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7月の貿易赤字2312億円 自動車の対米輸出額2桁減、関税上げならさらに打撃も(SankeiBiz)
http://www.asyura2.com/18/hasan128/msg/225.html
投稿者 赤かぶ 日時 2018 年 8 月 18 日 08:15:25: igsppGRN/E9PQ kNSCqYLU
 

7月の貿易赤字2312億円 自動車の対米輸出額2桁減、関税上げならさらに打撃も
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20180816-00000002-fsi-bus_all
SankeiBiz 8/17(金) 7:15配信


横浜の大黒ふ頭に並んだ輸出待ちの自動車やトラック=横浜市鶴見区


 7月の貿易収支では、日本の最主力の輸出品目である米国向け自動車の伸び悩みが顕著に現れた。米国が3月に輸入制限の対象とした鉄鋼の対米輸出額も1割以上落ち込むなど対米輸出は振るわない。米国は自動車に高関税を課す輸入制限を検討しており、導入されれば自動車だけでなく部材となる鉄鋼の輸出減少にも拍車がかかるのは必至。日本の産業界への打撃が懸念される。

 7月の自動車の対米輸出額は前年同月に比べ12.1%減少した。6月も12%減っており、2014年8月以来、3年11カ月ぶりに2カ月連続の2桁減となった。5月も3.9%減でマイナスは3カ月連続となっており、対米自動車輸出の減少傾向が際立っている。

 米国では引き続き、スポーツ用多目的車(SUV)の販売が伸び、日本勢の得意なセダンタイプの人気は低下。日産自動車などは収益性改善のために、多額の販売奨励金を使う手法を改めようとしたことも販売減につながっているようだ。

 ただ、農林中金総合研究所の南武志主席研究員は「米国の自動車販売は頭打ちで、日本の主力の自動車輸出も頭打ちになっている」と指摘する。トルコ通貨のリラの急落の影響で新興国市場からの資金流出が加速するとの警戒感も強まっており、「資本流出懸念が高まれば世界経済の成長鈍化が明確になり、日本の輸出はさらに下押しされる」(南氏)と懸念する。

 また、米国が輸入制限に踏み切った鉄鋼の対米輸出額もここに来て減少傾向が目立つ。7月は12.0%減で、6月(17.1%減)に続き2桁のマイナスとなった。日本の鉄鋼メーカーの対米輸出量は年200万トンを下回る水準でしかなく、大口案件の有無で単月の輸出量はぶれやすい。

 財務省は「輸入制限の影響が出たかは分からない」としているが、今後、詳細な分析を進める方針だ。

 ただ、主要顧客の日本の自動車メーカーが米国の輸入制限を課されれば、鉄鋼業界も打撃を受けかねない。

 米国と中国との貿易摩擦激化による世界経済の停滞も懸念材料で鉄鋼各社は警戒を強めている。



 

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コメント
1. 2018年8月18日 19:03:53 : g0IDi09OCk : UQbDNUnByFU[77] 報告
率上がり 輸出の壁が また厚く
2. 2018年8月20日 10:46:44 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[1221] 報告

#市場は、まだリスクを十分、織り込んでいない

 

復活する呪術的経済 論説委員長 原田 亮介
持続性疑い嵐に備えよ

2018/8/20 2:00
日本経済新聞 電子版
「米国は過去25年、欧州やアジアの自立のために巨額の支援をしてきた。今日、彼らは経済的に強くなったのだから世界の自由を守るために応分の負担をすべきだ。為替相場について、米国が手を縛られて競争する必要は何もない」

 1971年8月15日、ニクソン米大統領はこう演説した。ドルの金本位制からの離脱(ドルの主要通貨に対する切り下げ)と一律10%の輸入課徴金導入を発表したのだ。ニクソン・ショックである。
 「中国や日本、韓国のために莫大なお金が失われた。過去25年と同じままにしてはおけない」。2018年2月、新しい貿易政策について述べたトランプ大統領の口ぶりも似ている。同盟国に軍事費の増額を求め、貿易赤字の原因を相手国の輸入障壁に求める論理が「米国第一主義」だ。
 「福沢諭吉の弁を借りればトランプ政権は『野蛮』に逆戻りですね」と語るのは猪木武徳・阪大名誉教授だ。福沢は欧米を「文明」、日本や中国を「半開」、アフリカなどを「野蛮」と指摘。維新後の目標を「文明」に据えた。
 ただ、米国の指導者がいつも戦後秩序の守護者、自由貿易の旗手であって「トランプ大統領が例外」かと言えば、そうでもないのだ。
 「冷戦期の米国の自由貿易を基調とする通商政策は、歴史的にはむしろ例外的現象だ」(猪木氏)。時代を画したのが、ニクソン・ショックと第1次石油危機である。
 70年代初めの米国は、ベトナム戦争の影響が多方面に及び財政も疲弊した。直前のジョンソン大統領が福祉国家を目指したが、インフレや貿易赤字で金が海外に流出。製造業の競争力低下も目立った。
 エコノミストで歴史家のマルク・レヴィンソン氏の書で17年11月に翻訳された「例外時代」(みすず書房)は、戦後から70年代初めまでの四半世紀を「例外的な好景気、繁栄の時代」と表現した。それ以降は米国だけでなく欧州や日本も「底なしの楽観主義」が消え去った時代だという。
 財政に頼れなくなると規制改革など新自由主義的な政策が主流となった。しかし金融規制も緩み過剰な借り入れと投機的な取引が膨張。アジア通貨危機やリーマン・ショック、欧州危機と、周期的にショックに見舞われるようになった。著者は経済学者の発言を引用し「経済改革はほとんどの場合、成長の加速化につながらない」と結んでいる。
 確かに日米欧の実質成長率を10年刻みでみると、71年以前とそれ以降で大きな屈折がある。成長率の低下傾向が止まるかどうかも不透明だ。人口動態や生産性の停滞などを映し、潜在成長率が下がっている。「失われた経済」は日本だけではないのである。
 もう一度、トランプ政権と過去の米政権との比較に立ち戻ろう。減税すれば税収が増えるという主張についてブードゥー・エコノミクス(呪術経済学)と批判されながら、80年の大統領選を勝ち抜いたのがレーガン大統領だった。
 2国間貿易の収支の責任を相手国に押しつけるのは、付加価値の低い製品の生産は労賃の安い国へ移る「比較優位」を否定するものだ。減税規模が大きいほど増収になるという主張も現実的でない。トランプ政権にも共通する政策は、まさに呪術的といえる。
 経済が低迷から抜け出せないと呪術的経済はよみがえりやすい。ニクソン、レーガン、トランプ、それ以外の大統領も含め「自分なら経済を再建できる」と言わずして当選したリーダーはいないだろう。
 85年9月にドルの切り下げ、円の切り上げを「プラザ合意」として実行したのは、レーガン大統領と中曽根康弘首相だった。貿易戦争が通貨の水準調整に発展したのは、ニクソン政権以来といえる。
 この年の3月、「米国は開戦前夜のような雰囲気にあふれている」。大平正芳政権で外相を務めた大来佐武郎氏は、日米経済摩擦に最大級の警鐘を鳴らした。日本の貿易黒字は2年で倍増、米国の反日感情は強まる一方だった。
 だがプラザ合意が日本にもたらしたのは、バブル経済の高揚感とその崩壊だった。内需拡大の号令一下で資産バブルが膨張し、その崩壊後に深い傷痕を残したのである。
 革新的な政策やその主導者は登場時に喝采を浴びても、その後の経済に大きなひずみを残すことがある。比類ない手腕を称賛されたグリーンスパン元米連邦準備理事会(FRB)議長もサブプライムローン危機の責任を問われた。
 18年5月に亡くなった元日本経済研究センター理事長の香西泰氏は、リーマン・ショックの10年前にこうつづっていた。「来るかもしれない嵐を避けるためになすべきことを急がなければならない」
 当時、ニューエコノミーといわれた米国の状況を「どこかで見た風景」と述べ、好況に沸いた1920年代に例えた。「物価が安定していればこそFRBは引き締めの機をつかむことができなかった」。結果は世界同時デフレだ。
 現在も似かよった状況ではないか。学習院大の奥村洋彦名誉教授は「ここ数年の内外経済の成長は持続できない異常な金融膨張策によって支えられている」と指摘する。
 トランプ大統領は年率4%の高成長をしている米経済を自慢するが、財政赤字は悪化し、持続力は疑わしい。日本も国債の半分近くを日銀が保有し、超低金利によって財政危機が隠されている。
 いずれも平時の経済政策ではない。嵐への備えはそれを自覚することから始まる。
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2018年8月15日 西岡純子 :三井住友銀行 チーフ・エコノミスト
海外投資で稼ぐようになった日本企業の「日本離れ」を防ぐ方法
 日本経済が良い方向に進んでいることを示すシグナルとして、注目すべきポイントは3つ、(1)企業の設備投資が増えていること、(2)積極的な海外投資が増えていること、(3)経常収支の黒字が拡大していること、だろう。
 (1)はアベノミクスのもとで重要視されてきた。(2)の積極的な海外投資も、多額の余剰資金を抱えている日本企業が海外の需要取り組みに向け、積極的にリスクを取った動きといえる。(3)の経常収支の黒字は海外への投資の残高が積み上がってきた結果、それらからのリターンが安定して得られるようになってきたということで、(2)と表裏の関係にある。とりわけ日本経済の新たな「所得源」としての存在感が高まってきた。
国民総所得で
海外からの受け取り増える
 投資によって海外から得られる所得というのは、国内で付加価値を生み出して得られる所得とはいくらか趣が異なるため、是非は分かれるところだが、事実、それで国民所得が増えていることに変わりはない。
 国内での付加価値の創出総額であるGDPに、(1)海外からの所得の受け取り(ネット)と、(2)市況の変化などに起因する国内居住者の実質購買力の変化(交易条件)を加味したものが、国民総所得として表される。
 つまり、国内に限定した需要・所得の創出力に伸びが展望できなくても、海外の需要を取り込むことで国民全体の総所得が増えているのであればそれで良し、とする主張が拠り所とする指標である。
 今年4-6月のGDPは前期比年率で+1.9%と、前期のマイナス成長からプラス成長に戻った。個人消費と設備投資がともに伸び、内需主導の成長として好感されたが、実は、海外からの所得などを加えた国民総所得でいうと、同じ期間で3.0%伸びた計算だ。
 海外からの所得のほうが、より成長に寄与したということになる。
経常収支黒字の中身
対外直接投資や証券投資が中心に
 海外からの所得受取や交易利得の増減は、経常収支の変化でより詳細に把握することもできる。(図表1)
◆図表1:経常収支の構造変化

(出所)財務省 拡大画像表示
 2000年代初頭までは貿易黒字によって経常収支が多く積み上がる構造だったが、近年は経常収支の黒字の過半が、国内居住者による対外直接投資や証券投資の蓄積から得られる所得(収益)である第一次所得によって生み出されている。
 また第一次所得の中でも、近年は、現地生産などによる直接投資の収益が証券投資収益に肉薄する増加を見せている。
 主要国金利が低水準にとどまっていることで、債券利子の受け取りが伸びないことが、証券投資収益の伸びが鈍っている背景だ。これに対し、これまで日本企業が積極的に海外へ直接投資を行ってきた成果が、ここにきて直接投資からの安定した利益となっている。
 直接投資と証券投資収益の大きな違いは、投資にかかる期間の長短である。企業の買収や海外現地子会社への増資、事業拡大などは、投下される資本が多額で、かつ回収にかかる期間も長い。
 他方、証券投資は売買目的のものが多いことから言えば、投資にかかる期間は相対的に短い。
 つまり、日本への資金還流の安定性の観点でいえば、直接投資収益がより貢献するかたちでの経常収支の安定黒字は望ましい、と言えるだろう。
日本への資金還流が減少
現地での再投資や内部留保に
 ただし、注意が必要なのは、上記の投資収益というのは、統計上の計上であり、実際にそのすべてが日本に還流されているとは限らないことだ。
 直接投資の収益のうち、配当金はその字のごとく、海外子会社から親会社への配当金の支払いであり、これは実際に本国への資金還流を伴うものだ。
 一方、直接投資収益のなかには「再投資収益」という項目があり、これは直接投資先の企業の内部留保が過半で、本国に実際に資金還流しているわけではない。
 しかも、近年はこの再投資収益が配当金を上回っている。せっかく日本企業がリスクをとって海外に投資をしたところで、現地で稼いだ収益が日本に還流されず、現地で資金分配される流れが定着している。
 資金が日本に還流しにくくなった一因に、税制改正の影響がある。
 平成27年度の税制改正が適用されるまでは、日本に本社を置く企業が海外子会社から受け取る配当金のうち95%は、益金として課税所得に算入させない扱いだった。
 ところが、改正の後、海外子会社からの配当金がその子会社で損金扱いされている場合は、益金不算入額から同額分が除外されることになった。
 日本に資金還流させるインセンティブが海外子会社にとって下がったことで、一層、現地での再投資や内部留保に利益が偏って配分されることになっているのだ。
企業の日本離れが進む恐れ
米国との税制還流策に差
 国際収支で海外からの資金の流入や対外投資が増えていることで、日本経済の安定性が増しているように見えるのは事実だろう。
 だが企業の海外での再投資が増えているのが、実は日本経済の先行きに関する悲観的な見方からだったり、内部留保を増すにしても、本国ではなく海外でということがあまりに定着してしまうと、海外に事業展開を積極的に進めている企業なども含めて、日本企業の、“日本離れ”がどんどん進んでしまうことが危惧される。
 実際、企業の中にそうした動きが見え始めていることは、将来を考えれば、政府が日本への資金還流を確実にするよう、なんらかの対応策を打つ必要があると警鐘を鳴らしていると言えないだろうか。
 現段階では日本は、対外純資産を保有し、また対外純資産のうち直接投資の残高も他の主要国と比べて多い。
 例えば、中国が直接投資や証券投資の資金を海外の資金に依存し、また海外資金に依存するリスクに備え外貨準備を厚く備えて置かざるを得ないのとは、事情が大きく違う。
 経済構造が日本と似ているとされるドイツと比べても、ドイツは日本と同様、証券投資と直接投資ともに債務より債権が上回るが、外貨準備の保有は日本より手薄のように見える。
 つまり日本はまだ、国全体でみた場合、貯蓄が投資を上回るため、海外からの資金ファイナンスの面で深刻な問題は意識しなくてもいい状態だ。
 しかし高齢化と人口減少が進む過程で貯蓄が減少し始めれば、政府も日本に資金を還流させるための施策に苦悶することが容易に予想される。
 米国のトランプ政権は、海外展開した米企業子会社からの本国への資金還流を税制面でも促している。これに対して、日本は、税制面ではむしろ資金還流を阻害するような対応をとっており、その差は歴然だ。
海外投資の果実を
国内の雇用や新規産業育成に
 トランプ政権による保護主義的な貿易政策で、日米でも日米両政府による閣僚級貿易協議(FFR)が行われた。
 本稿を執筆している時点では、具体的な対応は合意されておらず、米国はFTAを念頭とした二国間交渉を、日本はTPPへの復帰を求め多国間交渉が軸であることなどを、それぞれ主張し合うにとどまった。
 懸念されていた、自動車および自動車部品への関税・非関税措置といった問題にまで踏み込まれなかったことは、米国に対して「交渉カード」を持てないでいる日本政府にとって、ほっと一息といったところだろう。
 現段階では、トランプ政権にとって日本の自動車産業に圧力をかけることの優先順位は、対中国などに比べて低いのだろう。しかし、日米間は自動車に偏重した貿易不均衡が甚だしいことと、またTPPは米国にメリットをもたらさないという分かりやすい理由があるだけに、米国は今後も二国間交渉にこだわり続ける可能性が高い。
 そうなった際にも日本は、日本の自動車メーカーの現地生産などの対米直接投資が、米国の対日貿易赤字額を上回る規模であり、米国での雇用創出により貢献しているということ強調することで、米国の圧力をかわすという方法しかない。
 80年代の日米貿易摩擦で対応したように、対米直接投資を蓄積してきたからこそ、前述のような海外からの受け取りに大きく貢献したことも事実だ。
 年間の直接投資収益のうち、国別には近年、米国の非製造業からの受け取りが増えている。さらに、詳しい業種分類では、直接投資収益の受け取り増加に近年、貢献しているのは卸売・小売業と金融・保険業である。
 自動車などの輸送用機械の受け取り金額はなお大きいが、現地での再投資額が増えたことを背景に受け取り額は2014年から2017年にかけて減少した。
 自動車への新たな関税賦課は日本にとって最悪シナリオであり、それを回避するためには、場合によっては、米国との二国間交渉に応じ、例えば農業市場の一段の開放を受け入れるといった、政治的に抵抗の強い妥協策や負担を日本政府は辞さない可能性もある。
 しかしそれで仮に何とか窮地を乗り越えたところで、その先を長く見据えた際、海外に投資した資金をいかに回収し、日本に資金還流させた上で、国内の雇用維持と新産業育成につなげるか、という問題はずっと重要な課題としてあり続ける。
(三井住友銀行 チーフ・エコノミスト 西岡純子)


 
【2018/8/25号】 2018年8月20日 週刊ダイヤモンド編集部
昭和という「レガシー」を引きずった平成30年間の経済停滞を振り返る
『週刊ダイヤモンド』2018年8月25日号の第一特集は「平成経済全史 さらばレガシー、その先へ」です。30年にわたった平成年間の変化を、豊富なデータや写真、イラストを用い、さまざまな角度から検証した保存版です。果たして30年間で日本は何が変わったのか、そして何が変わらなかったのか──。平成最後の夏に、振り返ってみました。

拡大画像表示
 戦争と平和、貧困と繁栄という明暗で彩られた六十余年にわたる昭和時代が幕を閉じ、1989年1月8日、平成時代が始まった。
 同年の「週刊ダイヤモンド」1月21日号では、「“平成景気”への期待」という特集を組んでおり、斎藤精一郎・立教大学教授(当時)が、こんな談話を寄せていた。
「改元は、激動の昭和時代に心理的なピリオドを打つことで、21世紀を展望する平成時代へ、人々を本格的に立ち向かわせる契機を供する。身の回りから企業経営の現場までリシャッフル現象が広がるかもしれない」
 当時は確かに、新しい時代の始まりとともに、あらゆる領域で新旧交代が進むという空気があった。
 例えば現在、安倍晋三首相の肝いりで「働き方改革」が進められているが、その問題意識はすでに『平成元年版 国民生活白書』で指摘されており、「国民の所得水準が世界トップクラスになった半面、ゆとりを保障する労働時間の短縮が進んでいない」などとある。
 しかし、そうした課題を掲げながらも、実質的には30年間ほとんど前に進んでいなかったのだ。
世界時価総額ランキングの
上位50社中、日本企業は32社!

拡大画像表示
 思えば平成元年、日本経済は“山”の頂上にいた。当時の世界時価総額ランキング上位50社中、日本企業が32社を占めていたし(今はたった1社だ)、GDP(国内総生産)をはじめとする各種経済指標も日本は世界のトップ水準にあった。日経平均株価は平成元年12月29日の大納会で3万8915円を付けた。地価高騰も凄まじく、東京23区の地価が米国全体の地価の合計を上回るといわれた。
「株も土地も永遠に上昇を続ける」。今では耳を疑うような話だが、“山”の頂に登った当時は、国も金融機関もそう信じて疑わなかった。
 これらの現象はバブルだったとわれわれは後に思い知らされるが、当時は「これこそが新しい時代」と錯覚していたのかもしれない。
 その後のバブル崩壊と、日本の凋落ぶりは今更言うまでもない。バブル崩壊後の“負の遺産処理”には「失われた20年」と呼ばれるような長い時間を空費した。
 そしてその間、日本から「変革への機運」も失われていった。生活様式は変わり、働き方も多様化、労働人口や消費構造など、社会を形成するあらゆる土台が変化するにもかかわらず、決別するべきだった昭和の価値観はいびつな形で居座り続けた。
 最近では、ダイバーシティ(多様性)の意味を全く理解していない自民党の議員が非難を浴びたが、日本大学や日本ボクシング連盟は今でも“昭和のリーダーシップ”で動いていることが露呈した。
 惰性による停滞──。結局、30年を経てもなお、昭和という“レガシー(時代遅れの遺物)”を引きずったままという感は否めない。
 もっとも、その中でも軽やかに新しい時代に適応した層は猛スピードで先を走る。主にデジタル分野では「新しい資本主義」ともいうべき経済ルールが台頭しており、もはや停滞は許されない。
 結局、平成とは、昭和と次の変革の時代をつなぐ、長い助走期間にすぎなかったのかもしれない。


3. 2018年8月20日 20:09:05 : OO6Zlan35k : ScYwLWGZkzE[1241] 報告

#ちなみに貿易収支は、あまり重要ではない


為替フォーラム2018年8月20日 / 16:53 / 1時間前更新

コラム:リスクオフの円高加速か、ユーロドル下落にヒント=亀岡裕次氏
亀岡裕次 大和証券 チーフ為替アナリスト

4 分で読む

[東京 20日] - ドルに対する円とユーロの動き方に最近、変化が起きている。今年、ドルに対して円とユーロは同方向に動くケースが多かった。1月は上昇し、3―5月は下落、ユーロ円は安定的に推移した。2―3月はドルに対してユーロが小動きの一方で円高が進み、6―7月はユーロが小動きの一方で円安が進んだ。

ドルに対して円とユーロが逆方向に進み続けるケースは少なかったが、8月に入り円高の一方でユーロ安が進み、明らかに逆方向に動いている。

<リスクオフで対ドルの円高とユーロ安に>

5月下旬にも対ドルで円高とユーロ安が進む局面があった。当時、中国が米国からの輸入拡大で合意した直後だったが、トランプ米大統領が米中通商協議に難色を示し、関税をかける中国製品を発表するとしたほか、米朝首脳会談の実現に疑念を示し、中止を決定(その後撤回)した。

また、米政権が新たな自動車関税を検討とも報じられた。さらには、イタリア再選挙の可能性が高まったほか、石油輸出国機構(OPEC)増産観測の浮上で原油価格が急落した。リスクオフ、原油安、長期金利低下を背景に円高の一方で他通貨が幅広く下落し、ドル円よりもクロス円の下落が大きくなった。

最近も同様に、ドルに対して円が上昇する一方で、多くの通貨が下落しており、ドル円よりもクロス円の下落幅が大きいリスクオフ相場の様相を呈している。

<リスク許容度主導の為替変動に回帰>

世界株価と対ドル為替の相関係数からも、為替の動き方に変化が起きていることが分かる。

トランプ米大統領が当選した2016年11月から2018年5月中旬までは、円とユーロの対ドル為替と世界株価指数の相関係数が同じように動くケースが多かった。これは、為替市場が米経済見通しの良し悪しを反映してドル主導(ドルの強弱)で動き、リスクオンで世界株高のときにドル高、リスクオフで世界株安のときにドル安のケースが多かったからだ。こうなると、円とユーロの対ドル為替と世界株価の相関係数は、ともにマイナスの逆相関となりやすい。

ただ、米政権のドル安歓迎発言や保護主義政策によりドル安に振れた今年1―2月は、一時的に円とユーロの対ドル為替と世界株価の相関係数はともにプラスとなった。

ところが、同じように動いていた円とユーロの対ドル為替と世界株価の相関係数が、今年5月下旬以降は乖離して、円はマイナス、ユーロはプラスとなった。つまり、円は世界株価と逆相関の一方で、ユーロは順相関となった。そして、ユーロに限らず多くの通貨が世界株価との順相関を強めた。

しかし、そうした中でメキシコペソやトルコリラは順相関が低い。メキシコペソに関しては北米自由貿易協定(NAFTA)再交渉合意期待、トルコリラに関しては対米関係悪化など、個別要因によって通貨が大きく変動したために、リスク許容度を示す世界株価との相関が低下したのだ。

これらの例外を除くと、円の対ドル為替は世界株価と逆相関の一方で、他通貨は全般的に順相関を強めており、本来の通貨特性を表している。為替がリスク許容度主導(リスク許容度の強弱)で動くようになってきたことを示している。

<クロス円を中心に円高進む公算大>

クロス円の下落など為替相場の変化が目立って大きくなったのは、トルコリラが急落した8月だが、為替がリスク許容度によって動きやすくなり始めたのは5月下旬以降である。その時期は米経済指標が市場予想を上回る傾向が弱まり、米長期金利の上昇が止まった時期でもある。他国と比べた相対的な米経済見通しや金利先高観の強さが衰えたことが、為替をドル主導からリスク許容度主導へと変化させた原因と考えられる。

今後、もしトランプ政権が再びドル高に懸念を示すことがあれば一時的に為替がドル安に振れてドル主導の相場展開となるだろうが、基本的には為替がリスク許容度主導で動きやすくなっていると言えるだろう。

最近は国際紛争が市場のリスクオフ要因となっている。米中貿易摩擦を筆頭に、米国とイラン、米国とトルコ、サウジアラビアとカナダの対立に加え、非核化を進めない北朝鮮と米国の関係悪化も懸念されつつある。当面は米中通商協議が再開されて米中関係の緊張が緩和に向かうか否かがリスク許容度を左右するだろうが、米国が通商協議中は対中追加関税を猶予するような柔軟な姿勢を見せないと、リスクオンには働きにくいだろう。

また、主要国の景気指標が減速傾向にあることも、リスクオフ要因だ。ユーロ安効果や人民元安効果があっても欧州や中国の景気指標に改善の動きが乏しい中、米国の景気指標が減速し始めたことが世界景気の減速懸念を高めつつある。

さらには、需要鈍化懸念による商品安がリスクオフに働く可能性も出てきた。米原油および石油製品の在庫は増加して前年比減少幅が縮小しており、この傾向が続くと需要鈍化懸念で原油安が進み、世界的な長期金利低下や株安を誘発しやすいだろう。リスク許容度主導で動きやすい為替相場は、リスクオフ(オン)に振れた場合にクロス円を中心に円高(円安)が進みやすいと言える。

亀岡裕次氏(写真は筆者提供)
*亀岡裕次氏は、大和証券の金融市場調査部部長・チーフ為替アナリスト。東京工業大学大学院修士課程修了後、大和証券に入社し、大和総研や大和証券キャピタル・マーケッツを経て、2012年4月より現職。

*本稿は、ロイター外国為替フォーラムに掲載されたものです。筆者の個人的見解に基づいています。


 


FT]空売りファンド、テスラ株で含み益10億ドル超に
北米 FT
2018/8/20 12:45日本経済新聞 電子版
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 米電気自動車(EV)メーカー、テスラのイーロン・マスク最高経営責任者(CEO)が株式を非公開化する方針をツイッターで表明して以来、空売り筋の含み益は10億ドルを超えている。

 マスク氏の自社株購入計画は、空売り筋の「攻撃」力を封じる策として7日に打ち出されたが、空売り残高は130万株減っただけで、依然として3340万株が残っている。

 テスラ株の17日の終値は、マスク氏が自社株買いを表明する前の水準…

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