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家賃を滞納する若者たち「3つの共通点」 2千件以上のトラブルから見えたこと
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/59745
2019.02.09 太田垣 章子 司法書士 現代ビジネス
司法書士として約16年間、2200件もの家賃滞納トラブルに関わってきた太田垣章子さん。その経験を『家賃滞納という貧困』という一冊に上梓し、他人事とは言えない実例とその原因を多く伝えている。
家賃を滞納するのは、決して仕事に失敗した人や養育費を受け取れていない片親家庭だけに限らない。なかでも最近の特徴として見られるのが「若者層」による家賃滞納だ。その若者たちの中には「3つの共通点」があると太田垣さんは言う。
共通点@家賃保証会社を使う
私が家賃滞納のトラブルに関わり始めた当初、賃借人に督促をしても効果がない場合は、親や兄弟などの連帯保証人を巻き込むのが一般的でした。けれど最近では、連帯保証人の代わりを「家賃保証会社」が担うケースが増えています。
家賃保証会社とは、部屋を借りる際に必要な、連帯保証人の責務を代行してくれる会社のこと。審査に通り、家賃の1カ月分程度の保証料を支払えば保証人なしで部屋が借りられるとあって、多くの人が利用しています。
「家賃保証会社」には多くの利点があります。家族がいない人でも確実に部屋を借りることが可能になりますし、家族がいても遠距離であるなど、頼みにくい場合もあるでしょう。ですからその制度によって救われている人は少なくありません。
家賃保証会社は古い会社だと、創立から20年を超えるところもあります。ただ、実は法規制がないため、日本に何社あるのか正確な数がわかっていません。法規制がなく誰でも自由に会社を設立できてしまうだけに、実態を把握するのが難しいのです。
背景には家族関係の希薄さがある
家賃保証会社を利用する人が増えている背景には、いくつかの事情が存在します。1つは、身近に連帯保証人になってくれる人がいないということ。連帯保証人には経済的な基盤が必要ですが、そこで年金受給者はダメ、高齢者はダメ、現役で働いていてそれなりに収入がある人となると、頼める人が限られてしまうのです。
親がダメなら兄弟や親類にと思っても、連帯保証人になるには印鑑証明の提出、実印での書類捺印、所得を証明する書類の提出義務など、かなりの手間がかかります。頼む方にも頼まれる方にも、大きなストレスがかかってしまうのです。
もう1つは家族関係の希薄さです。「実家とは何年も音信不通」「うるさく言われるから連絡したくない」「親も経済的な余裕がないから頼めない」など、さまざまな理由で身内に頼れない若者が増えているのです。その点、家賃保証会社を利用すれば、肩身の狭い思いをせずに部屋が借りられるので、その方が楽でいいと考えるのでしょう。
特に私が若かった頃と今の若い人の「親の経済力」には、大きな差があります。私が学生の頃は日本の景気も良く、仮に子どもが下宿先の家賃を滞納しても、親が菓子折り持参で大家さんにお詫びに来るような精神的・経済的余裕がありましたが、今は親も自分の生活で手一杯。援助したくてもできないことが多いのです。
「いやもう無理っす〜」滞納額は30万円
たとえば私が担当した人で、家賃85,000円のマンションに住んでいる、23歳のAさんというサラリーマンがいました。遊びにお金を使ってしまい、家賃を1か月滞納したのをきっかけに、あっという間に滞納額は30万円に膨れ上がりました。もちろん彼には払う余裕などありません。「どうするの?」という私の追及に対して、Aさんは一言「いやもう無理っす〜」。
その後も説得を続けましたが「親には知られたくない」と言い張るため、実家に連絡を取ることもできません。最終的にAさんは、付き合っている女性の家に転がり込み、今後は彼女の管理のもと、滞納分を分割で支払っていくことで落ち着きました。
また、こんなケースもありました。家賃10万円の部屋に住んでいた20代のBさん。ある時、滞納が続いたため「今ここで、ご両親に電話しなさい」と実家に電話をかけさせました。
するとBさんが「あ、俺だけど」と言った瞬間、電話はブツッと切れて不通に。どうやら過去に何度も同じようなトラブルがあり、親から愛想を尽かされたようなのです。結局Bさんは、強制執行の直前に最低限の荷物だけ持って夜逃げしました。Bさんはその後どうしているのでしょうか。
共通点A身の丈を超えた部屋を借りてしまう
一見とても便利に思える家賃保証会社ですが、実は大きなデメリットがあります。それは「自分の身の丈を超えた部屋を簡単に借りられてしまう」点です。たとえば月収20万円のサラリーマンが10万円の部屋を借りようとした場合、親が保証人になっていれば「もっと安い部屋にしなさい!」と止めるはず。
けれど家賃保証会社の審査のハードルは、親ほど高くありません。なぜなら向こうもビジネスである以上、契約件数を増やさないと経営が成り立たないからです。しかも家賃が高いほど手数料も増える。その結果、収入を考えたら少し苦しい家賃なのでは? という物件でも審査は通りやすくなってしまうのです。
ある意味、このハードルの低さが「審査が通ったのだから自分にはそれだけの経済力があるのだ」と勘違いする賃借人を生んでいるとも言えます。
加えて先ほど申し上げたように、現在、家賃保証会社が日本に何社あるのかは不明のまま。信販会社のように横のつながりがなく、顧客データを共有していないため、その賃借人が過去に別のところで家賃を滞納していたかどうかも調べることができません。それゆえに別の家賃保証会社で滞納した「ブラック滞納者」が、簡単に別の家賃保証会社の審査に通ってしまう事例が多発してしまうのです。
そもそも安い物件がないという現実
そうやって自身が払える限度を超えた物件を借りた結果、ほどなく家賃が払えなくなって滞納。家主や家賃保証会社とトラブルになるだけでなく、最悪の場合、借金を重ねて生活が破たん、というケースもあります。
家賃を滞納する若者は100%、身の丈以上の物件に住んでいます。生まれた時から豊かな環境に暮らしていることが多く、トイレのウォシュレット、ネット環境、オートロックといった具合に、住居に求める条件が多い人は特にそうなりがちです。
もちろん誰だってきれいで明るくて住み心地のいい家に住みたい。しかし「払える範囲」を忘れてはならないのだ Photo by iStock
同時に、今はそもそも安い部屋を見つけるのが難しい時代でもあります。相続税対策で家主さんが借金をしてアパートを建て替えるため、手頃な家賃の古い物件が次々と消えてしまう。跡地には若者の気を引ける高スペックな物件を建てるので、ますます家賃が上がるという悪循環になっています。
昔は「家賃は給料の1/3が望ましい」と言われましたが、今は家賃を給料の1/4以内に収めないと生活が成り立ちません。なぜなら昔に比べて、スマホ代や光熱費をはじめ、普通に暮らしているだけでかかるランニングコストが格段に上がっているからです。もはや月給20万円の人なら家賃は5万円程度でないと、余裕のある生活はできないと思います。
お金がなくても物件のレベルを下げられない
夫婦で家賃を滞納していた事例もあります。ある夫婦が9万円の家賃を払えず、部屋を出ることになったのですが、信じられないことに次に見つけてきた物件の家賃も9万円だったのです。
家賃保証会社を利用しての転居でしたが、滞納した家賃も払わなければならないのに、さらに同額の家賃でどうするのだろうと大変驚きました。一度9万円の物件に住んでしまったため、そこからレベルを下げられなかったのでしょう。
その夫婦は、新居への引っ越し代、敷金礼金等の出費がかさんだぶん、経済的には以前より厳しくなりました。しかも今後は、前住居の滞納分を毎月1万円ずつ返済しながらの生活です。この調子で果たしてこの先やっていけるのかと、心配になるような経済観念でした。もちろん、そんな状況でも審査を通してしまう家賃保証会社にも、大いに問題があるわけですが……。
お金の教育をしない日本
日本の裁判所で、お金の貸し借りに起因する訴訟は、いったい何件くらい行われているかご存じですか? 実は、東京簡易裁判所だけでも1日100件以上になります。
現在は借金のハードルが、かなり低くなっています。消費者金融は大手メガバンクの傘下に入り、誰もが気軽に無担保でお金を借りられる時代になりました。ATMで銀行の預金を引き出すようにお金が借りられるのですから、金銭トラブルに見舞われる人が増えるのも当然なのかもしれません。
日本人は「子どもがお金のことを口にするのは卑しい」と考えがちです。けれど我が子をお金の問題から遠ざけて、お金に関する教育をしないままきてしまった結果が今の状況なのだとしたら、その考えは改める必要があるでしょう。
共通点B明け渡しのときに部屋が汚い
そしてもうひとつの共通点として挙げられるのが、家賃を滞納する若い人に「部屋をきれいにして返す」という感覚がほとんどないということです。私がこの仕事を始めたばかりの頃、「家賃を払えずに出て行くのだから、せめて家中ピカピカにして出て行ってください。『大家さんごめんなさい』という気持ちを示してください」と言うと、大抵の人は本当にピカピカにして出て行ってくれていました。
でも今は「よくこれだけ汚せるな……」と、呆れるほど散らかした状態で出て行く人がほとんどです。お金の教育もそうですが、まずは人としての最低限の常識や礼儀を身に着けてほしいとしみじみ思います。
その一方で、自分が家賃を滞納したのではなく、別居していた父親が家賃を滞納したにも関わらず、40平米のゴミ屋敷と化した部屋を、「お金がないから」と2トントラックを借り、自分一人で粗大ごみを運び、最後にピカピカにして返した18歳の男の子もいました。
彼は精神に疾患を抱えた母親の面倒を一人でみています。定時制高校に通いながら、日中は工場で非正規雇用として働き、「高校を卒業して正社員になる」と必死に学業と仕事とを両立させていました。家賃を滞納したのは父親なのに、「自分が返さないと連帯保証人になっている叔父に迷惑がかかる」と18歳ですべてを背負っているのです。
彼は確かに貧しい若者ですが、彼自身が家賃を滞納するようなことはないでしょう。彼には「きちんとしなければ」という心があるからです。彼とやり取りしていて、「自分を一番に考えていいんだよ」と言いたくなるほどでした。
18歳にして、父親の家賃滞納を受けて2トントラックを借り、一人で片付けまでした男の子。彼のように努力している人が報われる社会でなくてはならない Photo by iStock
家主も借主にも必要な「お金の知識」
近年、相続税対策としてアパート経営に乗り出す人が増えています。少子化で子どもの数は減っているのに、賃貸物件の数は増える一方。需要と供給のバランスが崩れれば、多くの家主さんが深刻な空室問題に悩まされることになります。
そうなると、本来ならその物件を借りるだけの経済的基盤がない相手にも、滞納のリスクを覚悟してでも貸さざるを得ない、家主側の事情も出てくるでしょう。そんな家主にとってありがたい存在となるのが家賃保証会社なのです。
借りる側には「連帯保証人を頼む手間がいらない」というメリットを、家主側には「万一の時に家賃を代位弁済してくれる」という安心感を与えてくれる家賃保証会社は、今後ますますなくてはならない存在になっていくと予想されます。
ただし一方では、それこそが家賃滞納を生むきっかけにもなる、諸刃の剣であるとも言えるのです。これからは制度を国として整えていくことを求めながらも、部屋を借りる側だけでなく、家主側も積極的にお金の勉強をしていく必要があります。
生活費のなかで、住宅コストはもっとも大きな経費です。経済的破たんを避けるためにも、物件を借りる際は背伸びをせず、身の丈に合った家賃の部屋を選んでいただきたいと思います。
構成・文/上田恵子
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— 現代ビジネス (@gendai_biz) 2019年2月8日
実際に滞納するだらしない人間って多い気がするので連帯保証性やら面倒な手続きは必要なんだよね。:家賃を滞納する若者たち「3つの共通点」 https://t.co/S1usiOXfN8 #現代ビジネス
— 山田太郎 (@subculture666) 2019年2月9日
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— elly (@elly3jp) 2019年2月9日
若者ばかりではなく、身の丈以上の家賃の家に住み続け、借金している人を何人も見てきた。給与が下がったら、早めに安い賃料の家に引っ越すべきと言ってもなかなか動かない人たち。
賃貸保証必須かどうかなどは地域性や家主の考えなどもあり。
— 海月👾 (@jellyfishmoon) 2019年2月9日
契約をするとか借り物という意識が低い人は年齢に関わらず仕事そのものも
上手くいかない傾向にあり収入も低い。
家賃を滞納する若者たち「3つの共通点」https://t.co/hH14AcEvy1
『家賃滞納という貧困』の著者 #太田垣章子 氏の記事。
借金を踏み倒せばナントカなると思ってる、馬鹿な若者。
— minimam (@minimam4) 2019年2月9日
天罰をくわえなきゃ!
腹切りさばいて臓物取り出して売りさばくのよ!
こんなの活かしていても一円もかせがないからね!
#貧困#20代#借金#奨学金https://t.co/9BOFgGj2vo #現代ビジネス
「若者層」による家賃滞納には「3つの共通点」がある。共通点@家賃保証会社を使う。共通点A身の丈を超えた部屋を借りてしまう。共通点B明け渡しのときに部屋が汚い。 / “家賃を滞納する若者たち「3つの共通点」(太田垣 章子) | 現代ビジネス | 講談社(1/3)” https://t.co/lIfNaWe2zu
— yasudayasu (@yasudayasu_t) 2019年2月9日
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