http://www.asyura2.com/18/hasan127/msg/750.html
Tweet |
(回答先: 米国第一主義 過熱する貿易摩擦 (2)/米国「雇用喪失62万人」の試算(しんぶん赤旗) 投稿者 gataro 日時 2018 年 7 月 14 日 16:43:24)
米国第一主義 過熱する貿易摩擦 (3)/亀裂広げるナバロ文書
しんぶん赤旗 2018年7月12日【経済】
高関税の発動を避けるため5月3〜4日に開かれた米中の第1回目の会議に先立って、米国が提示した「枠組みの草案」には、中国側に極めて厳しい内容が盛り込まれていました。
米国の対中貿易赤字は、2017年時点で3760億ドル(約41兆400億円)に達しています。
「草案」は中国に対し、米国の対中貿易赤字を18年6月1日から12カ月の間に1000億ドル削減する▽19年6月1日から12カ月の間にさらに1000億ドル削減する▽さらに、中国は、過剰生産を助長する補助金と政府による支援は直ちに廃止する▽外国資本に対し技術移転を求める特定政策と慣行を19年1月1日までに廃止する▽さらに、中国政府が実行し、支援し、容認している米国の民間ネットワークへのサイバー侵入、民間企業が所有する知的財産権や取引上の秘密、機密情報の盗み取りを中止する―などを要求。「中国は、サイバー攻撃や、経済的スパイ、偽造、海賊行為を通じて米国の技術と知的財産権を得るのをやめることに直ちに同意すること」としました。
同意できぬ要求
英紙フィナンシャル・タイムズは「中国政府が同意することができるものではなかった。トランプ政権は、それが理解できないほど愚かなのか、それを気にとめないほど傲慢(ごうまん)なのか、どちらかだ」(5月9日付)と指摘しました。さらに「中国にとっては、19世紀の不平等条約の現代版のようなものだ」と述べました。
対中交渉に当たっている1人がナバロ米大統領補佐官(通商製造業政策担当)です。商務長官のロス氏とともに、16年の米大統領選挙の際、トランプ陣営で政策アドバイザーを務めていました。当時、両氏が書いた文書(16年9月発表)では、関税について「貿易交渉の際、相手が不正を働くのをやめさせるための道具」と強調しています。
中国に責任転嫁
この文書は筆者の名前から関係者の間で「ナバロ文書」とも呼ばれています。中国が世界貿易機関(WTO)に加盟した01年以来、不法な補助金の付いた中国の輸入品が米国市場にあふれ、「大量で慢性的な赤字がつくられるようになった」と分析しています。米国企業の海外移転の加速と国内の民間投資の減少も、中国のWTO加盟と同時に発生したと強調。「中国貿易ショックは、失業率を引き上げ、賃金と労働参加率を押し下げ、米国の製造業労働者の生涯賃金を削減した」とし、米国の産業空洞化の責任を中国に押し付けました。
米国の多国籍企業による生産の海外移転によって製造業は疲弊し、失業や雇用不安、賃金低下を招きました。一方、米国の多国籍企業は、中国を製品組立工場として活用。製造委託などの手法を使い、中国の安い労働力をテコに低価格の製品を米国に輸入しました。米国の貿易赤字が拡大した大きな原因はここにあります。
中国商務省の高峰報道官が5日の記者会見で明らかにしたところによると、米国の対中追加関税の対象となる品目340億ドルのうち、6割にあたる200億ドル超が、米国などの外資系企業が中国で生産したものでした。
米国の巨額の対中貿易赤字の裏には、米系多国籍企業の利益拡大と、その一方での、労働者の貧困化があったのです。
ところが「ナバロ文書」は、自国の産業基盤と労働者を無視した多国籍企業の利潤追求に原因を求めるのではなく、中国政府の政策に貿易赤字拡大の原因を押し付けたのです。
責任をすり替えた「ナバロ文書」の呪文によって実施された高関税賦課の影響は、中国にとどまりません。フィナンシャル・タイムズも、中国との貿易問題に一緒に取り組んでくれる可能性のある同盟国とも「貿易戦争をすることになる」と指摘。米国の同盟国との間にも亀裂を広げる結果を招いています。
(つづく)
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民127掲示板 次へ 前へ
- 米国第一主義 過熱する貿易摩擦 (4)/先端技術の覇権争いが飛び火(しんぶん赤旗) gataro 2018/7/14 20:27:05
(1)
- 米国第一主義 過熱する貿易摩擦 (5)/多国籍企業の搾取構造転換を(しんぶん赤旗) gataro 2018/7/14 20:38:42
(0)
- 米国第一主義 過熱する貿易摩擦 (5)/多国籍企業の搾取構造転換を(しんぶん赤旗) gataro 2018/7/14 20:38:42
(0)
投稿コメント全ログ コメント即時配信 スレ建て依頼 削除コメント確認方法
▲上へ ★阿修羅♪ > 経世済民127掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。