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「時給5万円」の仕事ができる人、単なる「働きアリ」で終わる人
https://biz-journal.jp/2019/01/post_26442.html
2019.01.28 構成=編集部 Business Journal
『働きアリからの脱出』著者の越川慎司氏
2016年に政府が「働き方改革」を打ち出して以来、ビジネスパーソンの間にも少しずつ「自分の働き方を見直し、もっと生産性の高い仕事をしよう」という動きが出てきているのではないか。
テクノロジーの発展に伴い、将来を予測しにくい時代に私たちは生きている。寿命がさらに延びるといわれるなかで、常に社会から求められる人材になるにはどうすればいいのだろうか。
本連載「働きアリから脱出せよ!」第4回では、仕事の生産性を上げ、会社に縛られずに「稼げる人」になるための個人向け働き方改革の方法を伝授する『働きアリからの脱出』(集英社)の著者でクロスリバー代表取締役の越川慎司氏に、働く人からの「仕事・人生の悩み」についてお答えいただいた。
越川氏は、国内大手および外資系の通信会社などに勤務し、05年に米マイクロソフトに入社。業務執行役員としてOffice事業部を統括し、17年に働き方改革を支援する株式会社クロスリバーを設立。調査やヒアリングなどを実施しながら、18年11月時点で527社の働き方改革を支援してきた。また、自身も週休3日の働き方を実践している、働き方改革のプロフェッショナルだ。
連載最終回となる今回は、ビジネスパーソンにとっての“曲がり角”ともいえる30代、40代の2人の悩みに答えてもらった。
■「将来につながる副業」とは?
Q.今の会社に勤めて9年ほどたちますが、年収の上がりが鈍く、夫婦で共働きをしています。ちょうど今、2人で子どもがほしいと考えており、今後妻が仕事を変えるとなると、自分の年収を上げておく必要が出てきます。私の会社では副業がOKなので検討していますが、将来につながる副業のやり方を教えていただけますか。(31歳・男性・一般職<既婚>)
<越川氏の回答>
越川 まずは、会社として許可しているのであればぜひ副業にチャレンジしてほしいですね。政府も副業を禁止しないことを基本線に就業規則をつくりなさいということでガイドラインを改訂するそうですから、今はチャンスといえます。
ただ、問題なのはどういう副業をするかです。言葉を選ばずにいえば、睡眠時間を削って稼ぐような副業ならばやめたほうがいいでしょう。長く続けることはできませんし、本業にも支障をきたします。そうなると、短い時間でいかに収入を増やせるかということになります。
ここで考えるべきは「自分の蓄えたスキルや経験を、どう高い時給でお金に換算できるのか」ということ。本にも書いていますが、「スポットコンサル」という、個人が空いた時間で自分の知見を使ってアドバイスするビジネスがあります。そこでは、時給5000円、なかには「1時間で5万円を払ってでも話を聞きたい」という人が出てくる知見もあるんですね。自分が蓄えた知見がどのくらいの市場価値があるのかを可視化しやすくなるので、まずは自分の持っている能力がいくらの時給になるのか、試してみてもいいのかもしれません。
また、実際に始めてみると、時給5万円になるために何が必要なのかが見えてきます。どういうスキルを身に付け、勉強し、何を経験すればいいのか。その道筋が見えてくるということは大きいかもしれないですね。いきなり時給5万円の仕事はできなくても、半年後、1年後であれば可能かもしれませんから、チャレンジしてみると実りが大きいはずです。
――時給5万円ですと、そちらを本業にしてしまったほうがいいような気もしますが、やはり副業を本業にすることはリスクがありますか?
越川 確かに時給5万円だと単価は高いですが、営業力がないと1日に何本も安定して仕事を受けることができませんから、本業である程度安定した収入がある上で、追加として5万円が入ってくるときがあるというほうが、バランスは取れていると思います。
ただ、逆に1日3、4本も時給5万円の仕事がコンスタントに入るのであれば、独立したほうがいいかもしれません。実は、私もそうでした。スポットコンサルの「ビザスク」を登録してみたら多くの問い合わせを受けました。自分の知見が高く売れるということがわかり、独立のきっかけのひとつになりました。
――コンサルのニーズがあるものを探す必要がありそうです。
越川 私の経験上、意外なことがニーズになることがあるんです。たとえば謝罪対応の方法だったり、売り上げを達成するためのモチベーションの上げ方だったり、「確かに必要だな」と思いつつ、できる人が少ないというところでコンサル料が上がるものもあります。
私自身、マイクロソフトの業務執行役員という肩書きに基づく相談ではなく、どのような経験をしてきたか、どんな苦労を乗り越えてきたか、を聞かれました。自分のさまざまな知見を組み合わせることで市場価値が上がるんだな、と思いましたね。
■若手との仕事に対する価値観の差を埋める方法
Q.20人ほどの部署を管轄している管理職です。悩みは、最近の入社してくる若手社員と、それよりも上の世代との仕事に対する価値観の違いです。氷河期世代の私は「自分の仕事を渡したくない」という気持ちで必死に働き、なんとか出世してきました。しかし、今の子たちは仕事に対する価値観がまるで違い、売り上げに対するコミットも薄い。かなりとまどっています。確かに働き方改革では時短労働が重要ですが……仕事の価値観の差を埋めるにはどうすればいいのでしょうか。(41歳・男性・営業部管理職)
<越川氏の回答>
越川 私も営業の管理職の経験がありますが、管理職が会社から期待されていることは、社員から気に入られることよりも売り上げ目標の達成です。そのため、売り上げを達成するために部下のモチベーションをどう高めるべきかを考えたほうがいいと思うのですが、確かに自分たちの世代のモチベーションの高め方は通用しない部分があります。
若い人たちは端的に「やれ」と言われても動きませんから、「なぜやらないといけないのか」という指示の理由が必要です。また、部下の行動の質を変える前に、部下との関係の質を上げることにより思考の質が変わり、結果として行動とその結果が変わってくるのです。ちょっとした共通点を見つけて、雑談と相談する関係を構築してみてはいかがでしょうか。
若い人たちにヒアリングをすると「自由」と「責任」――特に「自由」を欲しがっています。これについては、各々の数字目標の達成や会社の売り上げへの貢献ができているかどうかで自由を与えるかどうかを判断してもいいと思います。
また、仕事の価値観の差に関しては、私自身は埋めるものではないと思っています。20年、30年生きてきた人の価値観を急に変えることはできませんし、その差が新しいものを生み出すヒントになるはずです。新しい営業手法や商材を開発する際には、異なった価値観のぶつかりあいが必要です。だから、年輩の方々で集まって会議をするよりは、幅広い世代が自由に意見できたほうがいいでしょう。
歳を重ねてくると、若い人たちの意見に対して「言っていることがまだまだ甘い」と思うことも多くなるはずです。ただ、それを一方的に「ダメだ」というのはNG。一回違いを受け入れてから、それぞれの意見の良いところを組み合わせていく作業をすべきでしょう。これは管理職の仕事です。
――ある程度実績ができてくると、「自分自身はこれで成果を出した」という自負が生まれます。そこに捉われてしまう側面もあるのではないでしょうか。
越川 過去はこれで成功したけれど今はどうか、というところをちゃんと振り返らないといけませんよね。この変化が速い時代において、過去の栄光は過去の栄光です。新しい元号の時代が来て、それでも成功し続けることができるか。業績を伸ばし続けることができるか。もしできるのであれば、継続すべきでしょう。ただ、おそらくみなさん、今のやり方ではまずいと気づき始めていると思うんですね。そうであれば変えないと。変わらないことは、この先大きなリスクになりますから。
(構成=編集部)
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