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人気の低い営業職が実は「最強の職種」である理由
https://diamond.jp/articles/-/183143
2018.10.24 高橋洋明:AKTANA International LLC プリンシパルコンサルタント ダイヤモンド・オンライン
デキる営業は「最強の職種」である Photo:PIXTA
最近、若い人の間では営業職への希望者が少なく、人気が低い職種と聞く。「ノルマや上司が厳しい」「休みが取りにくい」「長時間労働になりがち」等のパワハラが横行するブラック職場的なイメージが強いことが背景にあるようだ。しかし、冷静に考えてみると、営業職こそ「最強の職種」である。ただし、それには結果を出し続ける「デキる営業」にならなくてはならない。(AKTANA International LLC プリンシパルコンサルタント 高橋洋明)
営業職は
最もリスクが低い職種
世の中にあるさまざまな職種の中でも、営業は雇用面で最もリスクが少ない職種と見ることができる。なぜかお分かりになるだろうか?
それは、「社内外問わず、企業は結果を出し続けられる営業を一人でも多く欲しいと考えているから」である。
それを考えるためには、なぜ企業に営業が必要なのか?営業が企業の中でどのような役割をしているのか?を確認する必要がある。まずはそこから見ていこう。
営業不要のeコマースを除いて、営業がいる企業は多くの場合、自社(自社が販売会社の場合は、OEM等で協力してくれる企業)が企画・開発・製造した財・サービスを、営業が売っている。
営業は顧客を開拓し、顧客に自社の財・サービスの価値・利用法・価格・保証などについて説明する。顧客はそれらを理解・納得した上で、購買する。こうして計上される売り上げとは、「企業の業績」そのものだ。
これは、言われてみれば当たり前のことである。しかし、言われる前に気づいているか?他の人に説明できるか?というと、そうではないことが非常に多い。
これは当人の問題意識の差の事例だ。
結果を出し続ける営業は
目標達成に強いこだわりを持つ
あなたは、ご自身の勤務先の、今年の全社の売り上げ目標金額を正確に言えるだろうか?
あなたの勤務先の経営陣は、全社の売り上げ目標金額を必ず言えるに違いない。経営陣は、日々自社の業績の進捗を確認しているからだ。
この「全社の売り上げ目標や業績について日々気にしているか?」では、経営陣と担当者の間に、大きな意識の違いや隔たりがある。
経営陣と担当者では、売り上げや経営責任についての認識の深さが違うからだ。
経営陣は毎日、「どこでどれくらい売り上げを上げているか?」「誰が対前期・対前年と比べて売り上げを伸ばしているのか?もしくは落としているのか?」「その売り上げのトレンドの変化やマーケットのシェアの変化は、何によってもたらされているのか?」などをつぶさに見ている。
結果を出し続ける営業と結果を出せない営業の差も、ここに出てくる。
結果を出し続ける営業は、売り上げ目標の達成に非常に強いこだわりを持っている。目標を達成するために、何をやらなければならないのかをいつも考えている。
また、結果を出し続ける営業のうち、「エース級」の営業になれば、目線が全社にも向いていて、全社で目標を達成するために自分が何をどこまでできるかも検討している。
経営者から見れば、こういう営業は頼りになる。だから、経営陣は目的意識の高い営業を手放さない。
だから雇用のリスクが少ないのだ。
全社のことを考えている人は
1割にも満たない
しかし、私のこれまでの仕事から見て、現場の営業や一般職、ファーストラインマネジャークラスで全社のことを考えているのは、1割にも満たない。
全社員を、
・「毎日全社の売り上げを意識している」
・「時々全社の売り上げを意識している」
・「あまり全社の売り上げを意識しない」
と3つに分けるとするならば、その割合は2−6−2の法則どころではない。よくて1−4−5くらいだ。もちろん毎日全社の売り上げを意識している社員が1割で、あまり全社の売り上げを意識しない社員が5割だ。
多くの企業で、営業も人事も経理もマーケティングも、みんな自分の業務の範囲が主な興味の範囲だ。「自分の目標が達成できるか」にしか興味がない。
これは、中小企業でも大企業でもほとんど変わらない。むしろ大企業の社員の方が、業務が細分化されている分、現場の一般職では自社の全体が見えず、自分の仕事にしか興味がない人が多いくらいだ。
私は営業の研修を依頼されることもある。その研修の冒頭では、「あなたは何のために売り上げを上げるのですか?」という質問をすることがある。
そういう時、さまざまな回答があって興味深い。
「自分の生活のため」「家族のため」「生きていくため」「会社から求められているから」「社会に貢献した証し」などなど、回答者の“人生哲学”が垣間見える瞬間だ。
目的意識が
不明確な営業が多い
どの回答も一理あるし、否定されるものではない。
だが、企業に属して営業という仕事を任されているにもかかわらず、「自社の業績を伸ばすために売り上げを上げる」と明確に自分の言葉で説明できない営業もかなりの割合で存在する。
しかも、新人ではなく、ある程度営業経験の年数がある人で、営業の売り上げの重要性を説明できない営業もかなりいるのだ。
目的意識が不明確な営業が多いということだ。
そして、このような事例は、内資系企業、外資系企業を問わず、たくさんある。
前述のような営業は、私が「営業の売り上げ=自社の業績」と説明すると「うん、それはそうだよ」「当たり前でしょ」という顔をする。
しかし、「言われれば分かる」と、「営業の重要性を営業自身が自らの口で説明できる」ということは全く違う。
このような対話だけで、営業が仕事をどう考えているのか、他の人や上司にも分かってしまうのだ。
上司からみればキラキラ輝く
大変貴重な人材とは
逆に言えば、そのことを説明できる営業は、結果を出し続けられる営業の素質を持っている。
その研修の終了後、研修の企画担当者に彼らが過去どれくらい結果を出してきたかを確認してもらったところ、継続して結果を出し続けられていないことも確認できた。
結果を出し続けられる営業は、全社を見渡す広い視野で「売り上げを上げること=自社の業績を伸ばすこと」を考えることができる。
この視野の広さは経営陣の視野だ。見ている世界が、結果を出せない営業とは違っているのだ。
だからこそ、全社の事を考えられる社員は、上司からみればキラキラ輝く大変貴重な人材で、目立ち、大きな仕事にも抜擢もされる。
その大きな仕事で結果が出れば高く評価されるし、結果が出なくとも「難しい仕事にチャレンジした」というように見られる。経営陣には、その仕事の難易度が見えていることが多い。
だからこそ、難しい仕事へのチャレンジは、それだけで価値がある。
そして全社のことを考えられる社員というのは、経営陣から見て「頼りになる」「将来企業を背負ってほしい」「育ててみたくなる」人財だ。
だから、多くの企業ではビジネスで結果を出せる営業を一人でも多く欲しがるし、営業の人材育成に余念がない。経営陣は、営業がビジネスの根幹をなすということを知っている。
仕事ができる営業は
世の中で必要とされている
現在は成果主義の人事評価を導入している企業が増え、ミスすると評価されないことから、仕事でチャレンジする人材が減っている。
そのような中、難しい仕事にチャレンジする人は、それだけで人材としての魅力も増す。そのような積み重ねは噂(うわさ)を呼び、他社からヘッドハントの声もかかる。
私の知り合いに何人もヘッドハンターがいるが、彼らはいつも「誰か、優秀な営業はいませんか?」と私に尋ねてくる。
それくらい、仕事ができる営業は世の中で必要とされているのだ。
このように、結果を出し続けられる営業は、雇用のリスクが低い。では、ほかの職種では雇用のリスクはどうなのだろうか?
次回はそこを一緒に見ていこう。
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