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「蓄財するぞ」 共働き夫婦が陥った積み立てのわな
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180628-00000001-nikkeisty-bus_all
NIKKEI STYLE 6/28(木) 7:47配信
写真はイメージ=PIXTA
「計画してお金を使っているのに、なぜ全然、貯蓄を増やせないのでしょうか」。営業職に就く会社員のTさん(32)と会社員の妻(31)が家計相談に来ました。妻の妊娠が分かってから夫婦で家計管理を話し合い、産後休暇や育児休業期間を利用して、自分たちができそうな方法を試してきました。現在、子供は1歳。妻が産休・育休を経て職場復帰、家計収入も増え、「さあ、教育費のため、生活を豊かにするため仕事を頑張ってお金をためるぞ」と張り切っていました。ところが、収入が増えてもお金がたまりません。実は夫婦が事前に決めておいた、家計管理法へのこだわりが問題だったのです。
■積み立てを軸に予算を組んでいるのになぜ…
資産形成のためにTさんが始めた家計管理は、少し変わっています。費目別に予算を決めて積み立てるのです。被服費を例にとると、1年間の予算を24万円と設定し、その金額を貯めるために毎月家計から2万円積み立て。洋服を買うときはその貯めた中から支払います。1年間に必要となる年払い保険料や車検代などを、毎月の収入から少しずつ積み立てる仕組みと似ています。
「昨年使った分に、少しゆとりをつけて予算を組んでいるだけ。使った金額は、今年も必要になるはず。どこが問題なのか分からない」「ボーナスに頼らずにお金を貯められるようになりたい」。Tさん夫婦は真顔でこう不満を語ります。しかし、積み立てても使ってしまえば、お金は貯まりません。ボーナスも帰省などを理由にすぐ使ってしまうようです。
実態把握のため、積み立てをしている費目を聞きました。まず、年払いにしている生命保険料、NHKの受信料は毎月積み立てています。年払いを利用する理由は「割安になるから」。他、同じように被服費、交際費、娯楽費も安定して使っていけるように、自分たちが必要だと思う金額を予算として設定し、12分割して毎月積み立てています。
「2台あるスマートフォンは格安スマホに替えた」と言って、節約を意識していることをアピールするのですが、その割に実際は全く節約できていません。毎月60万円超の収入をすべてその月で使ってしまっていたのです。
写真:NIKKEI STYLE
■予算を疑い、支出状況を確認する
このままでは全く貯蓄ができません。「予算を疑う」ということを全くしていないからです。できるだけ早めに改善し、貯蓄を作る習慣を作らないと、教育費をはじめ、今後必要になるお金に困ることになります。
特に問題になっているのは、本人たちが取り組んでいる「積み立て」です。家計表を見ると、「積み立て」と称しているのに、毎月の支出は必要以上の品物を購入することで膨らんでいました。Tさん夫婦がその事実を理解し、家計管理の方法を変えることが、まず必要でした。
積み立てについて、夫婦とじっくり話しました。「積み立てをしている金額」は、実は「毎月支出している金額」でもあります。せっかく考えて作り上げた家計管理方法を変えてほしいと言うのは、少し酷かなと思いましたが、仕方ありません。一般の理想的な支出割合を参考にしながら、いかに支出が多い状況かを確認しました。話を続けると次第に自分たちの予算に疑問を持てるようになりました。
予算のうち、保険は貯蓄型のものを含む様々な商品がありました。現状で不適切なものもあり、保障内容を見直す必要があります。なぜこんなに多く入ったのかを聞くと、「生命保険料控除があるので、入っていると税金で得する」と漠然と思い込んでいたとのこと。偏った情報に振り回されていたようです。
同じように、今まで積み立ててきた費目も「予算の中だから問題はない」と思い込んでいました。予算を組む時の金額には保育料が入っておらず、無認可保育園の保育料などで月約6万円もかかり、「想定外だった」と言います。これでは家計管理はうまくいきません。
■支出を三区分し、食費・日用品代を削減
結果、Tさん夫婦は「自分たちに合った最良の家計管理だった年間予算管理は失敗だった」と判断。毎月の収入を基に支出をしっかり管理する方向に切り替えました。家計簿を付けるだけで、年間予算収支の記録はしません。2013年1月14日掲載の「消費・浪費・投資 分類誤るとお金はたまらない」でも紹介した、支出を「消費」「浪費」「投資」の3種類に分ける「家計三分法」を使うことで、次第に支出を削減できるようになりました。積み立てていた費目は削減でき、膨らんでいた食費や日用品代も減らせました。全体で10万円の支出削減に成功。実に1年間で120万円を貯められる見込みができたのです。
家計管理方法は、その家庭のやりやすい方法で全くかまわないと思いますが、予算管理や積み立てにこだわりすぎると、間違った結果を生みがちです。予算を考える前に自分たちの支出状況をしっかり把握し、無駄を削減して、支出のサイズを落としておかなくてはいけません。その予算額が絶対に必要かも考えます。そういう視点を忘れると、家計管理がうまくいかなくなるのです。
(「もうかる家計のつくり方」は隔週水曜更新です)
写真:NIKKEI STYLE
横山光昭(株)マイエフピー代表、mirai talk株式会社取締役共同代表。顧客が「現在も未来も豊かな生活を送ることができる」ことを一番の目標に、独自の家計再生・貯金プログラムを用いた個別の指導で、これまで1万件以上の赤字家計を再生。著書は累計100万部を超える『年収200万円からの貯金生活宣言』シリーズ、累計65万部の『はじめての人のための3000円投資生活』シリーズがあり、著作合計88冊、累計270万部となる。講演も多数。
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