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AI時代の今だからこそ「急がば回れ」は大切だ
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20180312-00212231-shikiho-bus_all
会社四季報オンライン 3/12(月) 19:31配信
先週の株式市場も世界的に大荒れとなった。米国の追加関税問題に始まり、北朝鮮問題、「モリカケ」問題に、金融政策決定会合に先物・オプションSQ(特別清算指数)算出、そして米雇用統計の発表。本来であれば、素直に企業業績や金利、そして為替の動向などを見ていればいいと思うのだが、今の神経質な相場はちょっとしたことで大きく動くので、こういう状況下では気も休まらない。
よくよく考えてみると追加関税問題も日本企業への影響が特に直接的に、すぐに出てくるということでもなく、北朝鮮問題は経済的な影響はほとんどないと見ても良いのだろう。金融政策決定会合も特に何が変わるワケではないし、先物・オプションSQは一過性の需給調整に過ぎない。米雇用統計についても、単純に考えると人口が3憶になろうかという国で数万人単位の動きで経済が大きく変わるのでもない。
■ 大荒れ相場の「犯人」は?
そう考えると相場は何に反応してこれだけ大きな動きになっているのか、ということになるが、多分に「ロボット(アルゴリズム取引、コンピュータを使った自動売買)」が相場を動かしているのではないか。ロボットは単純に相場の動きを増幅しているだけということなのだろうが、相場反転のきっかけを作ったりすることもあると思う。
先週金曜日の相場はまさにこうしたロボットが主体ではないかと見られる投資の最たるもので、朝方から追加関税に始まり、先物・オプションSQ、米朝首脳会談の話題、そして日経平均が大きく上昇するところでの金融政策決定会合の結果発表、モリカケ問題の深化、が次々に材料として表れ、500円以上上昇していた日経平均が急転直下マイナス圏まで沈むということになった。
そして、夜間には米国の雇用統計の発表を受けて米国株が大きく上昇すると日経平均先物も大きく買われるという状況であった。日中の急転直下の動きはモリカケ問題が引き金になったという見方も出ていた一方で、2月の雇用統計の発表で暴落となったことを学習したAI(人工知能)が手仕舞い売りに出たからという見方もあった。
ただ、2017年11月8日に昼休み時間帯から急転して上昇相場が終わるということがあったが、あの時も特に理由がないが、CTA(商品投資顧問)が売ったとか、ヘッジファンドが売ったとか言われた。結局は何が起きたのかわからないが急落となった事実が残ったということなのである。
以前から述べているのだが、これまでの大きな「ショック」といわれた暴落も特に理由なく、ちょっとしたことが引き金になって起きていることも多い。こうした動きも、小さなきっかけを増幅しやすいロボットが投資の主体として動いていることが要因の一つに上げられる。米トランプ大統領のツイートではないが、SNS(交流サイト)上の言葉に反応して動くロボットもあるというくらいなので、何かのきっかけで一斉にロボットが動いてしまうかもしれない状況なのではないかと危惧される。
■ ロボット相手にどう戦うか
そうなると、目先の値動きに右往左往させられる状況はこれからも続くのであり、我々投資家とすれば、ロボットが主体の相場のなかで投資をしていくことになる。ロボット相手に同じような手法で戦っても勝てるとは思えず、成長性のある銘柄や好業績が期待される銘柄の買われ過ぎていないところを拾っていく、という人間くさい投資で勝つということになるのだろう。
ただ、将棋などでAIが人間に勝つから、相場の世界でもAIが勝てるかといえばどうなのかと疑問に思う。もちろん、銘柄選定などには使えるのかもしれないが、相場で勝つということは相手が「一人の人間」ではなく、「相場」であるということ、そしてその相場というものは「人間心理」と「お金の都合」で決まるということなどを考えると、すべてのAIが勝てるということにはならないのではなかろうか。
その時々で参加者も変わり、すべての前提が変化するなかで相場を見て行かなければならないのだから、AIごとに勝てる相場が違うということもあるのだろう。機関投資家やヘッジファンド、そして投資信託などの「プロ」の投資家でも個人投資家でも得手不得手ということがあるようにAIでも得手不得手はあるのだと思う。
そして時々刻々と変化する相場にAIが対応しているうちに、相場そのものがさらに変化するという状況もある。常に先を先を見て行こうとする考えが逆効果になり、対応が後手に回るということも多いのだと思う。
■ 「先に先に」の発想を変えてみても良い
ロボットにいいように振り回されている相場だとは思うが、案外ロボット自体も自ら作り出した動きに振り回されているようにも感じられる。そして常にロボットの先を見て行かなければならないということは、逆に一周遅れ投資が、「急がば回れ」ということでうまく行くのではないかと思う。昔からの相場格言でも「人の逆を行く」ことの効用が述べられていることも多いが、これだけスピーディーな相場なので、逆にゆっくりとした投資で乗り切るということが正解なのでは。
日経平均の水準としては2万2000円水準は節目として機能しているものと思われ、上値につっかけては打ち返されて下値を試すということになりそうだ。2万2000円を超えるようであれば、2万2500円程度まで上昇があるのだろうが、想定通り上値が重くなれば、2万1500円〜2万1600円水準での値固めとなるか、それこそロボットが活躍すれば一気に2万1000円水準までの下落も有りうるだろう。
注目される銘柄群としては、引き続き底値圏で保ち合いとなっている銘柄群で、明治HD(2269)などの食品株の一角、村田製作所(6981)など電子部品株、DMG森精機(6141)など海外懸念で売られているものなどに注目。
清水洋介/大和証券、マネックス証券、リテラ・クレア証券など経て、現在アルゴナビスでフィナンシャルコンシェルジュ
※当記事は、証券投資一般に関する情報の提供を目的としたものであり、投資勧誘を目的としたものではありません。
清水 洋介
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