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ボルトン補佐官がロシアを訪問してプーチン大統領らと会い、米ロ首脳会談の準備
https://plaza.rakuten.co.jp/condor33/diary/201806270000/
2018.06.28 櫻井ジャーナル
アメリカのジョン・ボルトン国家安全保障補佐官がロシアを訪問、6月27日にウラジミル・プーチン露大統領と会談した。ロシア側から外務大臣、国防大臣、政治担当の大統領顧問も同席したという。数週間後に実現すると言われているプーチン大統領とドナルド・トランプ米大統領との会談の準備だと見られている。会談のテーマはシリアやウクライナの情勢、そして米ロ関係だと伝えられているが、少なくとも背景には朝鮮半島の問題もあるだろう。
イスラエルやヨルダンとの国境に近いシリアの南部では政府軍が攻勢を強め、イスラエルやアメリカを後ろ盾とする傭兵軍、FSA(自由シリア軍)は防衛体制が崩れたとも言われている。この攻勢にはロシア軍も参加、アメリカ軍はFSAに対して軍事介入しないと通告したという。
アメリカやイスラエルと侵略戦争で連携しているサウジアラビアにも動きが見られる。ここにきて同国のモハメド・ビン・サリマン皇太子がヨルダンを秘密裏に訪問、王宮でイスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相と会談したとヨルダンで伝えられた。またドナルド・トランプ米大統領の義理の息子で大統領上級顧問を務めるジャレッド・クシュナーは国際交渉に関する特別代表のジェーソン・グリーンブラットとサウジアラビア、エジプト、ヨルダン、カタールを歴訪している。
クシュナーはヘンリー・キッシンジャーのアドバイスを受けていると言われている。キッシンジャーのやり方は、軍事的な圧力で相手を脅し、交渉を優位に運ぶというものだが、今回は脅しが成功していない。
ユーフラテス川の北側ではアメリカ、イギリス、フランスが軍事基地を増強中。ユーフラテス川沿い、デリゾールを含むイラクとの国境に近い地域には油田地帯があり、アメリカ軍はそこの支配を確たるものにしようとしている。2017年にロシア軍のバレリー・アサポフ中将が戦死したのもそこだ。その際、アサポフ中将の位置に関する正確な情報がアメリカ側から戦闘集団へ伝えられていたと言われている。
戦況が政府軍優位になり、ロシア軍が戦闘能力の高さを見せる中、ジハード傭兵に制圧されていた地域が開放されている。それに伴い、解放された住民が侵略戦争と戦う姿勢を見せ始めた。国外へ避難していたシリア国民が帰国しつつあり、米英仏は軍隊を居座らせることが難しくなってくる可能性がある。
アメリカがネオ・ナチを使ったクーデターで実権を握ったウクライナは破綻国家と化し、ネオ・ナチは存在感を強めている。アメリカ/NATO軍はロシアに対する軍事的な圧力を強め、大規模な軍事衝突が勃発しても不思議でない状況だ。ロシアで開催されているサッカーのワールドカップの期間中に何かが引き起こされるのではないかと懸念する声は今でもある。
朝鮮半島の問題では、ロシアや中国と連携した韓国政府が朝鮮を引き込んで軍事的な緊張を緩和させる方向へ動いている。日本では「朝鮮半島の完全な非核化」を「朝鮮の一方的な非核化」にすり替えようとした人もいた。朝鮮がアメリカに全面降伏、アメリカや日本の資金で「復興」させる、つまり朝鮮半島全域を支配するというシナリオなのかもしれないが、これは実現しそうもない。
韓国の文在寅大統領は6月22日にロシアを訪問してプーチン大統領と会談、両国は平和的な朝鮮半島の非核化を目指すことで一致しただけでなく、国境を越えたエネルギー・プロジェクトを推進し、FTA(自由貿易協定)に関する話し合いを始めることで合意した。この計画を潰すためには、朝鮮に対する「制裁」を各国に続けさせるしかない。
同じ22日にトランプ大統領は朝鮮を「尋常でない脅威」だと表現、さらに1年の間「制裁」を続ける意思を示した。アメリカ側の描いたシナリオは破綻しているように見える。最終的にはアメリカの影響下にある韓国の軍や情報機関を使うしかないのかもしれない。
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