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「億り人」に憧れて仮想通貨にハマり貯金を溶かしたサラリーマンの悲劇
https://diamond.jp/articles/-/171483
2018.6.4 横山光昭:家計再生コンサルタント ダイヤモンド・オンライン
「億り人」が生まれていると聞き
自分もやってみようと決意
昨年1年間で価格が20倍以上にも跳ね上がり注目を集めた「ビットコイン」を始めとする仮想通貨。値上がりが注目されたことで、実際に買ったという人も多いのではないでしょうか。
一方で、価格の下落で大きな債務を負ったとか、仮想通貨取引所「コインチェック」から580億円相当の仮想通貨が流出、被害者が多く出たといった事もあり、リスクが大きいことも分かりました。
現在の価格変動は、以前ほど大きくないようですが、それでも仮想通貨に興味や関心を持つ人はまだ多くいます。
会社員のTさん(34歳)もそんな1人です。仮想通貨が大きく値を上げ、「億り人」が多く生まれているとの話を聞くに至って、「自分もやってみよう」と決心し、思い切って仮想通貨を購入してみることにしました。ただ、当初は、「とりあえず体験してみよう」くらいの軽い気持ちでした。
仮想通貨を始めるなら、よく話を聞く「ビットコイン」だろうと、0.001BTCほど購入しました。当時、1BTCが140万円でしたから、購入金額は1400円ほど。その程度なら失っても惜しくはないし、お試しにはちょうどいいかなと思っていました。
いったん購入すると価格が気になり、暇さえあればいつもウェブで価格を確認していました。価格は時間を追うごとに変動していき、1BTCが170万円になり、220万円になりと、どんどん上がっていきました。
「ここらで利益を確定してみようか」と思って売ってみると、2000円ほどで売ることができ600円儲かりました。「お金を増やすのは意外と簡単だなぁ。もっとたくさん買っていれば、もっと儲けることも可能だったのに…」。この時Tさんはそう思ったそうです。
売り時を間違えて
貯蓄が底をつきかける
そして、Tさんはハマっていきます。購入する金額をどんどん増やし、果てには130万円しかなかった貯蓄の大部分を仮想通貨の購入に充てるほどになってしまったのです。
Tさんが仮想通貨に手を出したのは、ちょうど暴落したと言われ始めたころ。儲かったときにやめておけばよかったのもを、価格が下がっても「これからまだ上がるはずだ」と考えて保有し続けます。結局、1BTC=110万円強のときに購入した仮想通貨は、79万円まで下がってしまいました。
このタイミングで現金化してしまえば、35万円も損してしまうことになります。それは、給料の手取り1ヵ月分以上の金額です。それ以来、「早く売ってしまえばよかった」「下がることを予想していればよかった」と後悔ばかり。何より、頑張って貯めた貯蓄が底をつきかけていることを悔しがっていました。資産を増やしたくて始めたのに、真逆の結果となってしまったからです。
もともと投資について興味を持っていたTさんでしたが、その割には知識が乏しく、投資対象やその始め方について間違えてしまったのではないでしょうか。
投資をするなら生活防衛資金を
月収の7.5ヵ月分貯めてから
基本的に、投資を始めるには、万が一のときのための生活防衛資金、金額にして最低でも月収の7.5ヵ月分の貯蓄が必要です。そして投資対象に関しては、生活費と貯蓄とを並走させられる範囲のもので、リターンが少なくてもリスクが少ない投資を、積み立てでやることのほうが望ましいものです。
そして、実際に少しずつ投資しながら、投資商品の特性や、売り時・買い時、投資におけるリスクなど、さまざまなことを学んでいく必要があります。そうした知識の積み重ねが一定レベルに達した段階で、初めて「仮想通貨をやろう」ということであればよかったのです。
単に「儲けたい、お金を増やしたい」というだけで飛びつくのは、実に愚かなことです。「仮想通貨は儲けられる」と盲目的に信じ込むのではなく、その裏にあるリスクについて、きちんと認識しておかなければならないからです。
結局Tさんは、換金すれば損を抱えてしまうので、最近まで“塩漬け”にして様子を見ていたようです。そして、1BTC=82万円を超えたところで換金し、損を少しだけ減らしました。
これに懲りたTさんは、「もう仮想通貨はしない」と言っています。それよりも、「つみたてNISA」で手堅く、少しずつ、将来へ向けて増やしていくつもりだと話していました。
仮想通貨に夢を抱く人はいまだに多いようです。私が運営している家計相談にも、定年退職した方が退職金を利用して仮想通貨を購入し、300万円とか500万円とかいった損失を抱えてしまい「何とか取り戻す方法はないだろうか」と相談に来られるケースがあります。しかしながら、それだけの損失を簡単に取り戻せる方法などありません。
当然のことなのですが、投資はそんな甘いものではありません。しかし、それが分かっている人が意外と少ないように思えてならないのです。
短期間で儲けて、お金を増やしたいという気持ちは分かります。ですが、短期間で儲けが出る投資商品は、そもそも不確実性が高く、リターンが大きい代わりに、リスクも大きいことを十分認識した上で手を出してください。もっと言えば、素人は短期の投資商品に手を出すべきではないのです。大やけどを負ってからでは遅いからです。十分、お気をつけください。
(家計再生コンサルタント 横山光昭)
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