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韓国におけるアメリカの恐怖の総和: 平和
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2018年2月27日 マスコミに載らない海外記事
Tony Cartalucci
2018年2月25日
New Eastern Outlook
北朝鮮は、欧米マスコミによって、アメリカの核ホロコーストを画策し、分別のない攻撃で、世界の平和と安定を人質にとっている危険なならず者国家として描かれている。これは、世界に対してアメリカ合州国が朝鮮半島に何十年にもわたり永続して軍事駐留しているのを正当化するのに利用している北朝鮮という仮想脅威だ。
最近公表された2018年アメリカ国防省国防戦略には、こうある。
北朝鮮は政権存続の保証を求めて、核、生物、化学、通常、非通常兵器の組み合わせを追求して影響力を増し、韓国や日本やアメリカ合州国に対する威圧的影響力を得るため弾道ミサイル能力を増強しつつある。 |
ところが北朝鮮のすぐ隣国、韓国はこの“ならずもの政権”に対し、すっかりくつろいでおり、高位の外交官を平昌2018年冬期オリンピック大会を招いたのみならず、自国選手を、統一チームとして、北朝鮮の選手たちと一緒に競技させているのだ。
開会式には合同パレード、歌、合唱団があった。北朝鮮指導者金正恩の妹が韓国大統領文在寅と公然と挨拶した。北朝鮮の他の高官や外交官も出席し、韓国側担当者と交流した。
ABCニュースは“オリンピック開会式で、金正恩の妹、韓国大統領と握手”という記事でこう報じている。
高位の代表団と韓国に到着後、今夜の2018年冬季オリンピック開会式で北朝鮮指導者金正恩の妹が公然と隣国の大統領と握手。 |
北朝鮮指導者金正恩は韓国大統領文在寅をt北朝鮮の首都平壌に招待までしたとCNNは報じた。
依然法的に戦争状態にあるはずとされる、まさにその国、韓国が、北指導部をスポーツ・イベントに招き、両国の選手たちが共に一つのチームとして競い、両国の指導者が、並んで座っている中、世界に対する北朝鮮の危険性に関する欧米の政治やマスコミの主張のばかばかしさは明白だ。
ところがCNNの記事“金正恩、韓国の文大統領を平壌に招待”はこう報じている。
金宜謙報道官によれば、文大統領は招待に対し、両国は“適切な条件を作り出して、これを実現すべき”だと示唆して対応し、北朝鮮とアメリカ合州国間交渉も必要だと言い、北朝鮮が、アメリカとの交渉により積極的になるよう要求した。 |
要するに、韓国大統領は、すぐ北の隣国と韓国との二国間交渉であるはずのものを行うのにアメリカの許可が必要なのだ。ここで、朝鮮半島における緊張の根源が、アメリカの関与だということと、アメリカの恐怖の総和が、北朝鮮と韓国間の、特に両国の思い通りの平和だということが明らかだ。
アメリカ合州国にとって、北朝鮮は、明らかに、ワシントンの戦略の一環として - ならずもの国家に対処するためではなく - アジアにおける中国の勃興を更に包囲し封じ込めるため、アメリカが、朝鮮半島に強固に存在し続けるための便利な口実なのだ。同じ目的のため、アメリカは日本での大規模軍事駐留を維持しており、この狙いに向け、フィリピンでも大規模軍事駐留を回復しようと試みてきた。
永久アメリカ占領のための口実
大いに軍備強化し続け、北朝鮮指導部を挑発することを狙って、アメリカ合州国と年次軍事演習を行って、北朝鮮に対し好戦的姿勢をとるように強いて韓国に圧力をかけているのは、アメリカ合州国だ。
テレグラフ紙の“北朝鮮‘斬首’攻撃の任務を負っているアメリカ・ネイビー・シールズが演習の一環である可能性がある”という記事はこう報じている。
“斬首”作戦遂行の職務を課されているアメリカ特殊部隊が韓国の釜山港に停泊中の原子力潜水艦に搭乗している可能性と、月曜日に韓国の通信社が国防筋からとして報じている。 アメリカ・ミシガン州、アメリカ航空母艦ロナルド・レーガンが率いる10日間の米韓共同演習に先だち、18,000トンの潜水艦が金曜日釜山に到着。 記事は、北朝鮮幹部を挑発することを狙って欧米と韓国マスコミが協調して行う広範囲に及ぶ心理戦争の一環だ。何千人もの米軍兵士と、北朝鮮標的への空爆シミュレーションを含むフォール・イーグル演習に、アメリカ特殊部隊が参加すると言われている。 |
通常韓国が脇役を務め、北朝鮮を侵略し、打倒し、意のままにあやつる計画を論じるという政策論文丸ごとアメリカが書いている。大企業が資金提供する有力アメリカ政策シンクタンク、外交問題評議会は、2009年の“北朝鮮における突然の変化に備える”という論文で、北朝鮮指導部が何らかの理由で崩壊した場合、アメリカによる北朝鮮占領の必要性を主張している。論文は、こう主張している。
北朝鮮に治安と安定性をもたらすのに、どれほど大きな軍隊が必要になるかは、外国からの干渉に対する黙従の程度で決まる。他の地域におけるこれまでの経験によれば、緩やかな環境における安定化作戦成功に必要な兵員の人数は、経験則では、おおよそ人口1000人あたり、5人から10人の間だ。北朝鮮は人口約2300万人なので、作戦成功には、115,000人から、230,000人の軍人が必要となる可能性がある。これらの部隊をより基本的な課題で支援するため、更に数万人の警官必要となる可能性がある。特に今後十年で軍隊を約30パーセント削減する現在の計画を考えると、こうした要求は韓国にとってかなりの重荷となろう。 |
またもや、この2009年報告書においてさえ、韓国は30%までの軍隊削減を準備しているとあり、またしても、アメリカが主張する世界に対する北朝鮮の脅威とされているものが、北朝鮮のすぐ南隣の国が、そうではないと知っているがゆえに、四分の一以上の軍隊を解隊する準備をしていることをさらけ出している。
朝鮮戦争の実質的終了以来、韓国は国防の点で、従属してきた。アメリカはいまだに戦時作戦体制を維持して、何万人もの軍隊を朝鮮半島に駐留させており、韓国に軍隊を駐留させておくのに必要な経費の一定比率を韓国が支払うよう要求されている。アメリカは公然と、再々“韓国を守っている”“米韓同盟 ”に言及している。
ストレート・タイムズは“米軍受け入れのため韓国は‘はした金’以上のものを支払っているとKorea Herald紙”と題する記事でこう報じている。
韓国は、28,000人のアメリカ軍兵士を維持する経費の約半分を支払っており、それは2016年で、9441億ウォン(11億シンガポール・ドル)にのぼる。支払いは -2001年の4882億ウォンから、2005年の6804億ウォン、2010年の7904億ウォンと着実に増加している。 |
記事には更にこうある。
“防衛上の黒字と赤字”を計算する際に留意すべきことに、韓国はアメリカ兵器の大口購入者で、過去10年間で、兵器と軍事備品に、36.4兆ウォン支払った事実がある。 |
記事は、韓国・日本両国における米軍の本当の目的として、北朝鮮の脅威ではなく、中国の勃興をあげて終わっている。
韓国に居続け、膨大な量のアメリカ兵器を売るためには、アメリカは両方を正当化するのに十分な脅威をでっちあげなければならないのは明らかだ。これまでの所平和な中国の経済的勃興を封じ込めるというのは十分な正当化にならない - それが朝鮮半島におけるアメリカ駐留の本当の目的ではあるものの。
結局、協調して作り出したウソと、挑発と威嚇の実績で、朝鮮半島での緊張を意図的に永続化させてきたのは、北朝鮮ではなく、アメリカそのものであることが明らかだ。今年の冬期オリンピック大会で、北朝鮮と韓国指導者が挨拶を交わす中、冷たくあしらったのはアメリカのマイク・ペンス副大統領だった。そして、スポーツ・イベント中に起きた歴史的出会いの上に、更に積み重ねようとする北朝鮮と韓国によるあらゆる取り組みを意図的に阻止しようとするのはアメリカ合州国なのだ。
アメリカは、北朝鮮の大陸間弾道ミサイルによってアメリカ本土にもたらされる核ホロコーストを恐れてはおらず、アメリカは、そこから自分たちがお帰りを願われてしまいかねない、北朝鮮と韓国両国の条件による朝鮮半島での、あるいはアジアの他の場所での平和を恐れているのだ。
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Tony Cartalucciは、バンコクに本拠を置く地政学専門家、著者で、これはオンライン誌“New Eastern Outlook”独占記事。
記事原文のurl:https://journal-neo.org/2018/02/25/90313/
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韓国の文在寅大統領の中国・劉延東副首相への発言「米国は対話のハードルを下げる必要があり、北も非核化の意志を見せなければならない」。米は米朝会談開始の前提は北が核開発をしない約束をすることとしているが、それは実質対話をしないことを意味する |
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