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49%が「AIとロボットに仕事を奪われる」は本当か? 働き方改革が招くピンチとは
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180908-00010008-nikkeisty-bus_all
NIKKEI STYLE 9/8(土) 11:53配信
AIが仕事や働き方にどう影響するのかは見通しにくい(写真はイメージ=PIXTA)
「人工知能(AI)に仕事を奪われる」「AIに取って代わられる」――。AIの急速な進化が仕事や働き方にどう影響するのかは見通しにくく、将来への漠然とした不安や警戒心も根強いようだ。キャリア支援に詳しい前川孝雄氏は「むやみに怖がるには及ばない」と、冷静に向き合うよう促す。著書「『仕事を続けられる人』と『仕事を失う人』の習慣」を書くにあたっても、「AI恐怖」をあおり立てる風潮に疑問を感じたことが着想の一つになっているという。
リクルートで「リクナビ」「就職ジャーナル」などの編集長を務めた前川氏は現在、「人が育つ現場づくり」を掲げて、研修やコンサルティングを手掛ける「FeelWorks」を率いている。たくさんの顧客企業の経営者やリーダー層と接してきた経験に基づき、著書では「仕事を続けられる人」になるための具体的な方策を示している。精神論に傾きがちな類書とは異なり、日々の仕事で実践しやすいアドバイスが「AIに奪われない仕事」のイメージを描き出している。
■その「仕事」、実は「作業」では?
リクルートの「リクナビ」編集長などを経て、FeelWorksを創業した前川孝雄氏
「日本の労働人口の49%はAIやロボットなどで代替可能になる」という野村総合研究所の推計は、国内の働き手に静かな動揺を呼んだ。しかし、そもそも本来の「仕事」と、仕事の顔をした「作業」が入り交じっていて、AIやロボットに置き換わるのは、主に「作業」の部分だと、前川氏はとらえる。変化に対応して、本来の仕事を生み出し、周囲を巻き込みながら結果を出していける働き手は仕事を失わないというのが前川氏の見立てだ。
昨今、良くも悪くも流行語になりつつある「生産性」はAIやロボットの導入論議とからめて語られがちだ。しかし、「今の日本での生産性論議はやや本筋からずれている」と、前川氏はみる。疑問に感じる点は、「無駄をそぎ落とす」いう効率重視の意識が前面に出すぎているところだという。
本来は質の高い仕事を実現する手段にすぎなかったはずの「無駄カット」が目的にすり替わっている。労働の質を高める工夫よりも、周辺業務をアウトソーシングする切り分け処理のほうが先行する傾向がある。前川氏はこの流れに、かつてマネジメント論としてもてはやされた「選択と集中」との共通点をかぎ取る。
■アウトソーシングに「空洞化」の懸念
どんどんコア業務以外をアウトソーシングしていくと、重要な仕事だけが残るといわれたが、前川氏はその考えに疑いの目を向ける。「顧客管理や営業のような、商品・サービスと買い手をつなぐ最前線を手放してしまうのは、(顧客ニーズをつかみ、有用な商品・サービスを開発するうえで)賢くない判断」と指摘する。ビジネスの空洞化が起きかねない。
生産性と成果主義はコインの裏表のような関係にある。だが、生産性が具体的なイメージを伴わないのと同じく、成果主義も実体がぼんやりしている。投資業務のように年間何%のリターンと数字ではじき出せる職種はむしろまれだろう。生産性は、成果を割り算の分子に、時間を分母にして計算するが、成果の設定・評価がはっきりしないから生産性も推し量りにくい。
「米国流のドライな成果主義をそのまま日本に持ち込むのは、やや乱暴なところがある」とみる前川氏は、目先の生産性・成果主義論議に振り回されない態度を求める。そこで提案するのは、勤め先や上司が設定した目標をうのみにせず、独自のキャリア設計と両にらみしながら、自分の市場価値を高めていく「自律型人材」としての成長だ。
■合理性追求のワナ、つながり希薄に
職場の環境づくりの面でも、行きすぎた合理性追求はかえって働きやすさや生産性を損ないかねない。例えば、「会議は立って40分まで」「座席はフリーアドレスで、『ほうれんそう』(報告、連絡、相談)は社内チャットで」といった話題の取り組みも「働き手同士の相互理解や自己開示につながりにくいところがある」という。働く仲間というよりも「同居人社員」のように空疎な間柄になってしまう心配があるわけだ。
いわゆる働き方改革は残業カットに象徴される、形式的な対応に走りがちだ。しかし、目標や役割設定を残業カットに見合う分、減らす方向で見直しているわけではないため、単純な「早く帰れ」運動に終わりやすい。「仕事を持ち帰るという形のサービス残業が増えたり、中間管理職があふれた仕事を抱え込んだりといった、好ましくない現象が起きつつある」と、前川氏は「見かけ上の働き方改革」に警鐘を鳴らす。
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