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日経平均株価が下げ続けている理由
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2019年1月 4日 植草一秀の『知られざる真実』
2019年の大発会は、日経平均株価が前年末比452円安の19561円で取引を終えた。 昨年の大納会では大引け間際に買いが入り、2万円の大台を超えて取引を終えたが、公的資金による株価買い支えの印象が強かった。 大発会での大台割れが2019年を暗示しているようにも見える。 ただし、昨年は大発会で日経平均株価が前年末比742円高を演じたが、株価上昇の基調は1月末までしか続かなかった。 大発会の値動きだけで判断してしまうのは控える必要がある。 だが、2019年を展望すると警戒感を拭えない。 私は会員制レポート『金利・為替・株価特報』=TRIレポート http://www.uekusa-tri.co.jp/report/index.html の2018年10月15日発行号タイトルを 「長期上相場終局=波乱局面への移行可能性」 として、株価の下落トレンドへの転換を予測してきた。 そのなかで、日経平均株価推移が2007年推移と類似していることを指摘した。 その後の株価推移は2007年推移と酷似するものになっている。 私は、株価下落の基本要因として 1.米中貿易戦争 2.FRB利上げ 3.日本増税 の三つを挙げてきた。 この三つの基本要因に大きな変化がないまま、2019年の年明けを迎えた。 日銀が日本株式の買い支えを行っているが、日銀の役割を逸脱するものだ。 2012年12月に第2次安倍内閣が発足して以来、安倍首相は日銀を私物化する対応を進めてきたが、その弊害が累積してきている。 日銀の資産規模がGDPの規模を突破した。 このような国は世界中のどこにも存在しない。 米国は量的金融緩和政策を先行して実行したが、FRB資産残高はGDP比25%の水準までしか膨張しなかった。 この水準でさえ、「異例の資産規模膨張」であると認識され、その後は、異常事態からの脱却=「出口戦略」が実行されて現在に至っている。 日銀の資産規模はGDP比で見れば、資産を膨張させすぎたと評価されている米国の4倍の水準に達している。 日銀の意思決定は、総裁、2名の副総裁、6名の審議委員に委ねられているが、現時点では、この9名全員が安倍内閣によって指名された者になっている。 「量的金融緩和でインフレを誘導する」との目論見が実行されてきたが、結果としては、インフレは実現せず、日銀資産の途方もない膨張だけが残存することになった。 同時に日銀は2018年9月末時点で、31兆8357億円の株式等・投資信託受益証券を保有している。 日銀が株価を支えているのである。 米中貿易戦争はトランプ大統領が仕掛けたものだ。 トランプ大統領は中国の対米輸出に高率関税を設定する対応を進めてきた。 中国の対米輸出が5000億ドル、米国の対中輸出が1500億ドルだから、高率関税を設定する貿易戦争に突き進めば、中国が受けるダメージが大きくなる。 トランプ大統領はこの「算数」をもとに米中貿易戦争に突き進んできた。 第3弾の制裁関税設定により、中国の対米輸出の半分にあたる2500億ドルに25%の高率関税が課せられることになる。 その第3弾の対象となる中国の対米輸出金額が約2000億ドルである。 この制裁関税設定が、当初は2019年初とされていたが、12月初の米中首脳会談で3ヵ月延期された。 3月までに米中貿易戦争が終結すれば制裁関税の発動が見送られる可能性があるが、これが実施されれば中国経済に与える影響は極めて大きなものになる。 10月4日にペンス副大統領が演説したが、米中貿易戦争に不退転の決意で臨むとの主旨だった。 中国の最重要経済指標である製造業PMIが12月についに景気改善の分岐点となる50を下回った。 FRBは利上げ継続の方針を維持している。 そして、日本では本年10月に消費税率を10%に引き上げる方針が維持されたままなのである。 株価は一進一退を繰り返すものだが、基調としてのトレンドとしては、極めて強い警戒を維持し続ける必要がある。 |
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