3 : 列島縦断名無しさん : 01/10/17 21:40 ID:cxy5mxXE [2回発言] ゲンセンカンってどこにありますかね? 5 : 2 : 01/10/17 22:54 ID:/ATxpC1Q [1回発言] >>3 残念ながら、ゲンセンカンは存在しない。 しかし、モデルとなった旅館は存在する。
資料によると、 つげ義春氏は、昭和43年の取材旅行の際、群馬県湯宿温泉の大滝屋旅館に宿泊し、ここで「ゲンセンカン主人」の発想を得たらしい。 大滝屋旅館は、4年前(1997)の時点ではまだ営業しており、つげ氏が宿泊した当時の面影が、そのまま残されていたとのこと。 恐らく現在も、変わらぬ姿のまま営業しているものと思われる・・・。 詳しくは、 つげ義春 幻想紀行 単行本 – 1998/1 権藤 晋 (著) 5 「ゲンセンカン主人」之章 http://www.amazon.co.jp/%E3%81%A4%E3%81%92%E7%BE%A9%E6%98%A5-%E5%B9%BB%E6%83%B3%E7%B4%80%E8%A1%8C-%E6%A8%A9%E8%97%A4-%E6%99%8B/dp/4651700772 を読んでみてほしい。
339 : ピョンちゃん : 03/10/14 02:22 ID:Y1sAHHYM [2回発言]
湯宿について。 初めて訪れたのは10年程前の真冬のことです。。 思わぬ大雪に立ち往生し、仕方なく探した近くの宿が大滝屋旅館でした。 古い木造の大きな建物で、雪に埋もれた様はとても つげ的でした。 汚れたコタツ、ショボい食事、薄っぺらい布団、隣の音が筒抜けの障子。 とても生活感たっぷりで感激しました。 確か一泊二食四千円ほどだったと思います。 川を渡った橋のたもとに小さな本屋があって埃にまみれた本棚を物色してたら、パノラマ文庫でしたっけ? 昔の文庫版の「赤い花」が出版当時のまま並んでました。 誰も買う人もなく何年も何年も並んでいたんでしょう。すっかり日に焼けてました。 もちろん当時の定価で買いましたよ。 大滝屋旅館は現在改装して新しくなってます。 今年の初夏に10年振りに訪れてニュー大滝屋を見て愕然としました。 本屋も廃業してました。 賑やかな猿ヶ京温泉に隠れて、ひっそりとした湯宿は今も風情のある良い温泉街なのですが、昔の大滝屋を知っている身としては魅力も半減というか…。 16 : 列島縦断名無しさん : 01/10/25 02:00 ID:3LOzU/Dv [4回発言] つげの絵は、事実より30年は古びて見えるんだよ だまされないで 彼が撮ってきた資料の写真と漫画を見比べればわかる それが味なんだけれども 25 : 列島縦断名無しさん : 01/10/27 17:50 ID:ykli7YjH [1回発言]
つげは昭和初期や大正時代に深い愛着があるらしい。 本人が言ってた。 56 : 列島縦断名無しさん : 02/01/21 22:04 ID:a4UMtg0H [1回発言]
つげ漫画と「混浴」は切っても切り離せない。 ああ、彼が旅路の頃はまだまだ荒らされていない素朴な混浴が日本にはイパーイあったんだ(T−T) 140 : 列島縦断名無しさん : 02/09/27 23:59 ID:kzJCCYd+ [1回発言]
つげ義春は、人から忘れられたような場所ばかりを探そうとする。 町はずれの古い神社、町工場の裏の空地、ドブ川、河原、土手あるいは鉱泉宿、東北の寒々とした漁港、信州の山奥の峠、過疎の村、車も通らないような昔の宿場町。 あげていくときりがない。 つげ義春が歩く場所、描く場所は、大半がそうした目立たない、隠れ里のようなところである。普通なら、なんの魅力もないところである。 それが、つげ義春によって描かれ、語られると小さな桃源郷のような、懐かしく暖かい特別の場所になる。それはいわば、つげ義春によって発見された、やるせなく、物哀しくも、詩情あふれる場所になる。その意味では、つげ義春は風景の発見者である。 つげ義春の旅はどこかうらぶれた「落魄の詩情」である。 89 :愛蔵版名無しさん[sage]:2009/03/07(土) 00:49:54 ID:???
ゲンセンカン主人のラストはもう1ページあったけど省いた、 西瓜酒の最後の説明は無い方が不思議な味の作品になった、 などとつげさんが言ってることからして各々意味はあるんだろうけど 説明したら消えてしまうような雰囲気を意味よりも大切にしてるんだと思うよ 42 :愛蔵版名無しさん[sage]:2009/03/04(水) 09:40:51 ID:???
俺はあんまり頭良くないし、つげ作品に限らず理屈ではなく雰囲気を楽しむタイプなんで、 ゲンセンカンのラストは偽りと堕落に満ちた安逸な生活を楽しむ主人公を、もう一人の自分が 厳しい現実に連れ戻しに来たとか適当に考えてるけど こういう作品は読者の数だけ答えがあっても良いし、下手に作者が「正解」とか披露しちゃうと つまらなくなるよね 45 :愛蔵版名無しさん[sage]:2009/03/04(水) 21:09:58 ID:??? ゲンセンカンはドッペルゲンガー?との遭遇で、何が起こるか解らない怖さを感じさせつつ終わるのがイイ。 378 : 列島縦断名無しさん : 04/01/10 09:09 ID:OS0Y5Hww [3回発言]
ドッペルゲンガー(ゲンゲル)は、芥川龍之介が、その作品「二つの手紙」に書いています。ただ、彼が見たというのは、嘘で、進歩派を気取りたかっただけと普通、解釈されています。 分身を見ると死ぬ、といわれています。心身の疲労の極にあるということでしょうか。 男は分身体験、女は多重人格というように、現れるらしいです。 87 :愛蔵版名無しさん[sage]:2009/03/06(金) 23:46:57 ID:??? たぶん、ゲンセンカンの旦那は自分でも知らないうちに能力に目覚めたんだと思う。 隣の世界と自分の世界を同時に存在させるような、そんな能力。 49 :愛蔵版名無しさん[sage]:2009/03/04(水) 23:07:31 ID:???
うん、どのつげ作品も曖昧な夢のふわふわ感を楽しめるんだけどゲンセンカンだけはどうしても何かもやもやしてたんだ >>42さんの考え方が自分的にはしっくりきたお 106 :愛蔵版名無しさん[sage]:2009/03/09(月) 00:47:31 ID:???
「そんなことをしたらえらいことになるよ」 「もしあんたが行ったら」 「もしあんたがゲンセンカンに行ったら・・・・・」 老婆たちは何を恐れているのでしょうか? 107 :愛蔵版名無しさん[sage]:2009/03/09(月) 01:35:01 ID:???
参考になるのかどうか分からないけど楳図と中沢新一の対談より抜粋 楳:僕、あらわになったときに無くなっちゃうのはホラーと宗教だと思うので。
中:でも、楳図さんはそれをあらわにしちゃおうとしてるわけですよね。 楳:でも、あらわにはなんないんですよね。 中:いつも最後にはベールがかかっていますね。 楳:ホラーって、"だからどうだった"という結末は、絶対に無いですよね。 それがホラーの仕組みなんだけど、宗教の元の考え方と同じような気がしますね。 中:真理は薄いベールの向こう側に見てなくちゃいけない。 ベールを取った瞬間に哲学者は哲学者でなくなるという、そういう神話がありますよね。 だから、宗教とホラーっていうのは、ベールをめくろうとしちゃう人に近いですね。 楳:一生懸命めくってるんだけど、やっぱり見えてこない。 中:規定するともうベールになってしまうんですよね。 恐怖も絵に描いた瞬間にベールですよね。 108 :愛蔵版名無しさん[sage]:2009/03/09(月) 02:02:06 ID:???
念のため、ゲンセンカン主人がホラーだとは言わないよ ただ作劇の手法はこの対談で語られてることにかなり近いんじゃないかな? ちなみにつげさんは1968年の対談でねじ式について 「現実的には決して体験できないような恐怖というものを描いてみたかった。」 でも「それ(恐怖)だけが中心ではないんです。」と発言している。 760 :愛蔵版名無しさん[sage]:2009/10/03(土) 11:11:02 ID:??? 図書館に行ったら、旅行の棚につげ義春の温泉本みたいなのがあった。 つげ氏が過去に行きまくってスケッチしまくった温泉絵や漫画と、実際舞台になった 温泉地の写真に、つげ氏のコメントがのってるコンセプトで、なかなか読ませた。 しかしつげ氏ほど温泉にまつわる漫画描いた人いないんじゃないか?知らんけど。 ほんっとに好きなんだなぁ。ってのが、スケッチのタッチに滲み出てるわ 巻末の解説に、とある温泉地に行ったらものすごい拓けてて、店やらバイカーが 山ほどいてガッカリした、なんて書いてあってクスッとしたり。わかります。 寂れた叙情が好きなんですよね。そこにひそむ影のような陰湿エロスも。 物理的に裸になる土地ですもんね。山間谷間にあるせいか、常識でははかれない 不思議なことがまかり通ってしまってそうな怖さもある…そういう昔ながらの、 決して大声でハシャぐような観光地ではない温泉地が好きなんですな。 あーやっぱ革新的じゃね。一体他の誰がゲンセンカンみたいな話を描けるというのか あの感じ、あの土地だけ異質な感じをどう表現すればいいのか… そうかと思えば、フツーに明るいノンビリした、でもそんなには人気のいない土地で とある旅行者が旅館に泊まって温泉入ってそこのジっさんと色々しゃべって 特に事件が起きるわけでもなく旅行者は帰る、ただそれだけの話をなぜこうも じっくり読ませてしまうのか。謎だ、謎すぎる。 つげ氏の感覚が好きなのだ、としか言い様がない…もっと何かあるはずなのに 言葉にならねェ。 780 :愛蔵版名無しさん[sage]:2009/10/10(土) 06:24:56 ID:??? つげさんてもてるんだよね、多分。人見知りが激しく赤面症としつつ、 蒸発旅日記だっけ?読んでると、手紙をくれたファンの人と結婚しよう、 とか、少々の欠点は目をつむるとか、でもあまりブスでも困るけど、 などといったことは気にしてるけど、自分が振られると言うことは想定していない。 でも自信家とかそういうのも感じられなくて、もてるんだけどその自覚がない人。 ごく自然に女性は寄ってくるものだということが無意識のうちに前提として あるって感じがする。 http://www.logsoku.com/r/2ch.net/rcomic/1235475558/ 貧困旅行記 (新潮文庫) 文庫 – 1995/3/29 つげ義春(著) http://www.amazon.co.jp/%E8%B2%A7%E5%9B%B0%E6%97%85%E8%A1%8C%E8%A8%98-%E6%96%B0%E6%BD%AE%E6%96%87%E5%BA%AB-%E3%81%A4%E3%81%92-%E7%BE%A9%E6%98%A5/dp/4101328129%3FSubscriptionId%3D175BC0N2BCT0X4DAZG82%26tag%3Damebablog-a663272-22%26linkCode%3Dxm2%26camp%3D2025%26creative%3D165953%26creativeASIN%3D4101328129 この『貧困旅行記』は、漫画ではなくエッセイ。 昭和40〜50年代の鄙びた温泉をめぐる放浪記なんだわ。 当時のボロ宿やら、廃墟かとおもえるような温泉地などが写真も交えて描かれていて、温泉好き、旅好きであれば わけのわからないエロ漫画よりも、はるかに楽しめると思える作品。
その『貧困旅行記』に、湯宿について書いた章があってね。 要約すれば、つげ先生は、初めての湯宿温泉について次のように語っているの。 殺風景な街道の町、古びて傾きかけたような家の多い貧しい町。 車も通れないような細い路地に、人の姿はなく陽もささない。 わずかに宿場らしさは残っているが、温泉らしさはまったくない。 この町は時間が止まってしまったようだ。 路地の奥にとった宿では、自炊場の隅にボロ布の固まりがあると思ったら老婆だった。 「なんでこんな所に来てしまったのか、もう少しましな宿はなかったものか・・。」 と後悔してすぐに、「いや、どこも同じ様な宿ばかりだ」と言い切っている。 遊ぶ場も散歩する環境もなく、床の中で寒空に響く火の用心の拍子木の音を聞いていると寂寥とした気持ちが胸に迫り、人生の果てに来てしまったような絶望的な気持ちになった。 ・・と散々に酷評しているのに、なぜかその後何度もここ湯宿を訪れている。 実はそうとう気に入ったのでありましょう(爆)。 この時の宿の名前は書いてないんだけど 隣室との境のふすまがボロボロに破れぴったりと閉じない。 そこから絶えず数珠の音、呪文のような読経の声が聞こえてくる。 線香の臭いも漂ってくる・・・。 と、『ゲンセンカンしゅじん』の描写と酷似する状況が語られている。 この時のボロ宿が、実は大滝屋だったのかなぁ?
このエッセイを書いたのは、初めて湯宿を訪れてから14年後のことで その6年前『常盤屋』に宿泊したときの想いでも書かれている。 知人を同伴したら『これでも温泉地ですか?絶望的ですね・・」と言われたこと。
でも宿泊費2500円。 これは当時の相場の半額で それを知った知人は「もうここから帰らない」と興奮したことなど。 貧乏人にも違和感を与えず馴染めて慰められる。 湯宿の温泉は貧乏に特効がある・・と喜んだそうだ。 そしてこの年は、『湯宿の草分け 湯本館』に泊まったとある。 昨日ご紹介した『湯本館』が出てきて、おじゃる☆も一気に高揚だ!!ピース 湯宿でもっとも大きい宿で、大浴場の混浴円形風呂が名物だ・・とある! なんと!!つげ義春はあのおじゃる☆も浸かった混浴風呂に実際に入っていたのだ!ヽ(^。^)ノ しかも、湯本館は立派過ぎて寂寥感も侘しさもなく無く失望したそうなのだ(爆)。 おじゃる☆が、レトロ感があって、つげワールドを体感できるお宿と感じた湯本館は つげ先生が訪れた当時は、新しくて立派で・・先生にとってはつまらないお宿だったのだ。 30年、40年という時間を経過してなお、同じ浴槽の同じ湯に浸かる事の出来る幸せ。 それを知ってしまったら、しつこいと言われようと、ドン引きされようと今日もこの『つげワールド』について書かずにはいられなくなったのだ。ヽ(`Д´)ノ だから今日は文章もちょっと、エッセイ風なのだ(爆)。 当時の円形風呂は女性に大人気で、女性はみんな女湯に入らず混浴に入った。 つげ義春は混浴が嫌いで、男湯を探したが宿の主から 「男湯なんか作っても、どうせ女が入り込むから無駄なんだ」 と言われたそうだ(爆)。 そういう事をいうと群馬の女が誤解されるからやめてくれぇ〜〜。・゚・(ノд`)・゚・。 おじゃる☆は混浴は嫌いです!!!
そういえば、昨日の漫画のページで客が「ぼくは混浴は嫌なのに・・」と言っている。 これもつげ先生の本音を語っていたのね。
それで・・・はい、やっと今日ご紹介の温泉の出番が来ました。(*^_^*) それで仕方なく先生は、外の共同浴場へ出かけるの。 共同浴場は混浴は厳しく禁止されているので、つげ先生も安心。 当時から木造の素朴な共同浴場が4つあったそうで、これも現在と一緒です。 そんな4つの共同浴場の中でおじゃる☆が唯一お邪魔した事があるのがこちら 『窪湯』 湯宿の共同浴場は、鍵を持っている地元の方とお宿で鍵を借りられる宿泊者は比較的自由に利用することができるんだけど 外来者が利用できるのは、午後4時から9時まで。 その時間帯だけ、施錠が外されるの。
脱衣所は共同浴場らしい棚だけのシンプルなスタイル。 しかし・・・これは綺麗だわぁ〜。 趣のある木造ではあるけれど、近年建て替えられたばかりと思われ。 少なくともこの建物は、つげ先生は入られてないわね(^_^;)。 利用者は、維持管理費として100円以上の謝意をお願いいたしますm(__)m
お邪魔した時には、年配の地元の先客さんがいらっしゃったので、熱めながらもすぐに入れる湯温になっていました。
聞けば、埼玉から田舎暮らしにあこがれて引っ越してきたんだって。 毎日温泉に入れるところ・・ということで湯宿に決められたのだとか。 あぁ〜〜〜、そういう自由な生き方、憧れちゃいます!! 湯気抜きのある高い屋根。 窪湯の脇には薬師如来さまがおわします。 ありがたや。お坊さん
みなさんも、つげ義春の世界を訪れてみませんか? つげ義春は日本中の温泉を旅しています。 http://ameblo.jp/naruru8854/theme9-10072871347.html#main 湯宿温泉は、つげ義春も好んで訪れたと言う程の、とても寂れた場末なイメージがある温泉地です。 三国街道沿う絶好の場所で、共同浴場も4箇所あり、旅館も数軒立ち並んでいるのですが、不思議なくらいに活気が無く、妙にひっそりとしています。 http://jake.cc/onsen/gunma/yujuku-yumoto/yujuku-yumoto.html この日もおじゃる☆たちと入れ違いに足元のおぼつかないほどの おじいちゃんとおばあちゃんのカップルが来ました。
若者は・・・絶対来ないな・・・。( ̄ー ̄)ニヤリ おじゃる☆ 2011-02-07 http://ameblo.jp/naruru8854/entry-10792248708.html#main 数年前、僕も、つげ義春ワールドに憧れて、湯宿の共同浴場、行きましたよ! 最初に行った時は、秋だったので、お湯は、熱めながら、いい感じでした。 でも、その次の年、夏に行ったら、熱くて、熱くて、とても入れません
百円払ったのに、諦めて帰りました。 夏はダメです(笑) ジョナサン 2011-02-09 http://ameblo.jp/naruru8854/entry-10794555829.html#main
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