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http://parstoday.com/ja/news/iran-i44672
イラン産原油の輸入増量を求めるインドの製油所
インド国営の石油大手BPCL・バーラト・ペトロリアムの精油所
インド国営の石油大手BPCL・バーラト・ペトロリアムの精油所が、今月からイラン産原油の輸入の100万バレル増量を求めています。
インドは、中国に次ぐイランの原油の輸出相手国です。イランのザリーフ外務大臣は、インド・ニューデリーで同国のスワラージ外相と会談した後、インドがアメリカの一方的な対イラン制裁を支持しないことを断言しています。
ザリーフ外務大臣とスワラージ外相
イランとインドは、エネルギーの分野で常に関係を拡大してきています。インドのプラダン石油;天然ガス大臣によれば、イランはインドにとって3番目のエネルギー供給国であり、インドは今年、イランからの原油の輸入増量を検討しているということです。インドの経済成長率が8%であることから、同国のエネルギーの需要は依然として増加しており、また2040年までにインドの原油の消費量は日量820万バレルにまで増加すると予測されています。
イランは、原油の埋蔵量が多く、さらに投資の面で安全であることから、石油と天然ガスの分野でインドやその他のアジア諸国にとって、確実なエネルギー供給源とされています。最近、再生可能なエネルギーの分野でも、イランとインドは関係を拡大させています。もっとも、この両国のエネルギー分野での協力は、インドによるイラン産原油の輸入に限られず、油田の発見や石油プロジェクト関連の協力においても追求されています。アメリカ・ワシントン在住のエネルギー分野の専門家であるオミード・ショクリー氏は、次のように語っています。
「インドは、イランのファルザードBを初めとするイランの油田プロジェクトへの投資に関心を示している。インドの経済発展に注目し、イランはインドの石油・天然ガスの確実な供給源になりえる」
イランの石油施設
近年、イランとインドの関係はエネルギー分野のみならず、トランジット輸送の分野でも拡大しています。特に、イラン南東部のチャーバハール港湾は、アフガニスタンや中央アジア諸国の市場とインドを結びつける最高の中継点となっています。このことは、地域諸国の市場への更なる進出をめぐるインドと中国の競争がさらに激化していることから、インドにとって極めて重要なものです。インドは、アメリカの地域政策に論理的に対処することで、これに関する更なるチャンスを活用できることになります。ある政治評論家は、次のように述べています。
「イランは、膨大な量の石油と天然ガスが埋蔵されていることに加えて、地域で経済や地政学的に特別な位置づけにある。インドの政府関係者は、両国間の石油・天然ガスを初めとする様々なプロジェクトで成果を挙げるために努力する必要がある」
現在、インドの政界の視点からは、同国の政治家の間に見られる政治的な意欲が、インドとイランの関係の制限を狙うアメリカの圧力を粉砕するとともに、エネルギー分野でのこの両国の更なる関係拡大にもつながるとの見方がなされています。それは近年、インド政府が対イラン関係をめぐるアメリカの政策に合わせて地域諸国との関係を調整しており、それが多くの場合においてインドに弊害をもたらしているからなのです。
2018年06月02日17時53分
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