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中国 − 新しい経済哲学(マスコミに載らない海外記事)
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投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 11 月 24 日 19:31:05: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

中国 − 新しい経済哲学
http://eigokiji.cocolog-nifty.com/blog/2018/11/post-4bd4.html
2018年11月24日 マスコミに載らない海外記事



 中国の経済哲学は欧米のそれとはかけ離れている。

 欧米には、貿易であれ政治協定であれ、欧米のパートナーであれ、より小さく弱い相手であれ、東あるいは南であれ、常にパートナーの利益を損なおうとし、常に人を出し抜き、相手をしのぐ、搾取と支配の要素がある。平等と公正は、欧米にとって未知のものだ。あるいはそうした概念が、少なくとも若干の国や若干の人々に、かつて知られていたとすれば、それは吹き込まれた新自由主義の考えによって消去されてしまったのだ。自己中心、「自分第一」、広く浸透している「利益最大化」の教義、短期的思考、瞬時に得られる満足感、あるいは一層極端な、明日行われるギャンブルや取り引きのための今日の大もうけ。先物取り引きは経済価値操作の典型だ。資本主義世界の中にしかありえない。

 これが欧米の交易と取り引きの主要特徴になっている。倫理よりあやつることと搾取が優先するのだ。我等に冠たる利益!ファシズムのように聞こえないだろうか? そうなのだ。そしてもしパートナーが策略にひっかからなければ、強要が全てとなる。もしそれが機能しなければ、爆弾と戦車での欧米軍事行動で、欧米が支配することを望んでいる国を破壊して政権交代を求めるのだ。それが欧米の残忍な経済学だ。完全覇権。分かち合いなし。

 中国のやり方は全く違っている。分かち合い、参加、相互利益だ。中国は、主としてインフラ計画や、天然資源採掘のために、発展途上国 − アジア、特にインドやパキスタン、アフリカ、南アメリカで何兆ドルも投資している。欧米投資の利得と異なり、中国の投資の利益は共有される。中国の投資や採掘権は強要されず、公正に交渉される。パートナー国と中国との投資関係は平和的で、欲しいものを得るため恫喝と銃を使う大半の欧米のように「侵略」攻撃的ではない。

 もちろん、欧米列強や帝国により、およそ千年間植民地化され、いまだに欧米領土の一部と見なされている両大陸、アフリカや南米で、欧米は実際、中国との競争に困って、極めて不正だと嘘をつき、中国投資に不平を言っており、今も、アフリカと中南米諸国は、残虐な軍事力ではなく、一層獰猛な金融締めつけ、制裁、ボイコットや禁輸を通して、新植民地化されている。どんな国際基準からしても、全て大いに非合法だ。だが保護する国際法がないのだ。国際裁判所や裁判官は、ワシントンの命令にしたがえ、さもなくば、文字通り「さもなくば」と強要されている。これは深刻な脅迫だ。

 旧フランス植民地の西アフリカと中央アフリカを見てみよう。旧フランス領西アフリカ地域には8カ国ある。ベニン、ブルキナファソ、ギニアビサウ、コートジボワール共和国、マリ、ニジェール、セネガル、トーゴ。そしてフランスの中央アフリカ地域は6つの国から構成される。カメルーン、中央アフリカ共和国、チャド、コンゴ共和国、赤道ギニアとガボン。14か国すべてが単一通貨、CFAフラン(CFA = Communaute financiere africaine − アフリカ金融共同体フラン)を使っている。

 彼らは、常に同等で、交換可能ではあるが、2つの別個の通貨だ。西アフリカと中央アフリカの貨幣同盟には別個の中央銀行があり、セネガルダカールに本部を持つ西アフリカ諸国中央銀行BCEAO、カメルーンのヤウンデにある中部アフリカ諸国銀行BEACだ。両通貨がフランス財務省によって保証されている。これは、実際、これらの14カ国の経済が単にフランスに頼るだけではないことを意味し、(現在1ユーロ = 655CFAフラン)通貨価値を設定するのは完全にフランス銀行(フランス中央銀行)の特権だ。旧・新フランス植民地の二つのグループ間の極端に複雑な設定は、フランスの経理問題であるのみならず、主として、ほとんどの悪意のない観察者を混乱させ、はなはだしく不正な現実から目をそらす手段なのだ。

 西アフリカと中央アフリカの通貨に対するフランス支配のおかげで、これらの国の外国貿易量はフランスが許す範囲に引き下げられる。フランスはこれらの国の生産に、事実上の独占権を持っている。もしフランスが「旧-新」植民地の商品を買うのをやめれば、彼らはフランスの軛の下で、代替市場を開発することができないので、国は破産する。それで、彼らは常にフランス、IMF、世界銀行とアフリカの開発銀行のなすがままだ − 彼らは、1960年代初期の労働奴隷から、新自由主義時代の負債奴隷になったのだ。

 更に、このフランス財務省保証を支持するため、国の外貨準備高の85%がフランスの中央銀行により封鎖され、特定の許可で、それぞれの国により、借款として使用可能だ。想像願いたい! 「旧」フランス植民地は、フランス中央銀行から、自身の金を借りなければならないのだ。同様な負債奴隷は、旧英国、そして旧ポルトガル植民地でも起きているが、いずれもフランスほど、卑しむべきほど虐待的なものではない。

 中国投資家がアフリカで大歓迎されているのは大きな驚きだ。あやつる、狂った欧米の思考様式を考えれば、事態は全く逆で、骨までアフリカをしゃぶり尽くす欧米によって、中国が悪者化されても驚くことはない。だが、全能の欧米嘘宣伝メディアが、欧米の民衆を洗脳し、中国がアフリカの天然資源を盗んでいると信じさせている。中国の公正さは、いつもの欧米の策略といつわりに対し、本当に困難な競争をしているのだ。

 中国はアフリカで、単に天然資源を買い、貿易するだけでなく、訓練に焦点を当て、アフリカ現地の頭脳集団を、欧米の奴隷から、対等のパートナーへと、アフリカを換えるために活用している。例えば、アフリカの自立を強化するため、中国はカダフィが意図していた方法を使っている。移動電話システム導入で、効率的な電池で市場の一部を征し、欧米より安く、より効率的なサービスを提供して、欧米に搾取されていたアフリカ電話市場で直接競合している。中国の電話はブラウザつきなので、アフリカの最も辺鄙な場所でもインターネット・アクセスが可能になり、教育の最高手段となる可能性がある。EUとアメリカが支配する何十億ドルもの市場への挑戦は、フランスに率いられたNATO軍により、カダフィが惨めにも完全に打ち破られた理由の一つだ。もちろん中国の存在は、カダフィを蹴りだすよりは、いささか難しい。

 これは中国がアフリカやアジアや中南米にいる、もう一つの動機に過ぎない。あぶく銭獲得のためだけでなく、輸送ネットワーク開発を含め、アメリカ制裁が課される欧米のSWIFTや連邦準備金理事会/ウォール街銀行制度から回避が可能な、効率的で独立した財政システムのための長期的経済発展に対する本物の投資なのだ。これはアフリカ通貨を、元と東のSCO(上海協力機構)通貨制度に関連づけ、ドル覇権からアフリカを解放する政府に管理されたブロックチェーン通貨の創出を伴うかもしれない(炭化水素に裏付けられたベネズエラのペトロも参照)、中国とロシアの助けを借りて、アフリカは、実際、暗号通貨の先駆になるかもしれない − そして、西アフリカと中央アフリカは、14カ国が金融の自治を得て、フランス中央銀行にとって無念なことに、フランスの軛から抜け出し、彼ら自身の財源を管理することが可能になるだろう。中国による開発援助で、欧米の搾取的で、乱用がちな企業や銀行の大物を立ち遅れにさせたまま、アフリカが東にとって重要な貿易相手国になるのは大いに想像できる。

 アメリカの民間金融、保証政府機関である、海外民間投資会社(OPIC)は、中国に負けているアメリカ投資家に憤慨して、アメリカ企業がより積極的に競争するよう望んでいるが、それこそまさに、アフリカが拒絶している、強要的なIMFと世界銀行の手助けを得て、貿易や採掘権の規則を押し付けるアメリカの暴力的爆撃的手法だ。アフリカは究極的には、自身の金融上、政治的運命を決める主権を求めているのだ。これは彼らが好む投資家や貿易相手国を選ぶことも含んでいる。

 多くのアフリカや南米の国々が、ワシントンのドル投資より、むしろ中国の元投資、の方を好んでいる。中国から得られる「より柔軟な」資金だ。中国にとっては、各国に準備金のドルを売り払い、元に変えるよう奨励して、アメリカ・ドルから世界を引き離す一つの方法だ。それは既に速度が加速して起きているいる。

 中国の国内、国外の展望は、壮観という以上の、何ものでもない。国内では、彼らは、例えば、上海と杭州を結び、移動時間を、1時間半から半分に短縮する高速鉄道のような最先端技術輸送インフラストラクチャーを建設している。中国の高速新幹線は香港から北京への移動時間を24時間から9時間にまで短縮して、初めて本土と香港を結びつけた。

 9年間にわたる建設の後、2018年10月、香港をマカオと中国本土の珠海市とつなげ、海をわたる世界で最も長い橋を開通させた。橋は長さ55キロ、サンフランシスコのゴールデンゲート・ブリッジの約20倍の長さだ。都市開発で、既存のそして新しい人口数百万の都市が設計され、拡張され、一世代の間に大地から出現する。

 中国は、21億ドルのAI(人工知能)工業団地を建設したばかりで、環境保護も代替クリーンエネルギーの研究開発、特に太陽光発電と充電能力や、リチウム電池を越える次世代の固体リチウム電池、電解質材料、グラフェン電池、そして最終的には、泡沫銅基質に至るまでに、何十億も投資し、決して眠ってはいない。しかも、それで終わりではない。それぞれのバッテリー技術は、能力、安全性、充電時間、放電時間を向上させるものだ。

 国内、そして国際的活動領域の、新シルクロード、一帯一路構想は、中国と世界を、いくつかの輸送ルートで結び付け、第一歩として、西中国、東ロシア、中央アジアと東ヨーロッパを西ヨーロッパ国境までずっと発展させる、目を見張るような習中国主席の地理経済構想だ。この大規模経済発展プログラムは、既存の工業団地、貿易と文化交流、既存の大学や新しい科学研究センターを通した研究開発を含んでいる。ギリシャのピレウス港とイラン、ケニア、南ヨーロッパ、中東を経由してアフリカに至る海のルートも想定されている − ラテンアメリカという南の三角形と結ぶための南ルートも計画されている。

 この活動は非常に巨大なので、最近中国憲法に書き込まれた。それは、今後何十年も、可能性としては一世紀にわたり、主に中国やロシアや他のSCO国や、ヨーロッパのパートナーからの何兆元に匹敵する投資を結集するだろう。中でも、主力は、既に70の加盟国がある北京を本拠とするAIIB(アジアインフラ投資銀行)で、加盟国には、オーストラリアやカナダや西欧諸国や約20の将来有望な国々があるが、アメリカは参加していない。

 この巨大プロジェクトは、もちろん難題なしというわけには行かない。80年代と90年代の、IMFと世界銀行とつながっていることによる「信用度」証明の必要性は記憶の彼方に去って長いが、中国はいまだIMFと世界銀行に束縛されている。なぜか? それには二つあると私は思う。中国の中央銀行、中国人民銀行は、依然、連邦準備制度理事会とBIS(国際決済銀行、「すべての中央銀行の中央銀行」の別名)と、その権力を一インチたりとも手放そうとしない強力な第五列により支配されている。中国指導部は、完全な金融主権に向けて必要な変更を実施できるはずなのだが、なぜそれが起きていないのだろう? 欧米の恫喝と諜報機関は、過去70年で、一層洗練された誘拐と「無力化」装置になっているのだ。

 次の疑問は、既に一帯一路構想に参加している国に対し、彼らが欧米負債を返済するのを手助けし、新しい東の経済モデルと通貨制度に統合するための中国の貸し付け限界は一体どれほどなのかだ。中国のマネー・サプライは、純粋に法定不換紙幣(たわごと)である欧米通貨と異なり、中国の経済生産高に基づいているのだから、この疑問は重要だ。

 外国資産の所有権、すなわち外国に資金提供され、構築されたインフラストラクチャー、はどのように扱われるのだろう。そうしたものは中国資産になり、資本基盤と金の流れを増すのだろうか? それとも、長期譲許として交渉し、その後、各国が返済して、独立した所有権を獲得するか、あるいは株主として、資産の一部またはすべてを中国に移すのだろうか。これは今後数年に予想される、今後の莫大な一帯一路投資を考えれば重要な配慮だ。これらの決定は、IMFや世界銀行のような欧米金融皇帝の影響外で、中国指導体制によって、独立してなされるべきなのだ。

 もちろん中国を悪者にして、「欧米の文明的な」(原文通り)国を、社会主義中国と結びつくのを思いとどまらせるため、欧米で着実に盛り上がりつつあるもう一つの問題は、中国の「社会信用」システムという概念だ。それは主にカメラと顔認識による、独裁的で自由を奪う、欧米が監視国家と呼ぶものに基づいている。もちろん、それは、自らを民主主義と呼ぶ欧米自身の、オーウェル風「ビッグ・ブラザー」監視とウソ機構で、実際、富豪エリートのための民主主義国家で、次第に、激しい宣伝洗脳によって、わずかに残った「民主主義」を公然のファシズムに変えつつあるものを完全に無視してだ。欧米に暮らす我々は、ほとんどそうなっている。「Why are Lambs Silent(子羊はなぜ静かなのか)」というドイツのライナー・マウスフェルトの最新本(German Westend-Verlag)にあるように「静かな子羊」に被害が及ぶまでに。そう我々はそうなのだ。「静かな子羊」だ。

 より調和的で、一体性のある平和な社会を作ろうと試みることに対し、中国を悪者化するのは余りに容易だ。当然ながら、中国でのこの監視は、欧米のように、かなりの程度、個人主義、個人的思考を制限し、それにより、人の独創性や自由を限定する。これは欧米からの批判から独立している中国の社会主義政府は、まさに、中国社会の鍵となる原則の一つを有効に存続させるため、間もなく対処しなければならない話題かもしれない。「社会的一体性」と平等と自由の感覚。

 「社会信用システム」とは一体何だろう?それは、金銭的な意味で、市民や企業の「信用度」を確立すべく、完全な透明度という雰囲気を作り出すため(これは目標であり、到達からはほど遠いが)、中国人が、個人、製造企業マネージャー、銀行員、労働者、食品売り子などとして行う全ての行動のデジタル記録だが、テロ行為を防ぐため、犯罪的要素や政治的嗜好や過激主義を評価するためのものでもある(興味深いことに、欧米における大半のテロ行為で、当局は警察が「テロリスト」を把握していたと語るので、彼らは警察に共謀して行動したという結論になりかねない)、またレストランで、そして他の食品販売者による食品の安全性を強化するためのものだ。

 言い換えれば、狙いは報酬と罰の制度、「飴と鞭」手法として機能する、企業と個人の「通信簿」を確立することだ。犯罪、あるいは規則からの逸脱の程度により、人は非難され、「マイナス評価」をつけられることがあるが、行動を変えることで抹消可能だ。マイナスだらけになった場合、例えば、快適な、あるいは速い旅行や、より良い、より速い列車、航空券、特定の文化イベントや、更に多くのものの利用が制限されるかもしれない。

 そう、安定した国内社会を作るという考えにはまずい点がある。監視で、体制順応を吹き込むことで、個人主義や創造力の多くが破壊されるのだ。政府の原則は「我々は、国民が規則を破ることを望まない社会を願っているが、最も初期段階では、国民はルールを破るのを恐れることだ」。

 結局、「社会信用システム」というやり方が、もし社会生活、つまり完全監視国家で、あらゆるデータが、完全に支配されたネットワークに記録される場合、平等主義の経済発展というやり方や、輸送と産業インフラストラクチャーや科学研究や一帯一路、別名新シルクロードと呼ばれる文化交流を前に押し出す、中国の並外れた目的のために有益なのか、あるいは有害なのかという問題はだ。これは将来にならなければ分かるまい。だが中国は一人ではない。彼らにはSCOに堅実なパートナーがいる。そして長期的経済発展の取り組みは、決して直線的ではなく、唯一人間だけが適応できる、未知の動力学で進むのだ。

 Peter Koenigはエコノミストで、地政学専門家。30年以上、世界銀行で働いた後、直接の体験に基づいて経済スリラー「Implosion」を書いた。オンライン誌「New Eastern Outlook」独占記事。

記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/11/15/china-a-new-philosophy-of-economics/

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コメント
1. 中川隆[-13625] koaQ7Jey 2018年11月24日 19:46:00 : b5JdkWvGxs : DbsSfawrpEw[-21094] 報告
中国 − 新しい経済哲学

中国、「技術泥棒」当局がグルになって技術移転迫る「犯罪事実」2018年09月29日


中国は、対米貿易戦争で完全に「シラ」を切っている。その鉄面皮を剥がす記事が登場した。ここまでやって、貴重な先進国の知財権を奪い取る。強盗行為である。

『大紀元』(9月28日付)は、「中国当局による技術移転の強要、組織的かつ手際よくー米紙」と題する記事を掲載した。

(1)「米中貿易戦の激化で、中国当局による外国企業に対する技術移転の強要が批判の的となっている。米企業は、中国当局の技術移転の強要、企業の競争力が低下し、イノベーションの原動力が失ったと訴えている。ホワイトハウスの試算では、強制技術移転によって米企業は毎年500億ドルの損失を被っている。米紙ウォールストリート・ジャーナル(WSJ)が28日伝えた」

ホワイトハウスの試算では、強制技術移転によって米企業は毎年500億ドルの損失を被っているという。経済倫理感の喪失した中国で、起こるべくして起こった事件だ。彼らをまともに扱って、常識を期待しても無駄である。倫理感のない相手に、知財権の重要性を説いても理解しようとしない以上、ビジネスの相手から排除することである。

(2)「中国当局は現在、化学製品、コンピューター用半導体チップ、電気自動車など各分野の外国企業の技術を狙い、様々な方法を使っている。なかには、脅迫などの強制手段を用いることもある。WSJの報道によると、米化学大手デュポンは昨年、提携先の中国企業が同社の技術を盗もうしているとして、技術漏えいを回避するために仲裁を申し立てた。しかし昨年12月、中国独占禁止当局の捜査員20人がデュポンの上海事務所に踏み込み、同社の世界的研究ネットワークのパスワードを要求し、コンピューターを押収した。当局の捜査員らは、同社の担当者に対して、提携関係にあった中国企業への申し立てを取り下げるよう命じたという」

デュポンが、知財権侵害を訴えたら、逆に捜査員から被害に遭ったケースである。昨年12月、中国独占禁止当局の捜査員20人がデュポンの上海事務所に踏み込み、同社の世界的研究ネットワークのパスワードを要求し、コンピューターを押収した。警察官が泥棒に早変わりしたような話だ。無法地帯そのもの。これで、立派な口を訊くから腹立たしくなる。

(3)「WSJは、中国当局が「組織的かつ手際よく技術を入手しようとして」との見方を示した。その手法について、「米企業に圧力をかけて技術を手放させること、裁判所を利用して米企業の特許や使用許諾契約を無効にすること、独占禁止当局などの捜査員を出動させること、専門家を当局の規制委員会に送り込ませ、中国の競争相手企業に企業機密を漏らさせること」などがあるという。同紙は、外国企業の中国市場への進出を認可する代わりに、その技術の移転を求めることは、党最高指導者だったケ小平が考案した戦略だと指摘した」

あと数年、このような強盗行為を重ねて「中国製造2025」を実現させるつもりであったのだろう。トランプ大統領は、これを止めさせるべく関税引上げをやっている。1年遅れれば500億ドルも、中国へ献上するところだった。ケ小平は、「市場と技術を交換する」という言葉を使っていた。技術窃取の元祖はケ小平である。
http://hisayoshi-katsumata-worldview.livedoor.biz/archives/12506250.html


中国、「精華大」米へサイバー攻撃とUSTR発表「汚れた最高学府」2018年11月24日
http://hisayoshi-katsumata-worldview.livedoor.biz/archives/13790102.html


中国の精華大学と言えば、北京大学と並んで最高の評価を受けている。前国家主席の胡錦濤氏と現国家主席の習近平氏の母校である。その大学がサイバー攻撃に手を染めていた。米国通商代表部(USTR)が発表した。

実は、8月時点で精華大学がハッキングに関わっているという報道が出ていた。

「米情報分析会社のレコーデッド・フューチャーは、中国トップの清華大学からハッカーがスパイ目的で米国のエネルギー・通信関連企業、アラスカ州政府のシステムを調査していたとロイターに明らかにした」(『ロイター』8月16日付け「中国、清華大学から米企業・政府にハッキングの試みー情報分析会社」)

この件は、私のブログ(勝又壽良の経済時評)で取り上げたが、「まさか、精華大学が」という半信半疑な部分もあった。今や、USTRの公式報告書に名前が出てくると、「ついに犯罪行為に手を染めたか」という残念な思いがする。敗戦間近な日本が、大学生を特攻兵として戦線に送ったように、中国もここまで切羽詰まった事態に追い込まれているのだろう。「中国落城」を思わせるような不吉な前兆と見るべきだろう

『大紀元』(11月24日付)は、「中国のサイバー攻撃に名門大が関与、米通商代表部が報告書改定」と題する記事を掲載した。

(1)「米通商代表部(USTR)は20日、米通商法301条に基づき実施した調査の報告書の改訂版を発表した。報告書は、中国当局が米企業の知的財産権を侵害し、技術移転を強要する「不公平」な慣行が改善されていないと指摘した。報告書によると、中国当局はサイバー攻撃を通じて米企業の知財権、商業機密、技術データを取得している。米政府は、中国名門校の清華大学と国有通信大手の中国電信(チャイナ・テレコム)が、サイバー攻撃に関与したと明らかにした。最新報告書では、今年3月にUSTRが初めて米通商法301条に基づき調査を行った以降、中国からのサイバー攻撃の頻度が増えたとの見方を示された。また、手法もより複雑化したという」

精華大学とチャイナ・テレコムが、サイバー攻撃に関わっているという。いずれ、米国政府の制裁対象になろう。米国へのビザ発給停止や大学院留学の禁止措置などだ。

(2)「最新報告書によると、今月米サイバーセキュリティ会社のガーボン・ブラッグ(Carbon Black)は、7〜9月期において米製造業へのサイバー攻撃が急増し、『この種の攻撃はしばしば中国当局とつながりがある』との見解を示した。また、同業のレコーデッド・フューチャー(Recorded Future)は今年5月下旬に、清華大学と関連のあるIPアドレスから米企業にサイバー攻撃をかけただと突き止めた。なかには、米アラスカ州政府の訪中が3月に発表されてから、清華大学を発信源とするハッカー集団は同州政府と関連団体のネットワークを監視し、複数回スキャン活動を実行した。中国のハッカーは、ネットワークにアクセスできるようにシステムの脆弱性を探していたという」

中国が、ここまで米国の国益を害する行為を行いながら、口では「互恵関係の維持発展」などと言っている。何とも、空々しく聞える。多分、中国の意識では自らの行為を正当化しているはずだ。世界覇権を奪取するという「革命戦争」の一環という認識であろう。となれば、もはや戦争状態である。米国は、遠慮会釈なく中国封じ込めに動くべきである。因果応報である。


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