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(在日米国大使館・領事館)
https://jp.usembassy.gov/ja/remarks-trump-abe-press-conference-ja/
日米共同記者会見でのトランプ大統領の冒頭発言
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*下記の日本語文書は参考のための仮翻訳で、正文は英文です。
2018年4月18日、フロリダ州パームビーチ、マール・ア・ラーゴ
ありがとうございます。初めに、バーバラ・ブッシュ元大統領夫人ご逝去の報に接し、ご家族に心より哀悼の意を表します。彼女は本当に、本当に素晴らしい女性でした。何十年にもわたり、米国人にとって偉大な存在であり、その存在とその人柄は、米国のアイデンティティーに深く刻まれました。
彼女の強さと精神的なたくましさは、まさにわが国の精神を体現したものでした。そして彼女の温かさと献身は、米国中で、そしてもちろん世界中でも称賛されました。識字率向上のため精力的に活動し、「米国の家族」の熱心な支持者でもありました。さらには誇り高き愛国者、信念の人でもありました。
彼女の訃報に、我々は深い悲しみでいっぱいです。しかし、彼女の良心や優しさといった思い出は、我々を元気づけてくれます。素晴らしい人でした。
メラニアと私は、バーバラと73年間連れ添ったジョージ・H・W・ブッシュ元大統領―私がその記録を抜くことはないでしょう―お子さんのジェブ、ニール、マービン、ドロシー、ジョージ・W・ブッシュ元大統領、そして大勢の素晴らしいお孫さん、ひ孫さんたちのために祈りをささげます。
また今夜は、先週、シリアの化学兵器計画に関連する標的に対する攻撃に参加し、見事に成功させた米国、フランス、英国の勇敢な兵士の皆さんにメッセージを送りたいと思います。今回もまた、米軍、そして素晴らしいパートナー国や同盟諸国の比類なき力が世界中に証明されました。我々が撃ったミサイルを相手は撃ち落とそうとしましたが、失敗に終わりました。一発も撃ち落とせなかったのです。
我々の攻撃の目的は、禁止されている化学兵器の使用に対して強力な抑止力を確立することでした。文明国は手を携えて、化学兵器戦争、さらにはいかなる戦争の恐怖も防がなくてはなりません。米国の同盟国は、まさに世界トップクラスの素晴らしい国々であり、その支援に感謝します。
本日は、私の良き友人である日本の安倍首相とご一緒でき、大変うれしく思います。非常に尊敬されている紳士です。安倍首相、メラニアと私は、あなたと夫人を再びマール・ア・ラーゴにお迎えできて光栄です。昨年秋に私たちが貴国を訪れた際の素晴らしいおもてなしに感謝しています。日本という素晴らしい国、あるいは「日出づる国」と呼ばれているとも聞いてきましたが、そのような国に迎えていただくというのは、本当に名誉なことでした。本当に素晴らしいひと時でした。
昨年11月のアジア訪問では、北朝鮮政権に対して最大限の圧力をかけるという我々の取り組みに対して多くの支持を得ることができました。ご存知のとおり、私は近々金正恩と会って朝鮮半島の非核化について話し合います。会談が成功することを期待しています。そして楽しみにもしています。そうなれば、北朝鮮にとっても、世界にとっても素晴らしいことです。ですから、会談が米国、韓国、北朝鮮、日本だけでなく、全世界にとっての成功となるよう、できる限りのことをするつもりです。
我々は、朝鮮半島の全ての人々が安全と繁栄と平和の中で暮らせる日が来ることを望んでいます。これは、長年にわたり多くの困難を経験した朝鮮半島の人々の定めであり、彼らはそれに値します。全てがうまくいくよう願っています。そして全力を尽くします。
我々が核なき、平和な朝鮮半島の実現を模索してきたこの1年に、安倍首相が寄せてくれた支援およびその見識に感謝します。首相は、米国および日米両国民とともに、懸命にこの事案に取り組んできました。心より感謝いたします。我々は首相と共にあります。日本は米国よりも(地理的に北朝鮮に)ずっと近い場所にあります。しかし、我々は共にこの問題に取り組んでいます。首相の支援は、我々がこの重要な局面に到達する上で、なくてはならないものでした。この問題がうまく解決できれば、歴史的な瞬間、いえ、それ以上のものになるでしょう。
本日の協議で我々は、北朝鮮問題および日米共同防衛における両国の緊密な連携を再確認しました。
我々はこれまでの政権が犯した間違いを繰り返しません。北朝鮮が非核化を実現するまで、最大限の圧力をかけ続けます。我々は、多くの側面で北朝鮮に対して深い尊敬の念を抱いています。しかし、我々は共に非核化を実現しなければなりません。核兵器の廃絶を、理想的には全世界で、成し遂げなければなりません。それは、人類全体が切望し、堅持する目標となるでしょう。
以前も言いましたが、北朝鮮には、完全、検証可能かつ不可逆的な形で非核化を実現すれば、明るい道筋が用意されています。北朝鮮にとっても、世界にとっても素晴らしい日となるでしょう。
私は昨年秋の訪日の際、北朝鮮に愛する者を拉致され、悲しみを背負って生きている日本人ご家族の皆さんに面会しました。我々は、ご家族の再会が日を経ずして実現することを願ってやみません。私は、この件が首相の心を占めている最も重要な懸案の1つであることを知っています。この件に関して、我々は頻繁に意見交換を行なっています。首相にとって非常に重要な案件です。我々は、拉致被害者の皆さんを日本に帰国させるため、最大限の努力をすることを首相に約束しました。
米国はまた、日本の防衛力強化の取り組みを支援します。我々は、有償対外軍事援助(FMS)を通じた日本への防衛装備品の販売を迅速化する方法を模索しています。
日本だけでなく他の同盟国に対しても、防衛装備品の注文を受け次第、迅速に納品できるようにする取り組みを強化しました。国防総省や国務省のお役所体質により、発注まで何年もかかる場合もあるでしょう。我々はこのような制度を簡素化します。数日で発注できるようになります。同盟国に対しては、こうした、非常に重要で高性能な米国製防衛装備品の調達を支援します。米国は防衛装備品製造で他国の追随を許しません。世界最高の品質を誇ります。
我々はまた、貿易不均衡を是正し、米国からの輸出品への障壁を取り除くことで、日米経済パートナーシップの向上に取り組んでいます。米国が目指しているのは、自由、公平かつ互恵的な貿易です。この「互恵的」という言葉が非常に重要です。さらに、両国を利する2国間貿易協定も目指しています。
安倍首相と私は、貿易および投資に関する日米協議を強化することで合意しました。米国側を主導するのは、本日この場に同席している(米国通商代表の)ライトハイザー大使です。
この2日間、非常に実りある会談を持ちました。日米の友好がこれほど緊密になったことはありません。日米関係はかつてないほど緊密になったと心より確信しています。日米両国民も、かつてないほど強い絆で結ばれています。
今後、我々が古くからの問題や新たな機会に直面する際、この素晴らしい友好関係が両国のよりどころとなります。我々はこれらの問題や機会に共に立ち向かいます。貿易でも連携し、不均衡の問題に関しては、何らかの手段を講じるつもりです。正直に言えば、何年も前に何らかの対策を講じるべきでした。
安倍首相、この一連の重要な協議および会合のためマール・ア・ラーゴまで足を運んでいただき、改めて感謝いたします。安倍首相を迎え、日米という偉大な2カ国の安全保障、繁栄および平和をさらに前進させるため共に取り組むことができ、非常に光栄に思います。シンゾー、本当にありがとう。
By U.S. Mission Japan | 2018年4月20日 | トピックス: ドナルド・トランプ大統領, ニュース, 日米関係
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(首相官邸)
http://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/statement/2018/0418usa.html
平成30年4月18日
日米共同記者会見
【安倍総理冒頭発言】
バーバラ・ブッシュ元大統領夫人の御逝去に対しまして、日本国民を代表して哀悼の誠をささげたいと思います。また、ブッシュ元大統領始め御家族の皆様にお悔やみを申し上げる次第でございます。
抜けるような青空、そして心地良い潮風。この美しいマーラ・ラゴの地に再びお招きいただき、くつろいだ雰囲気の中で、トランプ大統領と正に胸襟を開いて長い時間をかけて実りある会談を行えたことを大変うれしく思います。
1年前この地でトランプ大統領と夕食を共にしていた正にそのとき、北朝鮮が弾道ミサイルの発射を強行しました。断じて容認できない。私がそう語った直後、トランプ大統領は予定していなかったにもかかわらず、自らカメラの前に進み一言、米国は100パーセント、同盟国である日本と共にある、との力強いコミットメントを世界に向かって発信してくれました。
ドナルド。あのときのあなたの言葉は、マーラ・ラゴで過ごしたすばらしい思い出と共に、今なお私の胸に深く刻まれています。そしてたった一言で、半世紀を超える日米同盟の絆がいかに強固であるかを見事に示した、あのあなたの偉大なリーダーシップに、改めて心から敬意を表します。
あれから1年余り。北朝鮮をめぐる情勢は、史上初の米朝首脳会談というトランプ大統領の大英断によって、歴史的な転換点を迎えています。
過去の過ちは、決して繰り返してはならない。私とトランプ大統領は、この点で完全に一致いたしました。
94年の枠組み合意のときも、2005年の六者による合意のときも、北朝鮮は核開発の放棄にコミットした。しかし、その約束は反故(ほご)にされた。国際社会による対話に向けた努力は、ことごとく核・ミサイル開発のための時間稼ぎに利用されました。
そうした教訓の上に、日米両国は国際社会とともに、北朝鮮に対して核兵器を始めとした大量破壊兵器及びあらゆる弾道ミサイルの完全、検証可能、かつ不可逆的な方法での廃棄を求めていく。私たちは様々な展開を想定し、具体的かつ相当突っ込んだ形で方針の綿密なすり合わせを行いました。北朝鮮が対話に応じるだけで、見返りを与えるべきではない。最大限の圧力を維持し、北朝鮮に対し非核化に向けた具体的行動を実際に実施するよう求めていく、との確固たる方針を改めて完全に共有しました。
この機に、最重要課題である拉致問題の早期解決を目指し、努力していくことでも一致いたしました。ただ今トランプ大統領からも、この場で被害者の帰国へ向けて最大限の努力をしていくということを明確に約束していただいたことを、本当に心強く思います。
ドナルド。半年前、あなたが我が国を訪れた際、拉致被害者の御家族一人一人の話に、真剣な眼差(まなざ)しで耳を傾け、そして、助けになりたい、と語ってくれた。その姿は、今なお多くの日本国民の瞼(まぶた)に焼き付いています。今後一層、日米で緊密に連携しながら、全ての拉致被害者の即時帰国に向け、北朝鮮への働きかけを強化していく決意であります。
北朝鮮には勤勉な労働力があり、資源も豊富です。北朝鮮が正しい道を歩めば、国民を豊かにすることができる。北朝鮮が正しい道を歩むのであれば、日朝平壌(ピョンヤン)宣言に基づいて不幸な過去を清算し、国交正常化への道も開けてくる。そのためには、拉致、核、ミサイルの諸懸案を包括的に解決することが大前提であります。今回の歴史的な米朝首脳会談を通じて事態が打開されることを、我が国も強く期待しています。
日米同盟は、安全保障分野だけにはとどまらない、地域、さらには世界の平和と繁栄に貢献するものであります。 経済においても、日米両国がリードしてインド太平洋地域に、自由で、公正なマーケットをつくり上げていく。そのための方策について、トランプ大統領と時間をかけて率直な議論を行いました。
まず、両国の経済的な結びつきを、より強固なものとしていかなければならない。既に、トランプ大統領の下で、エネルギー、航空機など、米国からの輸出が格段に増えています。さらに、日本企業による米国への投資もトランプ大統領による大胆な税制改革を受けて勢いを増しており、米国内で大きな雇用を生み出し、輸出の拡大に貢献しています。
日米双方の利益となるように、こうした日米間の貿易や投資を更に拡大させていく。そしてその基盤の上に、公正なルールに基づく自由で開かれたインド太平洋地域の経済発展を実現するため、今回トランプ大統領と、自由で公正かつ相互的な貿易取引のための協議を開始することで合意いたしました。
本協議は日本側においては、茂木大臣が担当してまいります。今後茂木大臣とライトハイザー通商代表との間で実りある議論がなされることを期待しております。
この2日間、食事やゴルフなど7時間以上の時間を共に過ごし、くつろいだ雰囲気の中で、極めて充実した会談を行うことができました。トランプ大統領との友情と信頼関係を更に深めることができた2日間であったと思います。
最後となりましたが、ドナルドとメラニア夫人のすばらしいおもてなしに、そして、米国国民の皆様のいつも変わらない心温まる歓迎に、心から感謝申し上げます。私からは、以上であります。
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