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「不思議の国」のカルロス・ゴーン トヨタ・ホンダ・日産に戦略見直しを迫る米中異変 仏黄色いベストが企業圧迫、小売観光打撃
http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/544.html
投稿者 うまき 日時 2019 年 1 月 11 日 19:41:26: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

(回答先: 深謀遠慮というより大混乱の「一帯一路」 中国経済「崩壊」の始まり 韓国経済「板挟み」窮地 金融業界、苦戦鮮明、人員削減 投稿者 うまき 日時 2019 年 1 月 11 日 19:32:29)

2019年1月11日 The Wall Street Journal
「不思議の国」のカルロス・ゴーン
カルロス・ゴーン前会長
Photo:Reuters
 日産自動車カルロス・ゴーン前会長は8日、ようやく日本の法廷で10分間の時間を与えられた。検察側の勾留の理由は昨年11月19日の逮捕時と大差ないようだ。「不思議の国のアリス」の言葉を借りれば、国際ビジネス史上で最もおかしな案件は「ますます奇妙」になりつつある。

 ゴーン氏をめぐる手続きは間違いなく「判決が先。評決は後」という性質のものだ。日産を救ったとして国民的英雄になった人物が正式に起訴されているのは、今のところ有価証券報告書の虚偽記載についてだけだ。だが同氏が7週間にわたって勾留されているなか、検察側は捜査のための別の容疑を積み上げている。そうすれば日本の法律の下では勾留期間を延ばすことができる。

 世界が知りつつあるように、日本の検察のやり方は誰かを起訴して裁判に持ち込み、被告に証拠を突き付けるものではない。有罪を認めるまで被疑者を拘束し、弁護士の立ち会いなしに尋問する。裁判は基本的に形式的なもので、あらかじめ有罪は決まっている。

 検察にとって問題なのは、ゴーン氏が一貫して不正行為を否定し、容疑を否認していることだ。弁護人が勾留理由開示手続きを請求したことから、ゴーン氏は出廷し、初めて公に無実を訴えることができた。ゴーン氏の意見陳述は、検察が明らかにしている証拠より説得力があるものだ。

 ゴーン氏は法廷で、「検察による訴追は全く誤っている。開示されていない報酬を日産から受け取ったことはない」と述べた。

 「報酬」はゴーン氏が記録していた概念上のものであり、日産からの報酬額が国際的な自動車メーカーの標準に沿っていれば得ていたかもしれない額のことだ。同氏の報酬がそうした水準より少ないことは誰もが知っていたし、フォードやゼネラル・モーターズ(GM)はゴーン氏を日産から引き抜こうとしていた。

 だがゴーン氏によると、開示されていない確定額の報酬について「法的な効力のある契約」を日産と締結したことはない。ゴーン氏は、退任後の報酬に関する提案書のドラフトは「社内外の」弁護士のチェックを受けており、やはり契約を交わしていないとしている。報酬ではなく契約もしていない金額について開示しなかったのがなぜ犯罪なのか、検察の説明を聞くのが楽しみだ。

 ゴーン氏は別の2つの容疑についても説得力のある陳述をした。まず日産の最高経営責任者(CEO)時代に、ドル円相場の変動対策として結んでいた為替スワップ契約の担保を日産がカバーした件。ゴーン氏は報酬を円で受け取っていたが、日本国外でドル建ての費用があった。契約の主体は後にゴーン氏に戻り、日産に損失はなかった。

 検察はまた、ゴーン氏が長年の日産のパートナーであるハリド・ジュファリ氏に対して日産から支払わせたのは、ゴーン氏個人への仕事の対価だったとしている。だがジュファリ氏もゴーン氏も、支払いは「日産に対して極めて重要な業務を推進」したことに対する適切なものだと話している。

 勾留取り消し請求に対する判断は週内に下される見通しだが、勾留を延長するために検察が新たな容疑を持ち出すことも考えられる。検察は逃亡や証拠隠滅の恐れがあると言うが、これまでに十分な証拠が見つかっていないのなら何を隠滅するというのか。

 長期の勾留を受け、ルノーに対してゴーン氏の会長職を解くよう求める圧力が強まっている。同氏がまとめたルノーと日産および三菱自動車のアライアンスに対しては日本側の不満が高まっており、ゴーン氏の取り調べはアライアンス解消を目指す日本側の動きの一環だとの憶測も無理はない。フランス側はゴーン氏の日本での処遇についてことさら騒ぎ立ててはいない。ゴーン氏がフランス自動車業界を救うためにしたことよりも、アライアンスの方が気にかかるようだ。

 いずれも私たちにとっては、法廷ではなく役員室で扱うべき問題のように思える。この間もゴーン氏は拘置所で、「赤の女王」による裁きにどう対応するか考えることができる。

(The Wall Street Journal)
https://diamond.jp/articles/-/190641


ビジネス2019年1月11日 / 15:25 / 1時間前更新
東京地検、ゴーン前日産会長を特別背任・虚偽記載の罪で追起訴
Reuters Staff
1 分で読む

[東京 11日 ロイター] - 東京地検特捜部は11日、会社法違反(特別背任)の罪で、日産自動車(7201.T)の前会長、カルロス・ゴーン容疑者を追起訴した。また、金融商品取引法違反(有価証券報告書の虚偽記載)の罪で、ゴーン容疑者と同社の前代表取締役ケリー被告、法人としての日産も追起訴した。

ゴーン前会長の弁護団は即日、保釈を請求する方針。弁護団によると、ゴーン元会長は2018年11月19日の逮捕以降、特別背任と報酬過少記載の両事件ともに否認を続けているという。

日経などによると、ゴーン元会長は2008年10月、私的な通貨取引のスワップ契約を日産に移転し、約18億5000万円の負担義務を日産に負わせた罪で起訴された。

また、09年から12年にかけて、サウジアラビアの知人に日産子会社から約16億円を支出させた。

有価証券報告書に受領を先送りした報酬を記載しなかった金融商品取引法違反の罪に関しては、18年3月期までの3年分について、ゴーン前会長とケーリー前代表取締役、法人としての日産について起訴した。

すでに起訴されている15年3月期までの5年分と合わせ、立件された総額は8年間で計約91億円となっている。
https://jp.reuters.com/article/ghosn-indictment-idJPKCN1P50EX?il=0


 


【第95回】 2019年1月11日 佃 義夫 :佃モビリティ総研代表
トヨタ・ホンダ・日産に戦略見直しを迫る米中2大市場の「異変」米中2大市場に異変あり?

自動車の2大市場である
中国と米国に「異変」
 今や、世界トップの自動車市場となったのが中国であり、一方でトップを中国に譲ったといえども自動車大国である米国の存在感も健在だ。

 近年、日本車メーカー大手のグローバル戦略といえば、中国と米国という2大市場でのシェアアップと収益性拡大が何よりも重要であり、この両面作戦は、連結業績における最大の“決め手”となっていた。

 実際、これまでの日本の大手自動車各社の首脳らは「中国と米国の自動車市場は、世界でも圧倒的なボリュームを誇り、グローバル戦略において最も重視している」と口をそろえていた。

 しかし、最近、世界最大の自動車市場国である中国では「異変」が生じている。昨年2018年の年間市場が1990年以来28年ぶりの前年割れとなったのだ。一方、中国に続く世界第2位の米国市場では、需要構造が大きく変容してセダンから多目的スポーツ車(SUV)やピックアップトラックに需要主体が移行している。

 中国における異変の背景はいうまでもない。米中貿易戦争だ。

 中国は、米中貿易戦争の影響を受けて景気の不透明感が強まり、昨年7月から新車販売の前年割れが続き通年では3%程度のマイナスになったもようだ。2009年から米国市場を抜いて世界最大の自動車市場となった中国だが、3000万台を目前にして足踏み状態となり、中国内の自動車生産供給過剰を指摘する声もある。

 一方、1700万台市場の米国は、ピークアウトかと見られていた中で大型SUVやピックアップトラックの需要が旺盛だが、セダンが不振で販売奨励金(インセンティブ)が高騰したり、中古車市場等にも影響が出始めている。

 このように自動車両大国が“異変”を示す中で、中・米が稼ぎ頭であった日本車大手メーカーでも、中・米戦略の練り直しを迫られている。

米中貿易戦争の
影響を受ける中国
 前述した通り、トヨタ、ホンダ、日産といった日本車大手メーカーにとって中国と米国は、グローバル戦略の要であり収益源でもある。

 特に、日産とホンダはこのところ中国を“稼ぎ頭”として注力してきた。

 ところが、日産は中国現地の主力工場の減産で在庫の適正化に踏み切り、ホンダは中国でのリコール問題がこじれ、「足踏み」状態となった。

 一方のトヨタは、かつて中国で出遅れていたが、中国政府の関税引き下げによる「レクサス」の値下げ効果で押し上げ、中国で現在6%程度のシェアを引き上げる方策を探る。

 中国市場の動向は、トランプ政権と習政権による米中貿易戦争の行方次第で大きく左右されるだろう。とはいえ、今後も世界の自動車大国としての基盤は揺るがないものがある。それだけに、CASE(つながるクルマ、自動運転、シェアリング、電動化)への普及対応を含めて中国と米国といった両自動車大国では、国策対応と収益力の底上げといった戦略の練り直しが迫られている。

 中国は、2000年代前半から右肩上がりの市場拡大を続け、2009年に米国を抜いて世界最大の自動車市場となった。その後も順調に市場が広がり2017年に2888万台となった。これにより、昨年は3000万台ラインに乗るかと見られていたが、前述したように通年で3%程度の減少で28年ぶりの前年割れとなった。

 これは、米中貿易戦争の影響もあり景気の不透明感が強まったことに加え、17年に小型車減税が打ち切られる前の駆け込み需要の反動があったことも大きな要因である。一方で、中国政府による輸入車関税引き下げで、レクサスやドイツの高級車にとっては「追い風」となったが、中国自動車市場全体で見ればマイナスとなった。

 加えて、近年では中国現地メーカーも台頭、日米欧韓自動車メーカーとの間で販売競争も激化しており、生産供給過剰を指摘する声も出ている。

 現に米フォードや韓国・現代自による現地工場の減産に続き、日本車も日産、マツダが減産に踏み切った。スズキは中国現地合弁先との問題もあって中国から撤退している。

新エネルギー車の規制が
スタートする中国
 中国は、習政権による「中国製造2025」で電気自動車(EV)などの新エネルギー車を重点領域に指定し、2025年に新車販売の2割を新エネ車にする目標を掲げている。その背景には、中国を新世代技術の自動車リーダー国へとする国策を強く意識したものがある。

 今年2019年からは中国政府による「新エネルギー車(NEV)規制」がスタートする。これは、乗用車メーカーに対し生産・輸入台数の10%相当分を「NEVクレジット」として義務付けるもの。NEVクレジットの対象にはEVやプラグインハイブリッド車(PHV)は含まれるが、ハイブリッド車(HV)は対象外となる。目標未達成の企業はクレジット不足分を他社から購入する必要がある。20年には12%に増える見通しだ。

 ただ、米国のトランプ政権との軋轢(あつれき)による米中貿易戦争もあって「新エネ政策」も揺れている。先に中国政府は今年2019年から施行する「自動車産業投資管理規定」で、プラグインハイブリッド車(PHV)の生産能力増強を厳しく制限する規制案を見送ると発表した。

 また、中国政府がEVに対する販売補助金を2019年は前年比の総額で約3割減らすことも報じられている。中国政府は2020年を最後にEVへの補助金を撤廃する方針であり、これが中国自動車市場全体にどう影響するか、ということになる。

 いずれにしても、世界最大の自動車市場となった中国が28年ぶりの減少に転じた中で、NEV規制がスタートする。

 昨年の中国市場の減少については、米中貿易戦争や中国政府の経済政策の影響などによるもので「“踊り場”現象であり、中長期的にはまだ進展する」(中国エコノミスト)との見方が大勢を占める。

 中国政府がこの2019年からスタートさせる「NEV規制」や「外資規制緩和」などに対応して、日本車大手各社の中国戦略の動きが注目されることになろう。

米国は大型車の需要増え
日本車得意のセダンが落ち込む
 一方の米国市場だが、昨年2018年の新車市場は、1727万台、前年比0.3%増と全体としては堅調なものとなった。

 しかし、米国内の雇用増や所得の回復により大型車需要へのトレンドが顕著となり、大型SUVやピックアップトラックが含まれる「小型トラック」需要が増加した。この小型トラックは、1178万台で、8%増となり、全体需要における小型トラックの割合が69%と7割近くを占めている。

 これに対し、乗用車(セダン)は、548万台で13.1%減と対照的にセダン不振が深刻となっている。米国でのセダン不振は、ゼネラル・モーターズ(GM)が昨年11月にセダン系車種の製造拠点である北米5工場の生産停止を発表した。一方、フォード・モーターは北米のセダン販売から撤退する方針を打ち出している。

 GMやフォードは車種構成を見直し、採算の高い大型車中心にシフトしようとしている。

 米国での昨年の日本車大手の販売は、トヨタ242万台、0.3%減、ホンダ160万台、2.2%減、日産149万台、6.2%減となっている。トランプ政権の鉄鋼・アルミニウムの輸入高関税が採算を圧迫し、販売奨励金(インセンティブ)の積み増しとなると、セダン系はより利幅が薄くなる。

 日本車が得意としてきたセダンの需要が厳しくなる中で、米国戦略も見直しを迫られている。

 また、日米物品貿易協定(TAG)の交渉動向も自動車業界にとって今後の米国戦略にどう影響するか注目されるところである。

 ホームマーケットである日本国内新車市場は、世界第3位の500万台ラインをキープしているが軽自動車の底支えによるもので将来的には縮小トレンドが避けられない。

 国内市場ではトヨタが圧倒的な販売シェアを持つが、そのトヨタでさえ国内販売ネットワークの改革に踏み切る。トヨタは、日本市場で国内300万台生産を維持していくための体制固めを図り、中・米での強化によりバランスをとっていく方針だ。

 ホンダは、かつての「米国一本足打法」から近年は「中国重視」を進めてきた中で、5年目を迎える八郷体制で世界6極戦略をどう固めて仕上げていくかということになる。

 また、「ゴーン元会長問題」で揺れる日産は、米国で収益低下の改善を進める一方で、中国での現地生産減産と“本業の課題”が表面化しておりポストゴーンも含めて本業の立て直しが求められている。

(佃モビリティ総研代表 佃 義夫)
https://diamond.jp/articles/-/190575


 


ビジネス2019年1月11日 / 13:35 / 3時間前更新
仏「黄色いベスト」運動が企業業績圧迫、小売りや観光に打撃
Reuters Staff
2 分で読む

[パリ 10日 ロイター] - フランスで政権に抗議する「黄色いベスト」運動のデモなどの影響で、企業の業績が圧迫されている。今週発表された企業2社の業績見通しだけでも、抗議運動は合計で約6000万ユーロ(6900万ドル)の減収要因となっている。

家電販売のフナック・ダルティ(FNAC.PA)は10日、デモで店舗を閉鎖し来客数が落ち込んだため、売上高が4500万ユーロ程度減少するとの見通しを示し、株価は下落した。

航空大手エールフランスKLM(AIRF.PA)も、抗議運動により売上高が1500万ユーロ減少するとの予想を公表した。

今後は、カジノ(CASP.PA)やカルフール(CARR.PA)といった小売り大手の業績への影響が懸念される。

ロシュ・ブルン・アセット・マネジメントのファンドマネジャー、マリエム・モクダッド氏は「フナックのように目抜き通りに店舗を構える企業に影響が真っ先に出ている。だが、観光業に与える打撃も大きいため、ホテルグループのアコー(ACCP.PA)のような他企業にも影響は広がるだろう」と話した。

食品ケータリングサービスのソデクソ(EXHO.PA)は、今年これからの業績を懸念している、と警告した。ソデクソはエッフェル塔内のレストランとケータリング契約を結んでいるほか、有名キャバレーのリドやセーヌ川の高級クルーズなどを展開している。

同社のデニス・マシュエル最高経営責任者(CEO)は「抗議運動の影響が春夏の旅行シーズンに及ぶ事態を強く懸念している」と述べた。

フランスの小売業界団体FCDは、昨年11─12月の2カ月間で失った売上高は約20億ユーロに上るとの推計を示した。

投資会社クレアインベストのイオンマール・バラウ氏は「改めて言うまでもないが、他の大手企業でも同様の懸念が出るだろう。過去2カ月間は毎週末、シャンゼリゼ通りが閉鎖されていたため、LVMHやデパートのボン・マルシェのような高級店も打撃を受けるだろう」と指摘。「黄色いベスト運動はフランス経済を一時停止に追い込んだため、パリ株式市場のCAC指数を構成する企業には一定程度の影響が出るだろう」と述べた。

スイスの投資会社プライム・パートナーズのファンドマネジャー、ジェローム・シュップ氏は、抗議運動に伴うリスクを考えれば、カジノやカルフールなどフランス国内中心に事業を展開する企業より、国際的に展開する企業に投資する方が好ましいとの見方を示した。

フランスでは昨年11月半ばから、燃料税引き上げ計画への抗議に端を発した抗議運動が拡大。デモでは暴力行為も多発し、繁華街や観光名所が一時閉鎖される事態となった。
https://jp.reuters.com/article/france-economy-idJPKCN1P509T  

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