http://www.asyura2.com/18/hasan127/msg/839.html
Tweet |
10年放置した銀行口座は2019年から「休眠預金」になり没収される?
https://diamond.jp/articles/-/175561
2018.7.25 深田晶恵 ダイヤモンド・オンライン
しばらく使っていないと
引き出しも残高照会もできない!
先日、自宅で書類整理をしていたら、しばらく使っていない通帳が出てきた。残高を見ると、1999年1月5日付けで5701円。19年経っているので、すんなり下ろせるのか不安を持ちつつ、翌日ATMで引き出しを試みたところ、結果はNG。「窓口へご相談ください」というエラー表示が出た。
長い間利用していないから、休眠状態になったのだ。これがメガバンクの口座なら、近くの支店に手続きに行けばいいのだが、北海道に本店のある地方銀行のものなので、ちょっと面倒。
通帳には「5701円」とあるけれど、もしかしたらキャッシュカードで引き出し済みで残高は数百円かもしれない。それなら、わざわざ行く手間をかけるのもどうかと思ったが、休眠状態だとATMで残高照会もできないので、実際の残高がわからない。
仕方がないので東京支店に出向くことにした。今年1月に施行された「休眠預金等活用法」のこともあるし、動いてみれば読者のみなさんに伝えたいことも出てくるだろう。
地銀の東京支店は、日本橋界隈にあることが多い。その地銀も日本橋で日銀の裏手のビルの6階にあった。余談だが、銀行の業界用語では路面店ではなくビルの中に入っている支店のことを「空中店舗」と言うようだ。個人客向けの業務がほとんどない支店なのだろう。
6階に上がり、普通の会社の受付のようなところで「ATMでエラーが出たので、休眠口座になっていると思うのですが」と通帳と印鑑を差し出したら、窓口に出てきた女性は日付を見て「そうですね、休眠です。お調べして、解約手続きをとりますので、お待ちください」と奥に引っ込む。復活の選択肢はなく、解約なんだ…。
20分くらい経ったところで「口座を開設した支店(札幌)に照会をかけているので、もうしばらくお待ちください」と言われ、さらに10分くらい待った。
窓口の女性は、休眠状態が長いため端末では履歴が出てこなく、口座を開いた支店にある帳票を調べなくてはならいのだと言う。えぇー、手作業で紙を調べるの? お手数をおかけして申し訳ない気持ちでいっぱいになった。
結局、残高は5701円に利息が付いて5765円だった。解約手続きをし、現金を受け取り、支店をあとにした。
長期間取引のない「休眠預金」
来年から扱いが大きく変わる!
長期間動きのない口座のことを「休眠預金」といい、毎年なんと数百億円も発生しているとか。放置された預金口座のお金を社会のために有効活用する観点から、2018年1月に「休眠預金等活用法」が施行された。
この法律ができる前は、銀行や商品により休眠預金となる年数が違っていたが、施行後は「2009年1月1日以降の取引から10年以上、その後の取引がない預金を休眠預金とする」と統一された。対象となる商品は、普通預金、定期預金、貯金、定期積金など。財形貯蓄や外貨預金などは対象外となっている。
「社会のために有効活用」とは、具体的には「子ども及び若者の支援」、「日常生活を営む上で困難を有する人への支援」、「地域活性化等の支援」等にかかわる活動を行う民間公益活動に助成金を出したり貸付をしたりすること。
2009年から10年以上取引がない預金は、休眠預金として預金保険機構に移管されるなど、個別に管理される場合があるという。法律ができる前は、各銀行の管理だったので、この点が大きく変わる。
2009年1月から10年、つまり施行後の「新」休眠預金は、来年2019年1月から発生し始める。いきなり「預金保険機構に移管」というのは乱暴なので、銀行は、最後の取引から9年が経過し、10年6ヵ月までの間に「ウェブサイトでの電子公告」や「郵送による通知状の発送」など一定の手続きをとらなくてはならない。
「ウェブサイトでの電子公告」とは、HPに掲載される「お知らせ」のこと。残高が1万円以上の場合は「休眠預金に該当する(しそうな)口座がありますよ」と個別に預金者に通知状を郵送する。ただし、1万円に満たないと通知されずに休眠預金となる。また、銀行が送った通知状が転居先不明で届かない場合も休眠預金となる。
10年超放置したままにすると
自分の口座のお金はどうなる?
さてここまで読むと、法律施行後は「預金口座を10年超放置すると、自分のお金は没収されてしまうのか」と気になることだろう。
結論から言うと「休眠預金となっても、解約できる」のである。ただし、いったん預金保険機構に移管されてしまうと、解約手続きをして現金を受け取るために日数を要する可能性が高い。
私が現状の「各行管理の休眠預金」を解約するのに、口座開設支店への照会・回答待ちで30分以上の時間を要したくらいだ。来年以降、預金保険機構に移管されると、その場ですぐに解約とはならないことが十分に予想される。
ちょうど夏休みシーズンなので、これを機会に長らく使っていない預金がないか、通帳の整理をすることをお勧めする。家族にもチェックするよう号令をかけたら、夫、同居の義母にそれぞれ1口座ずつ休眠状態の預金が見つかった。
残高は夫が9700円、義母は6000円なので、わが家の場合は全員1万円未満。来年まで放置しておくと、郵送による通知状がくることもなく、預金保険機構に移管されるケースだ。見つけておいてよかった。
休眠預金が見つかったら、まず口座を開いた支店に「休眠状態の預金を解約したい」と電話しよう。電話1本入れておくと、紙ベースの帳票調査を事前に済ませておいてくれるで、私のように支店で長らく待つことを避けられる。その時に来店時に必要な持ち物も教えてくれるだろう。
支店が統廃合されて口座開設支店がない場合や、銀行が合併されているなら、銀行のコールセンターへかけ、同様のことを言えばいい。
「休眠預金活用法」の話は、2009年1月から10年が経つ今年の年末にメディアの話題になりそうだ。その時期に「今年中に解約するのがスムーズ」と言われても、12月は何かと忙しいので、結局銀行に行けずじまいになると思われる。
そういう意味で、行動を起こすなら今が最適だ。お盆の時期も銀行は営業しているので、夏休みの少しの時間を利用して、解約手続きをするといいだろう。それで外食代くらいの現金が手に入ったら楽しい。
聖徳太子のお札を持っていて
何かいいことってある?
休眠預金探しをしていたら、私と義父の古い1万円札(1986年に廃止になった聖徳太子が絵柄の大判の紙幣)が出てきた。
私の分は1万円札が1枚。23年前に結婚したとき、北海道の実家の近所の人が「将来価値が上がるかもしれないから、古いお札であげる」と結婚祝いとしてくれたもの。その存在をすっかり忘れていたが、FPになった今となっては、1万円は1万円、いつまで持っていても価値は上がらないことを知っている。
義父の分は、30枚。仕事(自営業)で取引先から集金したときに、すべてピン札だったので取っておいたら、旧券から新券へ切り替えがあり「価値が上がる」と目論んで、大事に金庫にしまっていたという。
聖徳太子の旧札は、流通量が多く希少価値がない、今でも有効な紙幣だからという2つの理由から「1万円は1万円」、それ以上の価値はないということだ。
今でも有効とはいっても、お店で使うと迷惑だろうから、私は休眠預金の解約のついでに「福沢諭吉」のお札に両替した。
義父に「ずっと持っていても価値は上がらないよ。両替してこようか」と言おうかと思ったが、90歳がまだ夢を持っているなら、そのままにしておこうと黙っていることにした(たぶん、忘れていると思うけれど…)。
相続発生時までそのままにしておいたとしても、そのときに両替すればいいだけ。価値は上がらないが、下がるわけでもないし、休眠預金のように手間のかかる手続きの必要もない。
それにしても、上の世代の人は聖徳太子のお札はいつか価値が上がると考えるものなのですね。
私は、休眠口座の5700円と聖徳太子の1万円の両替で、1万5700円の臨時収入を得た気分。夏休みの帰省費用のおこづかいに充てるつもりだ。
(株式会社生活設計塾クルー ファイナンシャルプランナー深田晶恵)
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民127掲示板 次へ 前へ
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民127掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。