態宣言? 安倍首相も「困惑」小池都知事“ロックダウン強調”の影響は 2020/04/07

「緊急事態 7都府県…首相『1か月程度』 きょうにも宣言」(読売新聞)

 緊急事態宣言、なぜ「今」だったのか。本日の新聞各紙を読んでみた。

「経済政策がまとまったから、宣言を出すということだ」

 これまで首相が宣言に慎重だったのは国内経済に与える影響を懸念したためと各紙書いていた。しかし感染経路が不明の患者が増加したことに加え、専門家や首長らの不満が広がって発令せざるを得なくなった(毎日新聞)。その見出しは「外堀埋まった政権」であった。

 与党内からも「出すのが遅い」(自民若手議員・朝日)と対応の遅れが出ていることもあってか、

「経済政策がまとまったから、宣言を出すということだ」(自民党関係者)
「ただ宣言すればいいのではなく、ちゃんとした経済対策を練り上げる時間が必要だった」(首相周辺)

 という“解説”も毎日新聞には載っていた。私はてっきり宣言に慎重なのは私権制限の論議が起きているからなのかと思ったが、各紙を読むと経済中心だった。
小池都知事の「ロックダウン」強調に官邸は「迷惑だ」

 見逃せないのは、小池百合子都知事の「影響」である。

 首相は 「日本では緊急事態宣言を出しても、海外のような都市の封鎖を行うことはしないし、そのようなことをする必要もない」(6日)と述べた。
 その背景には、都知事が3月23日の会見でロックダウンを強調したことが「首相らを困惑させた」という(朝日)。「緊急事態宣言」と「ロックダウン」を同一視する見方が広がり、スーパーなどで買い占めが起きたからだ。

《こうした事態に、官邸からは「迷惑だ」(首相周辺)との声が上がり、政府関係者は「『ロックダウン』のイメージを払拭しなければ、パニックが起きる。経済へのダメージも計り知れない」と懸念を口にした。》(朝日)

小池都知事はなぜ急に騒ぎ出した?

© 文春オンライン 記者団の質問に答える東京都の小池百合子知事 ©時事通信社

 迷惑と言われた都知事のあの発言。それにしても小池都知事は急に騒ぎ出した気がする。その印象は私だけではないようで3月27日の毎日社説は、

・そもそも、都の対応はこれまで出遅れていた。
・他の都市部のようにトップが強いメッセージを発する場面は乏しかった。姿勢が変わったのは、東京五輪延期の流れが強まった時期とも重なる。
・3連休には、都内の花見の名所に多くの客が訪れていた。本来であれば、もっと早く注意喚起すべきだった。

 と指摘している。東京で感染者が増えているのは3連休の結果が出ていることを考えれば同感だ。

 つまり、小池都知事は自らの出遅れを取り戻すために強い言葉を発しているように見える。「おい、小池」とはこのことである。

“布マスク2枚配布”に安倍推しの「夕刊フジ」が激おこ

 こうして緊急事態宣言は出されることになったが、新聞読み比べ的にはすでに先週の時点で「緊急事態」だった。例の布マスク2枚配布の件。

 4月2日発行の「夕刊フジ」は一面で「マスク2枚ふざけるな!!」と激おこ。「日刊ゲンダイ」と間違えた人が多数!

※タブロイド紙は安倍推しの夕刊フジ、安倍批判の日刊ゲンダイという売りがある。
 ツイッターの「日刊ゲンダイ ニュース記者」のアカウントは「まるでウチみたい…きょうの夕刊フジさんの一面が日刊ゲンダイ化していて、ビックリしました。」とつぶやいた。
 するとその2時間半後に「こちら夕刊フジ編集局」のアカウントが「日刊ゲンダイさん、ありがとうございます! お互いコロナに負けず、頑張りましょう。お手柔らかに。」と返した。
 なんだこの緊急事態は。200億円かけて布マスク2枚配布という「対策」の衝撃の大きさがわかる。
「全国民に布マスクを配れば、不安はパッと消えますから」
 一般紙でも緊急事態だった。産経新聞の一面コラム「産経抄」(4月3日)は、
《政府の発表には耳を疑った。(略)優先すべき政策は山のようにある。首相の決断を押しとどめるブレーンはいなかったのか。》
 と驚き、呆れた。あの産経師匠が!
 産経の「ブレーンはいなかったのか」は大きなポイントだった。というのも、
《「全国民に布マスクを配れば、不安はパッと消えますから」。首相にそう発案したのは、経済官庁出身の官邸官僚だった。》
 という内幕記事が出てきたからだ(朝日新聞4月3日)。
 ブレーンが止めるどころか「不安はパッと消えますから」。今年の流行語大賞候補である。
 読売新聞は3週間ほど前にこんな「答え」をすでに書いていた。
「『知恵袋』は腹心2人、首相がトップダウンの決断繰り返す…菅長官との間にすきま風」(読売新聞オンライン3月15日)
 この記事には《首相が今、政治決断を下す際に知恵袋として頼りとするのが、今井尚哉首相補佐官と北村滋国家安全保障局長だ。》とあり、
・一斉休校の科学的根拠を専門家には諮問せず、検討は今井氏に委ねた。
・3月5日に首相が表明した中国・韓国からの入国制限強化は今井氏に加え、北村氏が調整を切り盛りした。
・今井、北村両氏が下支えする「首相主導」の政治決断には根回し不足も目立ち、省庁とのあつれきが生じている。
 と具体的に書いていた。
布マスク2枚問題で「今の政権内の意思決定」が見えた
「経済産業省出身の今井氏と警察庁出身の北村氏」とあるので、今回布マスク配布を発案した「経済官庁出身の官邸官僚」は今井氏のことではないだろうか。
 さらにこの読売の記事の読みどころは、首相は「令和おじさん」として注目を浴びた菅官房長官に距離を置きはじめ、そのため今井&北村氏が、
《官邸内で重みを増したのは、昨年9月だ。今井氏は政策全般を担当する首相補佐官の兼務となり、北村氏は外交・安全保障政策の司令塔となる国家安保局長に昇格し、前面に出やすい立場となった。》
 とある。布マスク2枚問題はその是非とは別に「今の政権内の意思決定」が見えた案件だったことがわかる。
 ではその意思決定はどのように判断されているのか。ここであらためて注目したい記事がある。
「ネット上に批判、政府二転三転 前例なき対応、首相見切り発車」(朝日新聞2月19日)
 1月末の武漢へのチャーター機派遣を検証した記事だが、こんな気になる「証言」がある。
《「ネットでこう批判されているぞ」「テレビの全チャンネルで言われている」――こんな官邸幹部の反応が、政府の新型肺炎への対応に影響していると官邸関係者は証言する。》
 首相官邸がSNSに力を入れているのはこれまでも言われてきたが、今回のコロナ対策では別の意味でネットを気にしていたのだ。
 つまりブレーンの判断の「源」が、政策論よりネットの反応が大という可能性すら考えられる。支持率重視という姿勢が。
 しかし布マスク2枚はネットでもウケなかった。マスク不足のサプライズとして発表したのだろうけどスベった。
 なら、ここから見えることは一連のコロナ対応の「意思決定」の過程や可視化はやっぱり大事だということだ。
謎の2020年にしてはいけない

 政府の対応を「一生懸命やっているのだから」という人もいる。しかしこれは警戒したい論理だ。

 たとえば、

「新型コロナ『歴史的緊急事態』で記録は消されるのか 見え隠れする『桜』の手法」(毎日新聞WEB3月22日)という記事はコロナ対応で、安倍政権が「記録」と「議事録」を巧妙に使い分けていると指摘している。

 意思決定のプロセスがあいまいだと、同じような状況を迎えた後世の人々が参考にしづらい。

 あのとき誰が決めたのか、なぜそういう判断をしたのか、何か説明されていないものはないか。

 謎の2020年にしてはいけない。未来の日本人に迷惑をかけることになる。

https://www.msn.com/ja-jp/news/coronavirus/なぜ今緊急事態宣言%ef%bc%9f-安倍首相も「困惑」小池都知事“ロックダウン強調”の影響は/ar-BB12fWtI?ocid=ientp

18. 中川隆[-13260] koaQ7Jey 2020年4月16日 12:29:07 : 3zG3vXsbVg : cnNzTTVyU1Y2dGM=[7] 報告

2020年04月16日
日本の感染者ピークを過ぎた可能性、政府対策は遅すぎ小さすぎる


総理と副総理がコロナ対策を悉く妨害している

画像引用:https://news.livedoor.com/article/detail/18105021/

感染は4月11日がピークだったか?

日本国内の新型コロナ感染者数は4月11日に719人になった後減少し、4月15日は549人だった(翌朝集計)

再び増加する可能性もあるが4月7日に安倍首相が宣言した緊急事態宣言の効果が表れていると見ていいでしょう。

実際には数日前から繁華街から人の姿が消えていたので、1週間ほどで減り始めたことになる。


欧州各国や中韓の例では行動制限から2週間以上後に減り始めたので、それよりかなり早かった。

行動制限する前から日本の感染者は外国より少なく、行動制限の効果が表れるのも外国より早かった。

という事は安倍首相がもっと早く緊急事態宣言していれば、日本の感染者数は100人や1000人で済んでいた可能性が高い。


新型ウイルスに関して安倍首相は寝ているのかと思うほど行動が遅く、本来なら中国が感染爆発を認めた1月20日に中国からの入国を禁止するべきだった。

安倍首相が入国を制限したのは1か月も後で、これは習近平訪日を実現するためだったと言われている。

厚生省は3月初めまで(今も)ウイルス検査するなという指示を出していて、これは東京五輪のためと言われていた。


東京五輪を開催するために感染者数を実際より少なく見せかけていたとしたら安倍首相は国家反逆罪に相当する。

欧米や中韓では都市封鎖や罰則付き外出制限をしているが、日本で最も反対したのが安倍首相本人だった。

誰も反対していないのに「憲法上できない」を連呼し、まるで共産党の党首のような発言を繰り返した。

安倍・麻生が日本の対応を邪魔している

危機の時に人間の本性が表れると言うが、結局憲法改正を妨害していたのは安倍首相自身だったかも知れない。

憲法改正しないと都市封鎖や外出禁止にできないかと言えば、現行憲法には一言もそんな記述はない。

せいぜい「防衛費1%枠」や「集団的自衛権禁止」と同じ後付け解釈にすぎず、国会決議一回で修正できる。


1か月から3か月の時限立法として罰則付き外出制限や移動制限の法案を可決すればいいだけの話です。

国会はコロナ中も毎日開催されて森友や花見の議論をしていたのだから、いくらでも時間はあったが安倍首相がやらなかった。

コロナ対策で安倍首相は総額108兆円の緊急経済対策を実施すると発表したが、中身は空っぽだった。


政府は4月15日に緊急経済対108兆円がGDPを3.8%押し上げると発表しました。

ここで気付いてほしいのだが日本のGDPの3.8%は約20兆円に過ぎない。

公共事業の場合政府の支出と同額程度を民間も支出するので、だいたい政府支出の2倍はGDPを押し上げます。


108兆円のうち実際に政府が支出するのはたった10兆円とい事で、これでは経済危機を食い止められない。

アメリカや欧州の試算では今年最もよくてGDPマイナス10%、最悪マイナス40%になると予想されている。

日本でもマイナス10%や20%は覚悟するべきで、金額にするとマイナス55兆円からマイナス110兆円になる。


こんな時に安倍首相と政府は「給付金10万円出すべきか」「30万円支給の範囲をどう減らすか」を議論している。

前回のリーマンショックは麻生総理が何も経済対策せず「麻生ショック」を引き起こしたが、今回は「安倍ショック」を引き起こすでしょう。

奇跡でも起きない限り日本はバブル崩壊以上のダメージを負う可能性があります。
http://www.thutmosev.com/archives/82709400.html

19. 中川隆[-13231] koaQ7Jey 2020年4月17日 07:23:33 : R3c9pf36SU : dEVkTUMvd3ZaM0U=[2] 報告

この「緊急事態」に安倍政権はいったい何をしているのか
国民に広がる困惑、現金給付巡ってドタバタも
2020/4/17 ©株式会社全国新聞ネット
https://www.47news.jp/47reporters/4726067.html


 政府は、いったい何をしているのか。

 こうした声が、憤りや不安を表現するものとして、日々発せられている。また同時に、このフレーズが文字通りの疑問として口にされることも少なくない。政府がいったい何をしているのか理解ができず、そのことに対する不満や困惑が広がっているのである。(上智大学教授=中野晃一)

 ▽だらだら感

 7都府県を対象に緊急事態宣言が4月7日に発令されて1週間余りがたとうとしているが、こうした疑問と不安が払拭されていないどころか深まっている。「緊急事態」と言いながら、政府の対応があまりにスピード感を欠いていることから、肝心の緊急性がまったく感じられない。危機感を募らせた自治体が独自に宣言を発令する動きも相次ぎ、政府が対象地域を全国に拡大する方針を決めたのは16日になってからだった。

 そもそも第1段階となった7日の緊急事態宣言では、発令に先だって臆測や前触れがだらだらと1週間以上も続いた。さらに発令後も、医療崩壊が目前に迫る東京都での具体的な休業要請の対象が発表されるまで3日間、安倍政権と小池百合子都知事との間で、居酒屋や理髪店など諸外国の事例で見てもおよそ「不要不急の外出」と見なされることがない業種をどうするかの駆け引きが行われたのだ。

 その間、新型コロナウイルス対策を担う西村康稔経済再生担当相は、まずは外出自粛要請の効果を見るために休業要請を2週間程度先送りしてはどうかと対象7都府県の知事に打診したとさえ報じられた。

 不可解なのは、西村氏の打診のタイミングだ。安倍晋三首相は、緊急事態宣言発令に際して行った記者会見で「2週間後に感染者の増加をピークアウトさせる」と述べた。西村氏の発言はその翌日に出た。緊急事態と言いながら2週間まずは様子を見て、しかし2週間後のピークアウトを目指しているというのは何事なのか。

小池東京都知事(左)と西村経済再生相=4月9日夜、東京都千代田区

 実はこうしたエピソードが、安倍政権の新型コロナウイルス対策の根本的な問題を表しており、政府はいったい何をしているのか、と多くの人が感じる理由でもある。それは、政府の決める対策の根拠とその決定過程の双方がともに透明性を欠いていて、その結果、政府の打ち出した対策の合理性や効果を含めた方向性が見えてこないのである。つまり何を根拠に何をどうすればどうなると誰がどこで決めているのかが分からないのだ。

 しかも安倍首相は、記者会見の質疑応答で、「例えば最悪の事態になった場合、私が責任を取ればいいというわけではありません」と述べている。

 ここに来て、野党がかねてから主張していた国民への10万円一律給付だ。首相は4月16日、公明党に押し切られる形で、審議入り目前の補正予算案を組み替えて対応する方針へと転換した。こうした混乱ぶりを見せられては、リーダーシップどころか、為政者としての当事者意識すら欠如しているのではないかと疑ってしまう。

 ▽危機でも平時と変わらぬ業界団体への配慮

 安倍首相以下、政府が市民の安全を守る責任主体としての当事者性と説得力を示せずにいる一方で、首相や政府与党関係者、そしてマスコミが盛んに喧伝するのは、日本の特措法が定める緊急事態では政府が外出や営業を禁止する強制力を持たないので、欧米など諸外国で行われているような「ロックダウンはできない」という言説である。

 ことさらにこの点を言い立てて、だから緊急事態条項を憲法に盛り込む改正が必要だという、それこそ何の緊急性も必要性もない教条主義的な主張も散見される。

 しかし、いわゆるロックダウンのような徹底的な休業・外出禁止措置に積極的な姿勢を見せた小池都知事とのさやあての中で明らかになったのは、安倍政権は「ロックダウンしたくない」という事実であった。そしてそれは、これまで再三、立憲主義や法の支配の原則をないがしろにしてきた政権が、ここにきて急に一般市民の私権の制限に慎重になったからではない。

東京・新宿の歌舞伎町で通行人に声掛けをする警察官=4月10日夜

 その証拠に、7都府県の夜の繁華街などで外出自粛強化を要請する、つまり外出自粛をお願いするためなのに、さっそく警察がものものしくパトロールし始めていることを武田良太国家公安委員長が明らかにしている。

 それではなぜ、政府は実効性をともなう徹底した外出制限策を取ろうとしないのか。その理由は、実は単純である。一般に、新型コロナウイルス対策というと「感染拡大阻止対策」のことを指すが、安倍政権はそのように捉えていないからである。

 この政府にとって、新型コロナウイルス対策は第一義的に、新型コロナウイルスと感染防止策によって引き起こされている経済損失を軽減するための、とりわけアベノミクスや自民党を支えてきた業界や業種に目配りした施策や予算措置、つまり平時と変わらぬお得意の「経済・景気対策」なのである。

 そもそも、新型コロナウイルス対策の担当者として、安倍首相が任命したのは、通産官僚出身の西村経済再生担当相である。

 世界各国が必死になって感染封じ込めに取り組んでいるのを意に介せず、日本の政府与党が「お肉券」だ、「Go To Travel」「Go To Eat」クーポンだとはしゃぎ、あるいは、航空便の大幅減少にあえぐ航空会社を救済する意味もあるのだろうか、客室乗務員に不足している防護服の縫製支援を依頼したいなどと言うさまざまに問題のある珍妙な案が出てくる。

 陳情や批判に小出しで応じて、民意に応えているかのような演出も毎度のことである。

自民党の岸田政調会長(左)と二階幹事長=4月16日、首相官邸

 ▽国民に押しつける負担

 ならばなぜ、首相はここまで感染拡大阻止に楽観的もしくは無関心でいられるのだろうか。これは難問であり、また解は一つではないだろう。初動の遅れの際に対策本部をおろそかにして、連日会食を重ねて批判を浴びたことが記憶に新しいが、国民の健康や安全に心底関心がないことは、過去の災害対応でも明らかだった。

 東京五輪の開催やアベノミクスの破綻を防ぐこと、そして憲法改正へと少しでも近づくことなどのほうが、首相の中では優先順位が高いこともありそうだ。また五輪を1年延期するだけで開催できると判断した際にも伝えられたことだが、どうやら首相は、ワクチンや治療薬を日本の科学や技術の力で早期に開発できると思い込んでいる節も見られる。

 しかし決定的なのは、首相が感染拡大阻止対策を専門家会議や厚生労働省にほぼ丸投げしておけばいいと考え、時折、相談も脈絡もなしに全国学校一斉休校や各戸への布マスク2枚郵送などを打ち上げることで「やってる感」を演出できるものと勘違いしていることである。突如受け入れた10万円一律給付も、この延長線にあるのだろう。

 首相が感染防止対策でのリーダーシップを放棄する一方で、厚生行政や専門家会議が、検査や医療体制の限界を首相官邸や財務当局などに強く訴え、医療資源の緊急拡充を求める努力を怠ってきたのもまた事実である。

世田谷郵便局に搬入された布マスク=4月16日、東京都世田谷区

 検査数を抑え、いわゆる「自粛」によって感染拡大を遅らせることを主としたことは、結果として、市民の側に負担ばかりを求め、国の側が視野の狭い「経済・景気対策」にいそしむ慢心を許してしまった。

 専門家会議の主導してきたクラスター感染対策の限界が明らかになった「緊急事態」の今、最も恐ろしいのは、安倍政権が感染拡大阻止対策とそのコストをいよいよ市民に丸投げしてきていることである。十分な補償もインセンティブも、それどころか客観的で信頼できる情報やデータさえ満足に得られぬままで、一方政府は熱心に「自粛」要請を繰り返す。

 感染が阻止できなかった場合は、その責任を市民の「自粛」が足りなかったことに押し付ける流れがすでに垣間見える。星野源に便乗して投稿した動画に見られた安倍首相の「人ごと」ムードである。到底、人々が外に出ないで済むように万策講じる責任を負っていることを自覚しているようには見えず、強い反発を招いた。

星野源さんの動画に、愛犬とじゃれあいくつろぐ様子を投稿した安倍首相のツイート

 しかしこのまま感染が広がってしまい、医療崩壊によって多くの方が亡くなった、というような事態になれば、強制力のある外出禁止が日本ではできず、国民の「自粛」すなわち努力が足りなかったことがいけないのであって、憲法改正を含めた法整備によって政府がより自由に強権を発動できるような体制を整えなくてはならないというキャンペーンが展開されるだろう。

 無責任な政府に今よりもいっそうノーチェックとなるような権力を与えても市民の健康と安全は保障されない。誰もが安全な場所にいられるよう休業補償などを行い、国としての責任を果たさせることが、今こそ欠かせない。
https://www.47news.jp/47reporters/4726067.html

20. 中川隆[-13014] koaQ7Jey 2020年4月22日 17:08:30 : 13OAtnQgho : d2VxeFFzSXBVMTI=[25] 報告
■なぜ安倍政権には危機管理能力がなかったのか

―― そのような大勢のなかで日本の状況はどう見るべきですか。

内田 日本はパンデミックの対応にははっきり失敗したと言ってよいと思います。それがどれくらいの規模の失敗であるかは、最終的な感染者・死者数が確定するまでは言えませんが、やり方を間違えていなければ、死者数ははるかに少なく済んだということになるはずです。

 東アジアでは、ほぼ同時に、中国、台湾、韓国、日本の4か国がコロナ問題に取り組みました。中国はほぼ感染を抑え込みました。台湾と韓国は初動の動きが鮮やかで、すでにピークアウトしました。その中で、日本だけが、感染が広まる前の段階で中国韓国やヨーロッパの情報が入っているというアドバンテージがありながら、検査体制も治療体制も整備しないで、無為のうちに二カ月を空費した。準備の時間的余裕がありながら、それをまったく活用しないまま感染拡大を迎えてしまった。

―― なぜ日本は失敗したのですか。

内田 為政者が無能だったということに尽きます。それは総理会見を見れば一目瞭然です。これだけ危機的状況にあるなかで、安倍首相は官僚の書いた作文を読み上げることしかできない。自分の言葉で、現状を説明し、方針を語り、国民に協力を求めるということができない。

 ドイツのメルケル首相やイギリスのボリス・ジョンソン首相やニューヨークのアンドリュー・クオモ州知事はまことに説得力のあるメッセージを発信しました。それには比すべくもない。

 安倍首相は国会質疑でも、記者会見でも、問いに誠実に回答するということをこれまでしないで来ました。平気で嘘をつき、話をごまかし、平気で食言してきた。一言をこれほど軽んじた政治家を私はこれまで見たことがありません。国難的な状況では決して舵取りを委ねてはならない政治家に私たちは舵取りを委ねてしまった。それがどれほど日本に大きなダメージを与えることになっても、それはこのような人物を7年間も政権の座にとどめておいたわれわれの責任です。

 感染症対策として、やるべきことは一つしかありません。他国の成功例を模倣し、失敗例を回避する、これだけです。日本は感染拡大までタイムラグがありましたから、中国や台湾、韓国の前例に学ぶ時間的余裕はあったんです。しかし、政府はそれをしなかった。

 一つには、東京オリンピックを予定通り開催したいという願望に取り憑かれていたからです。そのために「日本では感染は広がっていない。防疫体制も完璧で、すべてはアンダーコントロールだ」と言い続ける必要があった。だから、検査もしなかったし、感染拡大に備えた医療資源の確保も病床の増設もしなかった。最悪の事態に備えてしまうと最悪の事態を招待するかも知れないから、何もしないことによって最悪の事態の到来を防ごうとしたのです。これは日本人に固有な民族誌的奇習です。気持ちはわからないでもありませんが、そういう呪術的な思考をする人間が近代国家の危機管理に当るべきではない。

 先行する成功事例を学ばなかったもう一つの理由は安倍政権が「イデオロギー政権」だからです。政策の適否よりもイデオロギーへの忠誠心の方を優先させた。だから、たとえ有効であることがわかっていても、中国や韓国や台湾の成功例は模倣したくない。野党も次々と対案を出していますが、それも採用しない。それは成功事例や対案の「内容」とは関係がないのです。「誰」が出した案であるかが問題なのです。ふだん敵視し、見下しているものたちのやることは絶対に模倣しない。国民の生命よりも自分のイデオロギーの無謬性方が優先するのです。こんな馬鹿げた理由で感染拡大を座視した国は世界のどこにもありません。

 安倍政権においては、主観的願望が客観的情勢判断を代行する。「そうであって欲しい」という祈願が自動的に「そうである」という事実として物質化する。安倍首相個人においては、それは日常的な現実なんだと思います。森友・加計・桜を見る会と、どの事案でも、首相が「そんなものはない」と宣告した公文書はいつのまにか消滅するし、首相が「知らない」と誓言したことについては関係者全員が記憶を失う。たぶんその全能感に慣れ切ってしまったのでしょう、「感染は拡大しない。すぐに終息する」と自分が言いさえすれば、それがそのまま現実になると半ば信じてしまった。

 リスクヘッジというのは「丁と半の両方の目に張る」ということです。両方に張るわけですから、片方は外れる。リスクヘッジでは、「準備したけれど、使わなかった資源」が必ず無駄になります。「準備したが使用しなかった資源」のことを経済学では「スラック(余裕、遊び)」と呼びます。スラックのあるシステムは危機耐性が強い。スラックのないシステムは弱い。

 東京五輪については「予定通りに開催される準備」と「五輪が中止されるほどのパンデミックに備えた防疫対策策の準備」の二つを同時並行的に行うというのが常識的なリスクヘッジです。五輪準備と防疫体制のいずれかが「スラック」になる。でも、どちらに転んでも対応できた。

 しかし、安倍政権は「五輪開催」の一点張りに賭けた。それを誰も止めなかった。それは今の日本の政治家や官僚の中にリスクヘッジというアイディアを理解している人間がほとんどいないということです。久しく費用対効果だとか「ジャストインタイム」だとか「在庫ゼロ」だとかいうことばかり言ってきたせいで、「危機に備えるためには、スラックが要る」ということの意味がもう理解できなくなった。

 感染症の場合、専門的な医療器具や病床は、パンデミックが起きないときにはほとんど使い道がありません。だから、「医療資源の効率的な活用」とか「病床稼働率の向上」とかいうことを医療の最優先課題だと思っている政治家や役人は感染症用の医療準備を無駄だと思って、カットします。そして、何年かに一度パンデミックが起きて、ばたばた人が死ぬのを見て、「どうして備えがないんだ?」とびっくりする。


■コロナ危機で中産階級が没落する

―― 日本が失敗したからこそ、独裁化の流れが生まれてくる。どういうことですか。

内田 日本はコロナ対応に失敗しましたが、これはもう起きてしまったことなので、取り返しがつかない。われわれに出来るのは、これからその失敗をどう総括し、どこを補正するかということです。本来なら「愚かな為政者を選んだせいで失敗した。これからはもっと賢い為政者を選びましょう」という簡単な話です。でも、そうはゆかない。

 コロナ終息後、自民党は「憲法のせいで必要な施策が実行できなかった」と総括すると思います。必ずそうします。「コロナ対応に失敗したのは、国民の基本的人権に配慮し過ぎたせいだ」と言って、自分たちの失敗の責任を憲法の瑕疵に転嫁しようとする。右派論壇からは、改憲して非常事態条項を新設せよとか、教育制度を変えて滅私奉公の愛国精神を涵養せよとか言い出す連中が湧いて出て来るでしょう。

 コロナ後には「すべて憲法のせい」「民主制は非効率だ」という言説が必ず湧き出てきます。これとどう立ち向かうか、それがコロナ後の最優先課題だと思います。心あるメディアは今こそ民主主義を守り、言論の自由を守るための論陣を張るべきだと思います。そうしないと、『月刊日本』なんかすぐに発禁ですよ。

―― 安倍政権はコロナ対策だけでなく、国民生活を守る経済政策にも失敗しています。

内田 コロナ禍がもたらした最大の社会的影響は「中間層の没落」が決定づけられたということでしょう。民主主義の土台になるのは「分厚い中産階級」です。しかし、新自由主義的な経済政策によって、世界的に階級の二極化が進み、中産階級がどんどん痩せ細って、貧困化している。

 コロナ禍のもたらす消費の冷え込みで、基礎体力のある大企業は何とか生き残れても、中小企業や自営業の多くは倒産や廃業に追い込まれるでしょう。ささやかながら自立した資本家であった市民たちが、労働以外に売るものを持たない無産階級に没落する。このままゆくと、日本社会は「一握りの富裕層」と「圧倒的多数の貧困層」に二極化する。それは亡国のシナリオです。食い止めようと思うならば、政策的に中産階級を保護するしかありません。

 野党はどこも「厚みのある中産階級を形成して、民主主義を守る」という政治課題については共通しているはずです。ですから、次の選挙では、「中産階級の再興と民主主義」をめざすのか「階層の二極化と独裁」をめざすのか、その選択の選挙だということを可視化する必要があると思います。

―― 中産階級が没落して民主主義が形骸化してしまったら、日本の政治はどういうものになるのですか。

内田 階層の二極化が進行すれば、さらに後進国化すると思います。ネポティズム(縁故主義)がはびこり、わずかな国富を少数の支配階層が排他的に独占するという、これまで開発独裁国や、後進国でしか見られなかったような政体になるだろうと思います。森友問題、加計問題、桜を見る会などの露骨なネポティズム事例を見ると、これは安倍政権の本質だと思います。独裁者とその一族が権力と国富を独占し、そのおこぼれに与ろうとする人々がそのまわりに群がる。そういう近代以前への退行が日本ではすでに始まっている。

http://blog.tatsuru.com/2020/04/22_1114.html

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