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米中貿易戦争
http://blog.livedoor.jp/columnistseiji/archives/51744268.html
2018年04月06日 小笠原誠治の経済ニュースゼミ
貿易摩擦というよりも貿易戦争と呼ぶべきような様相を呈してきた米中の貿易不均衡問題。
でも、トランプ大統領によれば、貿易戦争ではない、と。貿易戦争は、これまでの政権の下手な政策のせいで既に米国の負けとなり、だからこんなに貿易赤字が拡大しているのだ、と。
まあ、でも、それはトランプ大統領の屁理屈というべきものであり、今米中間で起きていることは貿易戦争直前の状況と言っていいでしょう。
いずれにしても、米国と中国の言い分はどちらが正しいのか?
そう簡単に答えが出せる問題ではないと考えます。
というのも、米国のように長年慢性的な貿易赤字が続いている状況は、どう考えても持続可能なものではないからです。いつかは限界点に達する、と。
つまり、この世界的な貿易不均衡問題を放置していてよい筈がない!
それはそのとおり。
では、その解決手段として、どのようなことをなすべきなのか?
今トランプ政権が打ち出しているように、重い関税をかけることが是認されるべきなのか?
しかし、米国が関税をかければ、中国としても報復措置として関税をかける、と。
その結果、米中の貿易量は大きく減少してしまうことでしょう。
つまり、両国とも不況に陥ってしまう、と。
決して望ましい解決手段ではないのです。
では、どのような手段に依るべきなのか?
本来であれば、消費過剰の貿易赤字国、つまり米国側が輸入を減らすような行動に出れば貿易赤字は縮小する筈なのですが…そうなると世界的に需要の縮小から不況に陥ってしまうことが懸念されるのです。
では、米国の通貨の価値が徐々に低下するような方策が考えられないのか?
古典的な経済学の教えによれば、貿易赤字国の通貨の価値がいずれ低下することによって貿易は再び均衡するとされていたのですが…皆さん、ご承知のように実際にはそのようにはなっていないのです。
何故かと言えば、例えば中国や日本がそうであるように、米国に対して貿易黒字を計上する国が、輸出で得たお金を米国債に投資するようなことをするからです。つまり、幾ら米国が貿易赤字を計上しても、その支払いをいつまでも猶予してやるようなことをしているから、米国の通貨、つまりドルの価値は下がらないのです。
では、何故中国や日本はドルを有難がたく保有するのか?
それは、ドルが基軸通貨であるからです。つまり、世界中の通貨のなかで一番使い勝手がよく、一番信用度が高いからなのです。
具体的には、石油の輸出入の際に使用される決済通貨は事実上ドルと決まっているでしょう?
そうしたことがドルの魅力を高めているのです。
そして、米国自身もドルが基軸通貨であり、石油の輸出入の決済通貨にドルが使用される現状を少しも変えたくない、と。
つまり、米国は、例えば、製造業部門では安いドルを望む声が時には聞かれることがあるにしても、それ以外の部門では強いドルを望む声があり、米国全体としてはドル安政策を望んでいるとは言えないのです。
以上のように考えてくると、ドルが基軸通貨でなくなった後にならないと米国の貿易赤字が解消することはあり得ないという思いが強くなってきます。つまり、米国が世界一の経済国から転落した後でないと、貿易不均衡は解消されない、と。
しかし、トランプ大統領自身は、再び米国を偉大な国にすると言っている訳で、そのことからすればそうしたシナリオをトランプ大統領が黙認することはないでしょう。
でも、そうなると貿易不均衡問題を解決する有効な手段は見つからない、と。
ところで、最近中国は、原油取引に人民元を使用する準備に取り掛かっていると報じられています。
そうなると、中長期的にはドル安が進むとも考えられるのですが…
いずれにしても暫くは米中間で貿易戦争もどきが起きても少しもおかしくはないと思われます。
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