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補助金なしの価格では日本の農作物はアメリカや欧州より安く、日本の農業は欧米より効率的
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/528.html
投稿者 中川隆 日時 2019 年 7 月 15 日 08:36:23: 3bF/xW6Ehzs4I koaQ7Jey
 

(回答先: 「日本人は生産性が低い」という都市伝説に騙されるな _ 生産性が低いというのは賃金が安いというだけの事 投稿者 中川隆 日時 2019 年 1 月 28 日 15:19:29)


補助金なしの価格では日本の農作物はアメリカや欧州より安く、日本の農業は欧米より効率的


2019年07月12日
欧米農業は非効率 補助金で日本に輸出している


このように大量生産できるのは家畜用飼料だけで、人間用は生産できない


Wheat_Farm
引用:http://s3.amazonaws.com/fallingrain/uploads/cc3c5a058f9a47b4a48a503c69530c71/large/Wheat_Farm.jpg?1356317678

フランスの農家は国家公務員

日本にはどういう訳か欧米の農家は自由競争をしているという都市伝説のような考えが広まっている。

政治家もこう信じていて自民党の小泉進次郎農林部会長は以前「日本の農家は補助金漬けで甘やかされている」と農業批判を展開した。

この人は農林部会長に選ばれたとき「素人なのでこれから勉強したい」と言っていたほどなので、まったく無知だったのでしょう。


実際には日本の農家は補助金漬けどころか補助金など受け取っておらず、欧米の農家が補助金漬けです。

自由競争だと固く信じられているアメリカの農業は、農家収入の50%が農業補助金から支出されています。

日本では農業の模範とされているフランスでは、たとえばブドウ農家は収入の9割の補助金を受け取っています。


収入の9割が補助金というのはもはや国家公務員であり、フランスでは政府が農民を雇って給料を払っている。

それを日本の有識者とかが「日本はフランスを見習って先進的な農業をするべきだ」と言うので話がおかしくなる。

フランスなど欧州の農業は日本よりずっと遅れていて競争力が無いが、国の補助金で高収入なのです。


なるほど日本もフランスを見習って農家に給料を払うべきだが、さっきフランスを褒めた人は日本の農家が「甘やかされている」と言うのです。

実際には甘やかされているのはフランスやアメリカの農家であり、日本の農家は政府から虐待されています。

戦後70年以上ずっと日本政府は農業をお荷物として扱い、農業人口は今や200万人を割り込んでいます。


年間10万人以上減っているので、2030年代には農業人口がゼロになるのです。


日本にも農業補助金が必要

もうひとつの都市伝説はアメリカの農業は効率的で世界一安いというもので、まったく事実に反している。

テレビでよく見るのは飛行機やヘリコプターで地平線まで続く農地に種まきし、半年放置して超大型の機械で収穫する。

それを連結巨大トレーラーで出荷して、鉄道で港に行き巨大タンカーに積みかえて日本などに輸出している。


何もかも巨大で効率的で、これは日本が戦争に負けるのも仕方がないと納得するほど効率的です。

だが実はこうした巨大機械で大量生産できるのは家畜用作物だけで、コメでも豚に食わせる餌しか作れません。

大量生産で作った米はマズイ、臭い、固いの3拍子揃っているので、人間用に売られることはありません。


アメリカでも人間用のコメは日本と同じように水田に水を張って毎日手入れしてやっと収穫しています。

そうして収穫したカリフォルニア米の値段は北海道米と同じくらいで、コシヒカリより安い。

だがアメリカ政府が50%の補助金を出しているのを考えると、実際に売られている2倍が本当の値段です。


米とか人間用の野菜ではトウモロコシを作るような訳にはいかず、人間が毎日手入れするしかないのです。

補助金なしの価格では日本の農作物はアメリカや欧州より安く、むしろ生産効率がいい。

日本政府が甘やかさずに農業叩きを続けたおかげなのか、日本の農業は欧米より効率的です。


だが日本の農業が効率的であっても、5割から9割も補助金を出している欧米に押され、このままでは滅亡します。

だから日本の農業がこれ以上衰退する前に、日本も農業補助金を出す必要があります。
http://www.thutmosev.com/archives/80367300.html

 

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コメント
1. 中川隆[-15110] koaQ7Jey 2019年12月18日 07:18:16 : b5JdkWvGxs : dGhQLjRSQk5RSlE=[-2154] 報告

2019年12月18日
農業は補助金で保護すれば良い フランス農業の9割は補助金


フランス農家は怠け者で非効率なのに高収入

その理由は国の補助金で労働する「実質国家公務員」だからです

農業を貶める日本の官僚・政治家・マスコミ

日本の農業は競争力がなく、補助金漬けで農家に多額の税金を投入しており、財政赤字の原因になっている、という話が定説になっている。

農水省が毎年懸命になって創作する食料自給率の嘘のグラフがあり、日本の自給率は39%なのだが現実は65%です。


農水省の操作は次のように行われる。



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神戸牛とか山形牛は肉は国内産牛肉として販売されているが、農水省は「アメリカ産牛肉」として自給率0%にしている。

なぜかというと牛が食べているエサがアメリカ産だからアメリカ産牛肉だそうです。

こうして国産の牛、豚、ニワトリなどで、日本生まれの外国産が大量生産されています。


一見すると理に叶っているようだが、アメリカ人は牛の世話をしているのでしょうか?

牛のエサなんか米国産でもアフリカ産でも中国産でも良いのだが、エサの輸入国を変えると産地が変わります。

養殖の魚とかも全てこのように、なるべく日本の自給率が低く見えるように操作してあります。


肝心のデータそのものも、世界中で日本しか使用していないカロリーで計算する事で、さらに低く見せかけています。

国連などで使われている金額で計算すると、日本の食料自給率は65%から70%で、世界でもかなり高い数字になります。


こうして「日本はダメだ、世界最悪だ、日本はどうしようもない」と繰り返すことで自分の存在を高めています。


まるで有名大学の左翼系教授や左翼系マスコミ人のような生き方です。

しゃべり出すと必ず「日本はダメだ」と言い始める有名な司会者がいますが、あれと同じで不安を煽って金儲けをしています。


補助金はばら撒け


次は補助金漬けで農家に多額の税金を投入しているという定説ですが、農業は世界の全ての国で補助金で成立しています。

考えれば分かると思いますがトヨタが1時間に10台づつポンポンと自動車を生産するのに、田んぼで米が成長するのを待つのでは競争にならない。


トヨタと農業を同じ資本主義ルールで自由競争させたら農業が崩壊し食べ物がなくなるので、トヨタの儲けを農業にばら撒きます。


アメリカでもフランスでもイギリスでも中国でもインドでも、全世界でそうしています。

日本の一部の人が理想として挙げるフランスの農業は、農家の収入の5割から9割が政府の補助金です。

ルノー日産とかが納税したお金をブドウ農家とかにばら撒いて、日本に輸出しているのです。


アメリカの農業も補助金漬けで、牛肉、トウモロコシ、小麦、オレンジなど全て補助金で維持しています。

農家の所得が工場労働者の半分だったら、だれも農業をやらず、食べ物がなくなるからです。


これを「補助金をなくして自由競争しろ」と言ってるのが日本の経済学者やタレント、マスコミ、官僚、政治家です。


農業補助金なんか空からヘリでばら撒くくらいの勢いでちょうど良いのです。

一時問題になったバター不足は、農水省が農家への補助金を減らしたせいで、牛の生産が減ったからでした。


国産バターが減った分、ニュージーランドから輸入しましたが、ニュージーランドの農家も補助金をジャブジャブ受け取っています。


農業は全世界がこんなものなのです。

欧州ではEUという組織があるが、予算の40%を農業補助金で使っている。

これだけで全EU加盟国GDPの約3%に匹敵します。

こんな組織が日本には「補助金撤廃」だの「自由貿易」を主張しています。


農家に補助金を出さないのは全世界で日本だけ


日本では多くの農産物が補助金ゼロや極めて低額しか支給しておらず、外国の農産物に価格競争で負ける原因になっている。

良くマスコミでは『日本の農産物は価格競争で負けている』と言い、その原因を農家や農業に求めています。


アメリカのように無限の土地がある国は置き、欧州の国は日本と同じくらい人件費が高く地価も高いのに、これは不自然です。


日本の農作物が欧州各国より高いのは、単に「政府の補助金が足りない」だけなのです。

EU各国の補助金を合計するとGDP比14%にも達しているが、日本の農業補助金はGDP比7%に過ぎません。

当然フランスの農作物は日本より低価格なのに、農家の収入は日本の2倍だったりします。


これが知識人が褒め称える欧州農業の正体です。

アメリカの農業も同様で、地平線の裏側までずっとトウモロコシを栽培している農業企業を除くと補助金で成り立っている。


シリコンバレーやIT企業との自由競争で農業が生き残る筈が無いので、資本主義など捨てています。


補助金で育てた牛肉を格安で出荷し、外国には「自由競争だ」といって関税を撤廃させています。

その尻馬に乗ってアメリカや欧州に加担しているのが、日本の官僚、政治家、マスコミという訳です。


農家への補助金をジャブジャブばら撒いて、外国に輸出すれば儲かるというのが各国の考え方です。

農家の所得が増えれば買い物をし、税金を支払うので、補助金程度の支出は元が取れているのです。


なぜ日本だけがそうしないのでしょう。
http://www.thutmosev.com/archives/36339251.html

2. 中川隆[-6866] koaQ7Jey 2021年3月07日 04:03:12 : ed7lh2xIoc : NE1GTlBZV0I3OWM=[14] 報告

2021年02月14日
2039年に農業人口はゼロになる
http://www.thutmosev.com/archives/85106602.html


100m四方の田んぼを1年間世話した収入が60万円以下、これが農業の実態


コメ消費と農家減少の関係

景気のバロメーターとされるものは数多くありますが、個人的に牛丼屋、回転ずし、レトルト的な食品を参考にしています。

農水省の発表によると近年継続して増えているのはパックご飯で、10年間で消費量が2倍に増えました。

2020年のパックご飯生産量は22万4430トン、米の生産量は714万トンなのでコメ消費の3.1%を占めています。

冷凍チャーハンや冷凍おにぎりなど冷凍米飯は約18万トン、合計では加工米飯約40万トンでコメ消費の5.6%を占めています。

無洗米はシェア6%以上を占めているので、今や食用米の約12%は食べやすく加工された米という事になります。

また米消費の30%以上は外食や中食(弁当など)なので、自分でご飯を炊いて食べるのは消費量の約2/3になっています。


コメ消費は毎年8万トンから10万トン減少していて、その分は小麦粉食品などが増えています。

パン、パスタ、うどんなど麺類を主食にする人が増えていて、外食でも米以外が増えています。

日本の農家は稲作中心でしたが、一反(約1000平方m)を一年間耕して利益は4万円から6万円とされています。


1万平方m耕しても年収60万円以下という事で、日本にはもう米専業農家は存在していません。

1万平方mというと100mx100mなので、グラウンドほどの面積を耕しても年収たった60万円なのです。

それでも多くの農家がまだ米を生産しているのは、経済的な理由からではなく伝統を守るとか意地のようなものだと思います。


2039年に農業人口はゼロになる

もう一世代経つと子供たちは利益の出ない米生産をやめるので、米の生産量は劇的に減少します。

週1日だけバイトしても1年間米を生産するのと同じ収入になるなら、誰も米を生産しないでしょう。

すると米は需要に対して供給が不足する状態になり、価格が上昇して再び利益が出るようになるかも知れません。


日本の農業人口は2019年調査で168万人、2015年は209万人、2010年は260万人と年間10万人ほど減少しています。

農業従事者の平均年齢は60代前後で、ベテランは引退し若い人は農業をつがないからです。

このペースだと2024年は120万人、2029年は70万人になり2039年に農業人口ゼロになる計算です。


だがある程度農業人口が減ると食糧不足が顕在化し価格上昇し、農業は再び「儲かる職業」になるでしょう。

その頃には米20キロが2万円、キャベツは1玉千円になるのかも知れないが、市場原理にまかせたらそうなります。

アメリカの農業は生産性が高いと言われるが、農家収入の50%の補助金を政府が支出しています。


カリフォルニアとかの農家が成功例として紹介されるが、彼らの年収が600万円だとしたら300万円を政府が出しています。

欧州はもっとひどくてフランスのワイン農家の収入の9割は補助金、イギリスやドイツやイタリアも農家収入の半分を政府が出しています。

一方日本は政府による農家への直接補助金はゼロ、これが農業衰退を生み出し10年以内に日本の農業は滅びようとしています。


小泉進次郎と言うバカが自民党農林部会長になった時「日本の農家は甘やかされているから競争原理を導入する」と言っていました

このままでは本当に20年後に日本から農業はなくなっているかも知れません

http://www.thutmosev.com/archives/85106602.html

3. 中川隆[-6489] koaQ7Jey 2021年3月19日 17:31:28 : XaF5TPsry2 : bG5IWDJHbksveFU=[13] 報告

2021年03月19日
日本復活には効率が悪い仕事こそ重要
http://www.thutmosev.com/archives/85372602.html


非効率な仕事は人を産むという最も重要な「産業」です。
IT産業の女性は子供を産みません


効率重視で国力衰退した

日本は過去40年ほど経済の効率を重視し、効率が悪いとされている産業や文化を切り捨ててきました。

だが結果は惨憺たるもので1990年以降、経済成長率が世界平均はおろか先進国平均に達した事すら一度もない。

切り捨ててきたものとしては農林水産業、地方や田舎、仏教や神道、いわゆる村社会などがあります。

バブル期の日本では「東京が地方を食わせている」という言い方が流行し、評論家は地方を切り捨てれば日本はもっと発展すると言っていました。

農業も同じで「トヨタが税金を払い農民にくばっている」と批判され、農業は切り捨てられ農業人口ゼロになりつつあります。

仏教や神道はGHQと日本政府によって「戦前の諸悪の根源」とされ無宗教がブームになりました。


軍事や防衛も無駄だというので切り捨てられ、防衛費は世界最低のGDP1%(実際はもっと多い)に留まっている。

日本が不要だと言って切り捨ててきたものが実は重要で、今日本はこれらが無い事で苦しんでいる。

軍事力については例えば日銀が金利変更する時や、経済政策を変更する時は事前にアメリカの許可を取るのが秘密裏の慣習になっています。


日本はアメリカの軍事力に依存しているので、守ってもらうためにアメリカの要求を受け入れなくてはならず、独自の経済政策を持つことは出来ません。

昔橋本龍太郎総理が「米国債を売りたい」と発言しアメリカ政府関係者が激怒したが、山一ショックが起きたのはその5か月後の事でした。

日本は自前の軍事力を持たないために独自の経済政策を持てず、100%アメリカの言いなりです。

非効率な仕事で「食えない」国は人口が減る

日本は30年間デフレ不況ですが、その間欧米先進国は好景気で給料も高く羨ましい限りです。

ところで日本から見るとアメリカ人はみんなシリコンバレーでIT職に就いていて、フランス人やドイツ人は先端産業に就いているように見えます。

実際にはこれら先進国の人々は100年前と変わらず農業や狩猟や、ガテン系の”非効率な仕事”に就いている人が多い。


アメリカや英独仏では今も農業で”食える”し、農業が国の厄介者扱いされたりはしない。

米英独仏の平均的農家は収入の50%が国からの補助金で、年収400万だとしたら200万を国から受け取っています。

小泉進次郎という頭パーの大臣が「日本の農業は世界一非効率で欧米は効率的」のように言っていたが、話はまったく逆です。


例えばカリフォルニア米はアメリカでは、日本の北海道産や九州産米と同程度で販売されています(米アマゾンと日本アマゾンで比較)

「アメリカの米は日本の10分の1の生産コスト」というのはブタに食わせる飼料用や工業用の米の話です。

フランスのブドウ農家は9割の補助金が出ているし、先進国の農家はどこも補助金で暮らしています。


まさにバブル期の日本で言われた「都会で税金を取り田舎に配っている」が誰も不満を言っていません。

人は田舎で生まれて都会に移住する性質があるので、田舎にお金を配らないと人口が減り、1世代後には都会の人口も減り始めます。

残念ながら東大出の優秀な官僚や政治家にはこれが理解できないらしく、「どうしてGDPが減って人口も減るのだろう」と言っています。


林業や狩猟や漁業や土木工事も恐ろしく非効率な仕事だが、こうした非効率な仕事は多くの労働者を必要とするので人口の受け口になります。

日本の成長期には農家がたくさん子供を産んで都会に出ていき、日本の人口が増えて日本は繁栄しました。

欧米は今もそうしていて、田舎の人はたくさん子供を産み都会に出てIT産業とかで働いています。


結局非効率なものを切り捨てた社会は、もっとも非効率な社会になったのです
http://www.thutmosev.com/archives/85372602.html

4. 中川隆[-4489] koaQ7Jey 2021年6月02日 10:54:39 : MIot1CKHXE : WTVZM0FiYVg3bGc=[8] 報告

2021年06月02日
農業を衰退させた国は、全ての産業が衰退した事実
http://www.thutmosev.com/archives/85960145.html


農業を衰退させた国では、全ての産業が衰退している


農業が稼げない職業になった

最近100年でもっとも発展したのはコンピュータなど電子産業や仮想産業、衰退したのは農業で間違いないでしょう。

世界初のコンピュータを開発したのはドイツともアメリカとも言われるが、実用化したのはアメリカだったようです。

コンピュータの一大転機になったのはアポロ計画で、月に人を送るため「コンピュータに考えさせる」必要が生じた。

ウィンドウズのようなOSの先祖がこの時に生まれ、機械制御の自動化なども行われた。

そしてアップルが世界初のパソコンを発売し、スマホが生まれネットという仮想空間が生まれた。

今やネット上は現実の地球より金を稼いでいて、アメリカの大手企業のほとんどは現実世界ではなくネット上で活動している。


一方で最も衰退した農業は、特に個人経営の農家は世界中で成り立たなくなっています。

1800年代に民主化や近代化が始まり、最初は大地主の土地が個人の物になって個人農家が増えました。

だが大戦後に農業が近代化し、世界貿易が自由になると後進国から安い農作物が入ってきました。


先進国のジャガイモが100円で輸入物が10円だったら、業者は10円のジャガイモを買って消費者には50円くらいで売ります。

先進国の農家は出荷しても赤字になるので、農地を放棄して工場や都会で働くようになりました。

だが製造業でも同じ事が起こり、先進国の工場は新興国に移転し、先進国では工場もなくなってしまいました。

農林業を保護する欧米と、切り捨てる日本

今日本ではもの凄い勢いで農業人口が減少していて、専業農家はこのままだと10年程度で無くなるのではないかと言われています。

欧米では今も専業農家が存在するが、アメリカでは農家収入の50%は政府などからの補助金だそうです。

欧州も同様で各国は日本に対しては「補助金を廃止して自由化しろ」と言っていますが、自国の農業は保護して閉鎖しています。


北米は木材の輸出産地として知られていますが、やっぱり補助金で林業を保護して日本に輸出します。

日本の政治家はアメリカに市場開放しろと言われると、「はい分かりました」と市場開放しています。

小泉進次郎という自民党の政治家が「日本の農家は甘やかされているから競争させる必要がある」と言っていましたが、きっと彼はアメリカ人か中国人なのでしょう。


IT産業は儲かるが農業はもうからないのでどうでも良いという意見がありますが、不思議な事に農業が強い国はITも強いです。

IT先進国は必ず農業が健全で、農業が衰退している国でITだけ発展した例はありません

米英独仏英はいずれも手厚く農業を保護していますが、IT産業でも日本より成功しています。


つまり農業に限らず「自国産業を保護したり振興しない政府は、どんな産業も育てられない」という事です

http://www.thutmosev.com/archives/85960145.html

5. 中川隆[-16980] koaQ7Jey 2021年8月21日 09:34:55 : I2jriCFAv6 : UlhoZEVFSW9Bc3c=[18] 報告

2021年08月20日
このままだと20年以内に日本国は滅亡します

アメリカ農家収入の50%は補助金で、ぜんぜん効率的ではなく保護貿易で守っている

画像引用:https://minorasu.basf.co.jp/80117北アメリカ農業の今〜国・地域の特色から見る、これからの日本農業〜 _ minorasu(ミノラス) - 農業経営の課題を解決するメディア


農業滅亡が日本が滅亡する日

今後10年以内に日本の農業は壊滅し農業人口ゼロになるが、これは予想でも何でもなく100%そうなります。

1990年代以降日本の農業人口は毎年10万人減り続けていて、日本の農業人口は2020年に136万人です。

今のまま減り続けると2033年に農業人口ゼロになり、キャベツも米も生産不可能になります。

最悪な事に日本政府は農業虐待政策を続けていて、小泉進次郎という人気政治家は「農業は甘やかされている」と言っていました。

日本人の一般的な認識として「日本の農業は補助金漬けて甘やかされていて、だから衰退している」と思っている。

実際には日本の農家が受け取っている補助金は「ゼロ」でアメリカや欧州各国は収入の50%以上が補助金です。


例えばフランスでブドウを生産して赤字であっても、政府が農家に1000万円とかをくれるのです。

日本のテレビでたまに南仏やイタリアの素朴な農村をレポートし、人々がのんびり暮らす様子を伝えています。

あんな風に生産性ゼロの働き方で生きていけるのは、政府が農家の収入を保証しお金を配っているからです。


一方日本の農家は政府に助けてもらえないので、外国から入ってくる農産物と競争になります。

日本政府はアメリカと貿易摩擦になるたびに、牛肉、オレンジ、米などの市場を開放してきた。

おかげで畜産、オレンジ、米農家は収入ゼロになり、あと13年で日本の農業は消滅します。

日本を破壊してきた連中

日本に農業解放を迫った欧米諸国はどこも保護貿易をしていて、手厚い補助金で自国農家を保護している。

なぜitで儲かっているアメリカが生産性ゼロの農業を保護するかと言えば、農業が衰退すると結局国が亡びるからです。

世界で流通する食糧は多いように見えて需要の10%以下で、ほとんどの国は自国の食糧を自国で得ています。


全世界の食糧自給率の平均は当然ながら100%で、地球全体では余った食糧を捨てています。

そうでなく輸入している先進国が一部にあるが、どこも人口減少しています。

農業は食糧生産以上に「人間の生産」という役割をになっていて、都会では必ず出生率が2.0を下回ります。


人間は農村で生まれて都会に移住する性質があるので、農業が衰退した国は100%滅んでいます。

次に滅亡する国になりそうなのが日本で、ハイテク王国を自称し農業を蔑視し、「農業なんか滅んでも良い」と思っていました。

トヨタの車をアメリカに輸出する為に農業を犠牲にした結果、日本中の農業が滅亡し人口減少に見舞われた。


こんなばかな事を続けると、10年後の日本は今見下している東南アジア以下に落ちぶれます。

日本に起死回生の一打があるとすれば、農業に100%の補助金を出して農民を保護し、食料自給率を大幅に高める事です。

「そんなのは国際法違反だ」と喚く連中は、アメリカやフランスがそうしているのは指摘しない

http://www.thutmosev.com/archives/86541585.html

6. 中川隆[-15992] koaQ7Jey 2021年10月13日 16:48:57 : HNQh6kvMDI : aE12RU5RYUJ5ZmM=[43] 報告

2021年10月13日
農業の需給バランス崩壊しキャベツ1000円になる日

ウィンドウズxpみたいなアメリカのほったらかし農業は、家畜用穀物を生産している。
人間が食べる美味しい作物は、人手がかかるので補助金なしだと日米で同じ程度です

画像引用:https://www.huffingtonpost.jp/2014/12/13/america-is-big_n_6321594.html アメリカはでっかい 農場もでっかい【画像】 _ ハフポスト LIFE

日本の農業は数年で壊滅します

1980年代から90年代にかけて日米貿易摩擦が先鋭化し、両国で日米同盟破棄がまじめに検討されていた。

アメリカは貿易問題解決しないなら同盟破棄だと脅し、日本は農業廃止するという提案をした。

アメリカの米が安いのは知られているが、実はアメリカが安く生産できるのは家畜用のエサだけです。

ジャガイモ、トウモロコシ、小麦のような手間がかからないのは安いが、米やトマトやキャベツはそれなりに高い。

アメリカ政府は農家に所得の平均50%に相当する補助金を出していて、農家はそれで生計を立てている。

例えば年収1000万円の農家があるとすると、そのうち50%は何らかの補助金です。


日本の農家補助金はゼロなのでもうこの時点で絶対に日本の農家が勝てるはずがなく、輸入作物にやられ放題です。

もちろん橋本龍太郎のような政治家は、日本の農業が壊滅するのを分かったうえで市場開放しました。

80年代から90年代はまだ輸出神話の時代で、「日本は輸出だけで食べている」と政治家は本気で考えていた。


農業なんか輸出できないから無くなっても、替わりに自動車や家電やハイテク輸出すれば良いと考えた。

ところが農村というのは農作物以外にも「人間」の生産地で、農村がなくなった国は例外なく人口減少します

人は田舎で生まれて都会に出ていくので、都会だけになった国は子供が生まれず人口が減ります。

国民がアホなら誰が総理でも同じ

日本は政府の農業廃止政策によって農村が過疎化、貧困化し子供が生まれなくなり急速に人口減少している。

農業従事者の統計を見ると農業人口は毎年10万人減少していて、2021年は150万人未満と推測されます(5年に1度しか調査しない)

するとあと15年後の2036年に農業人口ゼロになり、日本から農業は完全に消滅します。


そうなる前に国産する必要がある生鮮野菜などが不足し始め、10年後には国産キャベツ1000円、トマト500円とかになるでしょう。

農業人口がゼロになると国産農作物は「黄金のパンダ」みたいなものでプレミア商品になります。

日本人や政治家や官僚がそうなる前に気づくべきだが、小泉進次郎の発言を聞いて絶望的な気分になりました。


数年前、進次郎が自民党農林部会長の時「日本の農業は甘やかされているので補助金をなくし競争させる」と言っていました。

説明した通り話はアベコベで甘やかされているのはアメリカやフランス農家、日本の農家は政府から虐待されて壊滅しようとしている。

もっと絶望的なのはこういうアホ政治家に賛同して投票した人が大勢いたことで、もうこの国は滅ぶしかないのかも知れません。


たとえ賢明な政治家が首相になったとしても、国民がアホではすぐ辞任させるでしょう。

https://www.thutmosev.com/archives/86933789.html

7. 中川隆[-10707] koaQ7Jey 2024年5月07日 07:02:03 : 3Ku7HP7b3c : MEtkNDZEQXNsc28=[5] 報告
吉野敏明 _ 戦後アメリカに強制された洋風の食事が日本人の病気の原因
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16850855

吉野敏明 _ 日本人が病気になる原因は小麦・砂糖・牛乳と植物油
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14141482

8. 中川隆[-9406] koaQ7Jey 2024年8月17日 11:29:14 : 1HYAZwu5VA : alhralpjbTRsNTY=[5] 報告
ヤバすぎる日本…「農家は自分たちで稼げ!国は何もしません」|室伏謙一
ChGrandStrategy 2024/08/16
https://www.youtube.com/watch?v=l-a81POF44s
9. 中川隆[-9375] koaQ7Jey 2024年8月23日 06:50:24 : zT9dkVUGpA : eUp6T2xTNjBwQmc=[5] 報告
<■82行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
店に行ってもコメが買えない!  日本の食糧危機はすぐそこ 気づいたときには後の祭り
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16865741

米不足の根本原因は猛暑や地震ではない!抜本的に見直すべき日本の農政【朝香豊の日本再興チャンネル】
2024/08/22
https://www.youtube.com/watch?v=pDwVwTr4mE4

【討論】日本人の命と安全 食糧とエネルギー危機[桜R6/7/22]
https://www.youtube.com/watch?v=iEmWgsKL2CY

パネリスト:
 石井孝明(ジャーナリスト)
 柴田明夫(資源・食糧問題研究所 代表) 
 鈴木宣弘(東京大学大学院教授)※スカイプ出演
 竹村公太郎(日本水フォーラム代表理事・事務局長)
 藤和彦(経済産業研究所 上席研究員)
 山田正彦(元農林水産大臣・弁護士)
司会:水島総


農業の余命はあと5年?!トンデモナイ中身!食料・農業・農村基本法の改正法|原口一博
ChGrandStrategy 2024/07/16
https://www.youtube.com/watch?v=6IchwTQKjsc

ヤバすぎる日本…「農家は自分たちで稼げ!国は何もしません」|室伏謙一
ChGrandStrategy 2024/08/16
https://www.youtube.com/watch?v=l-a81POF44s

鈴木宣弘 _ 迫る食料危機! 私たちの食と農を守るためにできること
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14062214

ダボス会議で進む日本の食の危機【東京大学大学院 農学生命科学研究科教授 鈴木宣弘氏@】
【公式】吉野敏明の政経医チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/04/07
https://www.youtube.com/watch?v=saLZz5Ds1N0

戦後から失われた?日本の食問題【東京大学大学院 農学生命科学研究科教授 鈴木宣弘氏A】
【公式】吉野敏明の政経医チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/04/11
https://www.youtube.com/watch?v=TjRNK1-rjwM

戦後仕組まれた?日本の食料自給率の低下【東京大学大学院 農学生命科学研究科教授 鈴木宣弘氏B】
【公式】吉野敏明の政経医チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/04/13
https://www.youtube.com/watch?v=5HgunY1Sv-4

国際基準の食の安全とは?日本の食はおかしい【東京大学大学院 農学生命科学研究科教授 鈴木宣弘氏C】
【公式】吉野敏明の政経医チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/04/14
https://www.youtube.com/watch?v=FkopkPjowYs

吉野敏明 _ 戦後アメリカに強制された洋風の食事が日本人の病気の原因
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16850855

60歳を過ぎてアレ食べてる人は、確実に病気になって寝たきりの人生を送ります
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16837571

日本人が忘れ去った能力 _ 昔のおばちゃんは、米俵60kg x 5つを持ち上げてた
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16853689

猿人間のジャップには毒入り牛肉でも食わせておけ
http://www.asyura2.com/09/gaikokujin01/msg/516.html

トヨタの為に毒塗オレンジを食べさせられている日本人 _ 日本を農業の無い国にして良いのか?
http://www.asyura2.com/09/gaikokujin01/msg/518.html

終戦後、アメリカは わざと日本人を飢えさせた
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14139458

アメリカの食料戦略
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/140.html

補助金なしの価格では日本の農作物はアメリカや欧州より安く、日本の農業は欧米より効率的
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/528.html

農業補助金が収入の5割 アメリカ農業は競争社会ではない
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/601.html

昭和時代の「食生活」_ 米国の食糧輸出戦略
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14036563

アメリカに逆らうと暗殺される? 農業政策から学ぶアメリカと日本の主従関係
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14091466

10. 中川隆[-9374] koaQ7Jey 2024年8月23日 06:51:00 : zT9dkVUGpA : eUp6T2xTNjBwQmc=[6] 報告
<■82行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
店に行ってもコメが買えない!  日本の食糧危機はすぐそこ 気づいたときには後の祭り
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16865741

米不足の根本原因は猛暑や地震ではない!抜本的に見直すべき日本の農政【朝香豊の日本再興チャンネル】
2024/08/22
https://www.youtube.com/watch?v=pDwVwTr4mE4

【討論】日本人の命と安全 食糧とエネルギー危機[桜R6/7/22]
https://www.youtube.com/watch?v=iEmWgsKL2CY

パネリスト:
 石井孝明(ジャーナリスト)
 柴田明夫(資源・食糧問題研究所 代表) 
 鈴木宣弘(東京大学大学院教授)※スカイプ出演
 竹村公太郎(日本水フォーラム代表理事・事務局長)
 藤和彦(経済産業研究所 上席研究員)
 山田正彦(元農林水産大臣・弁護士)
司会:水島総


農業の余命はあと5年?! トンデモナイ中身!食料・農業・農村基本法の改正法|原口一博
ChGrandStrategy 2024/07/16
https://www.youtube.com/watch?v=6IchwTQKjsc

ヤバすぎる日本…「農家は自分たちで稼げ!国は何もしません」|室伏謙一
ChGrandStrategy 2024/08/16
https://www.youtube.com/watch?v=l-a81POF44s

鈴木宣弘 _ 迫る食料危機! 私たちの食と農を守るためにできること
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14062214

ダボス会議で進む日本の食の危機【東京大学大学院 農学生命科学研究科教授 鈴木宣弘氏@】
【公式】吉野敏明の政経医チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/04/07
https://www.youtube.com/watch?v=saLZz5Ds1N0

戦後から失われた?日本の食問題【東京大学大学院 農学生命科学研究科教授 鈴木宣弘氏A】
【公式】吉野敏明の政経医チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/04/11
https://www.youtube.com/watch?v=TjRNK1-rjwM

戦後仕組まれた?日本の食料自給率の低下【東京大学大学院 農学生命科学研究科教授 鈴木宣弘氏B】
【公式】吉野敏明の政経医チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/04/13
https://www.youtube.com/watch?v=5HgunY1Sv-4

国際基準の食の安全とは?日本の食はおかしい【東京大学大学院 農学生命科学研究科教授 鈴木宣弘氏C】
【公式】吉野敏明の政経医チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/04/14
https://www.youtube.com/watch?v=FkopkPjowYs

吉野敏明 _ 戦後アメリカに強制された洋風の食事が日本人の病気の原因
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16850855

60歳を過ぎてアレ食べてる人は、確実に病気になって寝たきりの人生を送ります
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16837571

日本人が忘れ去った能力 _ 昔のおばちゃんは、米俵60kg x 5つを持ち上げてた
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16853689

猿人間のジャップには毒入り牛肉でも食わせておけ
http://www.asyura2.com/09/gaikokujin01/msg/516.html

トヨタの為に毒塗オレンジを食べさせられている日本人 _ 日本を農業の無い国にして良いのか?
http://www.asyura2.com/09/gaikokujin01/msg/518.html

終戦後、アメリカは わざと日本人を飢えさせた
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14139458

アメリカの食料戦略
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/140.html

補助金なしの価格では日本の農作物はアメリカや欧州より安く、日本の農業は欧米より効率的
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/528.html

農業補助金が収入の5割 アメリカ農業は競争社会ではない
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/601.html

昭和時代の「食生活」_ 米国の食糧輸出戦略
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14036563

アメリカに逆らうと暗殺される? 農業政策から学ぶアメリカと日本の主従関係
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14091466

11. 中川隆[-9248] koaQ7Jey 2024年8月31日 15:25:10 : ixnXJ8SvUs : Um9YS2ZKMEZya3M=[7] 報告
元金融マンがコメ農家に!/日本のコメ農業はなぜ衰退したか?
もぎせかチャンネル 2024/08/30
https://www.youtube.com/watch?v=LtDWJa96xR8

NPO法人「見沼の里」(埼玉県さいたま市)
https://minumanosato.com
会員になると、有機米作りを応援できます。政府が守らないなら、国民が守りましょう!

【訂正】
23:23 テロップが「見沼の郷」になっていますが、正しくは「見沼の里」です。

12. 中川隆[-8550] koaQ7Jey 2024年11月13日 18:48:37 : uRkw72boEI : OVg5OVJsMEdIWXM=[26] 報告
<■94行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
【鈴木宣弘】オレンジ・牛肉騒動の深層(日刊ゲンダイ オンライン講座)
日刊ゲンダイ 2024/11/13
https://www.youtube.com/watch?v=GF6vFZHnEzA

コメ不足が深刻化して、大騒ぎになったが、同じような構造は牛肉やオレンジにもある。天候不順や中国の爆買い、買い負けなど、いろいろ言われるが、根底にあるのは米国からの自由化要求に応えて、輸入量の増加、関税の削減を飲み、結果、国内の農家を苦しめる選択を続けてきた結果である。米国は戦後、日本を食料で独立させないような対日政策を取ってきた。消費者も安いものに流れた。その結果がいまの惨状だ。輸入牛肉は成長ホルモンまみれである。

農業の余命はあと5年?!トンデモナイ中身!食料・農業・農村基本法の改正法|原口一博
ChGrandStrategy 2024/07/16
https://www.youtube.com/watch?v=6IchwTQKjsc


吉野敏明 _ 戦後アメリカに強制された洋風の食事が日本人の病気の原因
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16850855

昭和時代の「食生活」_ 米国の食糧輸出戦略
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14036563

なぜ、我々は小麦・乳製品を食べる様になったのか? 夏休み企画、親子で学ぶ 日本の食の近現代史
https://www.youtube.com/watch?v=bpayMROBuBw
https://www.youtube.com/watch?v=JRZDQM0cwzM

60歳を過ぎてアレ食べてる人は、確実に病気になって寝たきりの人生を送ります
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16837571

今では考えられない!大正時代の日常生活!!
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14035362

日本人が忘れ去った能力 _ 昔のおばちゃんは、米俵60kg x 5つを持ち上げてた
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16853689

猿人間のジャップには毒入り牛肉でも食わせておけ
http://www.asyura2.com/09/gaikokujin01/msg/516.html

トヨタの為に毒塗オレンジを食べさせられている日本人 _ 日本を農業の無い国にして良いのか?
http://www.asyura2.com/09/gaikokujin01/msg/518.html

終戦後、アメリカは わざと日本人を飢えさせた
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14139458

アメリカの食料戦略
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/140.html

補助金なしの価格では日本の農作物はアメリカや欧州より安く、日本の農業は欧米より効率的
http://www.asyura2.com/18/reki3/msg/528.html

農業補助金が収入の5割 アメリカ農業は競争社会ではない
http://www.asyura2.com/20/reki4/msg/601.html

鈴木宣弘 農業消滅!? アメリカの国家戦略に食い荒らされる「日本の食」
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14018404

鈴木宣弘 _ 迫る食料危機! 私たちの食と農を守るためにできること
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14062214

昭和時代の「食生活」_ 米国の食糧輸出戦略
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14036563

アメリカに逆らうと暗殺される? 農業政策から学ぶアメリカと日本の主従関係
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14091466

梅干し、漬物などの生産農家の9割が廃業? 設備投資に高額な費用が… その背景は【大石が深掘り解説】
https://www.youtube.com/watch?v=0lcnqGE1rJU

猛暑で高級「佐藤錦」シワシワに…生産者の悔し涙 シャインマスカットは日焼け、実割れ
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16859712

米と山 日本の根幹である米農業と林業をどうするべきなのか?
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14090380

価値のある野菜を市場に 「スマート」農業、生命線はデータとハチ
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14112516

全国で5万店以上あった「魚屋」=鮮魚専門店が1万店を切った。激変する日本の水産流通
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16855206

酪農家の窮地を国は救え!  放置すれば4割廃業の危機 血の通った財政出動を
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=14066863

牛を殺せば助成金 …酪農家 過去最悪レベルの「牛乳ショック」で毎日生乳廃棄
https://a777777.bbs.fc2.com/?act=reply&tid=16855435

13. 中川隆[-8392] koaQ7Jey 2024年11月25日 07:05:41 : EJVPzZhuvo : eTV2Rk9yUXZRMTY=[1] 報告
【金子勝】「経済のどん詰まりを打破するために」(日刊ゲンダイオンライン講座)
日刊ゲンダイ 2024/11/23
https://www.youtube.com/watch?v=NvhYhUAwLsk

多くの国民は知らないが、今年の通常国会で食料・農業・農村基本法が改正された。この改正に金子教授は危機感を強くし、今度、改正法の問題点をえぐるブックレットを出した。なにしろ、戦時統制下のような発想で、いざとなれば、食糧を強制確保すればいい。あるいは、スマート農業で大規模化すればいい。そんな荒っぽい発想で、農家が直面している問題に真摯に向き合っていないのだ。日本の世帯は単身世帯、夫婦だけ世帯が多くなり、その食生活は生鮮食料品を買って調理するのではなく、加工食品で済ませるものに変わりつつある。この加工品の原材料は輸入品だ。これを国産にする発想が必要だと説く。

14. 中川隆[-8225] koaQ7Jey 2024年12月14日 08:26:31 : CpfVtn4PAo : b0g5S3ZRSEhJY0E=[3] 報告
日本農業・産業を守れ!「安いから」で買うのは農家を潰します 鈴木宣弘氏・吉野敏明 対談
【公式】吉野敏明の政経医チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/12/13
https://www.youtube.com/watch?v=5Lpb8dzg1TA

0:00 はじめに
0:42 「安いから」で買うのは危険
6:16 田んぼが持つ重要性

15. 中川隆[-8202] koaQ7Jey 2024年12月15日 17:33:19 : eaGmlj4cps : UGRBUGNNcmVpUE0=[21] 報告
日本農業・産業を守れ!「安いから」で買うのは農家を潰します 鈴木宣弘氏・吉野敏明 対談
【公式】吉野敏明の政経医チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/12/13
https://www.youtube.com/watch?v=5Lpb8dzg1TA

0:00 はじめに
0:42 「安いから」で買うのは危険
6:16 田んぼが持つ重要性


農家の存在こそ安全保障!稲作は時給10円!?農家が報われる体制を! 鈴木宣弘氏・吉野敏明 対談
【公式】吉野敏明の政経医チャンネル〜日本の病を治す〜 2024/12/15
https://www.youtube.com/watch?v=rWWmJhxkXUA

0:00 はじめに
0:24 農家が報われる体制を
7:22 鈴木氏が考える解決策は?

16. 中川隆[-8180] koaQ7Jey 2024年12月17日 09:16:17 : A85XnA9QFo : QlB2Zk5uMHFTY3M=[6] 報告
<■641行くらい→右の▽クリックで次のコメントにジャンプ可>
内田樹の研究室
農を語る(前編)2024-12-16 lundi
http://blog.tatsuru.com/2024/12/16_1921.html

食料の自給自足は国の根幹である

藤井聡 今回は、神戸女学院大学名誉教授で武道家でもあられる内田樹先生にお越しいただきました。内田先生は文学や思想、社会科学などいろいろな側面から時勢的な問題について論じられていますが、以前この「農を語る」にもご登壇いただいた堤未果さんと食と農の問題について対談されていましたよね 。それを拝見したこともありまして、今回お越しいただいた次第です。どうぞよろしくお願いいたします。
 早速ですが、内田先生は現在の「農」についてどのようにお考えでしょうか。

内田 僕への講演依頼で一番多いのは教育関係ですが、次に多いのが医療と農業です。JAさんをはじめいろいろな団体から声がかかっていて、あちこちで講演しています。演題として多いのは人口減少についてですね。今農村は急激な人口減少で、もはや過疎地を通り越して無住地化しつつあります。農村の現場の細かいことは研究者じゃないのでよく知らないのですが、大風呂敷を広げるのは得意なので、人口減少の文明史的な意味とは一体どういうものなのかという話をした上で、農業従事者の皆さん方はどう対処すべきかについて意見を申し上げます。僕からの提言は絶対に里山や農業を捨ててはいけないということです。

藤井 愚問かもしれませんが、絶対に捨ててはいけないとご主張される理由はどういったところにあるのでしょうか。

内田 農業は国の基本だからです。エネルギーと食料の自給自足は国の根幹です。これはどちらも足りなくなったからといって、いつでも必要な量だけ、必要な時に市場で調達できるというものではありません。そのことはコロナでよく分かったはずです。サプライチェーンが途絶したら、お金がいくらあったって欲しいものが買えなくなる。アメリカはマスクや防護服のようなものは途上国に作らせて輸入した方が安いという理由でほとんどをアウトソーシングしていたせいで、輸入が途絶えたとたんに医療崩壊が起きて多数の死者が出ました。マスクや防護服や検査キットのような、シンプルで安価な医療資源は、賃金の高いアメリカ国内で作る必要なんかない、在庫も要らない。「要る時に金を出せばいい」という「賢い」経営判断のせいで、たくさんの人が死んだ。「こんなものはいつでも買える」と思っていたものが買えなくなることがある。それについての想像力の不足が一番怖いんです。今の日本だって、いつ南海トラフ巨大地震が来るのか分からない。米中戦争だって起こるかもしれない。何が起きても国民を守ることが国の責務なんですから、エネルギーと食料と医療の自給自足はどんなことがあっても最優先で目指すべき最重要課題だと思います。

藤井 アメリカなどの先進国、G7諸国は食料自給率一〇〇%、二〇〇%を目指して輸出産業としても育てているのが一般的で、そのためにかなりの国費を投入して自給率を上げていますが、日本はそういう雰囲気になっていませんよね。カロリーベースの自給率はたったの三八%しかありませんし。

内田 東京大学の鈴木宣弘先生によると、実際には十%を切るそうです。

日本の食料自給率が下がればアメリカの国益になる

藤井 自給率を高めるには二つの方法があり、一つは補助金をしっかりと出して農業所得を保障してあげることです。いわば「公共事業」として、農家の人たちを公務員のような格好でお雇いするという考え方です。もう一つ、「関税」を高めて農業を保護するという伝統的な方法もあります。
この二つの方法が基本ですが、前者の補助金はどんどん少なくなっていますし、後者の関税もTPPをはじめとする自由化を通じて下げるのが善であるかのような風潮があります。これは本当に由々しき事態ですよね。

内田 日本の国益を考えたら、あらゆる手立てを尽くして農業を守り、自給率を上げるのが最も合理的な解です。でも、そうなっていない。ということは、日本の農業が政府の補助で維持され、日本の食料自給率が上がることを望まない「外圧」が存在するということになる。誰が考えても、それはアメリカ以外にない。アメリカが政官財のさまざまなチャンネルを通じて、今の日本の農業政策をコントロールしている。そう考えるのが合理的だと思います。

藤井 いわゆる「ジャパンハンドラー」と呼ばれる人たちがアメリカにいますよね。CSIS(戦略国際問題研究所)などはジャパンハンドラーたちの巣窟であり、小泉進次郎さんもそこで研究されていましたからね。彼は自民党の農林部会の部会長をやっていた時期があり、農協の株式会社化や農林中金の自由化などを主張されています。しかもそれが「改革」と呼ばれ、何か良いものであるかのように言われていますよね。

内田 自民党の総裁選に出ている政治家たち、立憲民主党の代表選に出ている政治家たちの話を聴いていると、明らかに日本国民ではなく、ホワイトハウスに向けてシグナルを送っているということが分かります。例えば、「在日米軍の既得権には決して手を付けません」というような公約は国内的には支持率の向上にはつながるはずがない。それでも必ず公約するのは、それがアメリカ向けのジェスチャーだからです。「私が日本の首相になっても、アメリカの国益に抵触するようなことは決してしません。だから承認してください」とアピールしている。

藤井 多くの政治家は口には出さないでしょうけれども、アメリカを怒らせたら政治家として続かないという恐怖心があるのでしょうね。

内田 それは遠く田中角栄から、鳩山由紀夫、小沢一郎の前例から明らかですからね。

藤井 総理大臣としての政治生命を絶たれてしまうという、控えめな表現をすれば「都市伝説」があるわけです。事実であればもっと有効性がありますが、仮に都市伝説だったとしてもそれだけで一定の効果がありますよね。

内田 アメリカが実際に手を出して政治生命を奪うということはしていないと思いますが、日本の政治家と官僚とメディアがアメリカの意を「忖度」して、アメリカの国益に資するように動いている。

藤井 現在、自民党の総裁候補として小泉進次郎さんの名前が挙がっていますが、CIAやホワイトハウスが直接彼に電話して指示しているわけではないですからね。もしかしたら電話委しているのかもしれませんが(笑)。

内田 CIAかどこかのアメリカのシンクタンクから派遣された人が政策ブレーンとして政治家たちの周りにいて、アドバイスを求められたときに「こうすればアメリカは喜びますよね」と知恵を付けている可能性はありますね。あくまでそういう間接的なコントロールにとどまっていて、「ホットライン」でアメリカから指示が出ているということはないと思います。

インテリジェンス研究が軽視される日本

藤井 外国ではCIAやKGBなどを研究対象にした「インテリジェンス研究」というのがありますが、日本にはないんですよね。
 KGBの幹部がイギリスに亡命する際に持ち出したスパイ関連の機密文書が「ミトロヒンアーカイブス」という資料として残っているのですが、そこに「Japan」という章があります。でも、誰も訳していなかったので京都大学の僕の研究室で訳して、記事として公表しました。例えば○○新聞の誰がエージェントだとか、○○党のこの人はエージェントだとかいったことが全部書いてあります。エージェントにもいろいろなタイプがいて、事実上エージェントの人とか、単にソ連と仲が良いだけで勝手にソ連のために動いてくれる人とかもいるようです。おそらく、アメリカもそういう誘導の仕方をしているのでしょうね。

内田 そうでしょうね。エージェントも多種多様で、自分で気づかないうちにエージェントの役割を果たしてしまっている人も相当数いると思います。自民党と民社党には結党時点ですでにアメリカの情報機関の金が入り込んでいるし、岸信介も賀屋興宣もCIAのエージェントでした。共産党にはソ連のエージェントが入っていましたし、敗戦後から60年代にかけてはどの政党もそれぞれの「ボス」である外国と何らかのチャンネルを持っていたはずです。自分たちは日本のためだと思って、外国の工作員だという自覚はなかったんでしょうけれど。

藤井 日本テレビもそうやって作られたということもよく知られた事実ですよね。こういうことを言うと陰謀論者だと思われがちなのですが、外国では「インテリジェンス研究」が大学の研究機関に存在していますから、本来は政治学者がやるべき仕事です。ただ、日本の政治学会でそういうことをやると「やばい奴」扱いされてしまうので、なかなかできないですよね。

内田 本来なら歴史学者と政治学者の共同作業でやるべきことですよね。

公文書の隠ぺいが「陰謀論」を強める

内田 アメリカは公文書をどんどん公開しますよね。あの姿勢は素晴らしいと思います。僕は大学卒業後友だちと翻訳会社をやっていた時期があり、当時GHQの資料を大量に訳したことがあります。僕の遠い親戚に平野力三という政治家がいます。片山哲内閣で農林大臣をやっていた右派社会党の活動家でしたが、戦前軍国主義者だったという告発を受けて公職追放されました。それから数十年して、アメリカで公文書が公開されたのを機会に、自分にかかわるすべての公文書のコピーを取り寄せたんです。そしたら、誰が平野力三を「軍国主義者だ」とGHQに告げ口したのかが公文書に書いてあった。西尾末広と曽祢益という民社党の二人でした。彼らが政敵である平野を陥れるために、平野の戦前の経歴について明らかに虚偽の情報をGHQ提供して公職追放をそそのかしたのです。そのことが分かって、のちに平野はカーター大統領から名誉回復を勝ち取りました。

藤井 そうですね。アメリカは公文書に関してはフェアですよね。ちゃんと公開するというノーム(規範)があるのでしょうね。

内田 日本は公文書はすぐに廃棄しますからね。敗戦の時、市谷で陸軍参謀本部が公文書を全部燃やしてからの伝統ですね。東京五輪の財務資料なんかもう燃やしてしまっているんじゃないですか。

藤井 本当だったら捕まる人がたくさん出てくると言われていましたからね。

内田 大阪万博だって、終わった後に住民が監査請求をしても、「帳簿は全部廃棄しました」と言って逃げ出すと思いますよ。

藤井 噂レベルなので固有名詞は出しませんが、今回の総裁選で小泉進次郎さんを推しているある人は、自分の息のかかった人でないと捕まってしまうから実質的に子分である進次郎さんを推薦しているそうです。小泉純一郎さんは「五〇歳になるまでは総裁選に出たら駄目だ」と進次郎さんに言っていたのに、そのお父さんを説得して息子を総裁にさせようとしているとまことしやかに言われています。そういう不正がまかり通るんですよね。

内田 陰謀論が広がるのは、公文書や帳簿などのドキュメントが公開されないからなんです。全部隠すから、「本当は何が起きたのか」が分からなくなってしまう。

「反米世論」が弱まり、コントロールしやすくなった日本

藤井 TPPが典型ですが、アメリカが工作しているというよりも、アメリカが言っていることに日本が明確に従っているというのが実際のところなのでしょうね。
 政府機関が外国の国民世論を操作する「パブリック・ディプロマシー」と呼ばれる外交戦略があり、アメリカは日本の世論に対して散々そういうことをやってきました。内政干渉じゃないかという気もしますが、アメリカからすれば自国の国益の最大化を追求するのが当たり前ですから、彼らを責められないところもあります。そういう現実があるわけですから、それに対するカウンターを作らないといけないですし、我々もそういうことを正々堂々とやることが必要ですよね。
そう考えると日本の農業は本当に悲惨というか、アメリカに食われっぱなしの状況ですよね。

内田 アメリカの対日戦略の一環として「日本の農業を潰す」ことはアメリカにとっては合理的な解ですから、あって当然だと思います。

藤井 それは大航海時代や帝国主義の頃からそうですよね。当時に比べればやり口がソフィスティケート(洗練)されて合法的な見かけにはなってきていますが、基本的には他の国から奪えるものは奪おうとしているわけです。特に一九世紀後半や二〇世紀に入ってからは、需要を奪うのがメインになってきましたよね。最初は資源を奪っていましたが、途中から需要のある喜ばれそうなものを作って買わせるようになっていく。そうして買わせたうえで、さらにプランテーションで働かせたわけです。だから、労働も搾取するし需要も搾取するという二重の搾取を近代の帝国主義国家はやってきたわけです。
第二次世界大戦以降は、軍隊ではなく経済学者を宣教師のように使ってグローバリズムを広げ、マーケットを取るようになっていきます。その際にはその国の産業を潰すのが基本ですよね。自国で作れるものは買ってくれないからです。だから規制緩和で農家を潰して農産物を買わせたり、タクシー産業を潰してウーバーを参入させたりするわけです。アメリカは歴史的に考えれば当たり前のことをやっているわけで、それに対するカウンターを考えないといけないのに、小泉進次郎さんを筆頭に売国政策を嬉々として続けている状況があります。

内田 やっていることは植民地主義の時代と変わらないんですけれど、以前はそれでももう少しソフィスティケートされたやり方だったと思います。最近はそのやり方が露骨になってきた感じがします。たぶん日本側が全く抵抗しなくなったので、ハンドルするのに技巧や隠蔽が不要になったんでしょう。ジャパンハンドラーたちの手口が洗練されたものではなくなって、むしろ野卑で露骨になってきた気がする。

藤井 前はもう少し気をつけていたけれど、意外とアホだったということが分かってきたのでしょうね(笑)。

内田 これまではあまり露骨にハンドルすると、反米世論が高まってかえって日本がハンドルできなくなるかもしれないというリスクがあったので、多少は抑制的だったんですけど、そのリスクがなくなった。

藤井 八〇年代のオレンジと牛肉の自由化のときは大騒ぎでしたよね。

内田 六〇年安保以来、日本の反体制運動を駆動していた基本的な情念は「反米愛国」でしたからね。60年代末からの全国学園紛争も、もとはベトナム戦争に対する反対闘争でした。その頃は市民運動も労働運動も盛んでしたし、革新自治体が全国各地に広がっていました。だから、あの時代には日本国内の反米機運を鎮めることがアメリカにとっては急務だったのだけれど、うっかり露骨に日本の学生運動、労働運動を弾圧しようとするとむしろ日本の反米機運に火がついて、場合によってはソ連や中国の干渉を招く可能性もあった。ですから、対日工作はやるにしても丁寧にやろうという配慮はあったんだと思います。でも、二十一世紀に入ってからは「日本には反米世論を作るような力はもはやないから、何をやっても大丈夫だ」というふうに気が緩んできた感じがします。

藤井 そうですね。本誌の前身である『発言者』『表現者』は西部邁が始めたわけですが、彼はもともと東大で左翼の学生運動をやっていました。そしてその先輩には、森田実というあの砂川闘争を戦い抜いた男もいました。西部邁はその後左翼の運動をやめて経済学を勉強するのですが、二〇世紀の終わりごろから「保守」を名乗るようになります。なぜそうなったかというと、左翼にはいろいろな澱が溜まってきていたので、改めて日本国民のナショナリズムをベースに「反米」を展開しようとして左から右に旋回したわけです。つまり、独立のための「反米」が目的だったのです。

内田 まずは国家主権と国土の回復が基本だったということですよね。

藤井 生まれ落ちた以上奴隷ではないように生きていこうとするのは人として当然ですから、国家として隷属している状況があればそこから脱却するというのはすべてに優先する話です。そうでなかったら生きている意味は何にもないわけで、その意味でこの戦後空間は映画『マトリックス』のようにプログラミングされたまやかしだと言えるのでしょうね。
(『表現者クライテリオン』、10月号)

(2024-12-16 19:21)
http://blog.tatsuru.com/2024/12/16_1921.html


農を語る 中編 2024-12-16 lundi
http://blog.tatsuru.com/2024/12/16_1933.html

「対米自立」という気概の喪失

内田 「対米従属を通じての対米自立」というトリッキーな国家戦略が60年代までの自民党政治にはあったと思います。アメリカからの国家主権の回復、北方領土と南方領土(沖縄)の奪還がわが国の最優先目標であることについては、六〇年代ぐらいまでは左右問わずに国民的な合意がありました。けれども、ある時点から誰も「対米自立」を口にしなくなった。

藤井 それを言うと「アホか」という雰囲気になってきましたよね。特に現政府与党関係者達の中で対米自立を主張すると「藤井さんは青いな。中国や北朝鮮に対抗するためにはアメリカとうまくやらなきゃいけないじゃないか」と言われてしまいますから。中国や北朝鮮に対抗するためにはアメリカの「奴隷」であることが必要であり、「奴隷」と言うのが嫌だから「同盟」と言うんですよね。だから「日米安保」を「日米同盟」と言い始めるわけです。少女バイシュンを「援助交際」や「パパ活」と呼ぶのと同じですよ(笑)。日米同盟でも何でもないものを日米同盟とか言い出したことと、農業を守るという気概がなくなってきたことが完全に一致していますよね。

内田 文脈としては全く同じです。農業は国の基幹産業ですから、農業に手を突っ込んでくると激しい反米世論が巻き起こる可能性があった。だから手を触れなかった。けれども、日本の政治家から対米自立の気概がなくなったのを見てとってから対日戦略が一気に粗雑で、露骨になってきた。そういう感じがします。

藤井 誰か司令官がいて日本の隷属化を進めているというよりも、徐々に空気としてそう変わってきたということでしょうね。

内田 今の日本の総理大臣はもう「属領の代官」でしかありません。政権維持のためには、アメリカに朝貢して、ホワイトハウスから官位を「冊封」されるのが最も手堅いと信じている。

藤井 大岡昇平の『俘虜記』という小説がありますが、それと一緒ですね。この小説ではアメリカ人の若い将校がフィリピンの捕虜収容所を管理しているのですが、その収容所の捕虜達の中から一人日本人のリーダーを選ぶんです。勿論とくに明確な基準も無く適当に選ぶ。とはいえ、何の権限もなくて実際には若いアメリカ人が全部仕切っていて、ここで道徳の退廃がどんどん進んでいくという話です。大岡は最後にこれが日本なのだと書いています。つまりその収容所のリーダーが日本の総理大臣だということを、アメリカと戦った大岡は我々戦後日本人に伝えようとしたのだと思います。でも、そういう気概が本当になくなりましたね。

内田 戦後生まれの僕たちは実は主権国家の国民であった経験がないんです。親たちの世代までは大日本帝国の臣民だった。敗戦で帝国は滅びましたけれど、その国運を決定したのは自分たち自身です。他国に指示されたわけじゃない。でも、敗戦で国家主権を失った。そのことの喪失感の深さは戦後生まれの僕たちにはたぶん想像が及ばないと思うんです。彼らには「戻るべき原状」のイメージがあった。「国家主権の奪還・国土の回復」という言葉にリアリティーを感じることができた。でも、僕たちにとってその文字列はしだいに空語になりつつある。

藤井 サンフランシスコ講和条約で主権を取り戻したことにはなっていますが、「なんちゃって主権」でしかないですからね。沖縄のことも放置していますし。

内田 僕は子供の頃「日本国憲法は我々日本国民が作った」と教えられました。子どもですから、教えられるままそうなのかと思っていましたが、ある時期からそんなわけないということに気がつきました。これはほんとうに罪が深いと思うんです。日本人の自己認識の出発点は「われわれは主権国家の国民ではない」という欠落感でなければならないのに、まるで戦争には負けましたが、すぐに国家主権は回復しましたみたいな作話をした。

藤井 そうですそうです。僕もそうでした。ですが実際には国会の公式文書の中にも憲法がGHQによって押し付けられたという経緯が載っているくらい、明白な事実なわけです。なのにそれを子供の頃は知らなかった。でも、今の子供たちも押し付けられたということを知らないでしょうね。

内田 どういう歴史的経緯で日本国憲法が起草されたのかについての国民的合意がないんです。誰がどの条項をどういう意図で書き込んだのかについては諸説があって、どれも決定的ではない。憲法のある条項がどういう議論の末に決定され、なぜこの文言が採択されたかについては、条項そのものの当否とは別のレベルで「歴史的事実」として確定されていなければならないと思うんです。条項の適否についての議論はその先の話です。どうしてこんな条項が書かれたのかについて決定的なことを誰も知らないというところで憲法を議論できるはずがない。

日本の政治家はアメリカを怖がり過ぎている?

藤井 そうですね。昔の自民党、あるいは昔の社会党とかの政治家はそれなりにこういうことを議論していたと思います。しかし、今の政治家は派閥の論理の中で日和見して、どちらについたら得をするかということばかりに頭を使っていて、基本的な教養がなくなっていますよね。

内田 安倍晋三は原爆を落とされてからポツダム宣言が押し付けられたという程度の歴史認識でしたからね。こういう基礎的な事実を知らない人間が憲法について重要な決定を下すというというようなことはあってはならない。

藤井 今回の総裁選でも小泉進次郎氏が典型ですが、そういうことに関心がある人が少ないですよね。立憲民主党も先日代表選がありましたが、そういう議論をどこまで認識しているのか疑問です。

内田 認識していないと思いますね。立憲民主党も何とかして政権交代を実現したい。でも、政権与党であるためにはホワイトハウスから「属国の代官」として適格であるという許諾状を交付されないといけない。総理大臣としての適格性の最優先の根拠が「ホワイトハウスからの承認」であるというのはまことに悲しい話です。

藤井 実際には都市伝説的な部分もありますよね。要するに怖がり過ぎているということです。アメリカ人は、こちらがフェアであれば"That's make sense"(道理にかなっている)と納得してくれますから。核武装の問題に関しても、ちゃんと筋を通せばこちらの言い分をある程度は聞くはずですよ。なのに、進次郎みたいにポエムを言っていたら絶対に無理ですが(笑)。

内田 僕もそう思います。

藤井 場合によっては暗殺が起こることもあるでしょうし、実際にCIAはこれまで途上国で何度もそういうことをやってきましたが、G7の一角である日本でそう簡単にはできないはずです。だから、アメリカと対抗するために一番大事なのは、右だろうが左だろうが普通にロジックを展開してフェアに"make sense"できるような議論をすることだと思います。

内田 そうですね。アメリカといっても別に一枚岩ではありません。日米同盟に関してもさまざまな意見が併存している。日米安保条約を廃止した方がいいと言う人もいるし、在日米軍基地を撤収すべきだと言う人もいる。「日米同盟基軸」を言い立てている人たちはジャパン・ハンドラーの代理人ですから、彼らと異なるアメリカ国内世論を決して紹介しない。でも、トランプが大統領になったら、日米安保条約廃棄の「ブラフ」は仕掛けてくる可能性がありますよ。

藤井 トランプもホワイトハウスに入ったことで説得されて意見を変えたとは言われていますが、そう言い出す可能性は十分にありますよね。

アメリカの対日世論を変える外交努力をすべし

内田 アメリカの中にだって、今のように日本を収奪し過ぎると、日本そのものの国力が衰微して、結果的にアメリカの西太平洋秩序の維持が難しくなるから、日本を植民地扱いするのは止めて、国家主権を認めた方が長期的にはアメリカの国益にかなうという考え方をする人だって当然いるはずです。そういう人たちときちんとコミュニケーションをとって、アメリカの対日世論を変えていくというのが本来の外交だと思います。「アメリカ」とひとくくりにするのがよくない。

藤井 そうですね。田舎の人間が「東京って」と東京のことをひとくくりにして思っているのと一緒ですね。

内田 アメリカは今シリアスな国民的分断にさらされていて、「内戦の危機」だとまで言われています。だったら、その中で最も日本の国益を利する立場の人たちとコミュニケーションをとって、アメリカの対日国内世論を形成する。いわば「アメリカ・ハンドラー」をこそ育ててゆくべきだと思います。

藤井 もちろんそうですよね。「パブリック・ディプロマシー」によって相手の世論を変えることだってできますし、それが本来の政治主権ですよね。

内田 でも、そういうふうにして、アメリカの政治に日本がコミットしていくという発想は欠片もないですね。

藤井 僕は一時期アメリカの学会にかなり出ていましたし、ヨーロッパの心理学の研究会にも行っていて、英語は下手でも完全に対等に議論していたと思います。そうすることができれば認めてくれるわけですが、日本の先輩や後輩でそんな奴はほとんど見たことありません。"Tempura! Fujiyama!"とか言っているだけの田舎者なんですよ(笑)。アメリカ人やヨーロッパ人に引け目を感じているのだと思います。僕は三十歳ぐらいのときにスウェーデンに留学しましたが、当時は九〇年代だったから日本のほうが文化も上で、日本のIT機器や電気製品も勢いがあったから、ヨーロッパ人に対して「俺が教えたろうか」くらいの気持ちでいました。アメリカに行っても「アホばかりやんけ」という気持ちだったのですが、そう思っている人がほかにいなかったんですよね。
 たぶん、それと同じように誇りも何もない田舎者の外交がいろいろなところで展開されているのだと思います。進次郎なんて国連会議の記者会見で、日常英語を使えるのをみせてちょっとカッコつけたかったのか"gotta be......"みたいな大臣としては著しく相応しくない砕けた英語を使っていましたからね。

日米同盟以外のシナリオを想定しない政治学者や政治家たち

内田 だいぶ前ですけれど、日本のある高名な政治学者と対談したことがあって、「日本の安全保障戦略として日米同盟基軸以外にどういうシナリオがあるとお考えですか?」と聞いたことがあります。別に困らせるつもりじゃなくて、専門家の意見を知りたかったのです。でも、彼は絶句してしまった。日米同盟基軸以外にどんなシナリオがあり得るのか、考えたことがなかったらしい。でも、これはおかしいと思うんです。アメリカの政治学者に「西太平洋の安全保障戦略として、日米安保条約以外にどういうオプションがあり得えますか?」と訊いたら、いくつかのシナリオを答えてくれるはずです。ヨーロッパの学者に「NATO以外にどういうヨーロッパの安全保障の枠組みがあり得るか」訊いても、たぶんいくつかのシナリオを示してくれると思う。ところが、日本人は日米同盟基軸以外のシナリオについてそもそも考えない。でも、思考実験として、中国と同盟する、韓国と同盟する...などなどいろいろなシナリオについて、その現実性と効果について検討することはしてもいいと思うんです。

藤井 日本人は政治家も学者も延髄が切れているのでしょうね(笑)。ただ『俘虜記』の捕虜収容所のようなところに八十年間近くもいるとそうなる人が多数派になってくるのかもしれないですね。

内田 「対米従属を通じての対米自立」という国家戦略はその時点では十分な合理性があったと思います。それ以外に選択肢がなかったのだから仕方がない。でも、「対米自立」という目的を捨てて、「対米従属」が手段から目的になってしまったら、日本はこらから何のために存在するんですか。

藤井 「国が滅びる」という言葉にはいろいろな定義があると思いますが、もう滅んでいると言ってもいいかもしれませんね。

内田 滅びの道に向かってますね。

藤井 五十五年体制ができたときの最初の綱領に「外国駐留軍の撤退に備える」という条項があって、そのために憲法をどうするかとか、国内法をどう整備するかといった議論があったわけですが、二〇〇〇年ぐらいに綱領の見直しがあって、「日米同盟を基軸に」という文言が入ってしまいました。要するに、自民党は党として外国駐留軍の撤退に備える気がなくなってしまったわけです。

内田 在日米軍はもともと政府から派遣されていた単なる現地軍だったはずなのに、八十年も巨大固定基地で暮らしているうちに気が大きくなって、横田や沖縄を「アメリカの海外領土」だと思うようになってしまった。ホワイトハウスが返せと言っても、在日米軍は返す気がないんじゃないですか。

藤井 本来であれば、政治家がきちんと議論をしていけば時間はかかるかもしれないけれど必ず返ってくるはずですよね。

内田 フィリピンは憲法を改正して、国内に外国軍は駐留できないという条項を入れて、スービック基地とクラーク基地から米軍を撤退させました。韓国だって在韓米軍基地を三分の一まで削減しています。地位協定も世界のどの同盟国でも改訂されている。在日米軍の言いなりで、何もしていないのは日本だけです。

壊滅しつつある日本の農業

藤井 今回は「農を語る」というテーマですが、この議論は「農を語る」ための根幹ですよね。

内田 対米従属文脈の中で、日本の農業が破壊され、食糧が自給不能になり、アメリカから農作物を輸入する以外に国民が食えなくなるという依存体質を作り込もうとしている、そういう理解でいいと思いますけど。

藤井 前編で申し上げたように、農業を守るためには公的資金をきちんと入れることと関税を高めることが必要ですが、現実にはTPPだとか自由化だと言って関税を下げていき、農業への補助金に関しても財務省の緊縮財政によって削減されている状況があります。つまり、「公助」が駄目になって農家の所得が下がっているわけです。最後の頼みの綱である農協という「共助」にしても、小泉進次郎が出てきて株式会社化を進めようとしたり、農林中金を自由化したりして解体しようとしています。
 僕はTPPの反対論を展開していたので、「藤井はTPPに入って日本は滅びるとか言っていたが、滅びていないやんけ」とよく言われます。でも、二〇四〇年に日本の農家は三分の一になり、二〇五〇年には五分の一になると言われているんですよ。しかも、今の農家の最新の平均所得(農業の収入と農業を行うのに必要な支出の差額)は一万円にまでなっているんです。ですから、今の農家の方は平均すると貯金を食いつぶしてお米を作ってくださっているわけで、さらに農家の平均年齢は令和五年で六十八・七歳になっています。

内田 皆さん、いずれ鬼籍にお入りになる年齢になっていますよね。

藤井 しかも若い人が入ってきていないですから、これは日本の農業の壊滅を意味しますよ。そのシグナルが今年スーパーで米が消えたことなのだと思います。昔は古米が大量に余っていて、多少高くてもいくらでも買えたはずなのに、それすらできなくなっている。つまり、日本人が米を食えなくなりつつあるわけですよね。だから、すでにこの国は滅びの道に完全に入っているのではないかと思います。

内田 このままだと滅びますよね。滅びる方向にまっすぐ向かっていて、誰も止めていないわけですから。

藤井 しかも、小泉進次郎だとかそのバックにいる菅義偉だとか、自民党のど真ん中にいる政治家連中がそう仕向けているわけですから、ホントに救いようがないですね。

「表現者 クライテリオン」11月号

(2024-12-16 19:33)
http://blog.tatsuru.com/2024/12/16_1933.html


農を語る 後編
2024-12-16 lundi
http://blog.tatsuru.com/2024/12/16_1941.html

地方を見捨てるようになった日本人

内田 かつての自民党の支持基盤は農村部でしたけれども、農村部は衰退しているから政治的な発言力がどんどんなくなっています。そうすると、地方にいい顔をしなくてもいいということになりますよね。能登半島地震にしても、元の姿に復興する気がありませんし。

藤井 農業の議論とも全く同じだと思いますが、二〇一一年の東日本大震災のときにも棄民的な発言が結構ありました。「東北なんて田舎だから放っておけばええやん」と経産省の役人が言っていて、それが大問題になって懲戒処分になりましたよね。当時は復興しないといけないという気持ちがあったわけですが、それから十三年経った今は平然と「あそこは田舎だから復興しなくていい。カネも無尽蔵にあるわけではないのだから復興するところとしないところを分けよう」という議論がなされています。そこで、僕はそんなことを政治家が言っているのはおかしいという記事を書きました。十三年前にも同じようなことを書いて、当時は賛同されていたのですが、今回は炎上したんです。「アホか。そんなところ復興してどうすんねん!カネもないのだから能登なんて放っておけばええやないか!」と批判されて、びっくりしましたね。

内田 この十数年の間にそういう世論形成が着実に進行していて、「人口過疎地に住んでいる人間は健康で文化的な生活をする権利なんかない。だからそこに住んでいるのは自己責任だ」と言われるようになってきていますよね。

藤井 過疎地に住んでいると準反社会的人間のような扱いを受けるということですね(笑)。

内田 そうです。「お前らのために道路やトンネルを通したり橋を架けたりしても、その道の先には人口が数百人しかいないじゃないか。そのために何億円も使うのは税金の無駄遣いだ」というわけです。少なくとも二〇一一年には、そういうことを平然と言う人はそこまでいませんでしたが、今は完全にそうなっています。

藤井 僕は能登に今住んでいる人のことも見ていますが、百年前、二百年前、五百年前、千年前の能登の風土も見ているわけです。輪島なんて江戸時代には北前船のおかげで豪商が生まれて、ものすごく栄えた町でしたよね。そこで輪島塗も生まれて、今や世界中の人が使っています。つまり、能登半島という先代から引き継いだ日本の宝を現代の人間はお守りする義務があるというイメージがあるんです。だから高速道路を通さないといけないし、農業も振興しないといけない。食料自給率の面でもそうですし、棚田のような伝統や文化を残す意味でもそうです。それに価値がないと思う奴は馬鹿ですよ。

人口減少よりも東京一極集中が問題

内田 全国津々浦々に固有の文化があって、かつてエネルギーも食料も自給自足していた二七六の藩があって、その全部に固有の文化があって伝統芸能があったわけですが、当時の日本の人口は三千万人ですよ。今は一億二千五百万人もいて、これで人口が少ないというのは違うでしょう。東京に一極集中しているだけであって、地方に人口を戻すのが最優先です。

藤井 昭和の日本まではそういう感覚があったと思いますし、ヨーロッパの国々には明確に残っています。僕はスウェーデンに留学していましたが、あんな広いスカンジナビアの国土に一千万人しか住んでいないんですよ。僕は第二の都市である四十五万人ぐらいのイェテボリに住んでいましたが、いろんなところにちゃんと町や村が残っていて、高速道路も繋がっていました。アウトレットみたいな近代的なものもありますが、地方の田園の風景がずっと広がっていて、それが無駄という議論はなかったですよ。だって、子供が五人生まれて「コイツは小さいから無駄やな」なんて言う親はいないじゃないですか。本来都市を守るというのはそのぐらいの感覚のはずですから、僕は今の日本人は人間ではないと思います。

内田 おかしいと思いますよね。一億二千五百万人で人口が少ないと大騒ぎしていますが、僕らが子供の時代は九千万人でしたからね。明治四十年の日露戦争の頃は五千万人ですよ。
 二十一世紀の終わりに五千万人まで減ると言っているけれど、明治四十年だって全国津々浦々にきちんと生業があって、高等教育機関も医療拠点もあって、文化的な発信をしている人もたくさんいたわけだから、人口が少ないという言い訳は通らないと思います。問題は分布ですよ。そして、人口を首都圏に集めているのは完全にビジネスマインドですよね。つまり金儲けのためです。普通は金儲けより国家の存続を優先するだろうという話です。

藤井 そうですよ。だって、陵辱され侮辱され、馬鹿にされてもお金があるからよろしいですねなんていう人生はあり得ないですからね。人として生きる基本はお金よりも前にあるわけで、それが国土であり田園であり、伝統であり文化であるという主張をしないといけないはずですよね。

内田 「国破れて山河あり」という言葉もありますからね。このままだと次に破れたとき山河はなくなっていますよ。

藤井 そうなりますよね。本誌は政治的には「保守思想誌」という立場ですが、保守もリベラルも関係ないですよね。

内田 共産党の人も今日の議論はほとんど賛成しますよね。

藤井 不思議なもので、自分のことを「保守」だと思っている奴ほどこういう議論に賛成しません。どちらかというと「左翼」と言われる共産党とかの人の方が賛成するんですよね。だから僕は共産党の人とも山本太郎とも喋りますし、左翼も右翼も関係なく話をします。「右」「左」ではなく「真っ当」か「真っ当」でないかという当たり前の話だと思います。

内田 パトリオットかどうかということですよね。僕はナショナリストではないですがパトリオットではあると思っています。「イズム」ではなくて愛郷心や愛国心ですね。ただこの国の山河を守りたいと思っているだけです。日本は山紫水明でご飯も美味しいし、植物相も動物相も豊かな国なのに、それをわざわざ暮らしにくくしているわけです。何を考えているのだろうと思います。

過疎地から人を排除しようとする「ビジネスマインド」

藤井 こういう議論をしていると、農業を守るのは当たり前のことだと誰でも思いますよね。

内田 最優先の政治課題として農業を守らなければいけないわけです。でも、過疎地に人がいるとビジネス的には困るんですよね。行政コストがかかるしあまり使い道がないですから。そこで全部無住地にすることで、一気にビジネスチャンスを広げようとするわけです。ソーラーパネルを敷き詰めたり原発を作ったり風力発電をしたり、あるいは産業廃棄物を捨てたりとか。地域住民がいないので、生態系なんかいくら壊してもいいわけですよね。
 今の日本のビジネスマンは「過疎地は金がかかってしょうがないのだから人口をゼロにしろ。そうすればコストをかけなくて済む」と考えているのでしょうし、僕がもし邪悪な性格のビジネスマンだったら絶対にそう考えます。今だって国土の六二%が無住地ですから、これが七〇%や八〇%になっても誰も気がつかないと思うでしょうね。

藤井 TPPとか自由化とか緊縮をやって、二〇四〇年に農家が三分の一に減ったら無住地だらけになりますよね。

内田 そうです。彼らは明確に全国の無住地化を目指していると思います。生態系を管理するコストは莫大にかかりますよね。川や森や海を管理しなければならないわけですから。そこに人が住んで生き延びるためには絶対必要だから、生態系の維持に膨大なコストをかけるのだけれども、人が住んでいなかったら生態系の維持にコストをかける必要がなくなり、破壊し放題なわけです。発電ビジネスをやっている人たちはそれを絶対に狙っていると思います。それで日本に住めなくなったら、「ハワイにコンドミニアムがあるからそこに移る」となるのでしょうね。

藤井 それこそ、自分の娘がべっぴんだからどこかに売ろうか、みたいな話と変わらないですよね。なぜこういう下品な比喩を申し上げたかというと、国土は有機物だと思うからです。和辻哲郎の風土論もそういうものですが、国土を無住地化するということは無機物化するということであり、それはレイプと一緒ですよね。女性に尊厳があるからレイプが駄目なのに、その尊厳を壊すのがレイプという行為だとすると、ソーラーパネルを山河に敷き詰めているのは国土をレイプしているのと同じですよ。

内田 実際に見るとそう感じますよ。普通の感受性なら、お金が欲しくてこんなことをするはずはなくて、明らかに自然を陵辱していますし、悪意ですよ。

藤井 そう思いますね。でも、そこに田園や畑があれば決してそう思わないですよね。気候と人間とが共存するのが農という営みで、雨が降ってきて水田を作って収穫して、また虫が育っていく。生態系と人間の営みが循環の中で溶け合っていくことが大切ですよね。

内田 それによって新しい価値が生まれてくるんですよね。

藤井 そうですね。太陽光発電もレイプも一回の行為で終わりじゃないですか。そうではなく循環することが大事で、家族で愛し合うだとか、国土と愛し合うとか、そういうものが人間の人間らしさであって、国土を道具として使うというのは友達や女性を道具として使っているのと一緒だと思いますね。

「農」の破壊の背後にある「悪意」

内田 僕の友達に想田和弘という映画監督がいて、彼は岡山県牛窓というところに住んでいます。この前彼の家に遊びに行ったら小高い丘の上に連れて行ってくれて、目の前に瀬戸内海が広がっていました。その北側に錦海湾という湾があるのですが、湾が一面真っ黒になっていました。錦海湾は、かつては浅海で豊かな漁場だったのですが、一九七〇年代に製塩業をやろうと言った奴がいて埋め立てたんです。その後、製塩業が全くビジネスにならなくて廃棄されてしまいました。一度製塩に利用した土地は農業に使えなくなるので、産業廃棄物の処分場や工場を建てたのですが、最終的にソーラーパネルを敷き詰めることになり、湾が真っ黒になってしまったわけです。それを見たときに「何と愚かなことをしたんだ」と思いました。
 短期的な金儲けのために埋め立ててビジネスをやったら大失敗して、その後ソーラーパネルを敷き詰めて、これも何年か経ったら全部産廃にされてしまうわけです。短期的にしかものを考えない人間たちが自然を壊している光景を見て、僕は悪意を感じましたね。

藤井 レイプする人はそこで欲望を満たそうとしているのでしょうが、それと同じような悪意を感じますよね。

内田 人が大事にしているものを破壊することによって全能感を感じるのでしょうね。皆が綺麗だと思っている海に土足で踏み込んで、皆が悲しむのを見て「俺はこれだけの人たちに悲しみを与えられるのだ」と思うのでしょう。イーロン・マスクがTwitterを買収して世界のユーザーがショックを受けましたが、あれもおそらく金儲けのためではなく、世界の何億人ものユーザーが絶望に打ちひしがれている姿を見て、自分の全能感を感じているのでしょう。ああいう人間っているんですよ。

藤井 僕は『エクソシスト』とかの悪魔映画が好きで山ほど観ているのですが、ホラー映画は現実の人々の行動の中にある悪魔を純化して描いているわけです。キリスト教の悪魔や日本の悪霊として出てくるのはそういうものだと思うのですが、日本が悪魔化、悪霊化していくと農は滅び去る運命にあるということですね。

内田 今の日本で農を破壊しているのは、ある種のすごく邪悪な意思だと思います。本人はおそらく気がついていなくて、最新のビジネスモデルに適合しているとか、あるいはアメリカの国家戦略、世界戦略に適合していると思っているのかもしれないけれども、実際に駆動しているのは非常にドロドロした邪悪な意思だと思いますね。

藤井 本誌では文芸批評家の浜崎洋介さんを中心に「文学座談会」をずっとやっていたのですが、そこで「国土の荒廃」というテーマで石牟礼道子さんの『苦海浄土』と富岡多恵子さんの『波うつ土地』を取り上げたことがあります。どちらも国土が陵辱されるというお話を描いている本で、この感覚を我々は忘れているんですよね。「金が儲かったらええやないか」というものではないんです。こういう感覚をちゃんと持っておくことが人として、そして真っ当な国として存在していく必要条件であって、その必要条件が満たされているかどうかというリトマス紙が、その国が農をどれだけ大事にしているかということになのでしょうね。

内田 全くその通りですね。

藤井 今日は内田先生に初めてお目にかかりましたが、非常に面白かったです。内田先生はどちらかというと「左翼」と言われることが多いと思われますし、僕は保守なので「藤井と内田先生は違うんちゃうか?」と思っている人もいるかもしれませんが、ほぼ同じことを考えていると思います。真っ当な保守と「ビジネス保守」がいるように、左翼も真っ当な左翼と「ビジネス左翼」的な人がいるのかもしれませんね。

内田 ビジネス左翼はあまりいないと思いますが、非常に教条主義的でものの見方が固定化している人は多いですね。

藤井 朝日新聞とかはかなりビジネス化しているところもあるでしょうが、教条主義的な人と、そうではなくしっかりと議論できる人がそれぞれにいるということが改めて見えましたし、こういった思想的な問題の果てに農の問題があるということを確認できたと思います。
 内田先生は前からお話ししたいと思っておりまして、お時間がありましたら食事でもご一緒できればと思いますし、これを機にいろいろなところでお話ができればと思います。どうもありがとうございました。

内田 こちらこそありがとうございました。

(2024-12-16 19:41)
http://blog.tatsuru.com/2024/12/16_1941.html


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