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日欧EPA、米国の「傀儡軍」を回避
タグ:経済連携協定 EPA 関税 貿易戦争
発信時間:2018-07-19 10:29:38 | チャイナネット |
EUと日本は火曜日、経済連携協定(EPA)に署名した。発効すれば、双方の99%の商品の関税が最終的に相互撤廃される。トランプ政権がほぼ全世界と貿易戦争を展開するなか、日本とEUによるEPAの署名が注目を集めている。双方は同協定をめぐり5年間も交渉を続けてきたが、この協定から「米国への圧力」を読み取る人も少なくない。
これは単なる憶測ではないだろう。同協定の署名により、日本とEUはトランプ政権との貿易戦争で自信をつける。また同協定により多くの米国人は、「貿易戦争で米国が孤立するのでは」と思うことだろう。
貿易戦争は互いに脅迫・消耗することで自国の利益を手にする。協力と交渉により利益を手にすることと比べれば、低効率であることは間違いない。貿易戦争は現時点ではまだ大規模ではないが、グローバル化に逆らう考え方を示している。今後一定期間に渡り、異なる考えが激しい駆け引きを展開する時期になる。世界はグローバル化を続けるか、それとも保護主義に落ちぶれるかという選択に直面する。
日本は米国の最も緊密な政治・安全の同盟国であるが、トランプ政権の関税政策について低姿勢な反応を示している。しかし日本がTPPにこだわり、EUとEPAに署名したことは、自らの態度をはっきり示している。米国に従い多国間貿易体制に逆らうのではなく、自国の貿易の利益を守ろうというわけだ。
日本とEUのEPAは、米国が不在でも自由貿易は前進を続け、そのペースが落ちようとも大幅に後退することはないことを示している。貿易戦争が米国の主な対外交流方法になれば、徐々に孤立していくことは不可避だ。米国は自由貿易という大海原において、保護主義によってガラパゴス化する。
世界はそもそも協力して米国に対抗するつもりはなかったが、米国は全世界に敵視される立場になった。各国は視線を交わし、耳打ちし、共に米国に対抗しているように見える。
日本とEUは双方の自由貿易を強化することで、音もなく米国に抗議する見本のようになっている。米国に共同対抗するような二国間・多国間活動が、今後続くことになる。
EUと日本の経済規模は合わせて世界の3割ほどで、衝撃的に聞こえる。双方は米国の最大の貿易パートナーのリストに入っている。日本とEUが関税を相互撤廃すれば、米国との貿易摩擦が激化し、関税・非関税障壁が増えるだろう。そうなれば日本とEUの貨物流通の成長率が、米国製品との取引の成長率を上回る流れになる。
本件の影響は限定的で、米国の根幹を損ねることはないかもしれない。しかしどれほど強い米国であっても、このような悪影響の蓄積には耐えられない。敏感な米国メディアはこの悪影響の拡大を追跡し、過大視する。これによって米国全体の保護貿易主義の決意にゆらぎが出る。
トランプ政権は持久的な対抗戦になれば必ず敗北する貿易戦争を開始した。歴史上のすべての戦争発動者と同じように、米国は開始当初は強い力を持ち、すぐに相手を圧倒し戦いに勝てると自信満々になる。ところが侵略が持久的な消耗戦になれば、戦略的な主導性は徐々に受動性になる。
日本とEUのEPAは、世界がトランプ氏の貿易戦争に驚かされておらず、既存の戦略に基づき貿易関係を処理しようとしている最新の兆しを示した。現状を見る限り、米国からの貿易の圧力を我慢している国は少なく、米国の追加関税に報復することが各国の反応となっている。また各国が横向きの貿易関係を強化する傾向が形成されつつある。
このような世界的な抵抗は、誰かが呼びかけ、働きかける必要はない。これらは現代の貿易上のいじめに対する条件反射であり、揺るぎなき法則でもある。トランプ政権は貿易上のいじめにより、世界から抵抗されるリスクを過小評価し過ぎていた。
ある国は強硬に反撃し、ある国はやんわりと逆らっている。トランプ政権の貿易上のいじめの提灯を持ち、その「傀儡軍」になろうとする国はない。米国の強みは消耗されていき、効果的に補給されない。トランプ政権がどこまで続けられるか見守ろうではないか。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年7月19日
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