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サイボウズ青野社長が目指す「100人100通り」の働き方実現
https://www.nikkan-gendai.com/articles/view/news/228305
2018年5月3日 日刊ゲンダイ
働き方改革の先駆者(C)日刊ゲンダイ
サイボウズ社長 青野慶久 46歳
4人に1人が辞める会社を変えるため、10年以上も前から改革を進めてきた。そのかいあって課題の離職率は低下。だれもが楽しく働ける会社に生まれ変わり、いい人材も集まるようになってきた。そんな働き方改革の先駆者は昨年、「働き方改革に関するお詫び」という意見広告を新聞に掲載、リーダーとして本当の働き方改革を広められなかったことを謝罪して話題になった。果たして、だれもが幸せに働ける職場とは?
■多様な働き方を認めることは企業にとってもプラス
青野さんがサイボウズで目指しているのは「100人100通りの働き方」の実現だ。現在は、時間や場所を基準に分類された9つのパターンから自由に働き方を選べる制度を導入。働きたい場所で働きたい時間だけやりたい仕事をやれるようにするのが狙いだ。
「一人一人の事情に合った働き方を認めれば、全員が幸せになれます。政府の働き方改革によって残業時間の上限規制が導入されれば、救われる人はいるでしょう。その一方で残業代が減らされると困る人もいるはず。会社が認めていなければ、副業もできませんからね。必要な改革は、多様性を認めることです。いまの働き方改革からは、その姿勢が感じられません。あれで安倍首相が『働き方改革をやり遂げました!』なんて主張し始めたら、オイオイとツッコミたくなりますよ。胸を張れるほど前進するわけではありませんから」
会社員が幸せに働けない元凶は、日本流のメンバーシップ型雇用にあるという。日本では、会社に入ってメンバーの一員になれば、生活が保証された。年功序列で給料が上がったし、健康保険料や年金保険料の一部も会社が負担。独身寮や社宅を用意する企業も珍しくはない。
一方で社員の自由は制限されてきた。異動や転勤の辞令は拒めないし、絶対服従が求められる。交渉の余地はないのだ。
「高度経済成長期はメンバーシップ型も機能していましたよ。いかに多くの工業製品をつくるかという“ゲーム”だったので、男ばかりを雇用して朝早くから夜遅くまで同じように働かせることが成果につながったのです。そんな働き方は賞味期限が切れましたね。もっとイノベーティブでクリエーティブな仕事をしなければ、インドや中国の会社に勝てません。必要なのはジョブ型の雇用です。職種で雇用され、その変更を求められたときは、会社側と給与や待遇を交渉する。働く側の当たり前の権利を認める形態です」
サイボウズでは社員の囲い込みをやめた。35歳以下であれば、最長6年間は復帰が可能だ。
「ベンチャーを立ち上げる友達と一緒にやりたいって社員がいれば、『じゃあ、やっておいで。潰れたら戻ればいいから』と。自立した社員が自由に行き来できるようになれば、いろんな人たちが集まる場所ができます。その中から面白いアイデアが生まれ、クリエーティブな成果物が誕生するようになる。多様な人たちによる多様な働き方を認めることは、企業にとってもプラスなのです」
■パッと見の不公平はOK
「100人100通り」の原則は、部活動でも貫かれている。旧来型の大企業の部活動は、会社の都合で生まれたり潰されたりしてきた。同社では、社員の側がやりたい部活動を提案。一定の条件をクリアすれば公式の部活動と認められ、1人当たり年間1万円の補助金まで支給される。
「ジェルネイル部とかスイーツ部とか、変わったのもありますよ。活動については毎回、全社員が見られるところに報告を上げなければならないというのがルール。『そんな活動にも補助金が出るの?』って思うかもしれませんが、パッと見の不公平はOKなんです。たとえば1つのホールケーキを3人で分けるとなると、日本人はきっちりと丁寧に3等分すると思うんです。でも、Aさんはご飯を食べたばかりで、Bさんはダイエット中、Cさんは朝から何も食べていないとしたら、Cさんが全部食べることで全員が幸せになれる。日本には偏った公平発想みたいなものがありますが、不公平は幸せなのです。“みんな同じに”という考えは、多様な個性を否定するものです」
社員全員がそれぞれの働き方を認めて尊重できれば、夜な夜な居酒屋で憂さを晴らさずにはいられないサラリーマンも減るはずだ。
(取材・文 二口隆光)
▽あおの・よしひさ 1971年、愛媛県今治市生まれ。大阪大学工学部情報システム工学科卒業後、松下電工(現パナソニック)を経て、97年にソフトウエア会社の「サイボウズ」を設立。社内のワークスタイルの変革で離職率を6分の1に低減させた。政府の働き方変革プロジェクトで外部アドバイザー、コンピュータソフトウェア協会(CSAJ)の副会長を務める。著書に「チームのことだけ、考えた。」などがある。
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— 日刊ゲンダイ (@nikkan_gendai) 2018年5月2日
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