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MSCI入りも 見通し冴えない「人民元」「中国株」の国際化 日本が見ようとしない中国経済の真実
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/230545
2018年6月6日 日刊ゲンダイ
市場は楽観せず(C)ロイター
「A株の国際化が、重要な一歩を踏み出した」
1日、中国共産党機関紙「人民日報」は、こんな青字の大見出し記事を掲載して鼓舞した。記事にはこう書かれている。
〈本日から中国A株は、MSCIに正式に加わり、昨日、記念式典が上海証券取引所で挙行された。同所の蒋峰社長は、「これは中国の資本市場の国際化に、重要な一歩を踏み出した」と表明した。深セン証券取引所の李輝副社長も、「MSCIへの参入は、海外の投資家が中国経済に対して十分な信用と信任を示したものといえる」と語った。中国経済は、すでに世界第2位で、中国大陸の株式時価総額は8兆ドルに上る。これは世界の株式時価総額の約1割にあたり、こちらも世界第2位だ。そんな中で海外の投資家は長い間、中国株のMSCI入りを切望してきたのだ〉
MSCIとは、モルガン・スタンレー・キャピタル・インターナショナルが独自に算出している株価指数で、約70カ国・地域の株式市場をカバー。世界の機関投資家が最も活用するとされる。これまで中国株は国際的に閉鎖され、また中国政府の管理が強すぎるため、MSCIから除外されてきた。それが、今回ようやく組み入れられたことで、中国当局は「中国株の国際化が進んだ」としているのだ。
だが株式市場の現場では、それほどの興奮はないという。中国の経済紙記者が語る。
「今回、MSCIに組み入れられたのは、中国石油天然気や中国農業銀行など、A株を代表する226銘柄だけで、影響は限定的だ。政府は、〈今後10年以内に6000億ドル規模の外資が流入する〉としているが、国家の管理システムはむしろ強化されており、市場はそれほど楽観的ではない」
中国は2016年10月、IMF(国際通貨基金)の準備通貨であるSDR(特別引き出し権)に人民元を採用させ、「人民元の国際化を果たした」と喧伝した。だがその後、人民元の世界での流通は思うように進んでいない。やはり「国家が通貨を全面管理する」という社会主義システムがネックになっているのだ。
ちなみに、1日の上海総合指数は前日比0.66ポイント下落した。
近藤大介 「週刊現代」編集次長
1965年生まれ。埼玉県出身。東京大学卒業後、講談社入社。「フライデー」「週刊現代」「月刊現代」などで記者・編集者を務める。現在、「週刊現代」編集次長、明治大学国際日本学部講師(東アジア論)。2009年から2012年まで、講談社(北京)文化有限公司副総経理。「対中戦略」「日中『再』逆転」「中国模式の衝撃」「中国経済『1100兆円破綻』の衝撃」他、著書多数。
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