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財務省、日銀、金融庁の緊急会合
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2019年01月04日 在野のアナリスト
大発会の日経平均は3年ぶりの452.81円安の19561.96円となりました。Appleショックなどとされますが、きっかけは中国製造業指数が悪化し、米中貿易戦争が意識されやすくなっていたこと。AppleのCEOによる中国景気は思った以上に悪い、という発言はそれを補完したに過ぎません。今日も一時、切り返す場面では米中で次官級の会議が開催、との情報だった。今の市場は米中の景気鈍化というシナリオに敏感になっているのです。それは金融不安などの二次、三次災害を引き起こすからでもあります。 今日も円安にして株価防衛、という動きが散見されましたが、為替も本邦勢による大量の円売りのマグマが溜まっており、年初に105円割れで為替防衛の動きがでたように、ここを死守しないと不味い、との思惑が働いています。日経新聞などはすぐにアルゴリズム取引を悪役にしたがりますが、今時、ほとんどの相場に携わるファンドなどはプログラムを組んでおり、問題はそうしたファンドの扱える資金量が拡大してしまったこと。それが相場の動きを大きくしているのです。日銀など中央銀行がやってきた流動性供給の徒花でもあって、流動性が減少しない限りアルゴリズム取引は力をもちつづけます。 そして気になるのは、相場が斜陽に入ると『相場で〇億儲けた』などという体験談の記事が増えます。大口の個人投資家も収益を確保できなくなり、そうした形でお金を稼ぐのと、もう一つは素人を相場に誘いこんで株を買わせ、その間に自分たちは売り抜けよう、という両方の思惑が働いてのことです。逆にこういうときはもう一つの相場が終わるときなので、無理せずに休む決断も大切となります。 財務省と日銀、金融庁が円高、株安をうけて緊急の会合を開きました。大発会に麻生財務相が出席したためやっている感をだしただけで、実際に打てる手はありません。為替操作は日米貿易協議を前に恰好の攻撃材料となりますし、TPPが発効してしまった以上、為替を操作すれば貿易が有利となるので相手国からの批判に晒されるでしょう。下手をすればTPPは瓦解、米国から為替操作国認定をうけるだけです。 しかも現状水準でも為替は企業の減益要因になりつつあり、円安だから企業の増益基調が崩れない、という論調を採っていた人は減益要因に変わった、とはっきり伝えるべきですが、そうは言いません。なぜなら彼らは株高論者であり、株高の理由をさがしているだけで本質について伝えようとは思っていないからです。為替に頼った収益計画だったり、経済運営などを考えるから、立場が変わった途端に慌てることになるのは、どちらも同じ。今回の緊急会合は、日本のひ弱さを露呈しただけになりました。 「安倍ノミクスで株が上がったわけではない」そう断言する市場関係者も増えました。それは為替で慌てるぐらいの脆弱さで、安倍ノミクスが成功とはとてもではないが、自慢できたものではありません。しかし株価を成果としてきた安倍政権にとって、株安は死活問題です。株価対策をしてくる、などという人もいますが、増税対策で大盤振る舞いをし、株価対策も…などとなったら、財政が死活問題に陥るでしょう。しかも安倍ノミクスがまともに機能しなかったように、安倍政権の株価対策はすべて的外れだった。だから「安倍ノミクスで株が上がったわけではない」のです。これまでの円安、株高対策はただ金をばらまくことだけに費やされ、実態が伴ってこなかった。ばらまくお金がなくなれば終わり、しかもそのバラマキがアルゴリズム取引に力を与え、円高、株安を促そうとしているのですから皮肉な話です。 むしろ安倍政権では髀肉の嘆といったところかもしれません。ただしそれは活躍の機会がなく、髀肉がついてしまったという嘆きではなく、無為に日をすごしてきてついた髀肉を、今さら自ら活躍をしてそぎ落とそうとしてももう遅い、という逆の意味となるでしょう。世界経済の回復期に政権の座にあったことが幸運だっただけの政権に、為す術もないのが日本にとってもっとも死活問題ということになるのかもしれませんね。 |
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