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前代未聞の大反撃 ゴーンvs検察“劇場型”の全面対決<上>
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/245092
2019/01/09 日刊ゲンダイ
「無実」を強く主張(C)共同通信社
眼光鋭く法廷に登場 弁護士はすぐに記者会見のシタタカさ |
「I am innocent(私は無実だ)」――。会社法違反の特別背任容疑で東京地検特捜部に再逮捕された日産自動車前会長のカルロス・ゴーン容疑者は8日、東京地裁の法廷で繰り返しこう訴えた。長い拘置所生活で頬はこけ、表情には疲れがにじみ出ていたが“辣腕”経営者らしく、鋭い眼光は失っていなかった。
異例の勾留理由開示手続きで50日ぶりに姿を現したゴーンに、メディアは朝から大騒ぎ。東京地裁や東京拘置所前にはテレビの中継車やカメラマンが大挙し、法廷内でのゴーンの様子については、やれ「胸を張って歩き席に座った」「傍聴席の関係者に視線を送った」だのと、一挙手一投足を事細かく報道。各局のニュースは右から左まで“ゴーン劇場”を垂れ流す異常事態が繰り広げられた。
午前中の報道が一段落したかと思いきや、午後になるとすぐさま“第2幕”とばかりに、ゴーンの弁護人を務める元東京地検特捜部長の大鶴基成弁護士が外国特派員協会で、200人超の報道陣を前に約2時間にわたり記者会見を行った。
新生銀行と契約した「スワップ取引」で生じた私的な損失を日産に付け替えた疑いについては、「ゴーン氏と日産、取引銀行の3者で合意形成があった」と、特捜部と真逆の主張を展開した。
問題の契約をゴーンに戻すにあたり、信用保証に協力したサウジアラビア人の大富豪、ハリド・ジュファリ氏への見返りに日産子会社の「中東日産」を通じて約1470万ドル(現在のレートで約16億円)を支払った疑いについても否定。「正当な報酬。検察は知人側から聴取していない」「もう少し慎重な捜査をしてほしい」とぶちまけたから、インパクトは絶大だった。
かくして、朝から晩まで報道はゴーン一色。前代未聞の“メディアジャック”で大反撃に出たゴーンのシタタカさを目の当たりにしたかのようだった。
「慎重に捜査」せよと苦言(C)日刊ゲンダイ
まさかの逆襲、劇場型の展開に検察サイドは大誤算 |
そもそも、勾留理由開示請求手続きを取ること自体がゴーンの“奇策”なのだ。2017年度に裁判所が勾留決定した事案のうち、開示請求手続きが取られたケースは全体の0.55%。というのは、裁判所からは「逃亡の恐れがある」「罪証隠滅の恐れがある」と、通り一遍の勾留理由が示されるだけで、ほとんど意味をなさないのが実情だからだ。
その上、出廷の際には手錠・腰縄姿を衆目にさらすことになる。それでも公の場に現れたのは、検察の捜査手法のイビツさを世間に知らしめるためだろう。
弁護人の会見を特派員協会で行ったことにも、ゴーンの“計算”が垣間見える。「人権侵害」「不当勾留」との論調が根強い海外メディアからは、ゴーンに有利な質問が飛ぶことを想定していたに違いない。法大名誉教授の須藤春夫氏(メディア論)はこうみる。
「今回の事件を巡っては、ゴーン氏の長期勾留について、海外メディアから『人権侵害ではないか』と批判が続出しています。ゴーン氏はあえてやせ細った姿を法廷でさらし、弁護人には海外メディアの前で会見させたのではないか。目的は、検察の理不尽な捜査手法を浮き彫りにするためだったのでしょう。実際、国内メディアも『日本の捜査手法に批判が集まる恐れがある』といった論評をつけざるを得なくなっています。ゴーン氏が『私は無実だ』と強く訴えたのも『各メディアが見出しに取りやすいだろう』と踏んだからかもしれません。周到なメディア戦略と言えるでしょう」
国内のみならず、海外にまで検察の“悪評”が伝播するのは間違いない。特捜部は劇場型の展開に「大誤算」と悔やんでも、時すでに遅しだ。
日産に与えたとされる損害は…?(C)日刊ゲンダイ
本丸が「10年前の特別背任」という無理筋 |
「当時の日本人の関係者は時効。ゴーンさんだけが海外にいたという理由で逮捕されるのは非常におかしい」
ゴーンが問われている特別背任について、特派員協会で会見した大鶴弁護士はこう疑問を投げかけていたが、確かにそうだ。
特別背任罪の公訴時効は7年。1年の大半を海外で過ごす生活スタイルを理由に、特捜部はゴーンの時効を先延ばしにし、10年以上前の“事件”を掘り起こして立件した。問題視されている「スワップ取引」を巡り、ゴーンに協力したジュファリ氏への見返りについても判然としない。特捜部は信用保証の謝礼として、中東日産を通じて09〜12年に計約1470万ドルを支払ったという筋書きを描いているが、当のジュファリ氏から何の聴取もしていないというのである。
巨額報酬の有価証券報告所虚偽記載(金融商品取引法違反)を入り口として始まったゴーン事件の本丸が「10年前の特別背任」というのは、やはり無理筋なのではないか。検察に詳しいジャーナリストの魚住昭氏は言う。
「日産から不正なカネが流れたとされるジュファリ氏は、特別背任容疑を裏付ける捜査で欠くことができない人物。にもかかわらず、聴取すらできていないのは特捜部の最大の落ち度です。ジュファリ氏の証言なしに有罪に持ち込むのは相当にハードルが高い上に、日産に与えたとされる具体的な損害額も出てきていない。実損なしに特別背任罪で立件した事案は私が知る限り、例がない。ゴーン事件は捜査の常識ではあり得ない無理筋としか言いようがありません」
特捜部は何をどう血迷ってしまったのか。
日刊ゲンダイ巻頭
— 宮澤 望 (@yuakira1) 2019年1月9日
前代未聞の大反撃 ゴーンvs検察“劇場型”の全面対決<上> https://t.co/4cRIyeP2mq #日刊ゲンダイDIGITAL@tim1134 @iwakamiyasumi
★巻頭特集 前代未聞の大反撃 ゴーンvs検察“劇場型”の全面対決<上>−(日刊ゲンダイ) <眼光鋭く法廷に登場 弁護士はすぐに記者会見のシタタカさ> 「I am innocent(私は無実だ)」――。 (cont) https://t.co/waci2RWWrk
— 市村 悦延 (@hellotomhanks) 2019年1月9日
【特捜 崖っぷち】ゴーン事件破綻 どうなる!?ゴーン VS 検察 コロシアムの全面対決 前代未聞 メディア戦略で大反撃 たった0.55%の勾留理由開示請求の大博打は、そのインパクトでゴーン側の圧勝だろう。果たしてゴーンは保釈されるのか、その後の攻防を徹底予測(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/EpuifqtBiH
— KK (@Trapelus) 2019年1月9日
「特捜 崖っぷち」ゴーン事件 破綻(日刊ゲンダイ) pic.twitter.com/QwgYjtEkmV
— 岡三マン (@okasanman) 2019年1月9日
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