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前代未聞の大反撃 ゴーンvs検察“劇場型”の全面対決<下>
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/245094
2019/01/09 日刊ゲンダイ
東京高検検事長に就任する黒川弘務法務事務次官(C)共同通信社
揣摩臆測が飛び交う東京高検検事長人事 |
新聞・テレビが「ゴーン劇場」に沸く中、きのう公表された法務省人事を巡って早くもさまざまな臆測が飛び交い始めた。黒川弘務法務事務次官を東京高検検事長に充てる人事だ。
東京高検検事長は検事総長に次ぐポストだ。当然、検察組織を指揮する力は絶大。今後、ゴーン事件についても黒川新検事長は深く関わっていくとみられるが、司法記者の間でささやかれているのは「黒川検事長の役割はゴーン側と“握る”」という見方だ。
「特捜部の捜査が後手に回っているのは一目瞭然。ハッキリ言って現場の検事は『このままじゃあヤバい』と焦っている。しかし、もはや引くに引けない。そこで黒川検事長がゴーン代理人の大鶴弁護士に水面下で接触し、特別背任はともかく、金融商品取引法違反は認めるよう説得するのではないか、とみられているのです」(司法記者)
大鶴、黒川の関係はまんざらじゃない。大鶴弁護士が東京地検次席検事、最高検検事としてデタラメ捜査に突っ走った「陸山会事件」や「小沢事件」で、黒川は「黒幕」と言われた男だ。
森ゆうこ参院議員も小沢事件を振り返った著書「検察の罠」(日本文芸社)で、「黒川弘務官房長(当時)との対決」と題して、こう書いている。
〈不都合な情報は巧妙に隠そうとし、時には調査を止めさせるための妨害を仕掛けてきた〉
つまり、大鶴、黒川はスネ傷仲間。日産の“後ろ盾”と言われる菅官房長官に近い黒川が、官邸の意向をバックに大鶴弁護士に近づき、「アナタも悪いようにはしない」なんて甘言を弄す可能性は十分あるのだ。
カルロス・ゴーン被告(C)日刊ゲンダイ
11日に何が起こるか、専門筋の大胆予測 |
勾留理由開示手続き後、ゴーンは弁護人を通じて勾留の取り消しを地裁に請求した。ゴーン事件の次の節目は特別背任容疑での勾留期限を迎える11日だ。
起訴された場合、弁護人は保釈を請求すると明言している。容疑を全面否認するゴーンは果たして保釈されるのか。
特捜部は金商法違反による再逮捕の際、地裁に勾留期間の延長を請求したが却下され、準抗告も棄却された。ゴーンの保釈がカウントダウンに入ったタイミングで、特捜部は3回目の逮捕に踏み切ったのだ。
何が何でもゴーンの身柄を押さえ、自白を迫る意図はあからさまだった。こうなると、4回目の逮捕はあるのか。
ゴーンの日産私物化を巡る疑惑は、ほかにもある。海外子会社を通じて世界各地に数十億円相当の豪邸を購入したり、ブラジル在住の姉と実体のないアドバイザー契約を結んだ02年以降、年間10万ドル前後を横流ししていたことも報じられた。
「特捜部が立件可能な事案だと判断していれば、3回目の逮捕容疑の特別背任に踏み込む前に手をつけていたはず。よほどの隠し玉でもない限り、4回目の逮捕は想定しづらい」(落合洋司弁護士=前出)
一方で、特別背任容疑での起訴を危ぶむ声も根強い。元特捜検事の郷原信郎氏は言う。
「ゴーン氏の弁護人側が主張している通り、スワップ取引を巡る契約変更で日産に損失を負担させるリスクは抽象的な可能性の範疇を出ない。それで日産に損害を与えたといえるのか。立件自体が検察の常識から外れているのに、起訴できるのか。ますます疑問だらけです」
特捜部のプライドを貫いた先には隘路が待ち受けている。
走り出したら止まらない(C)日刊ゲンダイ
地検は二度と立ち上がれない傷を負う恐れ |
国内外のメディアを巻き込んだゴーンVS検察の全面対決は、衆人環視のコロシアムでのガチンコ勝負の様相だ。
ゴーンが容疑を全面否認しているため、長期戦必至。ゴーンは初公判まで延々と拘置所暮らしを強いられる可能性が高い。
「リニア中央新幹線談合事件で容疑を否認した大成建設と鹿島の元幹部2人は、初公判前に保釈が認められましたが、それでも勾留は約9カ月続いた。ゴーン氏のケースでは、弁護人は公判前整理手続きの証拠開示で英文を含む膨大な量にあたる必要に迫られるので、それだけ時間を要します。初公判は9月あたりになるのではないか」(落合洋司弁護士=前出)
大鶴弁護士も「初公判まで半年はかかる」との見通しで、「それまで保釈が認められないケースが多い」としている。
「保釈を認めない最大の理由は、証拠隠滅の恐れです。この理屈では容疑を認めない限り、理論的には判決が出るまで勾留を許すことになりかねない」(魚住昭氏=前出)
ただでさえ、国際社会から「人質司法」と白眼視される中、ゴーンを拘置所に閉じ込め続けた揚げ句、懸念的中で公判維持に難儀すれば、検察が集中砲火を浴びるのは避けられない。ゴーン事件というパンドラの箱を開けた地検は、二度と立ち上がれない傷を負う恐れがある。
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— 齋藤一弥<穏やかなレジスタンス&里山資本 (@rainasu) 2019年1月9日
・揣摩臆測が飛び交う東京高検検事長人事
黒川弘務法務事務次官を東京高検検事長に充てる人事だ。
東京高検検事長は検事総長に次ぐポストだ。当然、検察組織を指揮する力は絶大。…
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— 市村 悦延 (@hellotomhanks) 2019年1月9日
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— 齋藤一弥<穏やかなレジスタンス&里山資本 (@rainasu) 2019年1月9日
黒川弘務法務事務次官を東京高検検事長に充てる人事…大鶴、黒川の関係は…大鶴弁護士が東京地検次席検事、最高検検事としてデタラメ捜査に突っ走った「陸山会事件」や「小沢事件」で、黒川は「黒幕」と…
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— ⛵️motty⛵️ (@novtnerico) 2019年1月9日
〈黒川弘務法務事務次官を東京高検検事長に充てる〉!?
【特捜 崖っぷち】ゴーン事件破綻 どうなる!?ゴーン VS 検察 コロシアムの全面対決 前代未聞 メディア戦略で大反撃 たった0.55%の勾留理由開示請求の大博打は、そのインパクトでゴーン側の圧勝だろう。果たしてゴーンは保釈されるのか、その後の攻防を徹底予測(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/EpuifqtBiH
— KK (@Trapelus) 2019年1月9日
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