トランプ大統領、WTOは米国を「非常に不当に」扱っている Jennifer Epstein 2018年7月3日 6:29 JST 実際にはWTO紛争処理で米国の勝率は平均上回る EUと通商合意に向けて協議−トランプ氏がホワイトハウスで語るトランプ大統領 Photographer: Andrew Harrer/Bloomberg トランプ米大統領は2日、「世界貿易機関(WTO)が米国を非常に不当に扱っている」と主張した。大統領がWTOからの脱退を検討しているとの報道に関する記者団の質問にホワイトハウスで答えたもので、「現時点では何も計画していないが、彼らがわれわれを適切に扱わない場合、何かをすることになるだろう」と語った。 1995年の設立以降にWTOに持ち込まれた紛争524件に関するブルームバーグの分析によれば、米国は他国を提訴した案件の87%で勝利。他国が米国を提訴した案件の75%で敗北した。いずれの数値も全加盟国の平均値よりも良い。 大統領はさらに、米国の鉄鋼・アルミニウム関税に対する報復措置を計画している欧州連合(EU)と通商合意に向けて協議していることを明らかにした。 トランプ氏は「うまくいけばポジティブとなり、そうならなくてもポジティブだ」と発言。これに対し、同大統領と会談したオランダのルッテ首相は「いや、ポジティブではない」と言葉を挟んだ。 原題:Trump Says WTO Is Treating the U.S. ‘Very Badly’ Despite Wins(抜粋)
トランプ氏、WTOに不満「行動起こす」 脱退観測で トランプ政権 北米 2018/7/3 6:53 【ワシントン=鳳山太成】トランプ米大統領は2日、米政権が世界貿易機関(WTO)から脱退を検討しているとの報道を巡り、「現時点では何も計画していないが、WTOが米国を適切に扱わないのであれば何か行動を起こす」と述べた。「米国はWTOの体制下で非常に不利な状況にあった」と述べ、WTOに改めて不満を表した。 トランプ大統領=ロイター 画像の拡大 トランプ大統領=ロイター ホワイトハウスで開いたオランダのルッテ首相との会談時に記者団に語った。 ネットメディアのアクシオスは1日までにトランプ氏がWTO脱退を検討していると報道。さらに、すべての加盟国に原則同じ関税を適用しなければいけない最恵国待遇(MFN)などWTOルールを大統領の権限で無効にする法律の原案を準備したと伝えていた。 トランプ氏は以前からWTOを批判し、WTOの最高裁判事に相当する上級委員の選定を阻んできた。米国もWTOの紛争処理機関を使ってはいるものの、事実上の機能不全に陥っているといわれる。
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