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ヤマト運輸の週休4日容認で考える、時短勤務の「幸せ」「不幸せ」(ダイヤモンド・オンライン)
http://www.asyura2.com/18/hasan129/msg/461.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 11 月 16 日 16:34:45: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

ヤマト運輸の週休4日容認で考える、時短勤務の「幸せ」「不幸せ」
https://diamond.jp/articles/-/185667
2018.11.16 鈴木貴博:百年コンサルティング代表 ダイヤモンド・オンライン


今年9月、ヤマト運輸が一定の条件を満たす従業員に対して、週休4日を選べる制度を導入した。この試みからは、企業が考えるべき働き方改革の教訓が読み取れる Photo:DOL


ヤマト運輸が週休4日容認
に踏み切れた社内体制とは


 少し前のニュースだが、今年9月、ヤマト運輸がフルタイム勤務で1年以上在籍している従業員に対して、週休4日を選ぶことができる制度を導入した。この制度の狙いは、育児や介護など家庭の事情でフルタイム勤務が難しくなった社員や、50歳以上の従業員で体力の低下により従来の勤務スタイルの継続が難しくなった人が利用できるという。

 実は私も以前、ある大企業で同様の制度を導入するためのコンサルティングを請け負ったことがある。そのときは週休4日ではなく、週5日勤務の時短制度を導入することが目的だったのだが、そのときの経験を基に今回のヤマト運輸の制度について、働き方改革の観点から解説してみたいと思う。

 まず、ヤマト運輸が発表した具体的な時短勤務の新制度だが、前述の条件に該当する従業員に関して、これまでのように通常勤務(年248日)に加えて、2018年9月16日以降は週休3日(年208日)や週休4日(年156日)の勤務形態が選べるようになった。また、1日あたりの労働時間についても4、5、6、7、8時間のいずれかから選ぶことができる。

 たとえば、自宅近くの保育園に幼児を預けてから出社し、夕方18時には子どもを引き取りに行かなければいけないような従業員でも、10時から17時まで、昼の休憩を抜いて6時間勤務を選択すれば、子どもが小さくても無理なく仕事をこなすことができる。

 また定年が近くなって、身体に無理を感じるようになった一方で、親から引き継いだアパート経営で一定の家賃収入が入ってくるといった家庭の事情がある従業員の場合、週休4日を選択して、1年のうち156日だけ働き200日は休日にすることで、十分な休養をとりながらこれまで同様の業務を無理のない範囲でこなすことができる。

 この制度は会社の側から見れば、出産や高齢、家族の介護の負担などを理由に、それまで戦力だった従業員が会社を辞めてしまうといった雇用損失を防ぐことができるという意味で、利益につながる制度と言える。

 特に、人手不足が最大の経営課題となる企業が増えているなかで、どの企業にとっても課題解決につながる制度のはずだ。では、なぜこのような制度が広まらないのか。そこには理由がある。このような勤務スタイルを導入するためには、企業の側に準備すべき条件があるのだ。

 一番重要なのは、業務の標準化と従業員の多能工化、そして業務スケジュールの柔軟化がきちんとできていること。言い換えると、「その人でないとできない仕事」ではなく「職場の何人かがそれができて、そのときに出勤しているそのうちの誰かが担当すればよい仕事ばかり」という状況ができていること。かつ、余裕をもったスケジュールで職場全体の業務をこなしていけばいいという仕事環境をつくらないと、このような時短労働者を受け入れる職場にはなりにくい。

 私が直接検討した企業の場合、特に重要だったのは、業務を緊急度や定時性が高いものと、急がない、ないしは〆切りまで十分な余裕のある仕事に分けた上で、いつも後者のような仕事が一定量ある状態に職場の業務を設計することが重要だった。

 なぜそれが重要かというと、そういった設計ができていないと、逆に時短の社員や週3日勤務の社員に主力の仕事を任せることができなくなり、結局のところ時短の社員を重要性のない仕事にしか使えないという、正社員にはもったいない仕事の任せ方をするようになってしまうからだ。

 だからこの制度が導入できるということから察するに、ヤマト運輸では業務の標準化や従業員の多能工化など、週休4日制度を入れてもきちんと仕事が回るための働き方改革は、すでに手を打ち終わっているのだと推察される。

最も重要なのは時短勤務と
キャリアアップの両立


 さて、この話には続きがある。私がコンサルティングをしていた会社では、実はその先を狙って制度設計を進めていた。それは時短勤務を行っている社員が、スキルアップ、キャリアアップができる制度の開発である。

 この会社では、もともとは女性管理職をどうやって増やすのかといった課題から制度の検討が始まった。そこには潜在的能力の高い女性社員がたくさん入社しているにもかかわらず、女性管理職の数が伸びないという問題があった。その理由を検討してみると、要するに女性管理職を目指すのか、それとも育児をきちんとこなすのかが二者択一になっていることがわかった。

 ここでは話を簡略化するために、男性社員に対する対応策については話を省略し、主に女性社員についての課題についての話を採り上げる。会社の制度としては育児休暇や時短制度を取り入れていても、働く女性社員の場合、育児による時短勤務を選んだ段階で実質的にキャリアレースからは外れてしまう現象が、その会社では起きていた。

 わかりやすいように誇張して描写すると、子どもがいない頃は重要プロジェクトに入って中心的なメンバーとして活躍していた女性社員が、育児休暇明けに時短勤務で復帰したとたん、それほど重要ではない仕事ばかりを任されて、いくらその仕事をこなしても経験が増えないし、管理職になるためのスキルも蓄積されないという現象が起きていたのだ。

 この現象を解決するためには「時短勤務でもできる、しかしキャリアアップにつながる重要業務」をどう生み出すかというチャレンジが必要になる。そしてきちんと会社全体の業務を分析すれば、そのような業務は実はみつかるものである。

 そのような業務は業種によって、また会社によって異なるものだが、発見のヒントだけ示しておこう。重要業務の中で、それほど日々のスケジュールの緊急度が大きくないものを探すことで、そのような仕事を見つけることができる。

社員にとって本当に幸せな
働き方改革への心得


 イメージにぴったり合う業務の例を1つ挙げておくと、新規事業を推進している部署ないしはチームに対するアドバイス業務がある。新規事業を推進する仕事は通常激務であり、時短業務などとは言ってはいられない。そしてそこには、業務的にも人間関係的にも様々な問題が発生している。

 そこで、そういったチームに対するコンサルタント的な仕事として、関係者に対して定期的にヒアリングを実施し、問題点を炙り出し、それをどのような方向性で解決していくべきかを、チームのリーダーと一緒になって検討するような仕事が必要になる。

 ないしは、精神的に負担が大きくなっている従業員に対して、メンター的に心の不安や不満を取り除いてあげる仕事も要る。そういった仕事は、実は時短社員のスキルアップやキャリアアップにつなげやすい。

 ヤマト運輸のような時短勤務の導入は、これから多くの企業にとって重要な経営課題になってくると予想される。その際に私が重要だと思うことは、時短勤務の導入だけを視野に入れて対応策を練るのではなく、その先も含めて問題意識を持って制度を設計することにある。

 そうしなければ、せっかくの新しい勤務制度も、ビジネスパーソンから見て魅力がない制度になってしまう可能性があるのだ。

(百年コンサルティング代表 鈴木貴博)


 

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コメント
1. 2018年11月16日 21:39:20 : wTqrxDwRMY : vEeN2335v8Q[1626] 報告
 
 重たいものも運ばなければならない

 ===

 スポーツ選手など 体力を持て余している人間は いくらでもいるというのに

 ===

 徴兵制度と言うのがあるが〜〜

 ヤマト運輸に 20歳から 2年間は ドライバーとして勤務するという 兵役を設けるべきだな

 大和のために 働く = 日本人の証   だよね〜〜〜
 

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