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「生産に没頭」から「体験を重視」への転換が迫られている日本製造業の理念
タグ:日本製造業
発信時間:2018-04-23 11:23:03 | チャイナネット
日本語の「物づくり」という言葉は、「産品を製造する」という意味だけに留まらず、日本企業の職人気質などの意味が豊富に含まれている。現在、大衆消費の好みが、こうした物質的追求からサービスの過程の享受へと徐々に変わりつつあることを反映して、日本の製造業も「物づくり」から体験を重視する「事づくり」へと変わりつつある。
第二次大戦後、どの家も冷蔵庫・洗濯機・白黒テレビの「三種の神器」を熱心に追い求めた時期があった。経済の高度成長期には、カラーデレビ・空調・自動車もまた大衆消費の新たな寵児となった。当時、人々は商品やサービスの持っている機能的価値を重視した。
しかし、現在ではこれらの商品はすでに十分普及し、消費者は機能的価値の単純な提供に対してはますます興味を失っている。日本の大型総合広告代理業大手、JR東日本企画会社の調査によると、調査対象の52.1%の人が、「家にはすでに各種の物が氾濫していて、これ以上増やしたくない」と考えている。
消滅していく物質的欲望に対して、大衆の経験や体験への重視が強まっている。
市場研究会社GfK社の調査によると、日本人の全ての年齢層の人が、「今ある物に比べて、ものの体験の方がさらに重要だ」と考える人の方がその反対意見の人よりはるかに多い。50歳以下の人々では、「暇な時間があることは、金があることより良いことだ」と考える人の方が圧倒的に多い。
こうした背景から、経験や体験を提供できるサービス業の人気が増している。例えば、職人の指導の下、結婚指輪を自ら作ったり、商店で食材を買うときも、その商店の主催する料理教室に参加したり、レストランで魚料理を食べるにも、先に釣りをして自分の釣り上げた魚を持ってきてコックさんに料理してもらうとかである。
このことは日本の消費者に限らず、日本を訪れる外国人の消費の好みもこうした変化が見られる。日本観光庁の発表した訪日外国人消費動向の調査結果によると、2016年第4四半期の訪日旅行客の中で、リピート客の比率は61.6%に達し、その中でも14.3%の人が来日経験が10回を超える。
大量のリピート客の訪日の目的はすでに「爆買い」ではなく、豊富な日本の体験の追求である。例えば、温泉につかること・和服着用・茶道体験・美術館見学・日本の伝統的歌舞や演技の鑑賞などである。
国内の消費者や外国人旅行客の消費価値追求の変化は、まさに日本企業の以前の「生産に没頭する」式の考え方からの脱却を迫っている。
「中国網日本語版(チャイナネット)」2018年4月23日
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