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日野自動車とVWの提携協議が招く激震、商用車の雄は誰に?
http://diamond.jp/articles/-/168805
2018.5.2 CAR and DRIVER:総合自動車情報誌 ダイヤモンド・オンライン
写真はイメージです
VWと日野が提携すると
世界シェア約8%で4位に
4月12日、大型商用車(トラックとバス)メーカーの世界的再編が起こりそうな合意が発表された。主役はドイツのフォルクスワーゲン(VW)と日本の日野自動車である。両社の発表によると「電動化や自動運転など技術開発面と、物流や販売での協力、商品の補完など幅広い分野での協業について業務提携の話し合いを進める」という。
両社の提携が成立すると、大型商用車市場で世界トップの販売台数を誇るダイムラーに迫るポジションにつくとあって、今後の交渉の行方が注目される。
現在、大型商用車の世界市場は年間で約300万台。ダイムラーは昨年の実績でトップの31万5000台、シェア10.6%だった。2位は中国の第一汽車で26万4000台、同8.9%、3位も同じく中国の東風汽車で25万7000台、同8.7%。この3グループが世界のトップ3である。以下4位と6位および10位に中国メーカー、5位にインドのタタが入り、ABボルボは7位、8位が米国のパッカー、9位にVWというトップ10である。VWと日野が提携すると世界シェアは約8%になり、一気に4位に躍り出る。
VWによると、日野との提携交渉は昨年6月に始まった。ディーゼルエンジンの排出ガス問題でVW本体が大きく揺れ、ディーゼルエンジン分野およびディーゼルハイブリッド分野での研究開発を共同で行えるパートナーを探していたときだった。また、VWグループとして大型商用車事業を拡充するためには、アジア市場にネットワークを持つ企業との協力が必要と判断した。2007年にABボルボが日産ディーゼル(現・UDトラック)を買収した際も、動機はほぼ同じだった。
また、将来の大型商用車市場を見据えた場合、販売台数だけでなく電動化や自動運転などの技術開発面も拡充しなければならない。この分野でダイムラーが旧三菱自動車の商用車部門を買収し(現・三菱ふそうトラック・バス)、成果を挙げている。VWはスウェーデンのスカニアとドイツのMANを傘下に持つが、ダイムラー・グループに後れをとっている現状は否めない。三菱ふそうは昨年、世界初のトラックEVを発売している。
提携交渉の中で
テーマとなりそうなのがバス事業
今後、VWと日野の提携交渉の中でテーマとなりそうなのがバス事業だ。日野といすゞのバス部門が合体したジェイ・バスである。日野はトヨタが50.1%を出資するグループ会社で、いすゞに対してもトヨタは5.9%を出資する。VWと日野の提携交渉については「トヨタも歓迎の意向を示している」と伝えられている。VWのバス部門はスカニアが担うが、提携交渉次第ではジェイ・バス全体としてVWとの連合に発展する可能性もある。
大型商用車部門では、中国・吉利ホールディングスがABボルボに8.6%程度の出資を行う方針が、昨年合意された。吉利はかつてABボルボの乗用車部門だったボルボ・カーズを傘下に収めており、ABボルボへの出資がどのような方向に発展するかが注目される。同じスウェーデンのスカニアはVWグループであり、同国の商用車メーカーは海外資本の影響下に置かれる情勢になる。
首位ダイムラーにも動きがある。現在の組織を商用車部門、乗用車部門、販売金融部門に分割し、それぞれを持ち株会社としてのダイムラーが管理するという経営体制への移行だ。乗用車部門は中国・吉利汽車がすでに筆頭株主である。
トラックとバス部門における企業の合従連衡が、乗用車部門にも大きな影響を与えそうな展開だ。今後の動向から目が離せない。
(報告/牧野茂雄、まとめ/CAR and DRIVER編集部)
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