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米中協議の再開目前、中国の金融緩和が示唆するもの パウエルFRB議長:市場の動揺静めるも当局のメッセージは不鮮明に 
http://www.asyura2.com/18/hasan130/msg/467.html
投稿者 うまき 日時 2019 年 1 月 07 日 21:22:53: ufjzQf6660gRM gqSC3IKr
 

(回答先: 漂う国際協調のにおい、2016年相場との類似点 ボラティリティーが目覚めた 中国人民元が対ドルで上昇、1カ月ぶり大幅高の 投稿者 うまき 日時 2019 年 1 月 07 日 21:21:20)

コラム2019年1月7日 / 15:43 / 3時間前更新

米中協議の再開目前、中国の金融緩和が示唆するもの
Christopher Beddor
2 分で読む

[香港 7日 ロイター BREAKINGVIEWS] - 中国人民銀行(中央銀行)は4日、銀行の預金準備率の引き下げを発表、正味1170億ドルの資金が市中に出回ることとなった。米中通商協議の再開を目前に実施した同金融緩和措置は、中国経済の減速が政府の交渉上の立場を弱くするとのトランプ米大統領の見解が正しい可能性を示している。

過去1年で5回目となる預金準備率の引き下げはサプライズではなかったが、1%ポイントの引き下げ幅は予想よりも大きかった。無論、年初は春節(旧正月)や納税期に絡んで現金需要が急拡大する傾向にある。それを考慮に入れても、中国経済が不快なほど急速に冷え込んでいるという背景があることは明白だ。スタンダード・チャータードによると、第4・四半期の経済成長率は6.3%に鈍化した可能性がある。

人民銀は12月にも、中小・民間企業に的を絞った支援策「標的型中期貸出制度(TMLF)」を発表している。中小企業向けの融資を増やしている銀行を対象に、貸出金利を引き下げるという措置だ。

ただ、公式の政策金利でよりインパクトの強い基準金利は据え置かれており、全面的な金融緩和とはまだ言えない。また、通常型の中期貸出制度(MLF)についても、市場は金利の引き下げを待ち望んできた。

それでもなお、方向性は明確だ。最近講じた2つの措置はともに、悲観論者の論拠となっている構造的問題を浮かび上がらせている。つまり、市場に追加供給された流動性は中小企業への融資拡大にはつながっていないもようで、資本配分における根深い問題を示唆している。また、民間部門が2019年の政治の先行きに神経質になっている点も見過ごせない。

これら全ては、対米通商協議を再開する中国政府にとって悪いニュースだ。経済の困難が増せば、政府は痛みが軽減されるよう、交渉で一段と譲歩するかもしれない。例えば、米国が批判する産業政策「中国製造2025」の撤回に正式に合意するか、知的財産権保護を徹底するための具体策を発表する可能性がある。

トランプ大統領は6日、中国の軟調な経済状況が同国に合意に向けて取り組む動機を与えているとの見解を示している。これは正しいのかもしれない。

●背景となるニュース

*人民銀は4日、銀行の預金準備率を2段階で合計1%ポイント引き下げると発表した。[nL3N1Z60AV]

*人民銀は12月、中小・民間企業に的を絞った支援策「標的型中期貸出制度(TMLF)」を発表。金利は3.15%と中期貸出制度(MLF)より0.15%ポイント低く設定した。[nL3N1YO40P]

*中国商務省は4日、米中次官級の通商協議を7─8日に北京で行うと発表。トランプ米大統領は6日、中国との通商協議は非常に順調に進んでいると述べ、中国の軟調な経済状況が同国に合意に向けて取り組む動機を与えているとの見解を示した。[nL3N1Z41BS][nL3N1Z608Y]

*筆者は「Reuters Breakingviews」のコラムニストです。本コラムは筆者の個人的見解に基づいて書かれています。
https://jp.reuters.com/article/china-monetary-policy-idJPKCN1P10ES

 

パウエルFRB議長:市場の動揺静めるも当局のメッセージは不鮮明に
Rich Miller
2019年1月7日 14:01 JST
利上げ停止、バランスシート縮小プログラムの変更の可能性も示唆
景気判断やバランスシート縮小巡り投資家との認識のずれ浮き彫り
米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長は4日、利上げを一時停止する可能性を示唆し、荒れ模様の金融市場を何とか落ち着かせることができた。だがその結果、金融政策を巡るメッセージはこれまでより不鮮明になり、このような沈静化策がいつまで通用するのか問われることになりそうだ。

  米経済学会(AEA)年次総会で発言したパウエル議長は、投資家が懸念する米経済への下振れリスクに対応するため、金融当局のバランスシート縮小プログラムに変更を加える可能性にも言及した。しかし一連の発言は、当局として今年2回の利上げを予想し、同プログラムの変更は見込まれないとした昨年12月19日の記者会見に比べ、ずっと分かりにくいものとなった。

  アリアンツの主任経済顧問で、ブルームバーグ・オピニオンのコラムニストでもあるモハメド・エラリアン氏は電子メールで、「パウエル議長は政策の柔軟性についてトレーダーが聴きたがっていた趣旨の発言を行うことで、経済のファンダメンタルズを阻害しかねない相場急落の連鎖に歯止めを掛けることができた」と指摘した。


  ただ問題なのは、当局のバランスシート縮小が市場にもたらしかねない悪影響や経済見通しを巡って、投資家が抱く最悪の懸念をパウエル議長が受け入れていないように見受けられる点だ。世界経済が逆流に見舞われている現状にあって、米国をはじめとする各国・地域の金融当局が政策の正常化を目指す中で、こうした認識のずれは新たな混乱につながる恐れがある。

  パウエル議長は「米国のデータを見ると、新年にかけて好調な勢いが続く軌道にあると考えられる」と述べ、金融市場でこのところ台頭しているリセッション(景気後退)懸念とは対照的に、米経済見通しに楽観的な判断を示した。

  また、流動性の過度の低下を招いていると投資家が心配するバランスシート縮小に関しても、米金融当局が毎月進めている保有債券削減の額は大きなものではなく、昨年10−12月(第4四半期)の金融市場の動揺の主因ではないとパウエル議長は語り、認識の違いが最も浮き彫りとなった。

  エラリアン氏は「各国・地域の中央銀行は、自分たちにはおおよそ制御できない逆風に加え、ボラティリティーを抑制する側から、逆に拍車を掛ける側への立場の転換という新たな現実に引き続き直面することになるだろう」との見方を示した。

  このほか、ライトソンICAPのチーフエコノミスト、ルー・クランドール氏は、バランスシート縮小プログラムに関して「米金融当局は意思伝達上の問題がある。対象とする聴衆の多くとは異なる経済モデルに基づいて政策運営に当たっている形だ」と分析した。 

原題:Powell Muddies Fed’s Monetary Message to Pacify Markets for Now(抜粋)
https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-01-07/PKXXVM6JIJUO01?srnd=cojp-v2  

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