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日本は何のために消費税を引き上げるのか?
すでにデフレ下の消費税引き上げが日本経済を大幅に減縮させたことは明らかであろう。
5%に引き上げた時、山一証券の倒産、金融危機の勃発、そして小渕政権のなりふり構わない経済対策(莫大な公共投資であった。)によりなんとか切り抜けたのである。
そして2千14年4月に、消費税を8%に引き上げた時の経済の落ち込み、アベノミクスの再びの大規模な公共投資や、異常な金融緩和と未だに続くマイナス金利による経済対策。それでもなおまだ落ち込んでいる最中である。
明らかに消費税の引き上げがデフレスパイラルを引き起こし市場を一気に縮小させたのである。それを莫大な公共投資や異常な金融緩和によって無理矢理仕事を作り、辻褄を合わせたのが日本の経済対策であった。
もう何度も言ってきたが、デフレ下の消費税引き上げは、デフレスパイラルを起こす原理であり、デフレ下で使ってはならない経済政策である。
日本の消費税引き上げ論者は、経済分析ができないのではないか、反省が全くない。経済をつぶしているという自覚がない。普通なら責任を取っていなければならない。
日本という国は間違ったことでも一度作ってしまうと、なかなか改善できないようだ。
消費税アップによる財政再建など絵空事に過ぎないのだ。
消費税の税率を引き上げて増収を企んでも、それ以上に市場が縮小し、十分な税収が上がらず再び税率をアップすることになる。それの繰り返しになり破綻するまで続くことになる。完全にデフレの罠にかかっているのだ。
消費税は、経済の大きさに直接左右するものであり、その引き上げは、実体市場を縮小させる。なぜなら消費税は、消費者から資金を奪い購買力を減じさせ、その水準に応じた生産力に合わせるところまで生産量を減じさせるからである。
(所得線の角度が下がり、それに応じた生産量まで下がる。この辺は今まで何度も説明してきたのでそちらを参考にしてください。)
この経済の縮小過程がデフレスパイラルと言われるものである。
日本政府は、デフレ下で消費税を引き上げ、デフレスパイラルに陥るごとに、大規模な公共投資や低金利政策による生産刺激策をとり、無理矢理仕事を大量に作って辻褄を合わせてきた。
また一般企業は、国内の購買力不足を見越して、輸出に舵をきりなんとかしのいでいるというのが現状なのである。
そしてこの国力を超えた、公共投資や、外需に頼った輸出などの生産量の増大が労働不足を招いており、外国人労働者を早急に受け入れざる負えなくなっているのです。
所得税や法人税などの税金は、経済の一定の大きさから得た余録です。そのため普通に使えば、経済の規模を損なうことはありません。消費税は経済市場の余録から得られるものではなく、経済規模そのものを調節する影響力を持っているのです。
消費税を引き上げると、経済市場が縮小するため、企業淘汰が多く行われ、付加価値が少なくなり、生産性が悪くなるのです。日本の生産性が悪いのは、デフレ下で消費税を上げているからです。
今回の政府の消費税対策で面白いのは、前もって消費税引き上げ後の落ち込みを計算に入れ、その対策に躍起になっていることだ。
彼らもすでに消費税の引き上げが、税収増や財政再建などできないとわかっているのだ。景気そのものが一気に縮小することを身をもって体験してきたからだ。
最初から景気の落ち込みがわかっていて、なぜ消費税を引き上げるのか。
消費税引き上げ論者に弱みでも握られているのか
国民の消費税引き上げの不満を少しでも和らげるため、軽減税を実施し目先の高負担を軽減しようとしている。
1,食料品の優遇、2,住宅減税、3,ポイントの還元
さらには財務省が、消費税引き上げによる経済の落ち込みを押さえるための軽減税、や減税などの財源まで用意している。
ここまでして消費税を2%引き上げても、税収が増えるのか、財政が改善されるのか。おそらく、財政が全く改善されず、景気が落ち込むだけだ。
それ以上に怖いのは、生産者、消費者の不公平な税制に対する憤り、不満が充満し、いつ爆発してもおかしくないだろう。オリンピックのお祭り気分など吹き飛ぶかもしれない。
特に食料品に対する優遇は、他の工業生産品の縮小につながり、日本の主力である第3次産業がさらに縮小し廃業倒産が増えることになる。しかも食料品などの1次産業は、日本は弱体化しており、外国、特に、アメリカや、中国、オーストラリアなどが強く、彼らの優遇政策になってしまうだろう。
もう10年もすれば世界は日本の破綻が、デフレ下の消費税引き上げにあり、さらにアベノミクスのような生産至上主義が原因であることを知るであろう。
世界の教訓として教科書に載るであろう。そのときは既に遅いのだ。
デフレ下での消費税引き上げは即刻中止しろ。害があるだけだ。
日本の消費税引き上げ論者の大半は、ヨーロッパの消費税を模倣して言っているに過ぎず、今ヨーロッパもリーマン以来景気の低迷に悩まされている。しかし彼らには消費税引き下げという突破口が残されているのだ。
もう何度も2千5年から言ってきたが、デフレ下では、消費税を引き下げることが景気を回復させる特効薬である。それが持続的、自律的な景気の拡大を促し、消費を拡大していく契機となろう。
一言主
https://siawaseninarou.blog.so-net.ne.jp/
http://www.eonet.ne.jp/~hitokotonusi/参照
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